
日本語タイトル:『グローバル・クーデター:世界を変えた技術革命と権力の陰謀』ヤコブ・ノルダンゴード 2024年
英語タイトル:『The Global Coup d’État: Slow Motion to a Techno-Totalitarian Future』Jacob Nordangård 2024年
目次
- 序文 / Foreword
- プロローグ / Prologue
- 第1章 ビジョン / The Vision
- 第2章 脅威 / The Threats
- 第3章 パートナーシップ / The Partnership
- 第4章 緊急事態 / The Emergency
- 第5章 引き金 / The Trigger
- 第6章 クーデター / The Coup
- 第7章 クラブ / The Club
- 第8章 切り札 / The Trump Card
- 第9章 抵抗 / The Resistance
- 第10章 移行 / The Transition
- 第11章 デジタルID / The Digital ID
- 第12章 略奪 / The Robbery
- エピローグ / Epilogue
- 付録A 手法 / The Method
- 付録B 計画 / The Plan
全体の要約
本書は、COVID-19パンデミックが単なる公衆衛生危機ではなく、世界的な権力構造の変革を目的とした「グローバル・クーデター」の一環であることを論証している。著者のヤコブ・ノルダンゴードは、ロックフェラー家、ビル・ゲイツ財団、世界経済フォーラム(WEF)、国連といった組織が長年にわたって準備してきた計画の実現過程を詳細に追跡する。
物語は20世紀初頭から始まる。カーネギー財団とロックフェラー財団が戦争を社会変革の手段として認識し、国際連盟の創設を通じて世界政府の基盤を築いた。これらのエリート層は、人口過剰、気候変動、パンデミックといった地球規模の脅威を利用して、中央集権的な管理体制を正当化する戦略を展開してきた。
WEFの「第四次産業革命」構想は、AI、IoT、生体認証技術を用いて人類を技術システムに統合することを目指している。2019年にUN-WEFパートナーシップが締結され、アジェンダ2030の17の持続可能な開発目標の実現が加速された。グレタ・トゥーンベリの気候運動も、この計画の一部として組織されたものだと著者は指摘する。
COVID-19危機は完璧な「引き金事象」となった。WHOのパンデミック宣言により、世界各国が前例のない権威主義的措置を導入し、民主的権利が一夜にして制限された。ロックフェラー財団の2010年レポート「技術と国際開発の将来シナリオ」の「ロックステップ」シナリオが、実際の展開と驚くほど一致していた。
WEFのクラウス・シュワブは2020年6月に「グレート・リセット」を発表し、パンデミックを機に新しい経済・社会秩序を構築する計画を明らかにした。この計画には、デジタル監視システム、生体認証ID、社会信用制度の導入が含まれている。ビル・ゲイツとロックフェラー家は、ワクチン開発と配布を通じて莫大な利益を得ると同時に、人口管理システムを強化した。
ドナルド・トランプ大統領でさえ、表面的には反グローバリズムを標榜しながら、実際にはピーター・ティール、ヘンリー・キッシンジャー、ラリー・フィンクといったグローバリストたちに囲まれ、第四次産業革命の推進に貢献した。
抵抗運動も意図的に操作されている。世界自由同盟のような組織や、サシャ・ストーンのニューアース・プロジェクトのようなニューエイジ運動は、本質的に同じテクノクラート的ユートピアビジョンを別の形で提示している。Qアノンや NESARA/GESARA といった陰謀論も、真の批判を無力化するための偽旗作戦の一環である。
デジタルIDシステムの導入により、すべての人間活動が監視され、基本的サービスへのアクセスがデジタル認証に依存するようになる。これは中国の社会信用制度の世界版である。パンデミック対策の名目で導入されたワクチンパスポートは、この全面的監視システムの先駆けとなった。
経済面では、各国政府がワクチン開発、コロナ対策、気候変動対策に数兆ドルを投じ、その多くが大手製薬会社、IT企業、金融機関の懐に流れ込んだ。これは史上最大規模の公的資金の民間移転である。
著者は、この計画が完全に実現すれば人類の自由と尊厳が根本的に破壊されると警告する。しかし同時に、パンデミック期間中に多くの人々が権威主義的措置の問題に気づき始めており、真実を求める声が高まっていることも指摘する。最終的には、この巨大な欺瞞が暴露され、自由を求める人々の抵抗によって計画は失敗すると予測している。
各章の要約
第1章 ビジョン
The Vision
権力への渇望は歴史を通じて存在してきたが、現代の支配者層は地球全体を支配する手段を持っている。英国の思想家セシル・ローズとジョン・ラスキンの影響を受けたエリート層が、英語圏を中心とした世界支配を目指した。第一次世界大戦後、国際連盟が創設され、世界政府への第一歩となった。カーネギー基金とロックフェラー財団は戦争を社会変革の最も効果的な手段と認識し、アメリカを戦争に巻き込む戦略を立てた。国連の創設により、この計画はさらに発展した。
第2章 脅威
The Threats
世界政府の実現には、人々を恐怖させ、グローバルな解決策を求めさせる脅威が必要である。核戦争、人口過剰、環境汚染、気候変動、テロリズム、経済危機、難民危機、パンデミックなどが利用されてきた。これらの脅威は実際の問題であることもあるが、しばしば誇張され、グローバル・ガバナンスの必要性を正当化するために用いられる。ロックフェラー家は1950年代から、気候、健康、核戦争を三大脅威として位置づけ、その解決策として国際協力と世界政府を推進してきた。
第3章 パートナーシップ
The Partnership
2015年に採択されたアジェンダ2030の17の持続可能な開発目標(SDGs)は、表面的には理想的に見えるが、実際は全人類の生活を総合的に変革する計画である。世界経済フォーラム(WEF)が「世界をリードする官民パートナーシップ組織」として台頭し、第四次産業革命を推進している。WEFのヤング・グローバル・リーダープログラムは、世界各国の指導者を育成し、テクノクラート的世界観を植え付けている。2019年、国連とWEFの歴史的パートナーシップ締結により、民間企業が実質的に世界統治に参加することになった。
第4章 緊急事態
The Emergency
2019年の国連総会でグレタ・トゥーンベリが気候変動への緊急行動を訴えた。しかし彼女の運動は自発的なものではなく、ローマクラブやロックフェラー財団と関連する組織によって計画的に作られた。Plant for the Planetやフライデーズ・フォー・フューチャーなどの組織が彼女をスターに仕立て上げた。気候緊急事態宣言により、欧州議会は2050年までの炭素中立を義務づけた。グリーン・ニューディールは、経済システムの根本的変革を目指し、第四次産業革命の技術を気候対策として正当化する手段となった。
第5章 引き金
The Trigger
COVID-19パンデミックは、世界を変革するための完璧な引き金事象となった。ロックフェラー財団の2010年レポートが描いた「ロックステップ」シナリオが現実となった。権威主義的統制が人々に受け入れられ、デジタル技術による監視が拡大した。WEFやビル・ゲイツ財団は長年にわたってパンデミックへの「備え」を進めており、ワクチン開発のためのCEPIや、パンデミック・シミュレーションのイベント201などを実施していた。2020年1月のダボス会議でパンデミックの議論が行われた直後に、WHOがパンデミック宣言を行った。
第6章 クーデター
The Coup
2020年6月、クラウス・シュワブが「グレート・リセット」を発表した。COVID-19危機を利用して、より公正で持続可能で回復力のある未来のために新しい経済・社会契約を構築するという名目だった。しかし実際は、人間の活動のあらゆる面をAI、IoT、ブロックチェーンで監視・制御するテクノクラート的システムの導入である。接触追跡アプリやデジタル・ヘルス・パスポートの導入により、プライバシーは事実上消滅した。この計画は、表向きは健康と安全のためとされているが、実質的には人類史上最も包括的な監視・統制システムの構築である。
第7章 クラブ
The Club
ビル・ゲイツとメリンダ・ゲイツ財団は、ロックフェラー家のビジネスモデルを継承し、COVID-19危機で巨額の利益を得た。彼らの財団は表向きは慈善事業だが、実際は製薬会社や監視技術企業への投資を通じて利益を追求している。ゲイツは幼少期から人口抑制論者の父親の影響を受け、優生学的思想を持っている。GAVIワクチン同盟や人口評議会への支援を通じて、途上国での人口管理を進めている。ロックフェラー・キャピタル・マネジメントも、パンデミック期間中にIT企業や製薬会社への投資を大幅に増やし、莫大な利益を上げた。
第8章 切り札
The Trump Card
ドナルド・トランプは反グローバリズムの救世主として支持されたが、実際は彼の資金提供者や顧問の多くがグローバリストだった。ピーター・ティール(Palantir創設者)、ロバート・マーサー(Cambridge Analytica)、ヘンリー・キッシンジャーなどが彼を支援し、第四次産業革命の推進に利用した。トランプ政権下でも、生体認証追跡システムやAI開発が加速された。オペレーション・ワープスピードによりワクチン開発が促進され、結果的にビル・ゲイツらの利益に貢献した。トランプは表面的には反体制を装いながら、実際は既存の権力構造に奉仕していた。
第9章 抵抗
The Resistance
反ロックダウン運動が世界各地で発生したが、その多くが意図的に操作されているか、極端な陰謀論で汚染されている。世界自由同盟のような組織は一見まともに見えるが、指導者の多くがニューエイジ思想やQアノンのような偽情報に関わっている。サシャ・ストーンのニューアース・プロジェクトは、表向きは自由を標榜しているが、実際はアジェンダ2030と同様のテクノクラート的ユートピア構想である。真の抵抗運動は、こうした偽旗作戦やディスインフォメーションキャンペーンから距離を置き、事実に基づく冷静な分析を行う必要がある。
第10章 移行
The Transition
グレート・トランジション・イニシアティブは、現在の文明を「エコ・コミュナリズム」へ移行させる計画を描いている。この移行過程では「野蛮化」段階を経る可能性が高く、権威主義的統制や社会崩壊が予想される。エリート層は保護された「要塞世界」で生活し、一般大衆は監視と統制の下に置かれる。最終的には2084年までに「地球連邦」が樹立され、世界政府による完全な管理社会が実現される。この計画は表向きは理想的な持続可能社会を約束しているが、実際は個人の自由と尊厳を根本的に否定するディストピアである。
第11章 デジタルID
The Digital ID
ID2020プロジェクトは、全人類にデジタル身元証明を提供するという名目で、包括的な監視システムを構築している。ロックフェラー財団とビル・ゲイツ財団が主導し、生体認証技術とブロックチェーンを組み合わせて、すべての人間活動を追跡可能にする。COVID-19のワクチンパスポートは、このシステムの試験運用だった。最終的には、デジタルIDがなければ基本的なサービスにアクセスできなくなり、体内埋め込みチップによる完全な監視社会が実現される。これは中国の社会信用制度の世界版であり、人間の尊厳と自由に対する根本的な脅威である。
第12章 略奪
The Robbery
COVID-19対策として各国政府が投じた数兆ドルの公的資金の多くが、製薬会社、IT企業、金融機関に流れ込んだ。ACTアクセラレーター、グローバル・ゴール・コンサートなどの名目で集められた資金は、実質的にはビル・ゲイツ財団やロックフェラー財団と関連する組織に分配された。各国は国連、WHO、EU、緑の気候基金などの超国家組織に毎年数千億ドルを拠出しており、これらの組織の幹部は極めて特権的な生活を送っている。一方で、一般市民は増税、インフレ、経済困窮に苦しんでいる。これは人類史上最大規模の富の移転であり、公的資金の組織的略奪である。
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