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認知症発症因子 ホモシステイン

リコード法 36項目 ホモシステインと認知症の関連

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概要

ホモシステインは、メチオニン代謝サイクルでアミノ酸メチオニンからシステインを生合成する際に必須の中間代謝物(含硫アミノ酸)

ホモシステインは毒性作用をもち、血中の高いホモシステイン濃度は、心血管疾患の危険因子として知られている。

血管内皮細胞へも影響があるため、血管と関与する血管性認知症の危険因子としても考えられている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4821788/

ホモシステインの代謝図

画像、イラストなどを保持する外部ファイルオブジェクト名はnutrients-08-00803-g001.jpgです。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27973419

高ホモシステインによるアルツハイマー病リスク

高ホモシステインは血管性認知症だけでなく、アルツハイマー病の危険因子としても、これまで多くの研究が行われてきた。

ホモシステインレベルが14μMより高いと、アルツハイマー病の発症リスクはほぼ倍増する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11844848/

相反する証拠もあり、ホモシステインがアルツハイマー病のリスク因子であるのか、単なるバイオマーカーにすぎないのかは依然として議論の余地がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16917147/

高ホモシステインを伴う認知症の多因子説

高いホモシステインレベルは、多因子によって発症する認知症発症原因の一つの要素に過ぎない。

高ホモシステイン血症が単独で認知症発症に寄与する役割の強さは単独では決定されず、その他の認知症発症リスクに依存する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5836397/

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高ホモシステインによる一般的リスク

・血管内の炎症を引き起こし内皮細胞障害を生じさせる。

・アテロームを発生させ虚血性損傷を引き起こす可能性

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3159702/

酸化ストレス関連

チオール基による過酸化水素の生成

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14661100/

グルタチオン活性の低下

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18599958/

ホモシステインのタンパク質への結合により酸化ストレスを誘発

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20080717/

金属イオンの毒性を増大化させる

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11238735/

ビタミンEによる救済

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11461960/

脱メチル化

高ホモシステインは、PP2Aの脱メチル化を介して、タウおよびAPPリン酸化の増加を示し、APPプロセシングの変化によりアミロイドβ産生促進する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17360897/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19428823/

血液脳関門障害

BBBの完全性は、アルツハイマー病患者の脳脊髄液アルブミンの上昇と関連する。しかし年齢、性別、ApoE遺伝子、血管危険因子、ベースラインのMMSEスコアとは関連していない。

高ホモシステイン血症が脳脊髄液アルブミンに寄与することが示唆される。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17515542/

BBB障害によるGABAシグナル伝達異常

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18547546/

ADマウスのアミロイドβ上昇に起因するBBB崩壊

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14745459/

グルタミン酸毒性

ホモシステインはグルタミン酸およびアスパラギン酸の類似体であり、NMDA受容体のアゴニストとして作用する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9159176/

アミロイドβの上昇およびタウのリン酸化

食事により誘発された高ホモシステイン血症は、ADマウスのアミロイドβ形成および沈着を増加させる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19939226/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16516482/

葉酸、ビタミンB6、B12欠乏食によるADマウスのアミロイドーシス形成

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20005283/

ERストレス(小胞体ストレス)

高ホモシステインはジスルフィド結合をは歌詞、小胞体をクロスするタンパク質のミスフォールディングを引き起こすことによりERストレスを誘導する可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18038217/

γセクレターゼ切断

小胞体ストレスはγセクレターゼの切断を増加させ、アミロイドβ形成の増加を誘導する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11799129/

高ホモシステインの要因

特定の栄養素の不足

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、ベタイン、ビタミンB2、マグネシウム欠乏

処方薬の使用

コレスチラミン、コレスチポール、フェノフィブラート、レボドパ、メトホルミン、メトトレキセート、ナイアシン、亜酸化窒素、ペメトレキセド、フェニトイン、スルファサラジンなど

高メチオニン食

赤肉および乳製品など

喫煙
コーヒー

カフェイン

アルコール消費
加齢
肥満
遺伝子変異

葉酸から活性葉酸を代謝する回路の遺伝的変異

MTHRF遺伝子の塩基 C677T多型 TT型

ホモシステインを減少させる治療戦略

リコード法

リコード法 ホモシステイン目標値

7 nmol /ml 以下

(一般的な基準値3.7~13.5 nmol/mL)

ステップ1

ホモシステイン値が6より高い場合

→ P-5-Pを20~50mg、メチルコバラミンとアデノシルコバラミンを合計1mg、メチル葉酸を0.8mg(最高で5mg)を摂取

ステップ2

3ヶ月後にホモシステインを再度チェック

→ ホモシステイン値が6より下がらない場合トリメチルグリシン500mgを追加

ステップ3

さらに3ヶ月後にホモシステインをチェック

→ ホモシステインがまだ高い場合は、メチオニンを多く含む食品の摂取制限

ナッツ、赤肉全般、牛肉、羊肉、チーズ、ターキー、豚肉、魚、貝類、甲殻類、大豆、卵、乳製品、豆類など

※実践医の報告によると、これまでステップ3まで進んでホモシステインレベルが最適値にならなかった参加者はいないとのこと。

統合的介入

ビタミンB類

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12

ベタイン(TMG)
N-アセチルシステイン
S-アデノシルメチオニン
タウリン
運動
アスピリン

アスピリンが葉酸の尿中への排出を増加させる。

ビタミンB補給の認知症への有効性

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28248558

血液中のホモシステイン酸の標的療法は、アルツハイマー病患者における認知の回復治療法である可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27632569

高用量ビタミンB補給

認知機能低下アルツハイマー病:無作為化比較試験。ホモシステイン濃度を下げることができた。(ビタミンB補給だけでは)認知機能は改善できなかった。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18854539

ホモシステインの低減によるAchE阻害剤の応答の改善

ホモシステインの低減はアルツハイマー病患者へのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤投与の応答を改善する可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17600848/