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日本語タイトル:『繁栄せよ!:政府とその他の階層への代替案』ロバート・ポドルスキー (2014年)
英語タイトル:『FLOURISH! An Alternative to Government and Other Hierarchies』Robert Podolsky (2014年)
https://note.com/alzhacker/n/n553ac3048f9e
目次
- 献辞・目次 / Dedication & Table of Contents
- 序文 / Preface by Clyde Cleveland
- はしがき / Foreword
- 第1部 導入 / Introduction
- 第1章 導入 / Introduction
- 第2章 私の経歴 / My Background
- 第2部 大問題 / The Big Problem
- 第3章 大問題の制度分析 / Institutional Analysis of The Big Problem
- 第4章 倫理、法、政府 / Ethics, Law, & Government
- 第5章 政府ロボット / The Government Robot
- 第6章 日常生活におけるマインドコントロール / Mind Control In Everyday Life
- 第7章 心地よい嘘の論破 / Debunking the Comforting Lies
- 第3部 解決策 / The Solution
- 第8章 解決策—ガイアの夢 / The Solution – Gaia’s Dream
- 第9章 倫理的制度の仕様 / The Specification of Ethical Institutions
- 第10章 オクトローグのホロマット / HoloMats of Octologues
- 第11章 オクトローグの構成 / The Makeup of an Octologue
- 第12章 ホロトロピック・マトリックス / The Holotropic Matrix
- 第13章 「増幅」 / “Amplification”
- 第14章 証拠 / The Evidence
- 第15章 異議!異議! / Objections! Objections!
- 第16章 夢の具体化 / Fleshing Out the Dream
- 第4部 右脳のための物語 / Stories for Your Right Brain
- 第17章 城建設者オドカの伝説 / The Legend of Odoka
- 第18章 モーセと十の提案の真実 / The Real Story Of Moses And The Ten Suggestions
- 第19章 結論 / In Conclusion
- 第20章 真実の詩篇 / The Psalm Of Truth
- 付録 / Appendices
全体の要約
本書は、現代の政府、大企業、組織宗教(B.O.R.G.)による階層的支配システムが人類の根本的問題の原因であると論じ、それに代わる倫理的組織モデルを提示する革命的な社会変革論である。
著者ポドルスキーは物理学者ボリス・ポドルスキーの息子で、システム分析と心理療法の経験を持つ。師匠ジョン・デビッド・ガルシアの「創造的変容」理論を基盤として、人類が直面する戦争、貧困、犯罪、汚職などの諸問題は、実は一つの「大問題」の症状にすぎないと主張する。その大問題とは、社会制度が非倫理的決定を下す傾向にあることである。
現在の政府は8000年前のシュメールで発明された権力仲介カルテルの延長であり、「力が正義」という権力倫理に基づいて運営されている。これに対し、著者は「進化倫理」を提唱する。進化倫理では、倫理的行為を「誰かの創造性を増大させ、誰の創造性も制限しない行為」と定義し、愛、認識、客観的真実、個人的進化などを創造性の論理的等価物とする。
解決策として、階層制に代わる「オクトローグのホロマット(ホロトロピック・マトリックス)」という組織モデルを提示する。オクトローグは8人(男女各4人)で構成される非階層的グループで、全員一致の意思決定を行い、「増幅」と呼ばれるグループトランス状態を通じて集団創造性を最大化する。複数のオクトローグが契約により連携してホロマットを形成し、大規模なプロジェクトを実行する。
この組織モデルは、デミング博士の14ポイントが日本産業を変革したように、全人類社会を変革する可能性を秘めている。実際、デミング理論のすべての要素は倫理法典から論理的に導出可能であることを証明している。
タイタニア・プロジェクトは、この新しい組織モデルを世界に教育し普及させる取り組みである。3000万人の参加者を集めることで、社会変革の転換点に達すると予測している。これにより、タイタニア法制度、タイタニア教育制度などの代替システムが確立され、最終的には政府に依存しない倫理的社会が実現される。
著者は、この変革を「血なまぐさくない革命」と呼び、人類絶滅を回避し繁栄する未来を築く唯一の解決策だと主張している。現在の寄生的なシステムを維持すれば、寄生虫が宿主を破壊するように、人類は自滅に向かうという。しかし、倫理的制度を採用すれば、ガイアの夢——平和、繁栄、創造性に満ちた世界——が実現可能であると結論づけている。
各章の要約
第1部 導入 / Introduction
第1章 導入
Introduction
人類は自滅的な道を歩んでおり、犯罪、飢餓、貧困、暴力、戦争といった数千年来の問題に直面している。これらを解決するには、社会制度が一貫して倫理的決定を下す必要がある。著者は30年間この課題に取り組み、解決策を発見したと述べる。読者を新しいタイプの制度「タイタニア」の創設メンバーとして募集することが本書の目的である。
第2章 私の経歴
My Background
著者は物理学者ボリス・ポドルスキーの息子で、幼少期から科学的方法と真実の追求に導かれた。数理物理学と心理療法の分野で経験を積んだ後、1984年にジョン・デビッド・ガルシアと出会い、倫理学の重要性を理解した。以来、倫理、法、政府について研究と執筆を続けている。社会制度の分析は物理システムの分析と同様にシンプルであることを発見した。
第2部 大問題 / The Big Problem
第3章 大問題の制度分析
Institutional Analysis of The Big Problem
科学的方法、論理、数学、システム分析など多様な知的ツールを適用して社会問題を分析した結果、官僚制、汚職、犯罪、薬物中毒、搾取、汚染、戦争などは実は別々の問題ではなく、制度が非倫理的決定を下す傾向という一つの大問題の症状であることが判明した。この問題を解決すれば、症状はほぼ蒸発する。解決の出発点は倫理、法、政府の関係を深く理解することである。
第4章 倫理、法、政府
Ethics, Law, & Government
倫理は行動の許可・禁止を決定する手段で、価値(最大化したいもの)と信念体系(その価値を得るための行動)から構成される。有効な倫理は望む結果を生み出すが、無効な倫理は逆効果をもたらす。権力倫理(「力が正義」)は最終的に人類絶滅につながるため無効である。進化倫理は創造性とその論理的等価物の最大化を目指し、有効であることが証明されている。倫理的法律は自己防衛の権利委譲に基づく相互防衛協定のみであり、現存する多くの法律は実際には非倫理的な政令である。
第5章 政府ロボット
The Government Robot
政府は8000年前のシュメールで発明された権力仲介カルテルの産物で、今日では所有者(中央銀行の所有者)の富と権力を永続的に増大させる悪のロボットとして機能している。このロボットは高い認識能力を持つが良心を欠き、階層的に組織された人間の部品とモジュールから構成される。使命に支障をきたす部品は修理、無視、隔離、除去、破壊される。8000年間成功を続けているが、寄生的性質のため最終的には宿主と自身を破壊する可能性が高い。
第6章 日常生活におけるマインドコントロール
Mind Control In Everyday Life
映画「マトリックス」のように、我々は感覚を通して受け取る情報によって支配されている現実の中に生きている。支配階級は我々の労働を利用して自分たちに贅沢と特権を与える一方、我々を彼らに奉仕する束縛システムに閉じ込めている。この巨大な誤情報は、両親、教師、雇用主、聖職者などの信頼できる情報源によって無意識に繰り返される14の「心地よい嘘」に集約される。
第7章 心地よい嘘の論破
Debunking the Comforting Lies
14の心地よい嘘を詳細に論破する。主要なものには「人生はゼロサムゲーム」「善い目的は悪い手段で達成できる」「多数決は最良の集団決定」「政府指導者は正直で賢明」「階層は倫理的に受け入れ可能」「法律は最高の行動基準」「宗教は倫理的指導の究極の源」「信仰は真実より優れている」「連邦準備制度は経済安定化のための政府機関」「時は金なり」「皆で協力すれば政府を修正できる」などがある。これらの嘘は権威的ナラティブを支持し、真の問題解決を妨げている。
第3部 解決策 / The Solution
第8章 解決策—ガイアの夢
The Solution – Gaia’s Dream
地球を生きた存在「ガイア」として捉え、人類の繁栄する未来を夢として描く。西暦2511年の世界では、空気と水は清浄、人類は健康で200歳の寿命を持ち、戦争は存在しない。教育は学生中心で、人々は自由に旅行し、貧困は自己選択によるもののみ。ビジネス実体は8人以下の小グループで構成され、全会一致の決定を行う。この夢を実現するには、制度が一貫して倫理的決定を下すようにする必要があり、そのためには階層制をオクトローグのホロマットに置き換える知識が不可欠である。
第9章 倫理的制度の仕様
The Specification of Ethical Institutions
ガイアの夢を実現するには大きなレバレッジが必要である。そのレバーは階層制をオクトローグのホロマットに置き換える知識であり、3000万人の倫理的ビジネスメンバーがレバーを動かす大きな手となる。すべてのグループ、個人、学校、慈善団体、組合がこれを理解し実装する必要がある。繁栄する倫理的社会の基本的構成要素は非階層的組織でなければならず、オクトローグとホロマットがそれに最適である。
第10章 オクトローグのホロマット
HoloMats of Octologues
オクトローグとホロマットは参加者に非階層的地位、全方向の情報流通、全会一致の決定、高い倫理性、官僚化への抵抗、創造性の増幅、任意の倫理的目標の達成可能性、階層的グループに対する競争優位性、参加者の高い満足度などの利益をもたらす組織モデルである。これらは任意のサイズで展開可能で、大きなプロジェクトには数百万人のメンバーを持つホロマットも構築できる。階層制と異なり、修正フィードバックを促進するよう設計されている。
第11章 オクトローグの構成
The Makeup of an Octologue
ジョン・デビッド・ガルシアの20年間の研究により、グループ創造性を最大化するオクテットモデルが開発された。最適化された特徴は8人構成(7-9人可)、男女各4人、倫理原則の理解とコミット、自発的参加、全会一致決定、一人の除名には他の全員の合意が必要、コミュニケーションプロトコルの訓練、定期的な「増幅」セッションの実施などである。著者はNLPと心理療法の知識を活用して訓練時間を大幅短縮し、このモデルを「オクトローグ」と名付けた。
第12章 ホロトロピック・マトリックス
The Holotropic Matrix – or HoloMat
8人を超える大きなプロジェクトには、複数のオクトローグが倫理的契約により連携したホロマットを使用する。ホログラムのように情報を分散させるこの組織には実用的なサイズ制限がない。階層制が修正フィードバックを回避・排除・破壊するよう設計されているのに対し、ホロマットは修正フィードバックを誘発・奨励するよう設計されている。ホロマットでは情報が全方向に流れ、組織のあらゆる部分の参加者が貴重な修正フィードバックを提供できる。
第13章 「増幅」
“Amplification”
「増幅」はオクトローグとホロマットの最もユニークな特徴で、グループトランス状態(瞑想状態)である。メンバーは輪になって座り、バッハのフーガを背景音楽として瞑想ファシリテーターの誘導で意識を変える。興味のあるトピックについて考え、思いついた考えを最初は抑制し、再度浮かんだ時に必ず声に出すルールに従う。この過程で個人では到達不可能な情報にアクセスし、グループの創造性を増幅させる。この現象は宇宙がホログラフィックであるという仮説で説明される。
第14章 証拠
The Evidence
タイタニア・コンセプトの真の力は倫理にある。倫理的目的を持つグループが全会一致で倫理的決定を行うとき、驚くべき結果が生まれる。1993年に作成した「倫理法典」と、1950年にデミング博士が日本産業に提供した提案の論理的関係を発見した。デミング提案のすべてが倫理学から論理的に導出可能であることが判明した。つまり日本産業が1950年に倫理法典を採用していれば、同様の変革が起こったであろう。これは倫理学が機能することの証明である。
第15章 異議!異議!
Objections! Objections!
予想される9つの批判に対する反論を提示する。心地よい嘘を真実として主張する批判、個人的な真実の源を唯一の真実として主張する批判、壮大すぎる計画への批判、リベラルすぎる・保守すぎるという批判、無政府的で混乱と暴力を招くという批判、政治的手段で実現すべきという批判、違憲・反米・違法という批判、具体的問題の解決策を求める批判、計画が機能しないという批判などである。これらの批判の多くは計画への誤解や恐怖に基づいている。
第16章 夢の具体化
Fleshing Out the Dream
夢を実現するための具体的ステップとして、9つのオクトローグからなるホロマットでタイタニア・プロジェクトを開始することと、タイタニア法制度の構築を提案する。現在の法制度は多くの欠陥を持ち、倫理的行為を禁止し非倫理的行為を要求する法律が存在する。タイタニア法制度は倫理法典に基づき、私的に資金調達・運営され、政府から完全に独立した代替法制度として機能する。調停、仲裁、教育、司法サービスなどを提供し、6ヶ月以内に開始可能である。
第4部 右脳のための物語 / Stories for Your Right Brain
第17章 城建設者オドカの伝説
The Legend of Odoka, The Castle Builder
野心的な少年オドカが敵からの攻撃に備えて城を建設しようとする物語。砂、木材、煉瓦で次々と城を建てるが、嵐、火事、攻撃により破壊される。最後に年長者オヤニツから真の秘訣を学ぶ。それは一人で城を建てるのではなく、城に住みたい人々と協力して「彼らの城」を建てることだった。この教訓を受けてオドカは成功し、今度は自分が他の城建設者を指導する側に回る。協力と共有所有権の重要性を寓話で示している。
第18章 モーセと十の提案の真実
The Real Story Of Moses And The Ten Suggestions
アダム・カドモンによる記録として、モーセが神から受けた真の教えを描く。神はモーセに命令ではなく「提案」を与えた。なぜなら命令にすると自由意志に反するからである。神の第一提案は「可能な限り神のようになれ:何よりも真実を愛し、すべての人の認識を高め、創造性と個人的進化を育成し、自己防衛以外で誰も害してはならない」である。残り9つの提案はこれを補強・説明するものである。しかし人々は「提案」を「戒律」に変えたがり、様々な利害団体が自分たちに有利な内容を追加しようとする。
第19章 結論
In Conclusion
人類の大問題に対する妥当で信頼できる解決策が今、読者の手の中にある。大規模な倫理的ビジネス組織がレバーの大きな手として機能し、階層制をオクトローグのホロマットに置き換える知識がレバーとなる。タイタニア・プロジェクトは必要なツールと知識の源泉である。世界をより良く変えることにコミットしているなら、これは生涯の機会である。善を行うことで成功せよと読者を鼓舞している。
第20章 真実の詩篇
The Psalm Of Truth
「真実であれ。あなたは失敗する必要がない」で始まる詩的な文章。魂の純粋さ、強さ、恐れのなさを讃え、真実を知ること、真実を想像すること、真実を夢見ることの重要性を歌う。「あなたのような人は二度と存在しない。あなたにしかできないことをする人は他にいない。だから真実であってもよい」と結ばれている。読者への最終的な激励のメッセージとして、真実への献身と個人の独自性の価値を強調している。
