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エストロゲン・エストラジオールレベルの改善
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グルテン不耐症
グルテンフリー食
グルテンを不耐症をもつ女性では、エストロゲンレベルの変動、無月経(数カ月間)、不妊、卵巣予備能の低下などに関連する。
いくつかの医学研究で、グルテン感受性をもつ女性へのグルテンフリー食がこれらの症状を逆転させることが示している。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3001971/
エストロゲン様作用をもつ植物
植物エストロゲン(フィトエストロゲン)とは、エストロゲン作用または抗エストロゲン作用のいずれかを有する植物成分。
大豆
大豆は閉経期の女性にホルモンセラピーの代替として用いられることが多い。大豆に含まれるゲニステインとダイゼインは最も豊富なエストロゲン化合物。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12163662/
ダイゼインの代謝産物であるS-エクオールはより強いエストロゲン活性を有するが、これは個人の腸内細菌叢によって代謝に変動性がある。
このことが、大豆によるエストロゲン作用の個人差をもたらしている可能性がある。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21790611/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15018930
大豆はエストロゲン受容体βに優先的に結合して活性化するが、より高濃度では、組織によってエストロゲン受容体αを活性する。
レッドクローバー
大豆と同様にゲニステインやダイゼインなどのフィトエストロゲンを含む。または大豆にはないホルモノネチン、ビオカニンAを含み、p450代謝によりゲニステイン、ダイゼインに変換されエストロゲン様作用をおよぼす。
エストロゲン受容体βとの親和性が高いが、高濃度ではエストロゲン受容体αと結合して活性化する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12670155/
葛(プエラリン)
葛のプエラリア種にはプエラリン、ダイゼイン、ゲニステイン、ビオカニンA、ホルモノネチン、ミロエストロールを含む。
プエラリンは腸内細菌によりダイゼインに代謝される。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21212542/
ミロエストロールは強力なエストロゲン受容体αリガンド。
ホップ
ホップのフラボノイド、8 – PNは、これまで知られている最も強力なフィトエストロゲン。しかしその産物はホップに含まれる前駆体イソキサントフモールの腸内細菌叢による代謝に依存するため、エストロゲン様活性には個人差が生じ得る。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18567753
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17885005
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16772450
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16076107
ホップはエストロゲン効果を相殺することができ、天然プロゲステロンが含まれている可能性がある。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22484153/
エストロゲンレベル高値、低値の両方の症状に対して役立つ。
100mgの用量が250mgよりも効果的であることが研究で示されている。
甘草
甘草は世界中で様々な種が存在し、種によって抽出物にも違いを見せる。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17603166/
品種によって異なるエストロゲン活性成分
Glycyrrhiza uralensis種には、エストロゲン様作用のあるリキリチゲニン、(エストロゲン受容体β選択的アゴニスト)が最も大量に含まれ、甘草のもっとも一般的な種であるGlycyrrhiza glabra種にはもっとも少ない量のリキリチゲニンが含まれていた。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18177995/
ダイオウ(大黄)
ダイオウの、エストラジオールの存在下での投与は、エストロゲン受容体へのパーシャルアゴニストとして抗エストロゲン剤効果をもつ可能性がある。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21946530/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20170496
ドンキアイ(ガーデン・アンジェリカ)
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15035899/
カバ
カバの閉経後女性の更年期障害への効果は主に神経伝達物質への影響によるものと考えられている。
カバの葉の抽出物は、GABA A受容体結合活性、ドーパミンD2、オピオイド(μ、δ)、およびヒスタミン(H 1、H 2)受容体結合活性を有する。
セロトニン(5-HT 6、5-HT 7)、ベンゾジアゼピン受容体に対する弱い結合活性も有する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11458444/
ブラックコホシュ
ネイティブアメリカンによって女性特有の病気に使用されていた伝統的ハーブ
ブラックコホシュはエストロゲン活性を有していないが、セロトニン取り込み阻害作用により5-HTレベルを上昇させ、セロトニン受容体の活性化を介して、女性の更年期障害へポジティブな作用をもつ可能性がある。
メタアナリシス 閉経期症状への有効性
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20085176/
推奨用量40~80mg/日
聖ヨハネと麦汁の組み合わせがエストラジオール低値の症状改善に効果的。
高用量摂取は肝障害リスクと関連する可能性がある。
マカ
Lepidum meyenii
閉経期の女性のエストラジオールを増加させることが一貫して示されており、不眠症、抑うつ、記憶、集中力、エネルギー、ほてり、膣の乾燥、BMI、骨密度の改善に役立つ。
一般的用量は2000mg/日
ワイルドヤム
野生のヤムイモ抽出物は、弱いフィトエストロゲン作用を有する。その効果は17βエストラジオールよりも弱い。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19222119
ランダム化比較試験 更年期障害を患う女性への山芋抽出物クリーム投与は更年期症状の改善にほとんど効果がない。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11428178
山芋に含まれるアデノシンとアルブチンはエストロゲン様作用を有する。
アデノシンはエストロゲン受容体ERαとERβ、アルブチンは主にエストロゲン受容体ERβとGPR30によってその効果が媒介される。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29360751
アマニ油 リグナン
亜麻仁油に含まれるリグナンは主要な植物性エストロゲンのひとつ。
大さじ2杯のアマニ油一日二回(30g)6週間の施主医より、ほてり症状が半減し、ほてりの強度が57%減少した。
エストラジオールを増加させる
レッドクローバー
メタアナリシス
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4678495/
タンパク質食
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/6725517
食物繊維、アボガド、グレープフルーツ
ヨガ
週二回4ヶ月のヨガトレーニングは、女性のエストロゲンレベルの増加を示し、QOLを改善した。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26926324
鍼治療
アルコール摂取
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9726268
喫煙
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3605047
エストラジオールを減少させる
天然アロマターゼ阻害剤
亜鉛、マグネシウム、セレン
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3958794/
アピゲニン、クリシン、7-ヒドロキシフラボン、イソリコフラボノール、フラバノン、エリオジクチオール、8−プレニルナリンゲニン、4’−テトラヒドロキシカルコン11’ − O−クマレート、イソリキリチゲニン、ロテノン
キサントン、γ−マンゴスチン、セスキテルペンラクトン、11βH、アントラキノン、ベンズアントラキノンI
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3074486/
糖質制限
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/6725517
植物性エストロゲン
大豆、マメ類、亜麻仁、ごま、葉野菜、アルファルファ、緑茶
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3074428/
過剰な活動・運動
解毒機能によるエストロゲンの適正化
そのため、エストロゲンレベルが過剰である場合、肝臓の解毒機能を高めることでホルモンバランスを適正化させることができる可能性がある。
ミルクシスル
アーティチョーク
肝機能を高める胆汁産生を促進する。
たんぽぽの根と葉
たんぽぽ抽出物は、エストロゲン受容体(ERαおよびERβ)、プロゲステロン受容体(PR)、および卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)をアップレギュレートする。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17671731
アブラナ科の野菜
肝臓の第二相解毒活性化に関わるグルコシノラートを含む。
BHRT
一般の更年期症状に対して、上記のハーブで改善されない場合、信頼できるクリニックでバイオアイデンティカルホルモンを処方してもらうことが望ましい。(抗うつ薬ではなく)