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スムージー作り方(レシピ・材料・糖質制限・リコード法)
ひとつ心にとどめてほしいのは、
「毎日飲む一杯のグリーンスムージーは、あなたの人生の質を高める投資である」
ということ。
Kris Carr「Crazy Sexy Juice」
参考記事
作る人と食べる人の心理的ギャップ
スムージーを作る上で一番注意してもらいたいのは、作り手と食べる人の心理的ギャップ。
作る側というのは、スムージーが健康にいいに違いないとすでに多くの情報に触れており、自分の好みで材料を入れることが可能であり、かつ食材も何が入っているかを理解しているため、出来上がったものへの抵抗感が少ない。
またスムージー初心者にありがちなのが、実験的なノリで健康に良いだろうと雑多に野菜や果物を入れてしまうこと。
始めて食べる人から見たスムージー
逆の立場で考えてみて欲しい。あなたはスムージーを飲んだこともなければ言葉も知らない、ご飯と味噌汁をずっと食べ続けてきた高齢者だ。
新しいものに飛びついているようにしか見えないあなたの娘が、いきなりドンッと、巨大なマグカップになみなみと入った深緑色のドロッとした液体を目の前に出されて、「これ認知症にいいから飲んでね!」と言われる。
飲んで見ると見た目ほどにはまずくはないものの、普段食べつけないスパイスや食材などもあれこれ入っているため、なんとも得体の知れないものを食べている気分になる。
残そうとすると「全部飲んでね!」とにこやかに言われ、娘の顔を立てるためになんとか全部を飲み切る。
明日からずっと昼食はこれを飲んでもらうと娘は言っている…
うまさよりも馴染みと安心感を最初は優先
多くの人は料理の味がうまいかどうか以前に、その料理が安全であるかどうか、食べ慣れたものであるかどうかといったことを事前知識や視覚的でもって判断する。高齢者であったり、認知症患者であるとなおさらだ。
そのため特にスムージーの飲み初めは、飲み続けてもらうための創意工夫がとても大切。
でないと、毎回青汁を飲むような苦行となってしまうだろう。(青汁同様、まずいから効くと思って飲む方も一定数おられるだろうが…)
スムージーの飲用が習慣化するまでは栄養価にこだわりすぎずに、ひたすら美味しく飲んでもらうことに努めよう。
スムージー摂取による満腹感は、摂取前の信念と期待感が大きな影響をおよぼす。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21219951/
スムージーを美味しく飲んでもらうためのヒント
基本戦略
本格的な栄養強化スムージーは、スムージーの摂取が習慣化してから始める。(1~2ヶ月)
情報に気を配る
・最初にスムージーのレシピを見せて、スムージーまたはスムージーの材料を選んでもらう。
・スムージーを一緒に作る。
・あまりたくさんの材料をいれすぎない。主体となるフルーツを一品か二品までにして、シンプルな名前にしてイメージしやすい名前にする。
例 ブロッコリーとシナモンとキウイとバナナが入ってるというよりも、キウイMIXスムージーなどと伝える程度にしておく。
・ネーミングに凝ってみる。ビタミン酵素○○スムージー、○○リッチスムージー、植物性乳酸菌○○スムージー
[speech_bubble type=”std” subtype=”a” icon=”youngman_25.png” name=”リコード法実践者Sさん” ]スムージーじゃなくてヨーグルトだと言ったら飲んでくれた!
[/speech_bubble]
視覚に気を配る
・抵抗感の少ない淡色にするため、濃い緑の野菜は控える。
・スムージー専用のおしゃれなグラスを用意する。
・スムージーにキウイを投入、コップの縁にキウイのスライスをのせて、緑野菜のスムージーをキウイスムージーのように見せる。
・フルーツはメインのスムージー材料ではなく、飾り、風味、色合いを目的に用いる。
・砂糖不使用のココナッツアイスをスムージーの上にのせる。
味覚に気を配る
・スムージーを食事としてではなく、サプリメント摂取用として飲みやすさを優先、小松菜、ケール、セロリなどくせや苦味のある食材は使わない。
・糖質過多となるため、ゆくゆくは減らしたいが初期に限定して、一般的に好まれやすいバナナ、キィウイ、パイナップル、などのフルーツを用いる。
・野菜の風味を和らげるヨーグルトや牛乳は原則使えないため、ホエイプロテインパウダーがその替わりを果たしてくれる。プレーンではなく好みのフレーバー(人工甘味料を使っていないもの)を使ってみるのも良いだろう。
・サプリメントや野菜の苦味を緩和させるコツは酸味と甘味と冷たさ
食感に気を配る
・スムージーに水分を多く使ってサラサラの液体にし、昼食としてではなく水分補給のように半日かけて飲んでもらう。
・トッピングを工夫してみる。
なんでもかんでもスムージーにしない
スムージーの利点には、調理時間の短縮、大量の野菜を簡単に摂取、苦手な食材をごまかすといういくつかの妥協的な理由もある。一方でスムージーの最大の欠点は、咀嚼がなくなることだろう。スムージーにしなくてもおいしく手間なく食べれるものを、あえてスムージーにする必然性はない。果物などは風味を付ける程度にとどめておくのが良いだろう。
ゴイトロゲンなどの抗栄養素に注意
アルツハッカースムージー 必要な道具
ハイパワーブレンダー
基本、スムージーに必要なものはハイパワーブレンダー(強力ミキサー)だけ。
通常のブレンダー(ミキサー)でもできなくもないが、ブレンダーがザラッとした繊維質が残りやすいのに対して、ハイパワーブレンダーはそれらをペースト状になめらかにしてくれる。
特にサプリメントの投入を考えている場合、通常のブレンダーだとカプセルやジェルの殻が残りやすく不評を買いやすい。
またパワーがあることで固形物など材料の選択の幅が広がり、下ごしらえのカットも必要がなくなるため時間短縮ができるというメリットもあるので、多くの人におすすめしたい。
その他あると便利なもの
- クッキングスケール
- シリコンヘラ
(大容量サイズ(350~500cc)、倒れにくい形状、軽量、おしゃれ)
アルツハッカーEスムージー (簡単 & 飲みやすい)
ヨーグルト風サワーフルーツ
基本材料(一食分)
・果物 100~200g
(キウイ、パイナップル、梨、マンゴー、メロン、バナナ)
の中からひとつ選んでもらう。またはローテーションさせる。
手間でなければ、半分を1cm角ぐらいのさいの目にカットしてトッピングにする。
- ブロッコリー 20~40g
- ホエイプロテイン 15g
- 水 150cc~300cc
水を加えるほど簡単に作れ粘度も薄まるが、水分を加えてもそれほど粘度が薄まるわけではない。そのため粘度を減らしたスムージーを大量に飲むよりは、まだトロミのあるスムージーを少量にして食べるほうが、おそらく多くの高齢者にとって抵抗感が少ないと思う。
・氷 数個(胃腸が弱い、便秘である場合は使わない)
好き嫌いを確認した上で
サプリメント
サプリメントの投入は他の野菜と同時のタイミングで加えてOK
・アルサプサプリメント(ビタミンCを除く)
フィッシュオイル、クリルオイルは避けておいたほうが良いかもしれない。
パワーがあるということは、それだけサプリメントの栄養素が破壊される可能性も高まるのだが、そういったリスクの高いサプリメントは、そもそもブレンダーを使わずに錠剤ごと摂取したほうが良い。野菜の酵素で分解されるため、ブレンダーを使うどうかよりもスムージーの作り置きを避けることがより重要。
果物に含まれる糖質(参考)
- りんご中玉一個(300g) 40g
- バナナ 1本220g 28g
- 柿 一個(260g) 34g
- 梨 一個(320g)33g
- マンゴー 一個(195g)30g
- パイナップル(100g)12g
- キウイ 一個(45g)8.4g
- メロン 4分の1(200g) 10g
- すいか 一切れ(180g) 10g
- いちじく一個(100g) 10g
- みかん一個(100g) 9g
アルツワーサードリンク(サプリ専用)
サプリメントを飲むためだけのドリンク。もはやスムージーでさえもない(笑)
- 水 150cc~
- 氷 数個
- シークワーサー100%ジュース 20cc
あらかじめステビアをシークワーサーに混ぜておくと簡単 - ステビア100%で50~100mg(iHerbステビア 0.5~1g)
甘味量のため投与量はお好みで。(外でもステビアを使用している場合は控えめに) - ホエイプロテイン 10g
スムージーのプロテイン不足を補うだけでなく、風味がつくため飲みやすくなる。 - サプリメント
魚臭さを避けるためフィッシュオイルとクリルオイルだけ避けておく。
アルツハッカーGスムージー(完全栄養食)
ヨーグルトは入っていない^^;
リコード法の糖質制限を目指したPFCバランスと、栄養バランスの計算に基づいた完全食に近いレシピ。
主な健康効果
コレステロール低下作用、代謝活性、抗酸化作用(血清グルタチオンの増加)、抗糖化作用(インスリン抵抗性の改善)、腸内細菌叢の改善
Gスムージー材料(一食分)
※二人分を作る時は、そのまま量を倍にする。
- ブロッコリー 40g
- アボガド 半個(60~70g)どろどろ感を減らしたい場合は減らす
- シークワーサー 1個皮ごと ※種は取り除く
- 生のさつまいも(またはグリーンバナナ) 20~30g
オプション
- アロエベラジュース 30cc
- 有機抹茶 2g
→ Gスムージー・Rスムージー共通材料 に続く
アルツハッカーRスムージー(完全栄養食)
主な健康効果
抗炎症(CRPの低下)血圧低下、脳血流の増加、血流サラサラ(血小板凝集の低下)、血漿総抗酸化能の上昇、血漿マロンジアルデヒド産生の減少、脂質プロファイルの改善(コレステロール低下)、高ホモシステインの低下
Rスムージー材料(一食分)
※二人分を作る時は、そのまま量を倍にする。
- 赤しそ 8枚 (赤しそジュースでも良い)
- にんじん 50g
- ビートルート 50g またはビートルートジュース30cc、またはビートルートパウダー10g
- 生の紫いも 20~30g
- シークワーサー 1個皮ごと ※種は取り除く
オプション
- ・クランベリー生 60gまたはクランベリージュース 20~30cc
ドライクランベリーは糖質添加による糖質過多となるため避けておく。 - ・クコの実(ドライ)15g
- ・ブロッコリースプラウト 20g
Gスムージー・Rスムージー 共通
基本材料
- 生姜 皮ごと(10g) 親指大
- 生または洗いゴマ 白 おおさじ1.5(15g)
コレステロールが高い場合は倍量まで増やしても良い。 - 無農薬じゃばらの皮と実 10g
- 無農薬河内晩柑の皮と実 10g
- 無農薬シークワーサー or くがにー or ポンカン or 新姫の皮と実 10g
柑橘類は3種類をブレンド、合計で30g。
液体
- 水 150cc~(多いほど粘土が薄まり作りやすい。好みで)
- 氷 数個
- アップルサイダービネガー 10cc
パウダー系
- ホエイプロテイン 15~20g(プレーンまたはステビアを使ったもの)
- ステビア50~100mg相当(iHerbステビア10.5~1g)
プレーンの甘味料がないプロテインを使う場合は、多めに入れる。
オプション
- シナモン 1~2g(シナモンが苦手な人は入れなくても良い)
- プロバイオティクス(サプリメントで摂取している場合は不要)
- やさ塩 2g(塩味が気になる、他で塩分が足りている場合はなくても可)
サプリメント
サプリメントの投入は他の野菜と同時のタイミングで加えてOK
淡白な味にしたい場合は、フィッシュオイルはくせがあるので投入をやめて錠剤として摂取する。
アルサプを加えると、ほぼリコード法にそった完全栄養食となる。
ただしビタミン・ミネラル類の栄養バランスとしては、カルシウムが若干不足し、ヨウ素は全く含まれない。
昆布には大量にヨウ素が含まれており、昆布を常食する日本人ではヨウ素不足はめったに見られないため、あまり心配する必要がないが、完全食にしたい場合はジューサーに1gの乾燥昆布を加えるだけで一日必要量のヨウ素は補充できる。
トッピング
ブレンダーで粉砕せずにトッピングとして用いる。
- 生のクルミ 20~30g
- ワイルドブルーベリー 20~30g
- ダークチョコレートフレーク 70~80% 10~20g(オプション)
サワーグリーンスムージー 栄養価
- 炭水化物 62g (糖質42g 食物繊維20g)
- 脂質 62g
- タンパク質 25g
スムージー その他の食材
オプション食材
- ビーツ、紫蘇、有機トマト
- 青梗菜、有機ほうれん草、レタス、モロヘイヤ
- 大根、カブ、クレソン
- 遺伝子組換えではないスイートコーン
- カリフラワー、アスパラガス、芽キャベツ、キャベツ、ケール、クレソン
- ライム、スイカ、グレープフルーツ、クランベリー
- 紅茶キノコ
- プロバイオティクス
非推奨食材
市販の野菜ジュース、果物ジュース
いちご、りんご、ネクタリン、桃、セロリ、葡萄、さくらんぼ、パプリカ、トマト、ほうれん草、(特に輸入品)
※有機、無農薬であれば過剰でなければOK
ほうれん草(基本有機かどうか関係なくジュース、スムージーとしては避けておいた方が良いだろう)
ヨーグルトは乳糖不耐症でないことが判明していれば少量を使っても良いが、不明である場合、多くの日本人認知症患者にとっては潜在的なリスクがある。
りんごはが大好きで皮も食べたいという人は、重曹(重炭酸ナトリウム)を一杯入れた水に一分つけておくと(完全には除去できないが)残留農薬の減少に効果的。ただし皮に含まれる生理活性物質も失われてしまう。。[R]
ローストナッツ(短い時間で低温ローストされたものはOK)
スムージーを作るヒント
野菜
ブロッコリーは生が推奨だが、利便性のために大根もブレンダーにかけることで、冷凍ブロッコリー(国産)を使うこともできる。
ブロッコリー(アブラナ科野菜)は毎日ではなく2~3日に一回でも良い。
シュウ酸塩を多くほうれん草を大量に使ったスムージーはシュウ酸塩のリスクが高まるため、有機かどうかと関係なく、生のほうれん草ジュースは原則避けておく。(その他の葉物野菜は大量に使うのでなければ(<100~200g)毎日でも良い)
腎機能に問題がある場合は、その他のシュウ酸塩が中程度に含まれる食材の摂取にも注意が必要となる。
果物
果物を入れると飲みやすくなるため、ついほいほいと果物を入れたくなるが、容易に糖質過多になりやすい。(糖質量に注意さえすれば用いても良い)
果物は甘みを出すためではなく、風味や色合い、トッピング、チョップしたものを入れるなど、視覚的な要素のため少量使うほうが効果的。
果物の中では、糖度が低くポリフェノールの高い
- ベリー系
- 柑橘系(皮ごと)
がおすすめ。
その他
スパイスや調味料は好みで調整してみる。
生のクルミは、生ゴマは特に光があたらないよう冷蔵庫で保管
何度か作ってみて基本材料の好みの量が決定したら、それをベースにあれこれ加えてみると良い。
ベースの基本材料は数日分~セットしてしまうと毎回作るのが簡単。
高用量のビタミンCは控えておいたほうが良いだろう。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4946963/
作り置き
スムージーは作り置きはしないのが原則。
作り置きをせざるを得ない場合は、以下の条件において用いる。
- 冷蔵庫保管
- ガラス瓶で密閉する
- 12~24時間以内
- 臭いに変化があったり、濃い茶色になっていたら飲まない。
- サプリメントはブレンダーに投与しない。または直前に投与。
諸事情によりサプリメントを投与したい場合
以下のサプリメントをのぞいて投与し、ブレンダーを回転させる時間を30秒以内にする。
・EPA-DHA、クリルオイル、ユビキノール(還元型CoQ10)、ホスファチジルセリン、アスタキサンチン、ビタミンE、リポソーム化サプリメント全般、ビタミンB、総合栄養パック(ライフエクステンション)、