
英語タイトル:『Magnesium: The Missing Link to Total Health (Revised)』Dr Carolyn Dean MD ND 2023
日本語タイトル:『マグネシウム:完全な健康への欠けている環(改訂版)』キャロリン・ディーン医学博士・自然療法博士 2023
目次
- 序文:概要 / Introduction: Overview
- 第1章:マグネシウムの事実を探る / Exploring Magnesium Facts
- 第2章:概要:マグネシウム欠乏症の健康状態 / Overview: Magnesium Deficiency Health Conditions
- 第3章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 一般(パート1)/ Magnesium Deficiency Health Conditions – General Part I
- 第4章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 筋骨格系 / Magnesium Deficiency Health Conditions – Musculoskeletal
- 第5章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 神経系 / Magnesium Deficiency Health Conditions – Neurological
- 第6章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 産婦人科・小児科 / Magnesium Deficiency Health Conditions – Ob/Gyn/Pediatric
- 第7章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 一般(パート2)/ Magnesium Deficiency Health Conditions: General Part II
- 第8章:コンプリメントの必要性 / The Case for Completements
- 付録A-D / Appendices A-D
本書の概要
短い解説
本書は、マグネシウム欠乏症が現代社会に蔓延する慢性疾患の根本原因であることを示し、適切なマグネシウム補給による健康回復の道筋を提示することを目的としている。対象読者は、健康問題を抱える一般読者および自然医療に関心を持つ医療従事者である。
著者について
著者キャロリン・ディーンは、医学博士(MD)および自然療法博士(ND)の資格を持ち、45年以上にわたり統合医療の実践と研究に従事してきた。2003年に『The Magnesium Miracle』を出版してマグネシウム欠乏症の啓発運動を始め、自身もマグネシウム欠乏症に苦しんだ経験から、吸収性の高いピコメートルサイズのマグネシウムイオン製剤を開発した。本書では、最新の臨床研究と40年以上の実践経験に基づく知見を提供する。
テーマ解説
- 主要テーマ:マグネシウム欠乏症の蔓延 – 人口の80%がマグネシウム欠乏状態にあり、これが現代の慢性疾患の主要な原因となっている
- 新規性:ピコメートルマグネシウム – 従来のマグネシウムサプリメントの下剤効果を克服し、細胞レベルでの完全吸収を可能にする新しい製剤形態
- 興味深い知見:80%の代謝機能 – マグネシウムは既知の代謝機能の80%に関与しており、1,000以上の酵素プロセスに必要である
キーワード解説
- マグネシウム欠乏症:土壌のミネラル枯渇、加工食品、ストレス、カルシウム過剰摂取により引き起こされ、68以上の健康状態と関連する栄養不足
- 下剤効果:従来のマグネシウムサプリメントの主要な問題点で、吸収不良により治療量に達する前に下痢を引き起こす現象
- ピコメートルイオン:細胞のミネラルイオンチャネルを通過できる超微小サイズの安定化マグネシウムイオンで、下剤効果なく細胞レベルでの完全吸収を可能にする
3分要約
本書は、マグネシウム欠乏症が現代社会における慢性疾患の根本原因であることを科学的根拠とともに明らかにする。著者ディーン博士は、自身のマグネシウム欠乏症の経験から、この問題に取り組むようになった。
マグネシウムは既知の代謝機能の80%に関与し、1,000以上の酵素プロセスに必要な必須ミネラルである。しかし、人口の80%がマグネシウム欠乏状態にある。この欠乏は、土壌のミネラル枯渇、加工食品の普及、ストレス、カルシウムの過剰摂取など複数の要因によって引き起こされる。
マグネシウム欠乏症は68以上の健康状態と関連している。心臓病、高血圧、糖尿病、片頭痛、不眠症、不安障害、筋肉痙攣、骨粗鬆症など、一見無関係に見える多様な症状が実はマグネシウム欠乏によって引き起こされている可能性がある。著者は「マグネシウム欠乏がこれらの病気を引き起こすのではなく、マグネシウムなしでは病気を持っているように見える」と説明する。
従来のマグネシウムサプリメントには重大な問題がある。それは下剤効果である。マグネシウム酸化物は4%しか吸収されず、残りの96%が腸を通過して下痢を引き起こす。このため、多くの人々は治療効果を得る前に服用を中止してしまう。この問題が、マグネシウム療法の普及を妨げてきた最大の障壁となっている。
著者は2012年、化学者とともにピコメートルサイズの安定化マグネシウムイオン製剤を開発した。このピコメートルサイズは細胞のミネラルイオンチャネルを直接通過できるため、下剤効果なく細胞レベルでの完全吸収が可能となる。著者自身、従来のマグネシウムでは50mgでも下剤効果が出たが、ピコメートルマグネシウムでは1日1,200mgまで服用でき、1年半かけて細胞を完全に飽和させることで、首や背中の痛み、足のつり、頭痛、不眠、心臓の動悸などすべての症状が消失した。
現代医療はマグネシウム欠乏症を見逃している。血清マグネシウム検査は体内マグネシウムの1%しか測定せず、信頼性が低い。イオン化マグネシウム検査が最も正確だが、一般には利用できない。そのため、マグネシウム欠乏症は慢性疾患として誤診され、マグネシウムをさらに枯渇させる薬物で治療される悪循環に陥っている。
マグネシウムはカルシウムと拮抗関係にある。カルシウムは筋肉を収縮させ、マグネシウムは弛緩させる。体内のマグネシウムとカルシウムの理想的な比率は1対1だが、現代の食事では10対1から15対1になっている。過剰なカルシウムは軟組織に沈着し、動脈硬化、腎臓結石、胆石、骨棘、乳房組織の石灰化を引き起こす。マグネシウムはカルシウムを溶解し、骨と歯に適切に導く重要な役割を果たす。
マグネシウムはミトコンドリアの機能に不可欠である。ATP(アデノシン三リン酸)エネルギー分子の生成には、クレブス回路の複数のステップでマグネシウムが必要となる。マグネシウム欠乏はミトコンドリア機能不全を引き起こし、これが慢性疲労症候群や長期COVID症状の根本原因となっている可能性がある。
本書は、マグネシウムだけでなく、他のミネラル、ビタミンとの相互作用についても詳述する。マグネシウムはビタミンDの活性化に必要であり、カルシウムの吸収と骨への沈着を助け、ビタミンB群とともに肝臓の解毒経路を支援する。著者は、単一栄養素の高用量投与ではなく、適切な量の複数栄養素を組み合わせた「コンプリメント」製剤の重要性を強調する。
最後に、著者は健康の自由の重要性を訴える。現代の規制環境では、栄養素が病気を予防・治療できるという主張は制限されているが、個人と家族が自らの健康選択を確保することが重要である。適切なマグネシウム補給により、人々は健康を取り戻し、不必要な医療介入から解放されることができる。
各章の要約
序文:概要
著者は自然医学の原則に共鳴し、1990年代から現代医療の問題点を観察してきた。製薬業界と医療界の癒着、ロックフェラー財団による医学教育の支配、コーデックス委員会による栄養補助食品の規制など、自然医学を抑圧する構造的問題を明らかにする。2003年に『The Magnesium Miracle』を出版したが、市販のマグネシウムは下剤効果のため治療量を摂取できない問題があった。そこで2012年、自らピコメートルサイズの吸収性の高いマグネシウム製剤を開発した。本書は2017年版の更新として、長期COVID時代におけるマグネシウム欠乏症の重要性を強調し、最新5年間の臨床研究を加えている。
第1章:マグネシウムの事実を探る
マグネシウムは既知の代謝機能の80%、1,000以上の酵素プロセスに関与する最重要ミネラルである。しかし人口の80%が欠乏状態にあり、男性は必要量の80%、女性は70%しか摂取していない。原因は土壌のミネラル枯渇、加工食品、ストレス、カルシウム過剰摂取である。マグネシウム欠乏症は68以上の健康状態と関連するが、血清マグネシウム検査は不正確なため見逃される。従来のマグネシウムサプリメントは下剤効果のため治療量に達せず、この問題がマグネシウム療法の普及を妨げてきた。著者が開発したピコメートルマグネシウムは細胞レベルで完全吸収され、下剤効果なく飽和が可能である。
第2章:概要:マグネシウム欠乏症の健康状態
マグネシウム欠乏症の症状は全身に及ぶ理由は、体内の600の筋肉すべて、すべての神経細胞がマグネシウムを必要とするためである。マグネシウムはカルシウムの細胞内流入を制御し、欠乏すると筋肉痙攣、神経症状が生じる。著者は68以上のマグネシウム欠乏症関連疾患を特定した。マグネシウムは疼痛管理に重要で、NMDA受容体を遮断し中枢性感作を防ぐ。多くのレビュー論文がマグネシウムの重要性を示すが、研究者は常に「さらなる研究が必要」と結論づけ、臨床応用が遅れている。腎臓病患者も適切なマグネシウム補給が必要だが、医師は誤って禁忌としている。
第3章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 一般(パート1)
胃酸逆流、副腎疲労、アルツハイマー病、狭心症、不安・パニック障害、関節炎、喘息、動脈硬化、心房細動、血栓、腸疾患、石灰化、コレステロール上昇、慢性疲労症候群、膀胱炎、認知症、うつ病、解毒、糖尿病、疲労、頭痛、心臓病、高血圧、低血糖、感染症、炎症、不眠症、過敏性腸症候群、腎臓病、腎臓結石、片頭痛など31の疾患について、マグネシウム欠乏がどのように各症状を引き起こすかメカニズムを解説する。特に心房細動は電解質不均衡が原因であり、マグネシウム補給で多くの症例が改善する。石灰化はカルシウム過剰とマグネシウム欠乏の結果である。
第4章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 筋骨格系
歯ぎしり、線維筋痛症、消化管痙攣、緊張性頭痛、顎痙攣、筋肉痙攣、首・上背部痛、腰痛など筋骨格系の症状を扱う。すべての筋肉はカルシウムよりマグネシウムを多く含み、マグネシウム欠乏時にカルシウムが細胞に流入して持続的収縮を引き起こす。線維筋痛症はマグネシウム欠乏と酵母過剰増殖の組み合わせによる。フルオロキノロン系抗生物質シプロフロキサシンによる腱断裂は、フッ素分子がマグネシウムと不可逆的に結合してマグネシウムフルオライドという脆い化合物を形成するためである。研究論文は少ないが、臨床経験では圧倒的に良好な反応が得られている。
第5章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 神経系
過敏情動性、筋力低下、神経学的症状、しびれ、チクチク感、痙攣、疼痛、レストレスレッグス症候群、痙攣・けいれん、脳卒中、三叉神経痛、めまいを扱う。カルシウムとマグネシウムの不均衡により神経細胞の過剰興奮が持続し、最終的に細胞死に至る。脳のマグネシウムが低下すると、カルシウムとアルミニウムの蓄積によりパーキンソン病やアルツハイマー病が発症する可能性がある。てんかん発作も1950年代からマグネシウム治療の有効性が示されているが、大規模臨床試験がないため普及していない。妊娠中の痙攣に対するマグネシウム静注は安全で効果的である。
第6章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 産婦人科・小児科
脳性麻痺、嚢胞性線維症、月経困難症、女性不妊症、男性不妊症、早産、子癇前症・子癇、月経前症候群、乳幼児突然死症候群を扱う。マグネシウム静注は早産を遅らせ、脳性麻痺を90%、知的障害を70%減少させる。卵管の平滑筋痙攣が不妊の原因となり、マグネシウムが弛緩させる。男性不妊では精液中のマグネシウムと亜鉛が重要である。妊娠中のマグネシウム補給は高血圧、早産、新生児の健康問題を予防する。乳幼児突然死症候群はマグネシウム欠乏による筋力低下が一因である可能性がある。月経前症候群ではマグネシウムイオンが周期的に変動する。
第7章:マグネシウム欠乏症の健康状態 – 一般(パート2)
骨粗鬆症、パーキンソン病、レイノー症候群、スポーツ障害、スポーツ回復、顎関節症、舌咬み、虫歯を扱う。骨粗鬆症患者では低マグネシウムが一般的で、マグネシウム補給により骨密度が増加し骨折が減少する。カルシウムサプリメントは心臓病リスクを高めるため推奨されない。骨の60%はマグネシウムを含み、コラーゲン基質の形成に不可欠である。パーキンソン病では脳内マグネシウムが低下しており、マグネシウムはドーパミン産生と神経保護に重要である。運動選手ではマグネシウムが発汗で失われ、ATP生成に不可欠なため補給が重要である。虫歯はマグネシウム欠乏により歯垢中のカルシウムが硬化することで促進される。
第8章:コンプリメントの必要性
著者の製品は「コンプリメント」と呼ばれ、代謝機能を完成させる意味を持つ。マグネシウムは生化学的接着剤として全身を統合する。遺伝子発現にも影響し、糖尿病関連遺伝子を上方制御・下方制御する。12の主要ミネラル補因子のうち9つが甲状腺ホルモン産生に必要である。水分補給とミネラル化は一体であり、海塩により72のミネラルを補給できる。マグネシウムはビタミンDの活性化、カルシウムの吸収と骨への沈着、ビタミンB群による肝臓解毒を支援する。亜鉛や高用量ビタミンB6はマグネシウム吸収を阻害するため、バランスが重要である。健康の自由を確保するには、適切な栄養補給により病気を予防し、不必要な医療介入から解放されることが必要である。
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