ブレイントレーニング 各メーカー
概要
効率性が求められる脳トレ
ここで紹介するメーカーでは認知機能改善の研究に基づいて、脳トレプログラムが開発されている。
そもそも脳トレでなくとも、他の知的作業(例え計算問題やパズルを解くなど)によってもシナプス可塑性や密度は上昇し、その分野の認知機能は高まる。
そのため、脳トレーニングが学術的に認められるには非常に高いハードルがあり、他の一般的な知的活動と比較してより短い時間で、特定の認知能力を高めたり、認知症の発症リスクを低減させる効果をもつことが要求される。
ここで紹介するブレイントレーニングプログラムは、そういった一定のエビデンスの蓄積があるものだけを掲載している。
先延ばし効果
ブレイントレーニング、ブレインエクササイズはアルツハイマー病の発症そのものを抑制するというよりも、先延ばしする効果、または認知症発症の初期段階で認知機能の低下を穏やかにする証拠がいくつかある。
つまり単に脳トレを行っただけでは、認知機能の目覚ましい改善は見込めない。
そして、認知症予防として脳トレを行う場合、そのことによって認知機能が保たれているがゆえに認知症の発見が遅れる!というパラドキシカルな事態が起こりうる可能性もあるということ。
前者については、脳トレだけを行うのではなく、その他リコード法などの認知機能改善策と併用していくことで認知機能の改善が十分に期待できるだろう。
後者についても、物覚えが悪くなってから認知症の可能性を考えるのではなく、リコード法のコグノスコピーであらかじめ自分の認知症リスクを知っておくことが肝要だ。
難易度調整とモチベーション
また、脳トレがその人に合わせた難易度調整が行われること、モチベーション維持の工夫がされていることが重要な原則。
脳トレのゲーム自体は探せば無料でも手に入るのだが、そこに有料プログラムの価値があると言っていいだろう。
注意力と作業記憶のトレーニング効果がどれだけ維持されるかは、身体的トレーニングと同程度と考えればいい。
日本語で提供されているブレイントレーニング、ブレインエクササイズは以下の4社
ブレインHQ(ポジットサイエンス)
nestle.jp/brain-hq/kagayaki-pro/
個人に最適化されたプログラムを一日10~20分 週5日間実行
記憶、注意力、問題解決能力など。
大規模ランダム化臨床試験のうち、三つで老人の能力向上に効果があるという結果。
週5日、一日一時間を8週間繰り返す。
たった10時間のトレーニングで、最高6年間保護されるという結果。
50~80時間のトレーニングにより、統合失調症患者の言語作業記憶と学習能力、現実と幻想を区別する能力、そして社会生活機能が全体的に著しく向上した。
ルモシティのゲームとよく似ている。
「タカの目」という名のゲームは、ルモシティでは「ワシの目」
より多くのエビデンスの蓄積があるのはブレインHQ
ユニークポイント
中年期になると、脳が音を完治するスピードが若い時に比べて遅くなることから、視覚、聴覚の情報の変化を素早く判断する能力を高める課題がある。
関連研究
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5084379/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5898488/
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www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5579904/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5300706/
ルモシティ Lumosity
健常者へのテスト
柔軟性、記憶力、数学スキル、認識柔軟性、言語流暢性、処理スピード、言語記憶の一部はわずかに向上。
ルモシティのゲームすべてが、Nバックやコグメドの作業記憶課題と同じように、その価値が科学的に証明されているわけではないが、多くは効果が期待できる。
多彩な種類の利点。
神経科学者や心理学者によって、継続してもらうことを主眼にプログラムが作り続けられている。
ルモシティはアップル、アンドロイド両方のアプリケーションに対応(ブレインHQはアンドロイド機器に対応していない)
脳トレへの批判 脳トレの研究はプラシーボ効果である。
関連研究
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5671951/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5930973/
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コグニフィット
ブレインHQと並んでエビデンスの信頼レベルはもっとも高い
関連研究
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21311196/
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コグメド
作業記憶を鍛える。認知障害者、ADHD向きのプログラム
関連研究
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その他メーカー
Dakim (英語)