目 次
- 遺伝子検査
- 血清検査(炎症 vs 細胞保護) 目標値
- hs-CRP(高感度C反応性タンパク質)
- IL-6
- TNF-α
- ホモシステイン
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- 葉酸
- ビタミンC
- 25-ヒドロキシビタミンD
- ビタミンE(αトコフェロール)
- オメガ6とオメガ3の比率(EPA:AA比)
- アルブミン:グロブリン(A/G比)
- 空腹時インスリン
- 空腹時血糖値
- ヘモグロビンA1c(HbA1c)
- BMI
- LDL-p(LDL粒子数)
- Small dense LDL(超悪玉コレステロール)
- 酸化LDL(MDA-LDL)
- 総コレステロール
- HDL
- トリグリセリド(TG)
- グルタチオン
- 赤血球チアミンピロリン酸(ビタミンB1)
- ビタミンB2
- 腸管壁浸漏症候群(リーキーガット)
- 血液脳関門機能障害
- グルテン感受性
- 自己抗体
- 血清検査(栄養 ホルモン)
- 有害金属
- CIRS・毒素関連
- 認知機能検査
- イメージング検査
- 睡眠検査
- マイクロバイオーム
- その他
- 問診
コグノスコピー検査項目 詳細
遺伝子検査
ApoE対立遺伝子
rs429358
一般アレル:T 変異型アレル:C
rs7412
一般アレル:C 変異型アレル:T
Apo2アレルの存在を示す。
検査方法
1 輸入代行、海外の友人のつてなどを使って23andmeなどの遺伝子検査会社へ依頼(推奨)
2 病院に依頼 自費検査
nk-m.co.jp/antiaging/apoe.html
3 民間の遺伝子検査会社に検査を依頼(ApoE4アレル一個の有無しかわからないかもしれない)


葉酸遺伝子検査
簡易メチレーション検査
白血球数 × 好塩基球の割合 ÷ 100 = 好塩基球数
好塩基球数40ng/ml以下 高メチル化の可能性
好塩基球数70ng/ml以上 低メチル化の可能性

血清検査(炎症 vs 細胞保護) 目標値
hs-CRP(高感度C反応性タンパク質)
0.9 mg / l(0.09mg/dl)未満(低いほど良い) ※単位に注意
0.9mg / lより高い
→ 炎症の発生源を特定する。
候補:糖分、単純炭水化物、悪い脂肪のとりすぎ、リーキーガット、グルテン感受性、口腔内の不衛生、特定の毒素、その他、感染症
→ 低炎症性の食事

→ SPM Activeを一ヶ月摂取(日本では入手がむずかしい)
関連記事


一般のCRP検査(感度が低い)
通常の(高感度ではない)CRP検査は基本的に急性炎症応答の指標となるもので、アルツハイマー病における慢性炎症の診断としては感度が荒く不適切。
ただし現在通常のCPR検査は、厳密には高感度CRPではないが新CRPに以降しつつあり、精度が高まっており代用が可能となってきている。検査元に確認してみると良い。
免疫 D015-001 実施料16点
CRPは老人斑、神経原線維変化とも関連することが示されている。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9070642
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7824175
中高年のCRPの増加は、アルツハイマー病リスクを増加させる可能性がある。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12210786
アルツハイマー病患者のCRP メタアナリシス
アルツハイマー病患者と健常者の間では血清CRPレベルの差は有意に異ならなかった。初期のアルツハイマー病においてCRPは健常者よりも低く、正常範囲内であったが、他の研究では反対の結果も示されており一貫性がない。アルツハイマー病患者のCRPは疾患の重症度と関連している可能性がある。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26340961
IL-6
炎症性アルツハイマー病(1型)において上昇する可能性のある炎症性サイトカイン。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22026253
高感度CRPで正常値であっても、IL-6で高い数値を示すことがある。
高値
IL-6はCRH、ACTH、コルチゾールを刺激するHPA軸の調節を行う。
トリプトファンの減少 うつ症状との関連。
アルツハイマー病と血管型認知症の鑑別バイオマーカー カットオフ値 14.25pg/ml
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22133543
www.nature.com/articles/s41598-018-30487-6
サイトカインはMCIからADへの移行時にピークレベルを有する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4822284/
単純ヘルペスウイルス1型、クラミドフィラ・ニューモニエ、ヘリコバクターピロリ、歯周病菌の可能性
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24910016/
目標値 3pg/ml 未満
→ 抗酸化バランスの調整
TNF-α
IL-6と同様炎症性アルツハイマー病(1型)において上昇する可能性のある炎症性サイトカイン。
目標値 6.0pg/ml未満
ホモシステイン
7 nmol /ml 未満 (一般基準値3.7~13.5 nmol/mL)
ホモシステインが6より高いと海馬の萎縮を加速化させる可能性がある。
リコード法 ホモシステインを低下させる3ステップ
6より高い場合
→ P-5-Pを20~50mg、メチルコバラミンとアデノシルコバラミンを合計1mg、メチル葉酸を0.8mg(最高で5mg)を摂取
3ヶ月後にホモシステインを再度チェック
→ ホモシステイン値が6より下がらない場合トリメチルグリシン500mgを追加
さらに3ヶ月後にホモシステインをチェック
→ ホモシステインが高い場合は、メチオニンの摂取制限(ナッツ、牛肉、羊肉、チーズ、ターキー、豚肉、魚、貝類、甲殻類、大豆、卵、乳製品、豆類などの食品を制限)
異常ホモシスチン尿症、葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12欠乏、脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症、深部静脈血栓症、2型糖尿病、甲状腺機能低下症
生化Ⅱ D010-005 実施料304点



ビタミンB6
60~100
110を超えないこと。
低値 → 活性型ビタミンB6の摂取

ビタミンB12
500〜1,500 pg/ml
低値 → メチルコバラミンを摂取

明確なB12欠乏症、嘔吐または下痢に苦しんでいる、または副作用などにより経口治療に耐えられない場合、胃炎、PPIの使用などによりB12の吸収が低下していると考えられる場合は舌下投与推奨。

巨赤芽球貧血、胃切除術後、萎縮性胃炎、膵機能不全、極端な偏食
生化Ⅰ D007-039 実施料152点 判断料144点
葉酸
10~25ng / ml
1ng/mL ≒ 2.266 nmol/L
低値 → 活性型葉酸MTHFの摂取
血清葉酸の正常値または参照値にはかなりばらつきがある。[R][R][R][R][R]
食事やサプリメントによって変動が激しく、正確に測定したい場合は赤血球葉酸の測定が望ましい。


生化Ⅰ D007-040 実施料162点 判断料144点
ビタミンC
1.3~2.5 μg/ ml
低値または銅レベルが高い → ビタミンC 1~4g


ビタミンC欠乏症(壊血病)、血液透析例、アルコール中毒
生化Ⅰ D007-056 実施料314点 判断料144点
25-ヒドロキシビタミンD
目標値 50〜80 ng / ml
神経毒性作用の閾値は120 ng / ml
必要摂取ビタミンD濃度(IU) = 現在のビタミンD濃度 - 目標ビタミンD濃度 × 100
ビタミンD濃度が低い → ビタミンD(ビタミンK2(MK-7)も摂取)


ビタミンD依存症Ⅰ型、ビタミンD欠乏症(くる病、骨軟化症)、慢性腎不全、特発性上皮小体機能低下症、偽性上皮小体機能低下症
1,25-ジヒドロキシビタミンD は3 、ラジオレセプターアッセイ法、RIA法又はELISA法により、慢性腎不全、特発性副甲状腺機能低下症、偽性副甲状腺機能低下症、ビタミンD依存症Ⅰ型若しくは低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病の診断時又はそれらの疾患に対する活性型ビタミンD3剤による治療中に測定した場合にのみ算定できる。
活性型ビタミンD3剤による治療開始後1月以内においては2回を限度とし、その後は3月に1回を限度として算定する。
生化Ⅰ D007-057 実施料400点 判断料144点
ビタミンE(αトコフェロール)
目標値 12〜20 mcg / ml (一般基準5.5~17mcg/ml)
40~を超えると毒性症状と関連する可能性がある。
ビタミンEが低い場合 → トコフェロールとトコトリエノールのミックス400~800IUを摂取。
ビタミンEの換算 10 mg ≒ 15 IU 266mg ≒ 400IU




オメガ6とオメガ3の比率(EPA:AA比)
オメガ3=8%以上 オメガ6:3比 0.5~3.0
目標 3未満 0.5未満は出血リスクが高まる。
赤血球膜中のEPA、DHA濃度(食事の影響を受けにくい)
日本では脂肪酸4分画が測定に用いられることが多い。
血漿EPA、DHAと赤血球EPA、DHAの間には高い関連性があるが、アラキドン酸では低い関連性を示す。(r=0.364)
pdfs.semanticscholar.org/6d3d/3ca06d49f6f8296c25b170b6099cdae9f584.pdf
脂肪酸4分
生化Ⅱ D010-007 実施料429点 判断料144点
アルブミン:グロブリン(A/G比)
炎症の補完的指標、肝臓疾患、栄養失調でも比率は下がる。
体の恒常性機能に障害があると比率が下がる。
目標値 1.8
献血による無料検査
適応:栄養失調症,肝硬変症,ネフローゼ症候群,甲状腺機能亢進症,吸収不良症候群,慢性肝炎,低蛋白血症,無アルブミン血症,肝障害,肝癌,栄養障害
アルブミン 実施料11点 判断料144点 生化Ⅰ D007-001
グロブリン 実施料38点 判断料144点
https://alzhacker.com/a-g-ratio/

空腹時インスリン
4.5 μIU/ ml 未満(低いと良好)


生化Ⅱ D008-011 実施料112点 判断料144点
空腹時血糖値
70~90 (より低い値がベター)
空腹時血糖値が93を超える → DESSの実行(ダイエット、エクササイズ、スリープ、ストレス軽減)
適応:糖尿病、胃切除術後、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、クッシング症候群、急性膵炎、膵腫瘍、医原性高血糖、インスリノーマ
常用負荷試験200点 耐糖能精密検査900点 血清11点
ヘモグロビンA1c(HbA1c)
5.6未満(もっと低い方が良い)
適応:糖尿病
血液 D005-009 実施料49点 判断料144点
BMI
自分で計算可
keisan.casio.jp/exec/system/1161228732
目標値:18〜25
BMI 25以上 → 2型糖尿病のリスク
BMI 30以上 → 未発症の人はアルツハイマー病のリスク
BMI 18.5未満 → 栄養不良とホルモンに関係する可能性(重要)
BMIが20を切る場合はケトンダイエットで必ず炭水化物をしっかり摂取する日を(週1)もうける。
より低い、BMIが18以下の場合は週2の炭水化物を補充日をもうけて、体重を増やす。


LDL-p(LDL粒子数)
700~1000
Small dense LDL(超悪玉コレステロール)
20mg/dl 未満
検査値は粒子径25.5nm未満のLDLを意味する。そのため少ないほど良い。
実施料80点 判断料144点



酸化LDL(MDA-LDL)
60 未満
適応:冠動脈疾患既往歴のある糖尿病患者で、冠動脈疾患発症に関する予後予測の補助の目的で測定する場合に3月に1回に限り算定できる。
生化Ⅰ D007-045 実施料200点 判断料144点
総コレステロール
150 以上
総コレステロール150未満 → 脳萎縮の可能性が高まる。
検査
献血で無料検査してもらえるかも。
適応:高脂血症、閉塞性黄疸、脂質代謝異常
生化Ⅰ D007-003 実施料17点 判断料144点




HDL
50 以上
検査
CETP欠損症、動脈硬化症、肝障害、糖尿病、高脂血症、脂質異常症、低HDL血症、L-CAT欠損症、アルファリポ蛋白欠乏症(タンジール病)
生化Ⅰ D007-003 実施料17点 144点



トリグリセリド(TG)
150 未満
低すぎる中性脂肪(50~)は毒素の曝露を疑う。
高値 sd-LDLのチェック
検査
適応:脂質異常症,高脂血症,高トリグリセライド血症,脂肪肝,動脈硬化症,膵炎,メタボリックシンドローム
生化Ⅰ D007-001 実施料11点 判断料144点
グルタチオン
GSH(還元型グルタチオン)
目標値 5.0〜5.5 μm
検査機関
日本国内での検査は難しいかもしれない。
対応
不足している場合
N-アセチル-システインの摂取、または増量
グルタチオン点滴、アセチル-L-グルタチオン、リポソームグルタチオンのどれかを摂取。どれが著効を示すかは人によって異なるため一通り試す、または組み合わせる。
GSSG(酸化型グルタチオン)
GSH同様日本国内での検査の取り扱いはおそらくないが、GSHと合わせてできればベター。




赤血球チアミンピロリン酸(ビタミンB1)
チアミンピロリン酸(TPP)
目標値 100〜150 ng / ml
血清チアミンよりもチアミンピロリン酸がより正確
血清チアミン
目標値 20~30 nmol/l
ビタミンB1の活性型
ビタミンB2
生化Ⅰ D007-052 検査料259点 判断料144点
腸管壁浸漏症候群(リーキーガット)
ラクツロース・マンニトール試験
日本国内でもっとも一般的な腸透過測定検査
ゾヌリン抗体
一部のクリニックで検査が可能
Cyrex Array 2(検査セット)
- アクトミオシンIgA
- オクルディン/ゾヌリンIgG
- オクルディン/ゾヌリンIgA
- オクルディン/ゾヌリンIgM
- リポ多糖(LPS)IgG
- リポ多糖(LPS)IgA
- リポ多糖(LPS)IgM
高額だが日本で検査が可能になったようだ。


血液脳関門機能障害
Cyrex Array 20
- 血液脳関門タンパク質IgG + IgA複合体
- 血液脳関門タンパク質IgM
高額だが日本で検査が可能になったようだ。
GABAチャレンジテスト
血液脳関門の完全性に障害ある場合GABAの透過性が増加すること利用した自己検査
MMP9
MMPは細胞外マトリックス(ペプチド結合)を分解するエンドペプチダーゼ
MMP9は血液脳関門の破壊に役割を果たす酵素

ブレインフォグ
ブレインフォグ(脳の霧)を引き起こす原因のひとつに炎症が考えられる。
グルテン感受性




組織トランスグルタミナーゼ抗体検査
Cyrex Array 3X(検査セット)
- 小麦IgG
- 小麦IgA
- 小麦胚芽Agglutinin IgG
- 小麦胚芽Agglutinin IgA
- 非グルテンタンパク質A IgG
- 非グルテンタンパク質B IgG
- 非グルテンタンパク質B IgG
- 非グルテンタンパク質B IgA
- グリアジン毒性ペプチド IgG
- グリアジン毒性ペプチド IgA
- ネイティブ+脱アミド化アルファ – グリアジン-33-mer IgG
- ネイティブ+脱アミド化アルファ – グリアジン-33-mer IgA
- アルファ – グリアジン-17-mer IgG
- アルファ – グリアジン-17-mer IgA
- ガンマ – グリアジン-15-mer IgG
- ガンマ – グリアジン-15-mer IgA
- オメガ – グリアジン-17-mer IgG
- オメガ – グリアジン-17-mer IgA
- グルテニン-21-mer IgG
- グルテニン-21-mer IgA
- グルテオモルフィン+プロジノルフィン IgG
- グルテオモルフィン+プロジノルフィン IgA
- グリアジン – トランスグルタミナーゼ複合体 IgG
- グリアジン – トランスグルタミナーゼ複合体 IgA
- 微生物性トランスグルタミナーゼ – 2 IgG
- 微生物性トランスグルタミナーゼ – 2 IgA
- トランスグルタミナーゼ – 2 IgA
- トランスグルタミナーゼ – 3 IgG
- トランスグルタミナーゼ – 3 IgA
- トランスグルタミナーゼ – 6 IgG
- トランスグルタミナーゼ – 6 IgA
Cyrex Array 4
- ライムギ、オオムギ、スペルト小麦、ポーランド小麦 IgG + IgA 複合体
- 牛乳 IgG + IgA 複合体
- アルファ – カゼインおよびベータ – カゼイン IgG + IgA 複合体
- カソモルフィン IgG + IgA 複合体
- 牛乳ブチロフィリン IgG + IgA 複合体
- ホエイプロテイン IgG + IgA 複合体
- チョコレート IgG + IgA 複合体
- オーツ IgG + IgA 複合体
- 酵母 IgG + IgA 複合体
- コーヒー IgG + IgA 複合体
- ゴマ IgG + IgA 複合体
- そば IgG + IgA 複合体
- ソルガム IgG + IgA 複合体
- ミレー IgG + IgA 複合体
- 麻 IgG + IgA 複合体
- アマランス IgG + IgA 複合体
- キノア IgG + IgA 複合体
- タピオカ IgG + IgA 複合体
- テフ IgG + IgA 複合体
- 大豆 IgG + IgA 複合体
- 卵 IgG + IgA 複合体
- とうもろこし IgG + IgA 複合体
- 米 IgG + IgA 複合体
- ジャガイモ IgG + IgA 複合体
高額だが日本で検査が可能になったようだ。

自己抗体
Cyrex Array 5
- 壁細胞+ ATPアーゼIgG + IgA複合体
- 内因子IgG + IgA複合体
- ASCA + ANCA IgG + IgA複合体
- トロポミオシンIgG + IgA複合体
- チログロブリンIgG + IgA複合体
- 甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)IgG + IgA複合体
- 21ヒドロキシラーゼ(副腎皮質)IgG + IgA複合体
- 心筋ペプチドIgG + IgA複合体
- アルファ-ミオシンIgG + IgA複合体
- リン脂質IgG + IgA複合体
- 血小板糖タンパク質IgG + IgA複合体
- 卵巣/精巣 IgG + IgA複合体
- フィブリンIgG + IgA複合体
- コラーゲン複合体IgG + IgA複合体
- 関節炎ペプチドIgG + IgA複合体
- 骨細胞IgG + IgA複合体
- チトクロムP450(肝細胞)IgG + IgA複合体
- インスリン+膵島細胞抗原IgG + IgA複合体
- グルタミン酸デカルボキシラーゼ65(GAD 65)IgG + IgA複合体
- ミエリン塩基性タンパク質IgG + IgA複合体
- アシアロガングリオシドIgG + IgA複合体
- アルファ+ベータチューブリンIgG + IgA複合体
- 小脳IgG + IgA複合体
- シナプシンIgG + IgA複合体
高額だが日本で検査が可能になったようだ。
血清検査(栄養 ホルモン)
リコード法が目指すステロイドホルモンの最適値は、認知機能を低下(脳のダウンサイジング)を防ぐための治療目的の目標値であり、一般健常高齢者の最適値よりも高い。
一度数値が最適化され、認知機能を取り戻すことができればホルモン投与を減らしホルモンレベルを低くすることが可能となる。
ホルモン治療に関しては現状以下の4つの選択肢があると思われる。
1.リコード法基準でのホルモン補充療法を行なってくれるお医者さんを探す。(知る限り、日本国内で行なってくれるところは非常に限られる、また自費診療かつジェネリックが使えず、継続していく必要もあるためコストは非常に高額となる。)
2.運動、非薬物療法、サプリなどを用いてホルモンレベルの底上げをはかる。(効果は非常に限定的)
3.ステロイドホルモンに関してはDHEAやプレグネノロンなどの上流に位置するホルモンだけを使い、それらの代謝を促進させる運動やサプリメントを用いて最適化をはかる。(2よりも効果は高いが、通常最適値にまでは届かない。)
4.検査だけは病院で行ってもらい、投与は自分で個人輸入して行う。(もっとも現実的かつ最適値にも達することができるが、不安感を感じる人が多い)
25-ヒドロキシ-ビタミンD
50~80 ng / ml
ビタミンD3の必要量の計算
例 ビタミンD濃度が40であり、目標値が80である場合
目標値80 – 現在地40 = 40
一日の必要ビタミンD3摂取量 40×100倍 = 4000IU
※非推奨のD2は約半分の効力


生化Ⅰ D007-057 実施料400点 判断料144点
エストラジオール(E2)
- 50~250 pg / ml (0.05 ng ~ 0.25 ng / ml) (閉経前)
- 80 pg/ml 前後 (50代閉経後)
- 40~80 pg/ml (60~80代)
- 20~30 pg/ml (男性) ※LifeExtension社基準
エストラジオールとプロゲステロンの比率目標をまず10/100とし、その後症状を見ながら最適化していく。エストラジオールの数値にも議論があり、リコード法医によっても最適レベルに対する見解が異なる。
男性にも特に高齢ではエストラジオールは脳機能を守ってくれる。テストステロンの代謝を防ぐ役割もある。ただし高すぎないように注意。
上限値を大きく超える場合は、クリシン500mg(アロマターゼ阻害剤)を使う。
それでも高い場合はアリミデックス(アナストロゾール)を検討。
例 E2:10(pg/ml) / P4:1(ng/ml) ※1000pgは1ng
卵巣機能不全、無月経症、卵胞発育不全、重症妊娠中毒症、切迫流産、子宮内胎児発育遅延、子宮内胎児死亡、エストロジェン産生腫瘍、先天性副腎性器症候群(先天性副腎皮質過形成、副腎皮質腫瘍)、卵巣過剰刺激症候群、副腎皮質過形成症(男性)
実生化Ⅱ D008-033 施料187点 判断料144点


プロゲステロン(P4)
1~20 ng / ml(1000 ~ 20000 pg / ml)
エストラジオールとプロゲステロンの比率目標をまず10/100とし、その後症状を見ながら最適化していく。

生化Ⅱ D008-022 実施料159点 判断料144点

プレグネノロン
LDLコレステロールからプレグネノロンを作られる時、遊離T3とビタミンAを利用する。そのためプレグネノロンの低値はビタミンAの不足を示している可能性がある。
最適値 100 – 250 ng/dl (1.5 – 2.5 ng/ml)


コルチゾール
(朝)10~18 μg / dl
一日を通してコルチゾールの変動を調べるのが望ましいが、難しい場合は朝のうちに検査を行う。日本では唾液コルチゾールが良く調べられるが、リコード法の参照値が使えないため採血検査をおすすめする。(一日の変動で見るのであれば唾液コルチゾール検査でも良いかもしれない)
朝の血清コルチゾールが8未満 → ストレスへの反応が鈍い兆候 より精査が必要
血清コルチゾールが18以上 → 感染症、気づいていないストレスの精査
クッシング症候群、クッシング病(下垂体依存性クッシング病)、副腎腫瘍、原発性副腎過形成、異所性ACT症候群、原発性副腎皮質機能低下症(アジソン病)、副腎結核、続発性副腎皮質機能低下症、汎下垂体機能低下症、ACTH単独欠損症、先天性副腎過形成
生化Ⅱ D008-015 血清134点 判断料144点
DHEA-S(DHEA-硫酸塩)
DHEA-サルフェート
女性 100 – 380 μg/dl(1000~3800 ng/ml)
男性 150 – 500 μg/dl(1000~5000 ng/ml)
※DHEAは1日のうちに変動するが、DHEA-S(DHEA-硫酸塩)は日内変動が少なく、安定した数値が得られる。
上記目標値は若年健常者の最適値であるため議論を呼ぶところだが、認知症患者さんが改善を求めるには上記目標値に達成する必要がある。認知機能が安定すれば様子を見ながら減薬することも可能。
副腎不全は、DHEAおよびDHEA-Sの副腎産生の低下につながる。プレグネノロンの不足もDHEA不足となる。



生化Ⅱ D008-032 実施料181点 判断料144点
総テストステロン
目標値 男性 500~1000ng / dl (一般基準値192~884)
目標値 女性 25~40ng/dl (一般基準値12~31)
活動的であり筋肉量のある女性は、20~30でも良い場合もある。
LOH症候群の基準値 231未満
(ng / dl) = (ng / ml) × 100
検査時間
男性は午前中に計測(概日リズム変動があり午前中がピーク)
女性はいつでも可
テストステロン補充
シューメーカー博士によると毒素はしばしばテストステロンを低下させる。
テストステロン補充はリコード法プロトコルの中でも、最後に行うべきもの。テストステロンレベルだけではなく、エストラジオール、エストロンレベルを検査しておくこと(重要)
クリシン、Arimidexを利用。クリシンは低価格で効果的であり安全に利用できる。
男性300ng/dl未満 女性30ng/dl未満 の場合↓
- 医師と相談しながら、テストステロンジェル、テストステロンクリームを使用、またはテストステロン増強サプリメントを使って最適値を目指す。
- 副作用がないか前立腺がんPSA、カルシウム値、心血管疾患(トレッドミル検査など)のチェックを定期的におこなう。ヘモグロビンヘマトクリットも高くなるかもしれないため、調べておくこと。
- 認知機能のチェックをして効果が生じる最低限の量を用いる。
- テストステロンを止める時は急に止めない。数ヶ月かけて減薬していく。
高齢者では赤血球増加症にも注意。
テストステロン補充の一般処方は非常に高くつく。コンパウンドがあるためそれを利用すると月35~40ドルに収めることができる。



性腺機能低下症、特発性女性化乳房症、精巣機能不全症、無精巣症、副腎癌、精巣腫瘍、多のう胞性卵巣症候群、先天性副腎性器症候群(先天性副腎過形成、副腎皮質腫瘍)
生化Ⅱ D008-014 実施料131点 判断料144点
遊離テストステロン
目標値 6.5~15 pg / ml
一般基準値 男性/女性
- 50~59歳 6.9~18.4/1.0未満
- 60~69歳 5.4~16.7/未設定
- 70~79歳 4.5~13.8/未設定
男性は午前中に計測(概日リズム変動があり午前中がピーク)
女性はいつでも可
総テストステロンの約1~3%が遊離テストステロンとして存在する。
遊離テストステロンは加齢の影響を受けやすく、総テストステロンは加齢の影響が弱い。
総テストステロンよりも遊離テストステロンがより高いアルツハイマー病リスクの予測因子として考えられている。
男性はPSAのチェック
生化Ⅱ D008-025 実施料166点 判断料144点
fT3(遊離トリヨードサイロニン)
最適値 3.2〜4.2 pg / ml
生化Ⅱ D008-015 実施料134点 判断料144点


fT4(遊離サイロキシン)
最適値 1.3〜1.8 ng / ml
甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、バセドウ病、プランマー病、甲状腺中毒症、TBG増多症、T3-中毒症、慢性甲状腺炎、橋本病、亜急性甲状腺炎、クレチン病、中毒性多結節性甲状腺腫、無痛性甲状腺炎、下垂体性甲状腺機能低下症、視床下部性甲状腺機能低下症、甲状腺腫、甲状腺腫瘍、甲状腺癌、特発性粘液水腫、シーハン症候群
生化Ⅱ D008-015 実施料134点 判断料144点

リバースT3(rT3)
目標値 20 ng / ml 未満
甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、バセドウ病、プランマー病、甲状腺中毒症、TBG増多症、T3-中毒症、慢性甲状腺炎、橋本病、亜急性甲状腺炎、クレチン病、中毒性多結節性甲状腺腫、無痛性甲状腺炎、下垂体性甲状腺機能低下症、視床下部性甲状腺機能低下症、甲状腺腫、甲状腺腫瘍、甲状腺癌、特発性粘液水腫、シーハン症候群
生化Ⅱ D008-015 実施料134点 判断料144点

甲状腺刺激ホルモン(TSH)
目標値 2.0 μIU / ml 未満
一般的な基準値は0.4~4.2μIU/mlだが、アルツハイマー病において実際には2.0を超えている個人では低T3症候群により甲状腺機能が低下している可能性があると考える。
確定のためT3、rT3などの追加検査も行う必要がある。
甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、バセドウ病、プランマー病、甲状腺中毒症、TBG増多症、T3-中毒症、慢性甲状腺炎、橋本病、亜急性甲状腺炎、クレチン病、中毒性多結節性甲状腺腫、無痛性甲状腺炎、下垂体性甲状腺機能低下症、視床下部性甲状腺機能低下症、甲状腺腫、甲状腺腫瘍、甲状腺癌、シーハン病
生化Ⅱ D008-009 実施料110点 判断料144点

有害金属
水銀
血清水銀(メチル水銀)
目標値 5 μg/l (0.5 μg/dl ) 未満 単位に注意
血清水銀値測定の数時間~6時間前にキレート剤を摂取することで、組織内の水銀濃度がより正しく測定できる。
血清水銀、毛髪水銀 高値 → メチル水銀高値
尿中水銀(無機水銀)
一般基準値 25 μg/L
毛髪中水銀(メチル水銀)
毛髪検査での水銀高値 → おそらく体内、脳の水銀濃度も高い。
毛髪検査での水銀低値 → 実際に組織内、脳内の水銀レベルも低い可能性もあるが、それらの部位に蓄積していて血清検査に反映されないこともある。



鉛
血清鉛
20 μg/l (2 μg/dl ) 未満
毛髪にはほんの少量しか反映されないため、血清鉛検査を行う。チャレンジテストが必要かもしれない。


ヒ素
血清ヒ素
7 μg/l (0.7 μg/dl ) 未満
毛髪検査による代替がある程度可 (r=0.73)

カドミウム
血清カドミウム
25 μg/l (2.5 μg/dl ) 未満
カドミウム曝露は初期の段階では体内に蓄積されており、多くの証拠がカドミウムは毛髪テストに現れないことを示唆している。
カドミウムはアルドステロン用様作用を有し、髪のナトリウム濃度を上昇させることがある。カドミウムが急速に除去されると、よくナトリウム濃度も低下する。
元素周期表上亜鉛のすぐ下に位置していおり、酵素結合部の亜鉛と置換する。


カドミウムの供給源
貝類、カドミウム汚染土壌で栽培された食品、汚染された飲料水、大型魚、マグロ、タラ、加工食品、加工肉、コーラ、インスタントコーヒー、たばこ、大麻の煙、職業曝露(電池製造、半導体、溶接、歯科材料)食品缶に使用されるはんだ。自動車からのモーターオイルおよび排気ガス、絵画用絵の具、大気汚染、ゴムタイヤ、プラスチック、塗料の焼脚、中国およびアーユルヴェーダのハーブ、多くの健康食品にカドミウムが含まれる。
Nutritional Balancing And Hair Mineral Analysis (2010 edition)
CIRS・毒素関連
C4a(補体成分4a)
3型、CIRSの診断項目
2830 未満
C4Aは補体の一種。補体は食作用を増強し細菌を殺傷する。免疫防御の仕組みのひとつ、しかし補体が過剰に存在すると宿主に有害な影響を与えうる。
C4Aは他の補体も活性化させ、血管透過性を増強、好中球を活性化し、炎症およびフリーラジカルを増加させる。
C4Aは、細菌、真菌、ウイルス、および寄生虫などの感染によって活性化される。
免疫グロブリン(IgG、IgM)およびCRPもまたC4Aを増加させうる。(感染症の可能性が高い)毒素もC4aを増加させることがある。
ライム病の補助診断としてC4Aをマーカーとして検討している研究者もいる。


TGF-β1(トラスフォーミング増殖因子-β1)
2380 pg / ml 未満


MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)
35-81


HLA-DR/DQ/DRB1~5
HLA研究所 (NGS法)
hla.or.jp/med/kensa/kakaku.html
CIRS関連のすべての座は調べられないが、遺伝子型(11座)でいくつかの検査が可能。
個人での申込みは可能だが、病院名、主治医の名前の記入が必要。
上記HLA研究所サイトより引用
”検査申込み及び、検体採取用キット申込みは医療機関を受診されていることを原則といたします。
申込みにおきましては、病院名、担当のお医者様の名前、検査の目的を必ずご記入してください。
申込みいただいた場合でも当研究所の理念、検査目的とそぐわないと判断した場合は検査及び検体採取用キットの送付をお断りする場合があります。”
ライフエクステンション社 HLA-DRカビ毒遺伝子検査
www.lifeextension.com/Vitamins-Supplements/itemLC167120/HLA-DR-Mold-Genetic-Testing
3型が疑われる場合、生物毒素の脆弱性理解とスクリーニングのために必要な検査。日本ではCIRSで必要とされるハプロタイプすべてをカバーできる検査機関はおそらくない。

ミトコンドリア
ミトコンドリア機能を評価する簡易な血液検査はなく、間接的な検査を指標とする。
有機酸検査
- ピルビン酸高値 ミトコンドリアの低い酸素供給の可能性
- アコニット酸高値 ミトコンドリア病の可能性
- フマル酸高値 ミトコンドリア病の可能性(多くの要因で上昇)
- アジピン酸・スベリン酸高値 ミトコンドリア機能の欠陥(脂肪酸の分解過程に問題がある可能性)B2欠乏、カルニチン欠乏
- エチルマロン酸高値 ミトコンドリアが脂肪酸をエネルギー源として利用できていない可能性
- コエンザイムQ10高値 ミトコンドリア機能障害 → CoQ10、リボフラビン補給、カルニチン補給が効果がある可能性
呼気検査
核磁気共鳴検査
ミトコンドリアDNAシーケンス
筋肉生検
化学物質への曝露の有無
グリセオフルビン(真菌感染症)、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(アスピリン、イブプロフェン)、コカイン、メタンフェタミン、AZT、
ApoE4遺伝子はミトコンドリア機能へ悪影響をもたらす傾向にある。
赤血球マグネシウム(RBCマグネシウム)
最適値 5.2~6.5mg / dl
RBCマグネシウムが5.2未満 → マグネシウム補給スレオニン2g/日
海馬のマグネシウム値が低いと海馬、嗅内皮質にダメージが生じる可能性。


赤血球マグネシウム
赤血球マグネシウムレベルは、マグネシウム含有量が高いため、血清や血漿マグネシウムレベルよりは検査指標として好ましいと考えられている。食事からのマグネシウム欠乏が長期的(3ヶ月)続いた場合の相関が認められる。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10612712/
赤血球マグネシウムレベルは、患者の認知能力の向上と有意に相関する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4890594/
www.lifeextension.com/magazine/2016/6/unique-magnesium-compound-reverses-brain-aging/page-01
赤血球マグネシウムを海外へ送付してくれるクリニックであれば、国内で検査可能。
血清マグネシウム
血清マグネシウムは、体内マグネシウムの0.8%でしかなく、その他の組織に存在するマグネシウムレベルが変動しても血清マグネシウムはめったに変動しない。
血清マグネシウムは体内や脳内の正しいマグネシウムレベルをほとんど反映せず、血清マグネシウムで欠乏が見られる場合、相当に深刻なマグネシウム欠乏症を意味する。
赤血球マグネシウムの検査が国内では難しく、血清マグネシウム検査は容易であるため多くの患者さんがこちらを指標にしてしまうため、注意が必要。
毛髪マグネシウム
毛髪ミネラル検査のマグネシウムも脳内のマグネシウムを正確には反映しないが、血清マグネシウムよりは信頼性がある。(特に毛髪マグネシウムが欠乏を示す場合)
赤血球マグネシウムの検査は国内ではまず難しいため、参考程度に用いることも選択肢としてある。
マグネシウム欠乏 危険因子
疾患
- 大 糖尿病、心臓病
- 小 骨粗鬆症
ダイエット
- 大 ソーダ、加工食品
- 小 コーヒー、アルコール、タンパク質
薬
- 大 利尿薬、制酸薬
- 小 経口避妊薬、抗生物質
病歴
- 大 脚のけいれん メジャー
- 小 睡眠障害、線維筋痛症、慢性疲労
代謝状態
- 大 メタボリックシンドローム
- 小 BMI> 30
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6163803/
急性腎不全、慢性腎不全、血液透析例、Mg剤投与、ビタミンD投与、ミルクアルカリ症候群、アジソン病、甲状腺機能低下症、慢性腎盂腎炎、尿細管性アシドーシス、原発性アルドステロン症、糖尿病性ケトアシドーシス、バーター症候群、肝硬変症、甲状腺機能亢進症。上皮小体機能亢進症、吸収不良症候群、急性腸炎、飢餓、アルコール依存症
生化Ⅰ D007-001 実施料11点
海外の赤血球マグネシウム検査期間
requestatest.com/magnesium-rbc-testing
銅
最適値 90~110 mcg/dl 目標値 100~ mcg/dl
最適値 銅:亜鉛比 1:0.8~1.2 目標値 銅:亜鉛比 1:1
銅:亜鉛比1:1.3よりも亜鉛が低い場合→ ピコリン酸亜鉛25~50mgの補給
※ピコリン酸亜鉛で胃腸が荒れる場合はカルノシン酸亜鉛を選択
→ ジョージ・ブリュワー教授のメソッド 「アルツハイマー病 真実と終焉」のp313を参照
毛髪と血漿 (r = 0.76)
鉄が多い場合は銅欠乏もリスクとなりえる。

銅・亜鉛バランス
銅/亜鉛比率問題は、リコード法の見解(少し古いデータに基づいている)よりもかなり複雑で、銅の過剰摂取、亜鉛摂取の不足の可能性もあるが、たんぱく質などの栄養欠乏、酸化ストレス、炎症、ホルモン不均衡によっても銅/亜鉛比率に影響を与える。リコード法の銅亜鉛プロトコルで解決がつくとは限らない。
一般に加齢および加齢疾患では銅の比率が高まる。

遊離銅(タンパク質と結合していない銅)
最適値 30未満
計算方法
銅 - (セルロプラスミン×3) = 遊離銅
閉塞性黄疸、細胆管性肝炎、貧血、妊娠、ウイルソン病、好中球減少症、鉄剤不応性貧血、骨粗しょう症、先天性銅吸着障害、ネフローゼ症候群、肝硬変症、蛋白漏出性胃腸症
生化Ⅰ D007-005 実施料23点 判断料144点
亜鉛
最適値 90~110 mcg/dl 目標値 100~ mcg/dl
最適値 銅:亜鉛比 1:0.8~1.2 目標値 銅:亜鉛比 1:1
亜鉛が100未満 → ピコリン酸亜鉛20~50mg/日 → 2ヶ月後に血糖値検査
※ピコリン酸亜鉛で胃腸が荒れる場合はカルノシン酸亜鉛を選択
毛髪と血漿 (r = 0.68)
血清亜鉛の日内変動
血清亜鉛は一日の時間帯によって20%変動する。食事後増加しその後4時間で徐々に低下する。コルチゾールの変動と連動する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1958045/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2980824/
血清亜鉛は通常朝がピークで、午後の半ばまで減少し再び次の朝まで上昇する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/575057/
急性感染、炎症中に減少
血清の亜鉛銅比率は、食事などに含まれる亜鉛、銅の影響よってというよりも、体内の炎症状態が複雑に反映されている可能性もある。
感染症、心筋梗塞、ストレスにより血清亜鉛が低下。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2326272/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8615771/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1984337/
アルカリフォスファターゼは亜鉛を必要とする酵素であるため、亜鉛不足ではこの値が低くなる。
赤血球中亜鉛
血清中亜鉛よりも正確。血清亜鉛値が高い場合、赤血球亜鉛を計測する。
最適値 12~14 mg / l
www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0047637415000068


溶血性貧血、甲状腺機能亢進症、赤血球増加症、腸性肢端皮膚炎、長期の高カロリー輸液、亜鉛欠乏症、妊娠、低アルブミン血症
生化Ⅰ D007-036 実施料146点 判断料144点
セレニウム
目標値 110 ~ 150 ng / ml
最近の研究では血清セレンの低値または高値は摂取量の不足などにより欠乏ではなく、疾患における酸化ストレスに対応するための補償応答の可能性がある。逆因果の可能性
毛髪と赤血球セレニウムは有意に相関しない。(r=0.38)。
セレンの許容上限量は400μg/日


BUN
20 mg / dl



クレアチニン
1.0 mg / dl
AST
25 U/l 未満
ALT
25 U/l 未満
カリウム
4.5~5.5 mg/dl
適応:腎不全,尿細管性アシドーシス,嘔吐症,熱傷,脱水症,クッシング症候群,アジソ
ン病,原発性アルドステロン症,腎血管性高血圧症,高カリウム血症,低カリウム血症,周期性四肢麻痺
生化Ⅰ D007-001 実施料11点 判断料144点
カルシウム
8.5~10.5 mg/dl
適応:骨軟化症,転移性骨腫瘍,ビタミンD欠乏症,副甲状腺機能低下症,アジソン病,副
甲状腺機能亢進症,特発性高カルシウム尿症,サルコイドーシス,膵炎,ビタミンD過剰症,腎不全
生化Ⅰ D007-001 実施料11点 判断料144点
グリホサート(尿)
1.0 μg/g未満



有機毒素(尿)
陰性
マイコトキシン(尿)
陰性

VCS(視覚コントラスト感受性)
合格 生物毒素

ERMI検査(建築物のカビ毒指標)
2 未満
HERTSMI-2検査(カビ毒指標)
11 未満
認知機能検査
CNSバイタルサイン
英語のみ
BrainHQ
年齢別で50パーセンタイル以上
shop.nestle.jp/front/contents/ambassador/wamb/brain-hq/
MoCA-J
引用先:一般社団法人日本老年医学会サイト
www.jpn-geriat-soc.or.jp/tool/tool_02.html
3) MoCA(Montreal Cognitive Assessment)
正常値 26~30点
MCI 19~25
MCIから認知症への移行 19~22 + 日常生活動作がむずかしい。
認知症 19未満
MMSE、MoCAスコアの相関、カットポイントなど
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4704083/
MoCA → MMSE スコア換算
- 28~30点 → 30点
- 25~26点 → 29点
- 24点 → 28点
- 22~23点 → 27点
- 21点 → 26点
- 20点 → 25点
- 18~19点 → 24点
- 17点 → 23点
- 16点 → 22点
- 14点~15点 → 21点
- 13点 → 20点
- 12点 → 19点
- 10点~11点 → 18点
- 9点 → 17点
- 8点 → 16点
- 7点 → 15点
- 6点 → 14点
- 5点 → 12点
- 4点 → 11点
- 3点 → 8点
- 2点 → 5点
- 1点 → 2点
- 0点 → 0点
メムトラックス
リコード法の症例研究でも用いられている簡易認知機能テスト。
モニタリングとしておすすめ。

イメージング検査
MRI ボリュームメトリクス
海馬皮質容積が年齢相当で25パーセンタイル以上で安定または増加。
アミロイドPET
アミロイド 500以上
タウPET
タウ 350以上
睡眠検査
睡眠検査
無呼吸低呼吸指数(AHI)5回/時間 未満(できれば0回)
標準治療では、昼間の眠気やけだるさなど症状が伴ってなければ無呼吸症候群の診断基準に合致しないが、リコード法では症状の有無とは関係なくAHIが5以上で治療の適用となる。
診断ではAHIを確認しておくこと。
スクリーニングとして、夜間記録可能なパルスオキシメーターを利用する手もある。
高額だがCPAPは個人でも入手可能。
簡易アプノモニター 720点
入院検査 3300点




マイクロバイオーム
腸管、口腔、鼻腔
病原体の除去





その他
ケトン
1.5~5 mmol/ L (1500~5000 μmol/ L)
インスリン依存型糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシス、栄養不良(飢餓)
書籍では0.5以上が推奨されているが、1.5以上でより良い反応が見られるため理想的な目標値は1.5~5となっている。
患者さんによって4~5の高いケトン値でより良い反応が得られる。
ケトンスティックによる尿中ケトン計測は不正確
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5734222/



フェリチン
50未満
書籍では言及されていないが、フェリチンレベル高値が認知機能低下の促進因子として作用する症例が散見されており、ブレデセン博士の言及もある。
フェリチンの計測および血清フェリチン高値を減少させることが現在のリコード法では推奨されている。(血清鉄ではない)
血漿と毛髪 (r = 0.5)

問診
過去の病歴
頭部外傷
殴られて、ぶつかって気絶したことがある。
自動車事故にあったことがある。
激しくぶつかりあうスポーツを行っていた。

全身麻酔
全身麻酔の回数

移植手術を受けた
人工股関節、人工乳房などの移植手術
肝臓、腎臓、肺、心臓に疾患がある
歯科用アマルガムの有無
2000年以前につけた銀歯がある。
ダニに噛まれたことがある
ライム病の可能性
薬剤の服用
特定の薬剤を服用
ベンゾジアゼピン、抗うつ薬、降圧剤、スタチン、プロトンポンプ阻害薬、抗ヒスタミン薬


プロトンポンプ阻害薬

生活歴
大型魚をよく食べる
水銀を多く含む大型魚、カジキ、マグロ、などを週に数回食べる。
中型魚を毎日食べる。
違法薬物の使用経験
アルコールの摂取量


高温圧搾のオイルを使う
パーム油など、加熱処理に伴う栄養失調、脂質過酸化反応

トランス脂肪酸、単糖類の多い食事
血管の損傷、インスリン抵抗性
自宅、職場、車内のカビ
加工食品を食べる
化粧品・ヘアスプレー・制汗剤


水、純水を十分飲まない



症状
慢性の副鼻腔炎
カビ毒、マイコトキシンへの曝露の可能性
いびきをよくかく
睡眠時無呼吸の可能性を示唆
汗をあまりかかない
毒素排出が滞る
腹部膨満感、再発性の下痢、胃腸疾患
リーキーガットの可能性