簡単コンピューター認知機能テスト
オンラインMCIテスト
高齢者の認知機能、軽度認知障害(MCI)を診断するテストは数多く存在し、もっともよく使われているツールの一つにモントリオール認知評価(MoCA)がある。
MoCAテストはMCIの評価のために広く使用されているが、テストを実行する人間が対面する必要があり、時間も費用もそれなりにかかってしまう。
お手軽・楽しい・出題者いらず
MemTraxは、それらの解決をはかるためにコンピューター化、オンライン化によって効率的に行うことができるよう30年間の研究を元に作られた認知評価ツール。
また効率的であるだけでなく、テストを繰り返すことが面倒な作業ではなく、ワンキーだけの操作、ポップな画像など、楽しい経験となることも意図されて作られている。
認知症治療の簡易的モニタリングとして
英語ではあるが、写真が次から次へと表示され、見た写真の時にスペースキー(PC)または画像(スマホ・タブレット)を押すだけという直感的な操作で行える記憶テストのため誰でも簡単に受けることができる。
管理人的にはMCIの診断というよりも、リコード法、認知症の改善策を行っていく上での認知機能の改善を測定したりと、記憶力のモニタリングなどにとても使い勝手の良いテスト。
無料版・有料版
テストを受けること自体は何度でも無料
有料版の特典
・成績の記録の保存
・記録をグラフ化で経時的に確認することができる
・スタンフォード大学ウエッソン・アシュフォード博士の結果分析を入手できる。
・画像ロックの解除(無料版では写真は毎回同じものが使われるため、一度行って二度目をすぐに行うと過去に見た写真の記憶と重複してしまうため精度が落ちてしまう。しかし有料になると数千の画像がロック解除されるため、連続で受けても精度が比較的保たれる。)
・スコアを他の参加者と比較できる。
費用
一ヶ月 4.99ドル
一年 48ドル
テストを始める
最初に介護者が一度受けて要領を掴んでみると良いだろう。一度受ければルールはすぐに理解できる。
以下のサイトへアクセス(パソコン、タブレット、スマホ)
START TEST NOW(今すぐテストを開始)をクリック
↓
Begin Instructions (説明を始める)が説明文とともに3回表示される。各画面でクリック
↓
ここで3・2・1とカウントダウンされ、テストが開始される場合もある。
Next (次へ)をクリック
↓
Begin Test (テスト開始)をクリックでテストスタート
異なる写真が自動的に約2秒間隔で表示される。
過去に見た写真が表示されたと思ったら、
・パソコン → 「スペースキー」をタイプ
・スマホ・タブレット → 「画像」そのものをタッチする。
※間違ってオレンジ色のSTOP TEST(テストの停止)を押さないように
テスト時間は約3分
成績結果
「平均応答時間」と正解率「パーセント」で表示される。
両方の数値が認知機能の評価と関連しているため、両方とも記録しておく。
平均応答時間
MCIカットオフ値 0.87-0.91秒
正解率
MCIカットオフ値 85-90%
記録してグラフ化したり過去と比較したりしたい場合は有料となる。
MemTraxとMoCAの相関図
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6398548/
パーキンソン病診断
MemTraxの応答時間とパーキンソン病診断群は有意に関連していた。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6497062/
アルツハイマー病患者では、連続して表示される画像の認識に著しい失敗をする。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30958384
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29754989
動画
www.youtube.com/watch?v=XIsm6NECI5Y