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認知症・アルツハイマー病予防・改善サプリメントの安全性・GMP等
概要
はじめに
サプリメントの購入はリコード法にかぎらず、アルツハッカーサイトが推奨する改善策の中心になるので、ここで詳しく知らない人のためにサプリメントの安全性も含め購入について、まとめて説明しておきたい。
サプリメントもシステムアプローチ
他でも散々書いているが、多因子疾患であるアルツハイマー病に対抗するために大事なことは、障害に応じたサプリメントを多種類組み合わせることにある。ひとつのサプリメントがどれだけ高品質で優れたとしても、その効果はどこまでも限定的なものでしかない。これは医薬においても例外ではない。
そのため、業者の宣伝や「効きます」という広告に惑わさて、わずかな差の品質を追い求め高価格のサプリを買い他のサプリが買えなくなったというのは、まったくの本末転倒。
仮にそのサプリメントを摂取して見て効果が感じれたとしても、それは屋根の瓦が36枚壊れているところへ、一枚だけ最高級品質の瓦に取り替えているようなものだ。
それだけに頼ろうとすればいずれ行き詰まってしまうだろう。
そうではなく、個々の価格を抑えながら、質実剛健な改善策を組み合わせて、いかに空いた穴を埋めていくかということが、アルツハイマーの改善、回復において重要であり、リコード法の真骨頂でもある。
ただし、高品質、または高価格であらざるを得ないサプリメントも一部存在するため、メリハリのある買い方がポイントになっくる。
サプリメントの購入先について
あちこちのサプリメント会社を使ってきたが、アルハカ家のサプリメントの購入先は、ここ数年、ほとんどiHerbになってきた。
あとは、たまにセールの時などにVitacostを利用し、食物繊維だとかプロテインとかkg単位の容量のあるものは、国内のAmazonや楽天あたりを利用している。
アイハーブ一択
ぜんぜん知らない人のために言っておくと、サプリメントの購入に関して現状
海外通販 iHerb がテッパン
次点でVitacost、またはBetterlife
と思ってもらって間違いない。
サプリメントの購入は国内にするか海外にするかというのは選択ではない。
リコード法を行う上での乗り越えるハードルのひとつだ。
※ただしほんの一部例外の商品もあり、それは後で書いていく。
海外の通販サイトなので、ハードルが高いと感じる人もいるかもしれないが、品質、値段、品揃えともに圧倒的に国産品を凌駕しているため、よほど特別な理由がない限り、国内でサプリメントを買う理由が見当たらない。
また、やってもらえればわかるが、けして初心者でも乗り越えられないほどのハードルではない、リコード法の実行のほうがはるかに難しいと言える。
「海外通販なんて絶対ムリ!」と思う初心者の人向けに、わかりやすい購入案内の記事を作ったので、参考にして欲しい。
海外からの購入を強く推奨する4つの理由
1 コストを大幅に抑制
単純に安いということがまず言える。国内で売られているものと比べて平均的に半額から3分の1以下。(国内産サプリメントがぼったくりすぎと言えるかもしれない…)
相場観がはっきりしない特殊系のサプリメントは、10倍以上の値段差があったりする。フェル◯-ドなど。
そして、当サイトではリコード法を推奨している。このプログラムは、非常に多くの改善策で成り立っているが、サプリメントも例外ではない。
サプリメントは一つか2つ摂るものと思い込んでいる人も多いのだが、リコード法を実行するなら、その摂取量は桁が一つ上がると思って欲しい。
その際、日本で全てを揃えようとしたら(そもそも日本で取扱のないサプリメントもあるので揃えられないのだが…)現実的でない金額(8万円~17万円)になってしまう。
そのため、他のサイトでも「サプリは海外で買ったほうがお得だよ-」とかいうノリで書かれてあるのだが、当サイトでは、
「低中所得者には高すぎて購入不可能!」
「支払い続けることができなくなって治療が中断してしまう!」
「日本では入手できず十分な治療効果が得られない」
という、もっと強い意味で述べている。
何よりもアルツハイマー病治療は長期戦!100m走ではなくマラソンだ、ということを意識しておこう。
読まれている方が国会議員くらいの収入があるのであれば、まあ無理に止めはしないが、そうだったとしても、それが合理的な選択ではないという理由がいくつかある。
そのことを以下に書いていく。
2 安全基準の厳しさはアメリカが上
国産品が安全、最高級品と勘違いしている人も多いが、少なくともサプリメントに関してはその考え方は通用しない。
品質管理の認定には多くの種類がある。
ISO
良い製品、サービス提供による顧客満足向上
HACCP
衛生管理
GMP(Good Manufacturing Practice)
日本では厚生労働者が推進している。
日本の2つのGMP認証団体
JHFA と JIHFS
日本健康・栄養食品協会 安全性、成分量の保障
1963年にFDAが法制化した製造管理、品質管理規則
cGMP
(Current GMP)現行のGMPという意味
アメリカFDAが2007年より採用している認証基準
食品や野菜、加工食品などは回収騒ぎを起こすようなものが出回って、それを食べたところで、重大事故につながるということはそうそう起こらない。
しかし、サプリメントなどの健康食品は、もともとが少量で健康に影響をおよぼすような性質のものであるため、大きな事故につながる可能性がある。
また、国民生活センターの公表している食品問題を起こした企業を見てみるとわかるが、ISO、HACCP取得した食品製造業者がリストにズラッと並んでいる。
そのため、ISO、HACCPは参考程度にとどめておくべき。
GMP認証にもいろいろある
医薬品ではGMP取得が義務付けられており、そのおかげで医薬品で何か毒物が混入していたというニュースや噂はほとんど耳にしない。
そこでサプリメントも同様にGMP認証という、製造管理、品質管理に関する認証を取得するよう推奨されている。
このGMP認証は、日本でも、2008年に取得が推奨され、現在はほとんどのメーカーがGMPを取得し、製造を行っているとされている。
まず注意しなければならないのが、アメリカのGMPと日本のGMPは異なるということだ。
そして、日本の場合問題なのは、このGMP認証の団体が2つが存在し(JIHFSとJHFA)、団体によって認証の厳格さに大きな差があることと言われている。
ひとつの団体はFDAと同じように原材料の製造段階から厳しく立入審査されるのに対して、もう片方は審査が甘く、書類審査で通過できてしまう。
そして、なぜだか?緩い審査団体側のGMP認証取得数が多い。
GMP認証をどちらの団体から取得するかはメーカー側の任意なので、当然メーカーはGMP認証が安くて簡単にとれる方に流れてしまっている、という指摘がされている。
つまり、日本のGMP認証には認証団体による質の差が大きく、GMPだったらOKとはならないのだ。
アメリカでも同様に、このGMP認証取得メーカーであっても、コンタミ(異物混入)などの事件事故が過去に発生したため、アメリカFDAは2007年からすべてのサプリメントへ日本のGMPよりも、格段に厳しいcGMP(Current GMP)認証取得を義務化させている。
アメリカのGMPというときはcGMPをさし、基準や審査が日本よりも段違いに厳しいため、日本のGMPとは別物だと思っておいたほうがいい。
2011年まではアメリカでも怪しいサプリメントが混ざっていたのだが、義務化により現在アメリカで売られている合法的なサプリメントは、すべてcGMP認証サプリである。
(cGMP認証取得のハードルは高いため、特に中小企業などで撤退したり潰れたメーカーも少なくなかったらしい)
日本とアメリカのサプリメント品質の差
GMP認証の品質順位
つまりこういう品質の順位が成り立つ。
アメリカ FDA cGMP認証
↓
日本 JIHFS、GMP認証
↓
超えられない壁
↓
日本 JHFA、GMP認証 (トクホを含む)
↓
未認証
GMPとcGMPの違い
www.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/dl/s0226-2c.pdf
米国におけるダイエタリーサプリメント の安全性確保について
www.caa.go.jp/foods/pdf/siryo_3_1_1.pdf
日本の信頼できるとされているJIHAS GMP認証も、アメリカのcGMP認証と比較すると、品質の工程管理、厳しさに歴然とした差が存在する。
ただ主張が少し変わってしまうように思われるかもしれないが、現実問題としては、品質の不備は確率論の問題なので、日本の”JIHFS GMP認証団体”であれば、そこまで心配しなくてもいいかな、と個人的には思っている。
(その二つに明確な差があるのは事実なのだが、危険性を煽りすぎるのは好きではないという個人的な理由もある。)
99.9%と99.999%は統計的には大きく違うけど、まあ一個人からみた確率で考えれば大丈夫だろう、みたいな話としてとってほしい。
ただし日本のJHFA GMP認証団体の側は、基本ペーパー審査、過去にこっちのGMP認証をもっていた企業が問題を起こしてGMPの品質が問われた事件もあったわけで、これは心配というか、どうぞ安心してご使用くださいと言えるレベルではない。
別に日本のサプリメントのすべてがダメで信用できないとか言っているわけでは全然ないのだが、日本のほうが安全品質が上だと漠然と思っている人が多いため、品質管理工程検査の厳しさから言うなら、それは明らかな間違いであるということを指摘したいだけだ。
※念のために書いておくが、品質が相対的に信頼できるというのは、どこまでもサプリメントの話で、アメリカの農産物、GMO食品には深刻な問題があると思っている。
3 国産サプリメントの限られた成分効果
GMPというのは、あくまで品質管理、つまり原材料の仕入れや製造工程がきちんと安全に作られているかであって、健康食品であれば、その成分や加工自体に健康効果が本当にあるかどうかはまた別の話である。
では、その点において日本産サプリメントは勝っているのではないか?
…残念ながら、この点でも国産サプリメントはまったくの惨敗といっていい。
こう言っては申し訳ないのだが、日本の消費者はサプリメントに関してあまりにも無知で、テレビ、新聞などの宣伝+ホニャララ効果! でほとんど人が買うものだから、国内メーカーもそれに応じたものしか作らない。
GMP認証によって、安全が確保されているとしても、それだけではポイントをまったく外している。
サプリメント・健康食品において、良いクオリティーというのは、安全だけではなく、キレート加工、活性型、適切なアイソザイム、ラセミ体の是非、サステイナブル加工、生体吸収率、基材、摂取量、組み合わせ、酸化度合い、有害成分の除去度合い、などなど、ひじょーに多くの要素が絡んでくる。
安全であることは当然、大前提なのだが、どこまでも安全は品質の中のひとつの要素にすぎない。
日本の市場を見渡すと、安全基準のレベルで米国に負けているどころか、一部だけの効能や、人が飛びつく成分ばかりを重視して、本質的な治療効果に届いていないというガラパゴスなサプリが氾濫しているようにも見える。
その本質的な脆弱性は克服されていないまま、日本のサプリメント市場は2兆円にまで拡大している…
サプリメント文化 アメリカ
アメリカは平均的な知識レベルが高いというよりも、それぞれのエリアの専門家と人口の層が厚い。
アメリカでも日本と同じように、まったく考えずにテレビなど宣伝だけで買ってしまう人々は存在する。
その一方で一般購買者でもセミプロ、医者、研究者並の専門知識を携えた人たちで議論が成立しており、その賛同者を含め市場マーケットが成立していたりもする。
そういった専門性の高いニッチ市場が成立していていることが、米国のサプリメントマーケットの強さであるように思う。
「昔は日本がアメリカを追いかけていたが、今やアメリカが日本を追いかけている」とか言われて久しいが、ことサプリメントの世界に関して日本は10年以上出遅れているといっていい。
日本のサプリ業界の末期的状況
実は日本でも、きちんとサプリメントを選び抜く目をもった購買者も一定数はいるのだが、そういった人達は、みなiHerbなどの海外サイトから購入しており、いわゆる情弱と情強とで二極化してしまっている。
残念ながら日本のサプリメーカーは、優秀な日本の消費者を失ってしまい、結果、メーカーとして育つチャンスを失ってしまって、無知な消費者を奪い合うという末期状態にあるのではなかろうか。
日本のサプリメーカーにも頑張ってもらいたいとは思っているのだが…挽回するのは難しいだろう。
※iHerbに価格と品質でまともに対抗できれば、適正な試験データがあることが最低条件ですが、サイトでも紹介します。
結局、サプリメントも含め商品というものは消費者の理解度を大きく超えた品質が提供されることはない。
4 品揃えの多さ、入手性
日本ではニーズが少なくて、入手性の悪いサプリメントも、海外だとすんなり手に入る。(逆のケースも、ありはするがあまりない。)
手に入るとしても、そういったものは競争原理が働かないため、価格設定も高かったりする。
例えばリコード法で推奨されているメラトニン、プレグネノロン、DHEAは、ホルモンの中では安全性に定評のある化合物であるにも関わらず、ホルモンという分類でくくられるため日本国内では法律的にサプリメントとしては入手ができない。
その他、アミロイドβの排出に重要な役割をもつアシュワガンダ、βアミロイドの抑制にも関わるタウリンなどもサプリメントとしての販売が許されていない。
※ドリンク剤のタウリンは配合しているので許される。
他にもいくつかあるが、こういうものは、海外から輸入するしか手段がなかったりする。
サプリメントへの誤解
商品品質が消費者の判断力を超えることはない
話が少し広がるが、メーカーは生き残っていくために、良い商品ではなく、「消費者が良いと思うもの」を作らなければならない。
メーカーはメーカーで彼らの最適解を目指していっているに過ぎない。
良い商品 = 消費者が良いもの という考え方をもつ人もいると思うが、個人的にはその考え方には反対である。
それは消費者は自分の欲望というものを、それほど正確に理解しているわけではないということ、そして理解できていたとしても、それが本当に商品によって満たされているのかどうか簡単には判断ができないものなど、いくらでもあるからである。
※こういった消費者主義の社会がもつ弊害は、民主主義における政治のポピュリズムの問題と似ている気もする。
サプリにおいては特にそれが顕著で、消費者が「これは効いているな」と思うものでなければならない。
そのため即効性のあるわかりやすいものばかりが、どうしても優先的に市場に出回り、売れるようになってしまう。
余談だが、医薬においても、製薬会社がエンドポイントを満たしてとにかく承認試験をくぐり抜けることだけを考えている、という点で本質的な構造は類似するようにも思う。
良い薬は10年経過してわかる
しかし、サプリメントにかぎらず医薬にしても、改善策にしてもそうなのだが、本当に効果のあるもの(代謝の深いレベルから治していくもの)とは数年経過してやっとわかるものが多い。
何年も経って「そういえばここ数年、風邪をひいていないな」とかいった程度の差だったりする。
その程度の差なら摂らなくてもいいんじゃないかと思うかもしれないが、それは一つのサプリメントや改善策に着目するからであって、10個20個と組み合わせたときには、無視できない治療効果を発揮しだす。
また、具体的に悪い症状がすぐに消えれば「○○が効いてくれているんだ」と思えるが、未発症だったり症状として深刻でない状態が長続きした場合、なかなか「○○が効いている」とは気が付きにくい。
病気への対応は予防的であるほど投資効果が得られやすいが、予防的であるほどその効果にも気づきにくいというパラドックスがある。
これは、健康長寿の高齢者本人に「何が健康の秘訣ですか?」と聞いた時の答えと、疫学者が見つけ出した健康長寿高齢者に共通する健康長寿の特徴や資質と一致しないことがよく現していると思う。
前者は他の人がしていない特異的なことに光を当てがちで、後者はその人が当たり前すぎて意識もしない生活基盤のバランスに気づく。
長寿者が語る健康の秘訣が間違っているとは言わない、しかし長寿者によってその意見が異なるということは、少なくともそこに誰にでも通用する一般性を求めることは難しいのではなかろうか。