認知症・アルツハイマー病発症リスク関連遺伝子(SNPs)
アルツハイマー病
ApoE(アポリポ蛋白E / Apolipo protein E)
ApoE4の同定に必要な2つのSNPsのうちのひとつ。
(C;T):アルツハイマー病発症リスク~3倍、心臓病リスク1.4倍
(C;C):アルツハイマー病発症リスク
+rs429358 (T;T) の組み合わせ ApoE2
+rs429358 (C;C) の組み合わせ(APOE4/4):ApoE3/3と比較して遅発性アルツハイマー病発症率12倍、若年性アルツハイマー病発症率61倍
www.geneticlifehacks.com/alzheimers-and-apoe-type/
ApoE遺伝子の影響がある薬物・因子
エストロゲン、高血圧、DHA、スタチン、ニコチン、セレブロリシン
www.alzdiscovery.org/cognitive-vitality/blog/what-apoe-means-for-your-health#ref-10
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5812012/
ApoE遺伝子の年齢によるアルツハイマー病発症リスクの違い
www.nature.com/news/alzheimer-s-disease-the-forgetting-gene-1.15342
(G;G):老年性アルツハイマー病の発症率2倍
(A;G):老年性アルツハイマー病の発症率3倍
ApoE4遺伝子によってのみ大きなリスクの増加となることを示唆するため、rs429358とrs7412をチェックする。
アルツハイマー病発症リスク ApoE4+6.6倍、ApoE4-1.6倍:(C;T),(T;T)
APP
(A;A),(A;G):アルツハイマー病の耐性
アルツハイマー病のリスクを~4分の1に減らす。
CETP (ILE405VAL,RSAI405V)
(A;G):認知症およびアルツハイマー病発症リスクを低下させる。高いHDL
(G;G):長寿命、認知症リスクが0.28倍低い、アルツハイマー病発症リスク0.31倍に低下
PLD3
(A;A)、(A;G):アルツハイマー病発症リスク2倍
TM2D3
(A;G):老年性アルツハイマー病発症リスク7.5倍 in アイスランド
PSEN1(プレセニリン1/presenilin1)
(A;G):早期発症アルツハイマー病リスク
家族性アルツハイマー病原因遺伝子
アミロイドβ42の産生量が増加
PSEN2(プレセニリン2/presenilin2)
(A;T):若年性アルツハイマー病リスク
家族性アルツハイマー病原因遺伝子
アミロイドβ42の産生量が増加
CD33
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23946390?dopt=Abstract
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25762156?dopt=Abstract
(G;T),(T;T):アルツハイマー病発症リスクのわずかな低下
アルツハイマー病発症リスクが10%低下。ミクログリア、マクロファージの活性低下によるアルツハイマー病初期の発症リスクに関わる。発症年齢とは関係ない。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23708142
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22262751
TREM2
(C;T),(T;T):アルツハイマー病発症リスク
老年性アルツハイマー病発症リスクを高める。オッズ比2.9倍
前頭側頭型認知症様症候群発症リスクの高さと関連。
ミクログリアのmTOR活性および代謝を損ない、顕著なオートファジーを示す。
CR1(complement receptor 1)
(C;T),(T;T) :老年性アルツハイマー病発症リスク1.15~1.2倍
補体C3b、C4bの炎症およびアミロイド蓄積
高齢者の認知低下がより早く、神経病理学的な負荷が大きくなる。
脳アミロイド血管障害リスクの増加
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22262751
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19004497
NLRP1
(A;A),(A;T):自己免疫疾患リスクがわずかに増加
1型糖尿病、多発性硬化症、リウマチ性関節炎、全身性エリテマトーデス、自己免疫性アジソン病、若年性特発性疾患
カスパーゼ1活性による細胞死誘導
ABCA2
ABCA7は、ニューロン、ミクログリア、末梢マクロファージにおいて発現している。 それらは通常、細胞からアポリポタンパク質への脂質の流出を促進し食作用を調節する。ApoEと同様アミロイドβクリアランスに関与することが示唆されている。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23467355
(A;A):早期アルツハイマー病リスクが3.8倍増加
(A;G):?
ABCA7
rs3764650
rs3752246
貧食作用 脂質代謝 免疫応答
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21460840
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23360175
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25807283
EPHA1
アルツハイマー病発症後の側頭後頭側および下側頭側回に干渉することで、アルツハイマー病リスクを低下させる
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25182741
rs11767557
細胞の挙動と形態
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19118217
CD2AP
rs9296559
rs9349407
エンドサイトーシス、シナプス
神経突起斑負荷
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23836404
中国人、日本人、アフリカ系アメリカ人、カナダ人、およびヨーロッパ人の集団での関連性は報告されていない。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25092125
PicalM
rs3851179
rs541458
β-アミロイド(Aβ)ペプチドの産生、輸送、クリアランスの調節によってアルツハイマー病リスクに影響する。
タウオパチー、シナプス機能障害、脂質代謝異常、免疫障害など他のアミロイドβ非依存性経路の可能性。
link.springer.com/article/10.1007%2Fs12035-014-8878-3
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22539346
BIN1
rs744373
rs7561528
RME-1、Ehdと協調してエンドサイトーシスリサイクリングを制御する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19915558
ADAM10
rs2305421 変異によってADリスクが低下
ADAM10遺伝子の変異は、αセクレターゼ活性の低下(>70%) アミロイドβレベルの上昇(1.5-3.5倍)を低下させた。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19608551
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20381196
AKAP9
rs144662445
rs149979685
シグナル伝達
微小管動態の調節因子であり、血液 – 精巣バリア機能に寄与する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26687990
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25172201
UNC5C
rs137875858
神経発達 変異はニューロン細胞死の増加をもたらす 遅発性アルツハイマー病に関与
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25419706
PLD3
rs145999145
シグナル伝達、エピジェネティックな改変
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22428023
PLD3変異はLOADリスクを2倍に増加、APPプロセッシングに影響を及ぼす。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24336208
DSG2
rs8093731
細胞接着、膵臓腫瘍での細胞接着成分Dsg1およびDsg2の量の減少
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19091121
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14744087
FERMT2
rs17125944
細胞接着性 血管新生 タウ病理
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24495969
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22457811
SLC24A4/RIN3
rs10498633
細胞シグナル伝達、神経新生、視覚的な虹彩パターンの発達、変化
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21835309
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12972505
ZCWPW1
rs1476679
エピジェネティック調節、神経発達
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20826339
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27066552
CASS4
rs7274581
rs6024870
rs16979934
細胞移動、細胞接着
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25188341
INPP5D
rs35349669
サイトカインシグナル伝達、免疫機能
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25799995
NME8
rs2718058
毛様体機能、ニューロン細胞増殖
GGおよびAA遺伝子型は、GA遺伝子型よりも海馬萎縮を示した
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25486118
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12200143
MS4
アルツハイマー病感受性遺伝子ネットワーク
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4546454/
早期発症型ADリスク遺伝子(エンドサイトーシス輸送)
PSD2、TCIRG1、RIN3、RUFY1
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28738127
アルツハイマー病防御遺伝子
RAB10
アルツハイマー病発症リスクを抑制する正確な機序はわかっていないが、膜輸送に関連していると考えられている。
genomemedicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13073-017-0486-1
MTHFR関連
C677T
(C;T):葉酸代謝能力65%
(T;T):葉酸代謝能力10-20%
rs1801133 T と rs1800795C対立遺伝子の両方がある場合、アルツハイマー病の発症率が2.5倍、血管性認知症を3.7倍増大させる。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22015309
A1298C
(A;C) :葉酸代謝に問題あり
(C;C):より複合的な問題
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22015309?dopt=Abstract
アルツハイマー病とのメタアナリシス
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28281392
老齢期アルツハイマー病のバイオマーカーの可能性
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26401555
アルツハイマー病はC677TではなくA1298C多形と関連する。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23659764
C677T(CC)かつrs1801131(CC)では、アルツハイマー病の発症率を上昇させなかった。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22015309
NQO1 C609T
www.snpedia.com/index.php/Rs1131341
www.snpedia.com/index.php/Rs1800566
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25562627
G1793A
その他
IL-6
(G;G):IL-6遺伝子のプロモーターであり、IL-6レベルに影響をおよぼす。
(G;C),(C;C):アルツハイマー病発症リスク2.5倍、血管性認知症発症リスク3.7倍
Val66Met
(A;G):ADHDまたはうつ病のリスクがわずかに増加
(A;A):アルツハイマー病患者の精神的な低下、運動能力の低下、内向的
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17293537?dopt=Abstract
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21300947?dopt=Abstract
BCHE539T or CHE539T
ブリチルコリンエステラーゼ酵素をコードする。
このアレルはBchE活性を30%低下させる。
軽度認知症障害患者へのドネペジルのオフラベル使用は、特定の遺伝子変異を有する人(ブチリルコリンエステラーゼK遺伝子変異)にとっては認知低下を加速させる可能性がある。
www.sciencedaily.com/releases/2017/02/170225102126.htm
BchE-K変異体 rs1803274(G;G)ノーマル
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3196893/
GSK3-β
キャリアはリチウムの投与によって大きな応答を示す可能性がある。
双極性障害へのリチウム投与の平均寛解率は対立遺伝子保有者で有意に高い。(31%<56%)
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17628506
rs11919783(A;A)
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20605420
1型糖尿病
(A;A):1型糖尿病リスク18.5倍
(A;G):1型糖尿病リスク5.49倍
HLA-DQB1
リスクアレル:A
喘息、抗CCP陽性慢性関節リウマチと関連。セリアック病の予測因子
シューメーカー博士のバイオ毒素感受性診断としても用いられる。
MMP9
OXTR(オキシトシン受容体)
共感性、感情の読み取り
SLC23A2(アスコルビン酸トランスポーター2)
rs6053005(C; C)
SVCT1、SVCT2両方
血漿アスコルビン酸濃度24%低下
rs6133175(A; A)
SLC23A1、SLC23A2の多型
血漿アスコルビン酸濃度が24%低下
血漿ビタミンC濃度、胃がんリスク
小リンパ球性リンパ腫/慢性リンパ性白血病のリスクが60%上昇
rs1776948
慢性リンパ性白血病(CLL)リスクと関連
rs1279683(G; G)
原発開放隅角緑内障リスク 70%上昇
rs12479919(T; T)
胃がんリスク 41%上昇
rs6116569
胃がんリスク 36%上昇
rs6139587(T; T)
悪性リンパ球性白血病と関連する可能性
rs1715364
小リンパ球性リンパ腫/慢性リンパ性白血病リスク60%上昇
rs4987219
ヒトパピローマウイルス(HPV)16型に感染した場合、非感染者と比較して頭頸部扁平上皮癌のリスクが500%上昇する(関連性が見られない研究も存在する)
rs1110277
食道扁平上皮癌の化学療法/放射線療法中に口内炎(口および唇の炎症)を発症するリスクが高い。
rs1776964
CC遺伝子型および低摂取量と比較して高ビタミンC摂取量の場合、急性冠症候群のリスクが3.45倍高い
rs6139591
ビタミンC摂取量が少ないと急性冠症候群のリスクが5.39倍高くなる
セリアック病
rs2187668 (G;G)
(A;G):セリアック病のリスク
(A;A):セリアック病リスク2倍
rs7454108 (T; T)
(C;T):中程度のリスク
(C;C):グルテン不耐性の可能性が高い
95%のセリアック病患者において、rs2187668、rs7454108の片方または両方を有する。
blog.23andme.com/health-traits/new-23andme-report-celiac-disease/
rs6840978(C;C)
rs6822844(G;G)
rs13119723 (A;A)
rs13151961 (A;A)
rs6822844 (G;G)
rs2816316
rs13015714
rs917997
rs6441961
rs17810546
rs9811792
rs9851967
rs917997
rs1464510
rs1559810
rs11938795
rs13151961
rs13119723
rs11734090
rs7684187
rs12642902
rs6822844
rs6840978
rs1738074
rs3184504c
rs653178
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2673512/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17558408?dopt=Abstract
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19455118?dopt=Abstract
グルテン不耐症・セリアック病
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4807782/
rs7454108 (T;T)
rs2187668 (G;G)
rs2395182 (T;T)
rs7775228 (T;T)
rs4713586 (T;T)c
レクチン感受性関連SNPs
rs1049353 (G;G)
rs1801133 (C;C)
rs1802231 (G;G)
rs2395185 (G;T)
rs3135388 (C;C)
rs3135391 (C;C)
ラクトース不耐症
gs100
ラムノース不耐症
リンク
遺伝子検査会社
23andme
Shipito 商品の発送、受け取り代行業者
www.shipito.com/ja/?countrycode=JP
NKmedico ApoE遺伝子検査(受信可能国内施設一覧)
nk-m.co.jp/antiaging/apoe.html
SNPs研究論文
SNPedia (SNPsの研究論文)
www.snpedia.com/index.php/SNPedia
SNPedia(アルツハイマー病関連SNPs)
www.snpedia.com/index.php/Alzheimer%27s_disease
SNPediaに基づいた遺伝子解析レポート
Promethease
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メチレーション代謝解析
Dr. Amy Yasko
StrateGene
go.strategene.org/genetic-analysis
go.strategene.org/genetic-analysis