リコード法 技術的課題

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リコード法概要

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空を飛べると信じていたがために、逆に苦しんでいた

世界初動力飛行成功 ウィルバー・ライト

リコード法の複雑さ

リコード法は複雑すぎるという批判がよくあります。たしかに、リコード法もまだ歴史が浅く先人の試行錯誤によって生まれた治療法であるため、たしかにまだ簡易化、簡略化できる余地はあると思います。

しかし、複雑さの大きな理由は、リコード法の責任というよりも、そもそもアルツハイマー病とはそういう複雑な疾患であるという理解の欠如によって生じる批判ではないでしょうか。

スペースシャトルは仕組みが複雑すぎるから、もっとパーツの数を少なくして作って欲しいという人はあまりいないでしょう。アルツハイマー病は難攻不落の病で、不老長寿を目指すのに近い行為だという認識が不足しているからこそこういった批判が生まれるのだと思います。

また、リコード法が複雑だと感じる半分以上の理由は検査や、医療制度、日本語情報の乏しさ、慣習的な問題に根ざしており、これは我々自身で解決していくべき問題ではないでしょうか。

進行ステージによる難易度の違い

早ければ著効、遅くなると難易度が上昇する

SCIであれば100%、MCIの段階であればほぼ全員の方が認知症の発症をとどめ、低下した認知機能の回復をはかる(文字通り健常者として)ことが報告されています。

アルツハイマー病初期の段階に移行した方でも、改善(症状の逆転)大多数(85%)の患者さんに恩恵があることが症例研究などで示されています。実行度や検査にも依存しますが一定レベルの実行を行うことができた患者さんでは、ほぼ日常的な生活を取り戻せているようです。

中期や末期の方にも改善は多く見られています。徹底して行うことで初期レベルにまで戻す事例はそれなりにあるようですが、現時点では完全な完治は難しいと考えておいたほうが良いように思います。

ただ誤解されてほしくないのは、「取り組むには遅すぎる、というステージはない」ということであり、このことをブレデセン博士ははっきり述べられています。

今の日本の貧しいリコード法治療環境においては、中期、末期の患者さんが取り組むべきかどうかは、患者さん側の目標設定の問題になってくると思います。

リコード法 進行ステージにおける改善可能性と課題
MCI・初期・中期・末期でのリコード法 概要 リコード法の効果を判断することの難しさ リコード法が難しいという以前の問題として、リコード法を行って本当に改善するのかどうか、多くの人が気になるところだろう。 しかしリコード法の改善可能性は、いわゆる36の穴がどこにあるのか、どれだけ
リコード法の難易度を決定する10の要因
36の因子に対応する実行量と検査 リコード法で想定されているアルツハイマー病障害の数が多ければ、やはりそれだけ治療方法の数や継続的な検査も増加する。 日本においてはリコード法で想定されている検査項目のすべてを行うことは不可能。 半分の検査ができれば良いほうで、国内では8割程度が限
正直であることが最良の伝達方法

一般的にこういった改善可能性については、利益を得たい、希望を与えたいという名目の元、改善の可能性についてい誇張表現が入りがちです。

また対照的に一般個人の方が体験談を語る時、大きな改善を示した人、そして何か特殊(と思われがちな)な方法であるほど、そのまま伝えて真似る人が多くでてきたりして何かトラブルが起きやしないかと、責任追求を恐れて控えめな表現になりがちです。(何度も経験しています)

私はできるだけ事実ベースで、良くも悪くも情報をそのまま伝えることが(倫理的というよりも)無用なトラブルや詮索を避けることができ、人に伝える最良の方法であると考えています。

世の中の商業広告などにある「認知症は治る」という誇大広告な言葉と直接比較してしまうと、判断を誤ってしまう可能性があるため、独立した客観的な視点でリコード法の是非を判断していただけたいと思います。

ライフスタイルの変更と維持

アルツハイマー病初期以降から大きく改善を果たした患者さんの多くは、改善を維持していくために変更した生活スタイルを原則として続けていく必要があります。

新しいライフスタイルの提案なのか?

ここはリコード法に従った生活スタイルを純粋な「認知症治療のためのプログラム」として見るのか、そもそも現代の社会生活が少なくとも一定の人たちに大きな問題をもたらす環境となっており、リコード法が「健康的な生活を送るための方法の提案」をしているのかという捉え方によっても大きく異なってくると思います。

前者であれば治療はこの先もずっと続けていかなければならないという表現になりますが、後者であればそれは治療ではなく、むしろ是正すべきは認知症患者さんだけではない、今の我々の生活にあると言えます。

私見ではリコード法はアルツハイマー病リスクを抱える人への治療と予防があくまでベースにありますが、もちろん厳格さの違いはあるものの両方の側面をもっており、現代社会に対する警鐘の側面も含んでいます(リコード法の普及が難しい最大の理由かもしれません)。そのため、なぜそうであるべきなのかという理解が、やはり実行の鍵になってくるかと思います。

その他の認知症・神経変性疾患

3型の検査体制の不足

リコード法のサブタイプ1型、2型、3型のうち、もっとも治療に反応するのは炎症性の1型です。3型は進行後治療がむずかしいとされていましたが、現在のバージョンアップされたリコード法ではより高い治療効果をもつことが報告されています。

3型でも特に水銀曝露では、適切に水銀キレートにより非常に良好な改善を見せるそうです。3型の最大の問題点は、3型関連の検査が日本国内ではむずかしく、かつ毒素治療のスペシャリストであるCIRSの専門医が日本に存在しないことが、治療の難易度を他のタイプと比べて高めています。

4型と5型の情報不足

血管性の4型と外傷性5型のサブクラスが言及されていますが、それらの治療対策については書籍では語られていません。

現在は、別動画で、大まかなガイドラインが語られています。

その他の神経変性疾患

リコード法はアルツハイマー病を、そしてアミロイドを明確にターゲットとする治療プログラムのため、αシヌクレインやTDP-43などが介在すると考えられている、その他の神経変性疾患は対象に含まれていません。

そのため、ブレデセン博士らグループはその他の神経変性疾患の改善可能性については、立場上慎重な表現の仕方をしています。

試みる価値は十分にあり

しかし、レビー小体型認知症については3型のアルツハイマー病と類似性があることが示唆されており、実際リコード法で用いられる治療標的の多くはレビー小体型認知症の治療標的候補と重複します。また、リコード法を実践しているレビー小体型認知症、前頭側頭葉型認知症の患者さんでも改善例が実際に報告されています。

レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、パーキンソン病での改善例も文書化はされていませんが、臨床医から報告されており、リコード法またはリコード法3型のプロトコルに沿って治療を試みる価値は十分にあると思います。

次の記事

次の記事は、リコード法が社会へ普及する上で生じるであろうと予想される課題をピックアップしています。

リコード法 社会的課題
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