認知症発症因子 ミクログリアクリアランスの低下

リコード法 36項目 アミロイドβのミクログリアクリアランスを増加させる

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概要

アミロイドβは脳内において平衡バランスを保っており、アミロイドβの恒常性バランスが崩壊することによってアルツハイマー病を発症するという仮説が存在する。

アミロイドβのクリアランスメカニズムは複雑で複数の経路が存在するが、ミクログリアの食作用が、アミロイドβ原繊維、可溶性アミロイドβのクリアランス(排出)を媒介する経路の一つとして報告されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3034143/

毒にも薬にもなるミクログリアの活性

アルツハイマー病初期においてミクログリアが活性化され、脳の修復作用をもつという知見は十分に確立されている。

一方で、グリア細胞の活性化は特定のサイトカイン、活性酸素種などの前炎症性サイトカインの分泌を促進することにより有害な影響を与えうる。

グリア細胞の調節不全によりアミロイドのクリアランスに失敗すると、ミクログリアの過剰活性はアミロイドβの蓄積に寄与しうる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16148231/

1型ミクログリア活性

前炎症性因子

LPS、IL-1β、TNF-α、IFN-γ、MCP-1、CD40Lなどの前炎症性サイトカイン

アミロイドβ25-35、アミロイドβ1-42

トール様受容体(TLR)

病原体の除去をサポートし、同時に貪食細胞の炎症反応を刺激する。

αシヌクレイン、アミロイドβフィブリル、細菌株、LPSなどによって刺激される。

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www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3580295/

TREM1

炎症因子であるTREM1がミクログリアの食作用を促進する。

link.springer.com/article/10.1007%2Fs00401-016-1622-5

2型ミクログリア活性およびクリアランス活性

抗炎症性因子

ミクログリアは、リポポリサッカライド(LPS)による処理では神経毒性を有するが、IL-4により活性化された場合には神経保護性になる。

IL-4による保護効果の活性は、TNF-αのダウンレギュレーションおよび、IGF-1のアップレギュレーションと関連する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16297637/

ホスファチジルセリンを認識する受容体など

アポトーシス細胞の残骸を処理するために重要な役割を果たす。抗炎症応答が刺激されアポトーシス細胞は炎症なく行われる。

IL-4、IL-10

ミクログリアの活性時期

アルツハイマー病患者疾患進行において、ミクログリア活性には二つのピークが存在する仮説がある。

その仮説が正しければ抗ミクログリア剤は疾患後期の段階においてもっとも有益であるかもしれない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28122877

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4932097/

ミクログリア クリアランスの減少は可逆的

アルツハイマー病におけるアミロイドのミクログリアクリアランスは不可逆的には損なわれず、アミロイドの沈着した段階においても回復され得る。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5331757/

アミロイドβオリゴマー

ミクログリアがシナプスを飲み込むのはオリゴマーのβアミロイドが存在するときだけ

blog.goo.ne.jp/news-t/e/44dd380eae54a796f94b7b5fb5d93849

ミクログリアクリアランスの活性因子

TNF-γ

TNF-γはマクロファージによるミエリン除去が減少されるが、反対にミクログリアによって引き起こされるデブリのクリアランスは向上する。

IL-4、IL-10

マクロファージ/ミクログリアにおける貪食作用のアップレギュレーション

炎症反応は減少を伴う。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9972873/

MMP2

白質のミクログリアではアミロイドβの分解(プロセシング)酵素であるMMP2が産生される。

ミクログリアはMMP2発現を介してアミロイドβクリアランスに関与することが示唆されている。

アミロイドβ42はMMP-2産生を低下させることが見出されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15632190

マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)

アルツハイマー病の脳おいてアップレギュレートされているマクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)は、ミクログリアの食作用を促進する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12812836

PPARγ/RXRα

PPARγ/RXRαヘテロダイマーの同時活性化によるミクログリアクリアランスの刺激は、アルツハイマー病の予防に有益である。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23197723

HSP70、HSP90

HSP70,HSP90によりミクログリアによるアミロイドβ42の貧食作用が促進される。細胞外HSPはTLR4を介したNF-κBおよび、p38MARP経路によりアミロイドβの貧食・分解を増強する。

www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/124/6/124_6_407/_pdf

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0304394003004476?via%3Dihub

ミクログリア活性 栄養素

ホップ

ビールのホップに含まれるイソα酸はミクログリアを活性化する。

www.kirin.co.jp/company/news/2016/1128_03.html

NSAID

NSAID(イブプロフェン)は炎症性刺激の作用に対して拮抗することによりミクログリアの食作用を回復させる。

www.jneurosci.org/content/25/36/8240.long

ミクログリア活性の阻害因子・要因

睡眠不足

睡眠覚醒の調節作用をもつオレキシンがミクログリア細胞によるアミロイド食作用・分解を妨げる。→ 睡眠不足がアミロイドの貧食を損なう。

content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad170108

アルギニンの枯渇

HMGB1はミクログリアの貧食作用を阻害。

アルツハイマー病の初期段階において、”ミクログリア”と呼ばれる免疫細胞が分裂して変化し、脳にとっての重要な栄養素であるアルギニンを大量に消費し始める

hibikenkou.net/alzheimers-disease-3/

ポリコーム抑制複合体2(PRC2)の喪失

PRC2の喪失は、線条体および皮質ミクログリアのクリアランス活性をサポートする遺伝子発現をエピジェネティック機構によって抑制する。

www.nature.com/articles/s41593-018-0192-3

www.sciencedaily.com/releases/2018/07/180723142819.htm

ミノサイクリン

ミクログリアを強力に抑制する薬剤