『マイルズ・ハリス:CBDC統一台帳が導く世界、それはデジタル監獄か #587』

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https://geopoliticsandempire.substack.com/p/miles-harris-the-coming-cbdc-unified

英語のタイトル『Miles Harris: The Coming CBDC Unified Ledger or Global Digital Gulag #587』

日本語のタイトル『マイルズ・ハリス:到来するCBDC統一元帳、あるいは世界規模のデジタル収容所 #587』

対談の基本内容

短い解説:

本書は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)やデジタルIDを核とする新たな国際金融・管理システムの構想と、それが個人の自由にもたらす危険性について、経済アナリストのマイルズ・ハリス氏が解説することを目的としている。

著者について:

マイルズ・ハリス (Miles Harris) は、経済学、特に移行経済や金融危機を専門とするアナリストである。大学で経済学を学び、国際通貨基金(IMF)の政策や中国の経済発展の分析を経て、国際金融と新世界秩序の関連について調査・発信を続けている。近年は、デジタル通貨やデジタルIDを中心とする世界的な管理システムの構築に関する分析で注目を集めている。

主要キーワードと解説

主要テーマ:中央銀行デジタル通貨(CBDC)と統一元帳:単一の台帳上で通貨や資産を管理するシステムが、金融の効率化と引き換えに、個人の経済活動の完全な監視と制御を可能にする。
新規性:トークン化預金:銀行預金をブロックチェーン上のトークンとして表現する英国での実験的動き。CBDCへの移行段階として、既存の銀行を巻き込みつつプログラム可能な通貨システムを構築する。
興味深い知見:安定コインの世界的普及とリスク:米国を中心に推進される安定コインは、ドルの覇権維持に寄与する一方、民間企業による利益追求が金融システムの不安定化を招く危険性を内包する。

本書の要約:

本対談では、経済アナリストのマイルズ・ハリス氏が、現在進行形で構築されつつある新たな国際金融・管理システムの全体像を解説する。核心にあるのは、中央銀行デジタル通貨(CBDC)デジタルID、そして単一統一元帳と呼ばれる技術基盤である。

ハリス氏はまず自身のバックグラウンドとして、大学で経済学、特に移行経済や金融危機を研究した経緯を語る。その中で、国際通貨基金(IMF)などの国際金融機関の政策が、時に国家の乗っ取りのような様相を呈することに気づき、主流の経済学の枠組みとは異なる視点を得るに至ったという。

現在の国際情勢を「多極化」の時代と捉える見方があるが、ハリス氏はむしろ、通貨システムの面では収束が進んでいると指摘する。各国が独自のデジタル通貨や安定コインを開発しているように見えても、国際決済銀行(BIS)が推進する「単一統一元帳」の構想のもとで、それらは相互接続可能なシステムとして統合されようとしている。このシステム上では、通貨は単なる価値の尺度ではなく、取引履歴(情報)と使用条件(ルール)を内包したプログラム可能なものとなる。これにより、社会信用スコアや炭素スコアに基づいた動的価格設定、支出の制限、特定地域外での使用禁止など、これまでにない次元の経済的管理が可能になる。

具体例として、英国で進む「トークン化預金」のパイロット事業が挙げられる。これは中央銀行が直接発行するCBDCとは一線を画し、既存の商業銀行の預金をトークン化して単一の元帳上で管理する方式である。これにより、中央銀行や政府は個人の資金の流れと保有資産(預金、債権、住宅ローンまで)を包括的に「見える化」し、将来的にはアルゴリズムによる自動的なベイルイン(預金の株式などへの強制変換)なども技術的に可能となる。

米国では、民間発行の安定コインが同様の役割を果たすことが期待されている。安定コインが世界的に普及すれば、ドル建ての短期国債への需要を生み、ドルの覇権を維持・強化する手段となり得る。しかし、その背後には、発行企業が巨額の利益を得る一方で、保有者には元本割れのリスクが転嫁されるという構造的な問題がある。

ハリス氏は、このようなシステムが完成した世界を「世界規模のデジタル収容所(Global Digital Gulag)」や「ハンガー・ゲーム」の地域分割に喩え、その危険性を強調する。そして、このシステムに対する抵抗として、現金の使用、データ提供の最小化、地域コミュニティの強化、実用的な技能の習得、地元の小企業の支援などを提言する。悲観的な見通しを示しつつも、人間の愛や存在の魔法に焦点を当て、最善を尽くして生きることの重要性を訴えて対談を締めくくっている。
(文字数: 1,488文字)

特に印象的な発言や重要な引用(2~4つ)

「そしてもちろん、クレア・ウィルズが昨日記事を出しました…価格のダイナミック・プライシング(動的価格設定)の可能性についてで…スーパーマーケットで商品をスキャンすると、その価格が、あなたが誰か、そしてあなたの炭素指標や他の指標に関連するスコアに基づいて変化するかもしれない」

「本質的に、それはつまりコードによる統治です。だから、コードを書く者が誰であれ、これらの要素すべてを決定できるのです」

サブトピック

学術界の限界と真実の探求

マイルズ・ハリスと司会者は、学術界の内部では批判的思考が乏しく、真実を追求しようとすると検閲や不利益を被る可能性が高いという見解で一致する。ハリス氏は、自身の家族の事例を挙げ、大学進学を控えた息子が既にこの現実を理解していることを示唆する。真実を見つけるためには、公式の教育機関の外に出て調査を行う必要があるという認識が示される。

新世界秩序の本質:債務と資本の移動

ハリス氏は、現在進行中の世界的な再編成、いわゆる「新世界秩序」や「グレート・リセット」の根底にあるのは、持続不可能な債務ベースのシステムの行き詰まりであると分析する。西側諸国、特に中央銀行は、自身のバランスシートからドル建て債務を削減したいと考えており、その過程で民間資本(個人の預金など)を「解放」し、これに債務を転嫁しようとしていると指摘する。この動きが、多極化への漸移的なシフトを促進している一因であるという。

「多極化」は本当の対立か、それとも収束戦略か

BRICS諸国の台頭などに見られる「多極化」は、表面的な対立のように見えて、実はより大きな戦略の一部であるとハリス氏は疑う。その根拠として、通貨システムの分野では明確な収束の動きがあることを挙げる。特に、ISO 20022という国際的な決済メッセージングの標準規格は、異なるシステム間の相互運用性を高め、KYC(本人確認)やデジタルID、スマートコントラクトのための基盤を提供する。つまり、政治的に分断されているように見える世界で、通貨システムは統合されつつあるのである。

デジタルIDとCBDC:管理社会の基盤

ハリス氏は、デジタルIDを「基礎レイヤー」、KYCを「南京錠」と表現し、これらが新しいデジタルシステムの根幹を成すと説明する。現金が廃止され、匿名性が失われると、全ての取引が単一の管理ポイントを通じて監視・追跡可能となる。このシステムは、社会的信用スコアや炭素クレジットに基づくプログラム可能性、地理的制限、そして財産の使用制限や没収の可能性までを含む、前例のない全体主義的管理を可能にする。

英国のトークン化預金パイロット:CBDCへの穏健な移行

英国で進行中の「トークン化預金」のパイロット事業は、CBDCへの直接移行よりも巧妙なアプローチであるとハリス氏はみる。これは、中央銀行が直接口座を管理するのではなく、既存の商業銀行の預金をブロックチェーン上のトークンとして単一の元帳上で表現する。これにより、中央銀行と政府は個人の包括的なバランスシート(預金、国債、住宅ローンを含む)を一元的に監視できるようになる。この方式は、銀行を排除しない「市場主導」の形態を装いつつ、完全なCBDCシステムへの架け橋となるものである。

安定コイン:ドル覇権の新たな道具

米国が推進する安定コインは、グローバルなドル流通を拡大する役割を果たすとハリス氏は分析する。特に新興国で自国通貨の価値が不安定な場合、人々は安定コインを通じて実質的に米国短期国債を保有することになる。しかし、その利子は発行企業が得る一方、リスクは保有者が負担するという非対称な構造がある。ハリス氏は、17世紀のアムステルダム銀行の事例を引き、利益追求とシステムの安定性が相反する可能性を指摘し、長期的な安定性に対する懸念を示す。

ビットコイン、金、銀:システム内の資産として

ハリス氏は、ビットコインには支持があるものの、価値の保存手段としての性質が強く、日常的な現金としての機能性に欠ける点を指摘する。また、そのオフランプ(現金化の場)が結局は安定コインやCBDCとなるため、システムに組み込まれる運命にあると見る。一方、については、エリート層やBRICS諸国中央銀行による買い上げが続いており、物理的担保としての重要性は依然として高いと評価する。ただし、金もまたトークン化され、デジタルIDと結びつけられる可能性があるという課題を抱えている。

抵抗と生存のための戦略

この世界的な管理システムに対する抵抗策として、ハリス氏は以下の点を提案する。まず、データの最小化(VPN、デグーグルドフォンの使用)、現金の使用実物資産(金、土地、工具)の保有である。さらに、電気工事や配管、持続可能な農業などの実用的な技能を身につけ、地域コミュニティ内での相互扶助ネットワークを構築することの重要性を強調する。日々の消費行動で、大企業ではなく地域の小規模事業者を意識的に支援することも、システムへの抵抗となり得ると述べる。


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