書籍『ソルトフィックス:塩制限の科学的誤りと、より多くの塩が健康をもたらす理由』James DiNicolantonio(薬学博士) 2017年

ミネラル重曹・クエン酸

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The Salt Fix: Why the Experts Got It All Wrong–and How Eating More Might Save Your Life

概要

『ソルトフィックス:なぜ専門家は全て間違っていたのか—そしてより多くの塩を摂取することがあなたの命を救うかもしれない理由』は、薬学博士ジェームズ・ディニコラントニオ氏による塩(食塩)の役割と健康への影響に関する著書である。本書は、数十年にわたり広く信じられてきた「塩は高血圧や心臓病の原因となる」という考えに異議を唱え、科学的証拠に基づいて塩の摂取制限に関する従来の健康指針を覆している。

著者は塩の制限が意図せず様々な健康問題を引き起こす可能性があることを指摘する。特に注目すべきは、塩の制限が実際には「インスリン抵抗性」を促進し、糖分への渇望を増大させる可能性があるという点だ。本書によれば、塩は人間の進化において必須の栄養素であり、体内の塩分濃度の調整は内部の「塩温度計」によって自然に調節されるという。

本書は、実際の健康上の敵は塩ではなく砂糖であるという主張を展開している。過剰な砂糖摂取こそが高血圧や心疾患など、従来塩のせいにされてきた多くの慢性疾患の真の原因である可能性を指摘している。著者はこれらの主張を裏付けるために、歴史的データや科学研究、そして生理学的メカニズムの詳細な説明を提供している。

最終的に本書は、多くの人々にとって適切な塩分摂取量は現在の推奨量よりも多い可能性があり、体の自然な塩への渇望に従うことを奨励している。著者は5段階のプランを提案し、塩への罪悪感を取り除き、身体の塩分バランスを回復し、砂糖中毒を断ち切るための実践的なアプローチを提供している。

目次

  • 序章 塩入れを恐れるな
  • 第1章 塩は高血圧の原因ではないのか?(But Doesn’t Salt Cause High Blood Pressure?)
  • 第2章 我々は塩を好む民(We Are Salty Folk)
  • 第3章 塩との戦争—そして我々が間違った白い結晶を悪魔化した方法(The War against Salt—and How We Demonized the Wrong White Crystal)
  • 第4章 心臓病の本当の原因は何か?(What Really Causes Heart Disease?)
  • 第5章 私たちは内部で飢えている(We Are Starving Inside)
  • 第6章 結晶のリハビリ:塩への渇望を利用して砂糖中毒を克服する(Crystal Rehab: Using Salt Cravings to Kick Sugar Addiction)
  • 第7章 あなたは実際にどれくらいの塩が必要か?(How Much Salt Do You Really Need?)
  • 第8章 ソルトフィックス:あなたの体が本当に必要としているものを与える(The Salt Fix: Give Your Body What It Really Needs)
  • 終章 正しい白い結晶に手を伸ばせ(Reach for the Right White Crystal)

序章 塩入れを恐れるな(INTRODUCTION: DON’T FEAR THE SHAKER)

塩は人間が生きるために不可欠な栄養素であり、私たちの身体は海水から生まれた生物学的起源を持つ。過去1世紀にわたり、文化は塩への生理的欲求を「中毒」として誤解し、低塩分摂取を推奨してきた。しかし、多くの人にとって塩摂取制限は不要どころか、むしろ健康に害を及ぼす可能性がある。実は悪者は砂糖であり、過剰摂取が高血圧や心血管疾患、慢性腎臓病などの原因となっている。本書は塩に関する誤解を解き、塩の健康上の利点と砂糖による害について科学的証拠を提示する。(209字)

第1章 塩は高血圧の原因ではないのか?(But Doesn’t Salt Cause High Blood Pressure?)

40年以上にわたり、塩が高血圧の原因とされてきたが、科学的根拠は不十分だった。実は、正常血圧の人の約80%、高血圧患者の約55%は塩に影響されない。低塩食は心拍数増加、腎機能低下、甲状腺機能低下、高インスリン・コレステロール・トリグリセリドなど様々な悪影響をもたらす。特に心拍数増加は健康に深刻な影響を与える。低塩食はインスリン上昇を引き起こし、体が炭水化物しかエネルギー源として使えなくなり、糖分への渇望と肥満、2型糖尿病につながる。真の問題は塩ではなく砂糖である。(207字)

第2章 我々は塩を好む民(We Are Salty Folk)

人間は進化の過程で海から生まれ、私たちの体液は古代の海水と同様の成分を持つ。塩(ナトリウム)は血圧維持、神経伝達、筋肉機能など多くの重要な生理機能に不可欠である。塩の摂取は脳の視床下部によって制御され、体内で最適な塩分レベルを維持するよう働く。進化の中で塩分を摂取・保持する能力は生存に必須だった。塩は生殖にも重要で、低塩分摂取は生殖能力低下をもたらす。動物たちも塩を求めて様々な行動をとり、適切な塩分摂取は本能的に維持される。古代から塩は「白い黄金」として珍重されてきた生命力の源である。(208字)

第3章 塩との戦争—そして我々が間違った白い結晶を悪魔化した方法(The War against Salt—and How We Demonized the Wrong White Crystal)

歴史的に人類は何千年も前から塩を生産し、貴重な資源として扱ってきた。16世紀のヨーロッパ人は1日40〜70gの塩を消費していたが、高血圧や心臓病の報告は17世紀半ばまでなかった。1904年にフランスの科学者らが「塩‐血圧仮説」を唱え、1970年代にかけて論争が続いた。「塩戦争」をけん引したのはルイス・ダール、ウォルター・ケンプナー、ジョージ・ミニーリーらで、ダールは遺伝的に塩に敏感なラットを作り出し、塩が高血圧を引き起こすという仮説を「証明」した。1977年の食事目標で低塩ガイドラインが確立される一方、砂糖業界は砂糖への批判を脂肪や塩に向けることに成功した。(216字)

第4章 心臓病の本当の原因は何か?(What Really Causes Heart Disease?)

韓国、日本、フランスなど塩摂取量が多い国々が心臓病死亡率最低であるという「韓国のパラドックス」が存在する。実際、塩制限が血圧を下げるのは主に脱水と血液量減少による影響で、臓器への酸素や栄養供給を低下させる。塩制限は心拍数増加、末梢血管抵抗上昇、有害ホルモン上昇を引き起こし、心臓や動脈へのストレスを増大させる。真の高血圧原因はインスリン抵抗性と糖尿病である可能性が高く、砂糖摂取はマリノブファゲニン(ナトリウム排出ホルモン)を増加させ、高血圧を引き起こす。糖尿病患者の80%は高血圧を併発し、砂糖はコルチゾールも上昇させ、塩感受性高血圧を引き起こす。(216字)

第5章 私たちは内部で飢えている(We Are Starving Inside)

内部飢餓」とは、ホルモン(インスリン、レプチンなど)が食欲と代謝を乗っ取り、脂肪やタンパク質のエネルギー利用を妨げる状態である。塩制限はインスリン抵抗性を引き起こし、体は炭水化物しかエネルギー源として使えなくなる。これにより精製炭水化物や高糖質食品への渇望が増し、脂肪蓄積、体重増加、最終的に2型糖尿病につながる。低塩食はエネルギー不足と細胞の脱水を促進し、甲状腺機能低下による代謝の遅れも引き起こす。高インスリンレベルは脂肪を「ロック」し、内蔵脂肪の蓄積を促進する。実際、「外見は痩せているが内部は肥満」(TOFI)という状態も存在する。母親の低塩摂取は胎内で子供の内部飢餓をプログラムする可能性もある。(219字)

第6章 結晶のリハビリ:塩への渇望を利用して砂糖中毒を克服する(Crystal Rehab: Using Salt Cravings to Kick Sugar Addiction)

塩への欲求は水への渇きと同様に生理的なものであり、体が必要とする時に自然に生じる。一方、砂糖は実際の「中毒」を引き起こし、報酬系を活性化して依存を生む。重要なのは、塩制限が脳の報酬回路を敏感にし、砂糖や薬物への依存リスクを高めることだ。低塩状態は脳の側坐核(報酬中枢)に構造的変化を起こし、塩制限はアンフェタミンやコカインにも「交差感作」する。また、低塩食は不安を増大させ、それを緩和するために砂糖摂取が増える悪循環を生む。砂糖は塩と異なり摂取量が増え続け、依存、耐性、脳の構造変化など中毒の特徴を示す。砂糖はヘロインやコカインより強い報酬をもたらす場合もある。(215字)

第7章 あなたは実際にどれくらいの塩が必要か?(How Much Salt Do You Really Need?)

健康な成人の最適な塩摂取量は1日約3〜6g(約1⅓〜2⅔茶さじ)のナトリウムで、現在推奨される2.3g未満ではない。塩不足は心拍数増加、脱水、認知機能障害、骨折リスク増加などを引き起こす。現代人は慢性疾患、薬物使用、カフェイン摂取、運動、低炭水化物食によって塩喪失リスクが増大している。特に塩が必要な状況には、脱水防止、ショック対応、低ナトリウム血症対策、運動時の塩分補給、妊娠・授乳期、エネルギーと筋肉健康維持、高糖質食による塩喪失対策、腎臓病、炎症性腸疾患、低炭水化物食などがある。こうした状況では通常より多くの塩を摂取する必要があり、特にヨウ素欠乏症防止のためにヨウ素添加塩の摂取も重要である。(225字)

第8章 ソルトフィックス:あなたの体が本当に必要としているものを与える(The Salt Fix: Give Your Body What It Really Need)

著者の「ソルトフィックス」プランは5段階で構成される。

①医師を訪問して「内部飢餓」の検査を受ける。
②精製糖を制限し、代わりに体が欲する量の塩を摂取する(理想は砂糖20g以下/日)。
③全食品に塩を使用し、特に魚介類、ナッツ、発酵食品、野菜など自然な塩分源を重視する。
④様々な高品質な塩(レドモンドリアルソルト、セルティックシーソルト、ヒマラヤ岩塩など)を試す。
⑤運動前後に塩を摂取してパフォーマンスを向上させる。

このアプローチにより、エネルギー増加、感染症リスク低下、性的・運動能力向上、代謝促進、免疫力強化などの健康改善が期待できる。(192字)

終章 正しい白い結晶に手を伸ばせ(EPILOGUE: REACH FOR THE RIGHT WHITE CRYSTAL)

塩は食べ物の味を良くするだけでなく、人体の必須機能を支える。低塩食は実際には健康問題を引き起こす可能性があり、血圧低下は脱水や低血液量の兆候である場合が多い。塩制限は心拍数増加や有害ホルモン上昇を引き起こし、インスリン抵抗性や肥満リスクを高める。真の健康問題は砂糖にあり、心臓病や高血圧、2型糖尿病などの原因となっている。政策立案者は砂糖税や警告表示の導入を検討すべきである。正しい塩摂取量は多くの人にとって現在の推奨量より多く、体が必要とする量を自然に摂取することが健康への鍵である。「私たちは砂糖なしで生涯を全うできるが、塩がなければ長く生きられない」のである。(203字)


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