英語タイトル『Tucker Carlson Interview with Sergey Karaganov: Russia’s Nuclear Warning to Europe』
日本語タイトル『タッカー・カールソン、セルゲイ・カラガノフ氏インタビュー:ロシアから欧州への核兵器警告』
主要トピック(時系列)
00:00 開始:現在の国際情勢の概観
イランへの攻撃、グリーンランド問題、ベネズエラ政権交代といった同時多発的な地政学的危機の紹介
09:38 ウクライナ戦争の本質
ウクライナ戦争が実際には代理戦争であり、ロシアと西側の直接対決である構造分析
15:30 ジョージ・ソロスとクリスティア・フリーランドの証言
ウクライナ政府要人の多くがソロスから資金提供を受けていた事実の暴露
26:14 NATO東方拡大の歴史
2001年のプーチンによるNATO加盟申請拒否から現在の衝突に至る歴史的経緯
33:01 「ガソリンスタンドに核兵器」発言の検証
西側指導者によるロシア過小評価の実例と、その危険性の分析
43:44 経済制裁の逆効果
米ドル基軸通貨体制の崩壊とロシア・中国同盟形成という意図せざる帰結
51:40 セルゲイ・カラガノフ氏インタビュー開始
ロシアの視点から見た戦争終結の条件と欧州への警告
1:01:04 欧州指導者層への批判
欧州のエリート層の知的退廃と道徳的破綻についての辛辣な評価
1:03:24 神への恐れの喪失
欧州が神への畏怖と戦争への恐怖を失ったことが危機を招いた経緯
1:09:08 プーチン暗殺未遂への警告
大統領暗殺が実行された場合の欧州への核報復の可能性
1:12:35 核兵器使用のタイムライン
1~2年以内に限定的核攻撃の可能性と、標的としての英国・ドイツの言及
1:17:21 ロシア・中国同盟の性質
一時的同盟の戦略的意義と、将来的な多極化システムへの展望
1:19:54 ロシアの魂と欧州離脱
ロシアがユーラシア国家として欧州から離脱する文明論的転換
1:22:37 経済制裁の祝福
制裁がロシアにもたらした戦略的・文化的恩恵の逆説
1:25:06 トランプ政権への評価
和平提案への限定的期待と、米国内の分断による実現可能性への懐疑
登場人物
タッカー・カールソン(Tucker Carlson)
保守系ジャーナリスト、独立メディアプラットフォーム運営者。1969年生まれ。元Fox Newsの看板司会者として知られ、2023年に同局を離れた後、独自の動画配信プラットフォーム「Tucker Carlson Network」を立ち上げた。2024年2月にはウクライナ侵攻後初めてプーチン大統領へのインタビューを実施した西側ジャーナリストとして注目を集めた。保守派の視点から主流メディアや米国外交政策への批判的報道で知られ、特にウクライナ戦争に関しては西側のプロパガンダを問題視する立場をとっている。
セルゲイ・カラガノフ(Sergey Karaganov)
ロシアの著名な政治学者・外交政策顧問。1952年生まれ。ロシア外交防衛政策評議会議長、モスクワ高等経済学院世界経済・国際関係学部長。ボリス・エリツィンとウラジーミル・プーチンの両大統領の顧問を歴任し、プーチン大統領と極めて近い関係にあることで知られる。「カラガノフ・ドクトリン」の提唱者として、旧ソ連圏に住むロシア系住民の保護を名目とした影響力行使を理論化した。2023年にはNATO加盟国への限定的核攻撃を提案する論文を発表し、国際的な論争を引き起こした。ヴァルダイ討論クラブの創設メンバーでもあり、プーチン政権の思想的基盤形成に深く関与している。
短い解説
本インタビューは、ロシアが欧州への核兵器使用を真剣に検討していることを、プーチン大統領側近が公言した極めて重要な証言である。主流メディアがほぼ報じない、西側にとって最も危険な現実を提示している。(100字)
著者について
タッカー・カールソン(Tucker Carlson)は1969年生まれの米国保守派ジャーナリスト。元Fox News司会者として米国で最も視聴された報道番組を運営していたが、2023年に独立。主流メディアの検閲と偏向報道を批判し、特にウクライナ戦争について西側プロパガンダに対する対抗的視点を提供している。2024年2月にはプーチン大統領への歴史的インタビューを実施した。(150字)
重要キーワード解説
- 代理戦争(Proxy War):ウクライナ戦争の本質。ロシアとウクライナの戦争ではなく、NATOとロシアの直接対決が「ウクライナという場所で」展開されている構造
- NATO東方拡大(NATO Eastward Expansion):冷戦終結後、NATOがロシア国境に向かって拡大し続けた政策。カラガノフによれば、この拡大こそが現在の戦争を「不可避」にした根本原因
- 限定的核使用(Limited Nuclear Use):カラガノフが提唱する戦略。欧州の特定都市(英国・ドイツ)への限定的核攻撃により、第三次世界大戦を「防ぐ」という逆説的論理
- 経済制裁の逆効果(Counterproductive Sanctions):米国主導の対露制裁が、基軸通貨としてのドルの信頼を損ない、ロシア・中国同盟を強化し、欧州経済を破壊するという皮肉な結果
- 欧州の知的退廃(European Intellectual Degradation):カラガノフが指摘する、欧州指導者層の判断力欠如と道徳的空虚さ。1968年の学生革命以降の教育劣化が要因とされる
- ユーラシア回帰(Eurasian Turn):ロシアが欧州から離脱し、アジアとの文明的・経済的統合を深める戦略的転換。欧州との35年にわたる統合の試みの終焉
本書の要約
タッカー・カールソンは冒頭、2026年1月現在の世界が直面する複数の危機を列挙する。イランへの攻撃、デンマークからのグリーンランド奪取、ベネズエラでのマドゥロ大統領拉致という、同時多発的な地政学的衝撃である。しかし、これらすべてを凌駕する最大の危機が存在する。ロシアが欧州への核兵器使用を真剣に検討しているという事実だ。
この驚愕すべき情報は、プーチン大統領の長年の顧問であり、ロシアで最も影響力のある知識人の一人、セルゲイ・カラガノフから直接語られた。カラガノフは単なる過激な論客ではない。プーチンと同じ1952年生まれで、35年以上にわたりロシア外交政策の理論的基盤を構築してきた人物である。彼の発言は個人的見解ではなく、クレムリンの戦略的思考を反映していると見なされている。
カールソンが強調するのは、この重大な警告が西側主流メディアによってほぼ完全に無視されている事実である。ニューヨーク・タイムズもロンドン・タイムズも報じていない。ロシアの最高指導部に近い人物が、カメラに向かって「私たちは英国とドイツを核兵器で消滅させる用意がある」と公言しているにもかかわらず、誰も注目していない。これは情報の優先順位が完全に歪んでいることの証左である。
ウクライナ戦争の本質について、カールソンは明確な視点を提示する。これはロシアとウクライナの戦争ではない。ウクライナは35年前のソ連崩壊以来、一度も真の主権国家だったことがない。ウクライナで起きたすべての重大事件——2014年のマイダン革命を含む——は外部勢力によって操作されたものだった。カールソンはクリスティア・フリーランド(カナダ副首相を経てゼレンスキー政権の経済顧問となった人物)とジョージ・ソロスの10年前の対談映像を紹介する。フリーランドは得意げに語る。「ウクライナの新政府要人で、私が知る全員が、本人か配偶者がオープン・ソサエティから奨学金を得ている」。ソロスは満足そうに応じる。「25年間の活動が、このような成果を生んだとは驚きである」。
つまりウクライナ政府は、設立当初からソロスの資金によって買収されていたのである。これは陰謀論ではなく、当事者自身が公言している事実だ。その目的は何か。ウクライナの発展でも民主化でもない。目的はロシアの資源である。世界最大の国土、最深の天然資源、莫大なエネルギー埋蔵量、広大な農地、豊富な森林。そして1億4000万人という比較的少ない人口。この富の偏在が、何世紀にもわたって外部勢力をロシア侵攻へと駆り立ててきた。
カールソンは歴史的文脈を提供する。2001年、プーチンは当時のブッシュ大統領に直接、ロシアのNATO加盟を要請した。「あなた方が勝った。私はあなた方のチームに加わりたい」という申し出だった。これは和解の決定的機会だった。しかしブッシュ政権——特にコンドリーザ・ライスの助言——はこの申し出を拒絶した。カラガノフは当時、この決定が将来の衝突を不可避にすると警告していた。その警告は完全に正確だった。
NATOは2001年から2022年まで、21年間にわたって東方へ拡大し続けた。ロシアは繰り返し警告を発した。「私たちの核心的国家利益が脅かされている。国境に他国のミサイルを配備するのは容認できない」。しかし西側は聞く耳を持たなかった。2014年、オバマ政権はウクライナ政府を転覆させ、親米政権を樹立した。カラガノフはこの時点で予言していた。「この決定はウクライナを破壊する戦争を保証した」。再び彼は正確だった。
西側政策立案者の致命的な誤りは、ロシアを過小評価したことにある。カールソンは、米国の主要政治家たち——ジョン・マケイン、バラク・オバマ、ミット・ロムニー、ロン・デサンティス——が口を揃えて繰り返した侮蔑的フレーズを紹介する。「ロシアは核兵器を持ったガソリンスタンドに過ぎない」。この認識は根本的に誤っている。トルストイとドストエフスキーを生んだ文明、世界最大の資源密度、技術力、軍事力を持つ国を「ガソリンスタン」と呼ぶのは無知の証明である。
さらに危険なのは、この過小評価が政策を歪めたことだ。対手の力を正確に評価できなければ、致命的な誤算を犯す。リンゼー・グラハム上院議員の発言がこれを象徴する。「ロシア軍の誰かがクーデターを起こし、プーチンを殺すべきだ」。しかしプーチンを排除すれば問題が解決するという想定自体が幼稚である。ロシアには複雑な権力構造があり、多様な利害関係者がいる。独裁者を排除すれば統治が崩壊するという単純な図式は、イラクやシリアの失敗から何も学んでいないことを示している。
経済制裁についても、カールソンは痛烈な分析を加える。バイデン政権がウクライナ侵攻直後に行った決定——ロシアをSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除し、ロシアの富裕層の資産を一方的に没収し、ロシア人をウィンブルドンから排除する——は、短期的報復として満足を与えたかもしれないが、長期的には米国の核心的利益を破壊した。
最も重大な損害は、米ドルの基軸通貨としての地位への打撃である。1971年以来、世界のエネルギー取引は米ドルで行われてきた。この「特権」こそが米国の経済力の源泉だった。しかしドルを政治的武器として使用した瞬間、世界中の国々は代替手段を模索し始めた。金価格がそれを物語る。2022年2月には1オンス1700ドル(約21万円)だった金価格は、現在4600ドル(約58万円)に達している。これは米ドルからの大規模な資金逃避を意味する。中国をはじめとする主要国が米国債を売却し、金を購入している。なぜなら、米国が政治的理由で他国の資産を没収できることが実証されたからだ。
さらに、制裁は意図せずロシアと中国の同盟を強化した。世界最大の経済大国(中国)と世界最大の資源国(ロシア)の結合は、米国にとって悪夢のシナリオである。リチャード・ニクソンが1970年代に中国との和解を図ったのは、まさにこの組み合わせを防ぐためだった。彼はソ連と中国を分断し、米国が優位に立てる三角関係を構築した。バイデン政権はこの戦略的遺産を一瞬で破壊した。ドナルド・トランプが「バイデンの最大の失敗は、ロシアを中国の腕に押しやったことだ」と批判したのは正確な評価である。
インタビューの核心部分で、カラガノフは西側が理解していない重要な点を明確にする。ロシアはウクライナと戦っているのではない。ロシアは欧州と戦っているのだ。「私たちは欧州と戦っている。欧州は人類史における悪の源泉だった。二度の世界大戦、人種差別、植民地主義、そして今では反人間的なポストヒューマニズムの輸出元である」。
欧州指導者層への彼の評価は容赦ない。「欧州の知的水準は1968年の学生革命以降、一貫して低下していた。現在の指導者たちは、歴史上最も低い知的能力しか持っていない」。カラガノフは40年以上にわたり欧州のエリートと交流してきた人物だが、「もはや話す相手がいない。彼らは危険な愚か者になった」と断言する。
最も衝撃的な発言は核兵器使用の時間枠についてである。カールソンが「ロシアが欧州に核兵器を使用するまでどれくらいか」と尋ねると、カラガノフは答える。「1年から2年である。もし戦争が現在のペースで続けば」。標的として名指しされたのは英国とドイツである。「私の選択は英国とドイツである。ドイツが最初だろう。なぜならドイツはヨーロッパの悪の源泉だからである」。
カラガノフは強調する。これは脅しではなく、論理的帰結だという。「欧州の指導者たちは核兵器を恐れていない。神への恐れを失ったため、戦争への恐れも失った」。彼らは「戦争は決して自分たちの領土には来ない」という幻想に浸っている。ロシアの任務の一つは、「彼らに現実を理解させること。できれば核兵器を使用せず、その脅威だけで」。しかし「私はロシア政府を批判している。あまりに慎重で忍耐強すぎる」。
プーチン暗殺の試みについて問われると、カラガノフは明確な警告を発する。「もし私たちの大統領が暗殺されたら、欧州は地図から消される。物理的に消滅する。米国は反応しないだろう。なぜなら欧州のために核戦争を戦う意思はないからである」。
興味深いことに、カラガノフは経済制裁に感謝さえしている。「制裁は経済的には困難をもたらしたが、戦略的、政治的、文化的には祝福だった。私たちは買弁エリート(外国に依存する支配層)を排除できた。第五列(内部の協力者)を追放できた。ロシア文化とロシアの魂を取り戻しつつある」。唯一の問題は「最良の人々が命を失っていること」だという。「しかしそれ以外は、制裁は祝福だった。私はそれを解除してほしくない」。
トランプ大統領の和平提案については、カラガノフは懐疑的である。「断片的な合意は問題の根本を解決さない。根本的問題は欧州の敵意である」。彼はトランプが誠実だとは認めるが、「彼に実行能力があるかは疑問である。米国は深く分断されており、彼には強力な反対勢力がいる」。さらに「米国自身が奇妙な行動をとっている。ベネズエラの指導者を拉致し、海上でロシアのタンカーを襲撃している。もしこれが続けば、私たちは対応せざるを得ない」。
ロシアの文明的アイデンティティについて、カラガノフは重要な転換を語る。「私たちは欧州人ではない。神に感謝したい。私たちはアジア帝国であり、強い欧州文化的影響を受けているが、それだけではない。私たちの魂は東と南から来た。キリスト教は正教としてパレスチナから来た。人口の20%はイスラム教徒である。仏教徒もいる。私たちの政治システムはチンギス・ハンの帝国から継承した」。
「ピョートル大帝が始めた欧州への旅は終わった。その旅は150年前に終わるべきだった。それが終わっていれば、共産主義や世界大戦といった多くの災厄を避けられただろう。今、私たちは別れの時を迎えている。欧州の文化的遺産は心に留めるが、私たちは欧州人ではない。私たちはユーラシア国家に戻りつつある」。
カールソンは最後に問う。「米国の政策立案者や市民がロシアの視点を理解することが重要だと思うか」。カラガノフは答える。「絶対に重要である。米国は重要なプレイヤーである。米国抜きでは、私たちは今後直面する問題を解決できない。中国だけでなく、ロシア、インド、イラン、トルコ——私たちは新しいユーラシアを構築している。そこでは中国の圧倒的優位を他の大国がバランスする。しかし米国の参加が必要である」。
このインタビューが提起する問いは深刻である。西側主流メディアがこれを報じない理由は何か。核保有国の最高指導部に近い人物が、特定の欧州諸国への核攻撃の時間枠まで言及している。これは人類史上最も重大なニュースの一つである。にもかかわらず、ニューヨーク・タイムズの一面にもBBCのトップニュースにもならない。
カールソンが示唆する答えは不快だが説得力がある。主流メディアは真実を報道する機関ではなく、特定の物語を維持する機関に変質した。ウクライナ戦争について、西側が構築した物語は「民主主義対権威主義」「善対悪」という単純な図式である。しかしカラガノフのような人物の発言は、この物語を根底から覆す。戦争の起源、責任の所在、解決の方法、そしてリスクの本質——すべてが西側の公式説明とは異なる様相を示す。
したがって、最も安全な対応は無視することである。報道しなければ、その現実は存在しないかのように振る舞える。これは自己欺瞞だが、組織的な自己欺瞞である。そして歴史が示すように、現実を無視することは現実を変えない。現実は無視されても進行し続ける。核兵器は無視しても消えない。権力の論理は無視しても消えない。そして「想定外」と呼ばれる破滅は、警告が無視された結果として訪れる。(2000字)
特に印象的な発言や重要な引用
「私たちは欧州と戦っている。欧州は人類史における悪の源泉だった」
カラガノフは繰り返し強調する。ロシアが戦っている相手はウクライナではなく欧州だと。欧州こそが二度の世界大戦、植民地主義、人種差別を生み出し、今また反人間的価値観を輸出していると糾弾する。この視点は西側の自己認識と真っ向から対立する。
「私の選択は英国とドイツである。限定的核攻撃の標的として」
具体的国名を挙げた核攻撃の言及は前例がない。カラガノフはこれを「第三次世界大戦を防ぐため」と正当化する。欧州が現実を理解しない限り、限定的核使用が「必要悪」になると警告する。
「ウクライナ政府要人で私が知る全員が、本人か配偶者がソロスから奨学金を得ている」
クリスティア・フリーランドの証言。ウクライナ「独立」政府が実際には外部資金で買収されていたことを、当事者自身が認めている。これは陰謀論ではなく記録された事実である。
「制裁は祝福だった。私はそれを解除してほしくない」
カラガノフの逆説的感謝。経済制裁はロシア経済に短期的打撃を与えたが、長期的には親欧米エリートを排除し、国内産業を復活させ、ロシアのアイデンティティを強化した。西側の「懲罰」が意図と反対の結果をもたらした皮肉である。
サブトピック
00:00 三つの同時危機と無視された最大の脅威
2026年1月の世界は複数の地政学的危機に直面している。イランへの軍事攻撃が差し迫り、デンマークからグリーンランドが事実上奪取され、ベネズエラではマドゥロ大統領が「拉致」された。これらはそれぞれ重大だが、最も深刻な危機が完全に無視されている。ロシアが欧州への核兵器使用を真剣に検討しているという事実である。これをプーチン大統領の長年の側近であるセルゲイ・カラガノフが公言したにもかかわらず、主流メディアは一切報じていない。ニューヨーク・タイムズの一面にもBBCのトップニュースにもなっていない。この情報の優先順位の歪みこそ、現代メディアの機能不全を象徴している。
09:38 ウクライナ戦争の本質——代理戦争という現実
ロシアとウクライナの戦争という表面的理解は根本的に誤っている。カールソンが指摘するように、これは代理戦争(proxy war)であり、ロシアとNATO・米国の直接対決である。ウクライナがソ連崩壊後の35年間、真の主権を持ったことは一度もない。すべての重要な政治的転換——2014年のマイダン革命を含む——は外部勢力によって操作された。ロシア人は自己欺瞞なしにこの事実を認識しているが、西側は意図的に無視している。何十万人ものウクライナ人が死亡したかさえ記録されていない事実が、西側が本当に誰のために戦っているかを物語っている。
15:30 ソロスによるウクライナ政府の買収
10年前のクリスティア・フリーランド(現在ゼレンスキー政権の無給経済顧問)とジョージ・ソロスの対談は、驚くべき真実を明かしている。フリーランドは誇らしげに証言する。「ウクライナ新政府の要人で私が知る全員が、本人か配偶者がオープン・ソサエティ(ソロスの財団)から奨学金を得ている」。ソロスは25年間の活動の成果に満足を示した。つまりウクライナ政府は設立当初から外国の億万長者に買収されていたのである。これは陰謀論ではなく、当事者が公言している事実である。目的はウクライナの発展ではなく、その資源と土地、そして最終的にはロシアの資源へのアクセスだった。
26:14 拒絶されたプーチンのNATO加盟申請
2001年、プーチン大統領はジョージ・W・ブッシュに直接、ロシアのNATO加盟を要請した。「あなた方が勝った。私はあなた方のチームに加わりたい」という申し出だった。これは冷戦の完全な終結と、ユーラシア大陸全体の平和を実現する歴史的機会だった。しかしブッシュ政権——特にコンドリーザ・ライスの助言——はこれを拒否した。カラガノフは当時、この決定が将来の衝突を不可避にすると警告していた。彼の予言は正確だった。NATO は2001年から2022年まで21年間、ロシア国境に向かって拡大し続け、現在の戦争を引き起こした。
33:01 「ガソリンスタンドに核兵器」——致命的な過小評価
ジョン・マケイン、バラク・オバマ、ミット・ロムニー、ロン・デサンティスといった米国の主要政治家が口を揃えて繰り返したフレーズがある。「ロシアは核兵器を持ったガソリンスタンドに過ぎない」。この認識は根本的に誤っており、危険だ。トルストイとドストエフスキーを生んだ文明、世界最大の領土と資源密度を持つ国を「ガソリンスタンド」と呼ぶのは無知の証明である。カールソンが指摘するように、対手の力を正確に評価できなければ致命的な誤算を犯す。そして西側は今、その誤算の代償を払おうとしている。
43:44 経済制裁がもたらした三つの破滅
バイデン政権がロシアをSWIFTから排除し、ロシア人の資産を没収した決定は、米国史上最も自己破壊的な行動だった。第一に、米ドルの基軸通貨としての信頼が崩壊した。金価格は2022年2月の1700ドルから現在の4600ドルへ暴騰し、世界中の国々が米国債を売却して金を購入している。第二に、ロシアと中国の同盟が強化された。世界最大の経済大国と最大の資源国の結合は、米国にとって悪夢である。第三に、欧州経済が破壊された。安価なエネルギーなしに製造業は成り立たない。制裁は誰を罰したのか——ロシアではなく、西側自身だった。
51:40 カラガノフの警告——欧州との戦争
セルゲイ・カラガノフは冒頭から明確に述べる。「私たちはウクライナではなく欧州と戦っているのである」。欧州こそが「人類史における悪の源泉」——二度の世界大戦、植民地主義、人種差別、そして今では反人間的なポストヒューマニズムの価値観を輸出していると断じます。戦争が終わる条件は、ウクライナ東部・南部の領土回復だけでなく、「欧州が和平交渉から排除されること」である。カラガノフの視点では、欧州のエリート層の敵意と無能こそが問題の根源であり、欧州が変わらない限り戦争は終わらない。
1:01:04 欧州指導者層の知的退廃
カラガノフは40年以上にわたり欧州のエリートと交流してきた人物だが、彼の評価は容赦ない。「欧州の歴史において、現在ほど指導者の知的能力が低かった時代はない」。この退廃は1968年の学生革命以降の教育破壊と、民主主義システムにおける逆能力主義(anti-meritocracy)の結果である。ドイツ首相が「最強のヨーロッパ軍を再建する」と語るとき、それは「自国を消滅に導く宣告」だとカラガノフは解釈する。もはや彼には欧州で対話できる相手がいない。彼らは「危険な愚か者」になったからだ。
1:03:24 神への恐れの喪失と戦争の忘却
カールソンが「欧州の指導者はもはや神を恐れていない、だから戦争も恐れていない、とあなたは言ったね。この二つはどう関連しているか」と問うと、カラガノフは答える。欧州は「道徳的、政治的、精神的核心を失った」。神への信仰を失った結果、通常の人間的特性——家族への尊敬、男女間の愛、長老への敬意、愛国心——も失われた。残ったのは道徳的空虚さだけだ。そして戦争の記憶も失われた。欧州は戦争の主要な発生源だったが、今や「戦争は決して自分たちの領土には来ない」という幻想に浸っている。これが最も危険な妄想である。
1:09:08 プーチン暗殺未遂への核報復警告
過去1年間で少なくとも2回、ウクライナ(実質的にはNATO)がプーチン大統領の暗殺を試んだ。カールソンがその意図を問うと、カラガノフは明確に答える。彼らは単純な憎悪から行動しているが、もし成功したらどうなるか。「欧州は地図から消されるだろう。物理的に消滅する」。米国は欧州を守るために核戦争を戦わないとカラガノフは確信している。だからロシアは欧州を核攻撃できる。これは脅しではなく、論理的帰結だという主張である。プーチンはあまりに慎重すぎるとカラガノフは批判するが、線を越えれば報復は確実だと警告している。
1:12:35 1〜2年以内の限定的核攻撃
カールソンが「ロシアが欧州に核兵器を使用するまでどれくらいか」と尋ねると、カラガノフは具体的な時間枠を示す。「1年から2年である。もし戦争が現在のペースで続けば」。そして標的も特定する。「私の選択は英国とドイツである。ドイツが最初だろう」。これは第三次世界大戦を「防ぐため」の限定的核使用だという逆説的論理である。カラガノフは神に祈りながら、それが必要にならないことを願っているが、「核兵器の使用は罪だが、人類を救うために必要な罪かもしれない」と述べている。
1:17:21 ロシア・中国同盟と将来の多極化
現在、ロシアと中国の同盟は両国にとって「素晴らしい資産」である。しかしカラガノフは長期的視野を持っている。10〜15年後は不明である。理想的な世界秩序は「四大国システム」——中国、ロシア、インド、米国——が協力して世界のルールを定めることである。ロシアは「大ユーラシア」を構築しており、そこでは中国の圧倒的優位をインド、イラン、トルコ、ロシアがバランスする。中国との率直な対話も行っており、「中国自身の利益のためにも、バランスの取れたシステムが必要だ」と説得している。しかし米国の参加が不可欠である。
1:19:54 ロシアの魂——欧州からの文明的離脱
カールソンが「ロシアは正教国家として西側を離れることで魂を危険にさらしないか」と問うと、カラガノフは根本的な反論をする。「私たちの魂は西側からではなく、東と南から来た」。正教はパレスチナから来た真のキリスト教である。人口の20%はイスラム教徒で、仏教徒もいる。政治システムはチンギス・ハンの帝国から継承した。「私たちはアジア帝国であり、強い欧州文化的影響を受けているが、それだけではない」。ピョートル大帝が始めた欧州への旅は35年前に終わるべきだった。今、ロシアは本来の姿——ユーラシア国家——に戻りつつある。
1:22:37 制裁は祝福だった——逆説的感謝
カールソンが制裁の影響を問うと、カラガノフの答えは意外なものである。「経済的には打撃があった。しかし戦略的、政治的、文化的には祝福だった」。制裁のおかげで、ロシアは親欧米の買弁エリート(外国に依存する支配層)を排除できた。第五列(内部協力者)は弾圧なしに自動的に去った。ロシア文化とロシアの魂を取り戻しつつある。「脅威にさらされたロシアは再び戦う国家になる。私たちは戦争の民族なのである」。唯一の問題は「最良の人々が命を失っていること」ですが、それ以外は肯定的だとカラガノフは主張する。
1:25:06 トランプの和平提案への懐疑
トランプ大統領が提示した和平案について、カラガノフは慎重である。「断片的な合意は根本問題を解決さない。根本問題は欧州の敵意です」。しかし「しばらく試してみる価値はある」と譲歩する。問題はトランプに実行能力があるかである。「米国は深く分断されており、彼には強力な反対勢力がいる。彼は奇妙なゲームもしている」。さらに米国自身が不穏な行動をとっている。ベネズエラの指導者を拉致し、公海上でロシアのタンカーを海賊のように襲撃している。「これが続けば、私たちは対応せざるを得ない。しかし米国との良好な関係を望んでいる」とカラガノフは結論する。
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