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アルツハッカーインスタントコーヒー
はじめに
カフェインの影響
カフェインがもたらす健康効果を多くの研究によって支持されており、一般的に200~400mg/日までであれば十分に許容される。
これはコーヒー換算で3~6杯分に相当する。
しかし間違ったタイミングによるカフェイン摂取がもたらす睡眠への影響と危険性は一般人、医師の両方が過小評価を行っている。
カフェインは単に睡眠時間を減少させるだけでなく、睡眠構造にも影響を与え概日リズムを変化させ睡眠障害を誘発する可能性がある。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17950009/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5445139/
24時間残るカフェイン濃度
上記グラフはカフェイン(200mg)摂取後の血液中のカフェイン濃度の変化を表したもの。
(カフェイン200mgはコーヒー約三杯分に相当する)
カフェインを摂取して12時間が経過しても、血液中のカフェイン濃度は4分の1残っている。完全に消失するには少なくとも24時間が必要。
睡眠への影響を考えるとコーヒーを飲むのは、お昼ぐらいまでにしておいたほうが良さそうだ。[R]
個人差のあるカフェイン感受性
これらは年齢、感受性レベル、他の食品との相互作用、カフェイン摂取量、消費時間、遺伝(アデノシンA2A受容体)など様々な要因によってカフェインへの反応が変動する。[R]
人によってコーヒーを飲んでも問題なく眠れるというのは、こういうあたりに理由があるのかもしれない。
www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK209050/
デカフェの限定的効果
デカフェ(カフェインレスコーヒー)なら良いのか?
法律ではカフェインを90%以上除去したコーヒーなら、カフェインレスと記載することができる。
実際に市販デカフェコーヒーのカフェイン調査を行った研究では、10mg前後のカフェインが検出されている。[R]
デカフェコーヒーは通常のコーヒーと比べれば少ないが、夜間や寝る前に飲むことで、カフェインの影響を受けると考えておいたほうが良いだろう。
たんぽぽコーヒー
ja.wikipedia.org/wiki/たんぽぽコーヒー
www.juliasedibleweeds.com/recipes/dandelion-including-how-to-make-dandelion-coffee/
たんぽぽコーヒーは、タンポポの根から作られたコーヒー代替品。
コーヒー豆は使われていないが、見た目と苦味の類似性からコーヒー豆が不足していたときに使われていた歴史をもつ。
たんぽぽコーヒーは原料自体にカフェインの要素が全く含まれていないため、完全にカフェインフリーの飲料。
しかし、多くのカロテノイドやフラボノイド、フェノール酸などコーヒーに引けをとらない健康促進成分を含む。[R]
摂取タイミング
睡眠妨害を防ぎつつコーヒーを飲むのであれば以下の時間配分で飲むことをおすすめする。
・午前中 コーヒー(お昼まで)
・午後 デカフェ(夕方まで)
・夕方以降 たんぽぽコーヒー(いつでもOK)
しかし、「たんぽぽコーヒーは味がどうも苦手」という人も少なくない。
そこでリコード法上許容される形で飲みやすくしたスウィートミルクコーヒーレシピを考案してみた。
インスタントコーヒー仕様
インスタント仕様となったのは半ば偶然なのだが、多くの材料が粉末で入手可能だったため、すべてを粉末規格にして自作インスタントたんぽぽコーヒーとした。
バレットプルーフコーヒー(MCTバターコーヒー)のインスタントコーヒーバージョンと言えなくもないが、グラスフェッドバター、ギーは入っておらず、本家よりは控えめのMCTオイル量となっている。手間を厭わなければ、別途それらを足してもらっても良い。
これに勝る糖代謝改善効果をもつインスタントコーヒー(厳密にはコーヒーではないが)は存在しないだろう。すこぶる利便性もよく気に入っている。
たんぽぽ抽出物の効果
タンポポ根、葉抽出物の生理活性作用は多彩。
特に糖代謝経路を改善する複数の成分が含まれており、一言で言うならタンポポは抗糖尿病ハーブ。
2型糖尿病
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23196156/
PPARγ活性
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10529898/
脂質代謝 AMPK活性 アルコール性脂肪肝の軽減
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23603008/
コレステロール低下作用 肝MDA濃度の低下
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11814465/
結腸がん抑制効果
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5341965/
主要な生理活性成分
- クロロゲン酸
- チコリン酸
- タラキステロール
- セスキテルペンラクトン
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5553762/
たんぽぽの栄養
- ビタミンA、C、D、E、B、イノシトール、
- レシチン
- 鉄、マグネシウム
- ナトリウム、カルシウム
- ケイ素、銅、リン、亜鉛、マンガン
こんな人に特におすすめ
- 忙しくて作る暇がない人
- 夜もコーヒー飲料が飲みたい人
- カフェイン断ちをしたい人
- カフェイン休肝日に
- ミルクコーヒー好きな人
- 糖尿病、糖代謝に問題がある人
- カフェインリスクの高い心血管障害患者さん、妊婦さん
www.thehealthyhomeeconomist.com/dandelion-coffee-benefits-aid-adrenals/
たんぽぽコーヒー 作り方
購入材料と用量/一回分14g(お湯150cc)
たんぽぽコーヒーパウダー 2~3g
濃い味を好む人は多めに
MCTオイルパウダー 3~9g
一日に何杯も飲む場合は、合わせて少なめに調整する。
ギーや、グラスフェッドバターを入れない場合は、ココナッツオイルパウダーを用いても良いかもしれない。
ApoE4遺伝子保有者は数gにするか、入ってなくても良い。
ヤギミルクパウダー 5~10g
市販のスキムミルクを含めた牛乳製品にはβカソモルフィンによるリコード法上の問題があるため避けておく。
乳糖分解酵素パウダー 半錠~1錠(乳糖不耐症の場合)
乳糖不耐症ではないことがはっきりしていれば不要だが、日本人の多くは乳糖不耐症
乳糖分解酵素をカプセルで購入、あらかじめヤギミルクパウダーに入れてしっかりと混ぜておく便利。
1gの乳糖に対して1000FCCユニットが必要となる。
上記製品では28gあたり9gの乳糖を含む。
28gあたり9000FCCの乳糖分解酵素1錠を入れる。(3000FCCであれば3錠)
453gのヤギミルクパウダーに対して計算上は17錠だが、多めに投入する分には問題ない。
乳糖分解酵素(カプセル)9000FCC
テアニンパウダー 0.1g(耳かき2杯)
一杯分の計測が難しいため、作りおきで加えるか、もしくは毎回作るのであればパウダータイプではなく、錠剤のテアニンを使うのも良い。テアニンはあればよいが必須ではない。
L-テアニン(100%粉末)28g
シナモンパウダー 0.5~1g
一日に多く飲む場合は一日の摂取量が2g程度以内に収まるようにしておく。
シナモンが嫌いな人は入れなくても良い。
セイロンシナモン(粉末)453g
ステビアパウダー 0.5~1g
ステビアの商品によって希釈率は異なるため投与量も異なってくる。
上記用量は記載商品を用いた場合の量。これも好みで調整してもらって良い。
ステビア(粉末) 454g
あると便利な道具
・ミルクフォーマー
・精密クッキングスケール
作り置き用の用量 30回分(参考)約4.5リットル
最初に最低量で一杯分作ってみて、量を好みに調整してから大量の作り置きを作ってみるとよいだろう。
たんぽぽコーヒー粉末 60g
粉末MCTオイル 150g
ヤギミルクパウダー 190g
乳糖分解酵素パウダー 10錠(乳糖不耐症の場合)
テアニンパウダー 3g
シナモン 15g
ステビア 30g(記載商品の希釈率)
合計 約450g
作り方
ステップ 1
作りおきのパウダーから15gをすくってコップに入れる。
10ccあたり1gで計算。 150ccなら15g 200ccなら20g
ステップ 2
150ccのお湯を沸かしてコップに注ぐ。
よくかき混ぜて出来上がり。
ミルクフォーマーでかき混ぜると、ラテ風たんぽぽコーヒーが簡単にできる。
おまけ
たんぽぽコーヒーだけ別にしておくと、普通のコーヒーに入れて本当のコーヒーラテにしたり、チャイに入れてチャイラテに使ったりとあれこれ使い回しができる。
たんぽぽコーヒー粉末が入っても気にならなければ、そのまま使っても良い。(管理人はそうしている)