
https://corbettreport.com/repersoning-whitney-webb/
英語タイトル『The Future of Censorship: Digital Re-Personing and the Battle for Reality』
日本語タイトル『検閲の未来:デジタル再人格化と現実をめぐる戦い』
短い解説
本対談は、ジャーナリストのホイットニー・ウェブ(Whitney Webb)が直面する「デジタル再人格化」という新たな検閲手法を起点に、AI時代における情報統制、デジタルID、監視社会の構造を分析する。独立系メディアに対する巧妙な攻撃手法から、グローバルエリートによる認識管理の全体像まで、自由と真実をめぐる戦いの最前線を明らかにする。
登場人物
ジェームズ・コーベット(James Corbett)
The Corbett Reportの創設者・ホスト。独立系調査ジャーナリストとして、権力構造、地政学、検閲問題を扱う。自身もYouTubeからの削除を経験し、デジタル検閲の問題に早くから警鐘を鳴らしてきた。
ホイットニー・ウェブ(Whitney Webb)
Unlimited Hangout創設者。調査ジャーナリストとして、エプスタイン事件、テクノロジー産業と諜報機関の癒着、トランスヒューマニズムなどを追求。デジタルID、中央銀行デジタル通貨(CBDC)などの監視技術に関する詳細な分析で知られる。
主要キーワードと解説
主要テーマ
デジタル再人格化:実在の人物のコンテンツを悪用し、AI技術を使って本人が述べていない主張や立場を捏造する新しい形の検閲・攻撃手法
認識管理(Perception Management):AI、アルゴリズム、ソーシャルメディアを通じて人々の現実認識そのものを操作し、批判的思考能力を奪う統制技術
ポスト・ソーシャルメディア:軍事化・武器化されたソーシャルメディアプラットフォームからの脱却と、RSS、ニュースレター、印刷媒体などによる直接的な情報流通への回帰
新規性
キャンセル文化の次の段階:従来の「追放」型検閲ではなく、対象者の「乗っ取り」による内部からの信頼破壊という戦術転換
バイオメトリック認証の両刃性:デジタルIDは「なりすまし防止」として売り込まれるが、実際には完全監視とAIボット軍団の隠蔽を可能にする
認知階層社会:エリック・シュミットとヘンリー・キッシンジャーが描く二層構造社会—AIによって認知能力を増強される支配層と認知能力を奪われる被支配層
興味深い知見
軍のボット農場:米軍空軍は2014年から、ソーシャルメディアを「ドローンのように人々を操作する」手段として研究しており、現在も各国軍がボット農場を運営している
製造された影響力者:将来的にAIが作り出す完全に架空の「インフルエンサー」が、実在の人物と区別がつかないデジタルIDを持って活動する
思考のアウトソーシング:AIが現実の真偽判定を担う世界では、人間は自ら考える能力そのものを失い、アルゴリズムに依存する存在へと退化する
対談の要約
ホイットニー・ウェブは、自身に対する組織的な「デジタル再人格化」攻撃を詳述する。彼女の息子が深刻な健康危機に陥り約1年間病院にいた間、彼女のオンライン活動が停滞した時期を狙って、複数のYouTubeチャンネルが彼女の過去のインタビュー映像を編集し、彼女が一度も語っていないトピック—CERNの陰謀論や特定の暗号通貨の推奨—を扱う「偽ドキュメンタリー」を作成した。さらに悪質なケースでは、彼女のインタビュー映像の後にAIナレーションを重ね、彼女が述べていない主張を付け加えている。
これらの偽コンテンツは100万回以上の再生回数を記録し、デヴィッド・アイクのような著名人物も誤って拡散した。特に問題なのは、彼女のエプスタイン事件に関する超党派的分析を歪曲し、あたかも党派的立場を取っているかのように見せかける試みである。ウェブは、FacebookやYouTubeでこれらの偽アカウントを削除するには政府発行IDの提出が求められるため、それを拒否している。
コーベットは、この現象が単なる個人攻撃ではなく、デジタルID制度への社会的同意を製造する問題・反応・解決の枠組みの一部であると指摘する。なりすましやボット問題が深刻化すればするほど、「解決策」としてのバイオメトリック認証付きデジタルIDへの需要が高まる。しかし実際には、デジタルIDシステムは問題を解決するどころか、完全に架空のAIペルソナに「本物」の認証を与え、より巧妙な操作を可能にする。
ウェブは、デジタルID推進の背後にある権力構造を解説する。ID2020アライアンス(現在は別組織に統合)は、マイクロソフト、ロックフェラー財団、アクセンチュアなどの多国籍企業によって設立された。彼らの目標は、表面的には「分散型」に見えながら、実際にはすべてのデータが同じ形式で中央データベースにエクスポート可能なベンダー非依存のグローバル・デジタルID体系である。
同様の構造はデジタル通貨にも適用される。中央銀行デジタル通貨(CBDC)と民間銀行デジタル通貨の区別は表面的なもので、どちらもプログラム可能で検閲可能である。JPモルガンのような民間銀行は連邦準備制度の主要な支配者でもあり、公的・私的の二分法は偽りの対立に過ぎない。最終的には官民パートナーシップ—すべてのグローバル政策機関が好む形態—によって実装される。
エックス(旧Twitter)のようなソーシャルメディア・プラットフォームが銀行機能を持つ動きも注目に値する。フェイスブックのLibra/Diemプロジェクトが閉鎖された後、その技術者たちはUSDCやビットコインのライトニング・ネットワーク関連企業(ライトスパークなど)に移った。これらはギグエコノミーとソーシャルメディアの「いいね」や「クリック数」を金融化するシステムの構築を目指している。
しかし最大の欺瞞は、軍がボット農場の主要運営者であるという事実である。米軍空軍は2014年から、ソーシャルメディアを使って人々を「ドローンのように操作」する研究を行っている。イーロン・マスクのような国防総省の請負業者がTwitter/Xを運営する現在、軍のボット軍団がデジタルID登録を免除される一方、一般市民だけが「認証された本物の人間」として登録を強制される可能性が高い。つまりデジタルIDは、ボット問題を解決するどころか、政府運営のボットを隠蔽し、一般市民だけを監視下に置くシステムとなる。
ウェブは、エリック・シュミットとヘンリー・キッシンジャーの共著『AIの時代』に基づき、AIの真の目的を解説する。この本の中で彼らは、AIの本当の「約束」とは利便性の向上ではなく、人類が現実を認識し処理する方法を永久に変えることだと明言している。将来、コンテンツの大部分はAIによって生成され、AIによって検閲される。人々は「何が真実か」を判断するためにAIに依存するようになり、その結果、自力で現実を認識する能力そのものを喪失する。
シュミットとキッシンジャーは、この過程が二層社会を生み出すと予測する。上層階級は「AIによって認知能力を増強」され、AIを規制・プログラムし、その目的関数を決定する。下層階級は「AIによって作用される」存在となり、何かが起きていることは感じるが、それを理解したり説明したりする能力を持たない認知的に衰退した階級となる。
この暗黒のビジョンを回避するには、ポスト・ソーシャルメディア、ポスト・スマートフォンの世界を構築する必要がある。ウェブは、主要なソーシャルメディア・プラットフォームを「武器化された認識管理・ナラティブ統制の戦場」として扱い、可能な限り使用を控えるべきだと主張する。
具体的な代替手段として、彼女はRSSフィードリーダーの使用、ニュースレターへの直接登録、インディペンデント・メディア・アライアンス(IMA)がOdysseyと協力して開発中のアルゴリズム検閲のないアグリゲーター、そして印刷媒体への回帰を提案する。「最も検閲できないものは本や雑誌である」という彼女の言葉は、デジタル空間の脆弱性を象徴している。
多くの「独立系メディア」がすでに売り渡されていることも指摘される。彼らはクリック数、フォロワー数、Xで得られる「マスクバックス」に執着し、報道姿勢を変えている。政府が直接買収する必要すらない—経済的インセンティブだけで人々は自己検閲する。
対談は、認識と思考能力の保全という根本的な問いに立ち戻る。AIが現実を定義し、人間がそれを受け入れるだけの存在になる未来を避けるには、今こそデジタル・プラットフォームへの依存を断ち、独立した情報源から直接情報を得る習慣を確立しなければならない。ウェブの警告は明確である—これは認識をめぐる戦争であり、敗北すれば人類は自律的に思考する能力そのものを失う。
特に印象的な発言
「AIの本当の約束は、人類が現実を認識し処理する方法を永久に変えることです。そして最終的に、人々はAIに依存して何が本物かを判断するようになり、人類はその結果として非常に容易に操作されるようになります」
—ホイットニー・ウェブ(エリック・シュミットとヘンリー・キッシンジャーの『AIの時代』を引用)
「二層社会が生まれます。上層はAIによって認知的に増強される人々—AIを規制し、プログラムし、その目的関数を決定する人々。そして下層はAIによって作用される人々—何かが起きていることを知っているが、それを説明したり対処したりする方法がわからない人々。時間とともに、彼らは認知的に衰退していきます」
—ホイットニー・ウェブ
「検閲されない究極のものは、本です。あるいは雑誌です」
—ホイットニー・ウェブ
「多くの独立メディアの人々は、すでに売り渡されています。彼らはクリック数やフォロワー数、Twitterで稼げるマスクバックスに取りつかれています。政府が直接買収する必要はありません—経済的インセンティブで人々の報道姿勢を変えられるのです」
—ホイットニー・ウェブ
サブトピック
00:00 デジタル再人格化の実態
コーベットは2022年のエピソード414で扱った自身のYouTubeでの「デジタル再人格化」を振り返り、ウェブが直面している、より深刻な状況へと導入する。ウェブは、自分になりすました複数のYouTubeチャンネルが、彼女の過去のインタビューを編集して彼女が一度も語っていないトピック—CERNの陰謀論、特定の暗号通貨の推奨、エマニュエル・マクロンとクラウス・シュワブだけに「ニューワールドオーダー」の責任を帰す主張—に関する偽ドキュメンタリーを作成していると説明する。これらの動画は100万回以上再生され、デヴィッド・アイクのような著名人物も誤って拡散した。最も悪質なケースでは、本物のインタビュー映像の後にAIナレーションを重ね、彼女が述べていない主張を付け加えている。
02:00 息子の健康危機と攻撃のタイミング
ウェブは、これらの攻撃が彼女の二歳の息子が重大な健康危機に陥り、約1年間病院にいた時期—彼女のオンライン活動が停滞していた時期—に集中的に行われたと説明する。彼女が対応できない状況を狙った組織的な攻撃であることが示唆される。偽アカウントはFacebookにも作成され、彼女の実際のTwitter投稿と「イーロン・マスクは我らの救世主」のような彼女が決して言わない内容を混在させている。
06:28 本物を確認する方法
コーベットは、聴衆がどうやって本物のウェブと偽物を区別できるかを尋ねる。ウェブは、Unlimited Hangout.comのニュースレター登録、Unlimited HangoutのTelegramアカウント、そして彼女のTwitterアカウントのみが信頼できる情報源だと説明する。しかし彼女自身、Twitterが「極端な認識管理ツール」へと進化する中で、いつまでそこにいるかわからないと述べる。コーベットは、イーロン・マスクが彼女のアカウントを削除し、誰かが乗っ取る可能性も指摘する。
07:50 新しい検閲戦術としての再人格化
ウェブは、キャンセル文化が実際には対象者の影響力を拡大させてしまうことを指摘する。アンドリュー・テイトやワインスタイン兄弟のように、「キャンセル」されることで逆に有名になるケースが多い。そのため、システムに従わない人物に対しては、完全に削除するのではなくデジタル再人格化によって信頼を内部から破壊するという新しい戦術が使われていると分析する。これは将来の主要な攻撃手段になるだろうと警告する。
09:31 問題・反応・解決の枠組み
コーベットは、デジタル再人格化問題がデジタルID導入のための問題・反応・解決の古典的パターンに当てはまると指摘する。なりすましやボットの問題が深刻化すればするほど、人々は「ブロックチェーンベースのデジタルID」という「解決策」を求めるようになる。ウェブはこれに同意し、目標はすべての人がバイオメトリック・デジタルIDをソーシャルメディアアカウントにリンクさせることだと説明する。イーロン・マスクもTwitter買収以前から「ボット問題を解決するために全ての本物の人間を認証する必要がある」と主張していたが、皮肉なことに、ボットの多くは米軍を含む各国軍が運営しているのである。
12:03 デジタルIDの背後にある権力構造
ウェブは、デジタルID推進が単一の人物や組織ではなく、超国家的な権力構造によって推進されていると説明する。ID2020アライアンス(現在は別組織に統合)は、マイクロソフト、ロックフェラー財団、アクセンチュアといった多国籍企業によって設立され、国連の後援の下で活動してきた。これらの組織は過去100年にわたり、私的所有による金融統制のグローバルシステムを構築しようとしてきた。デジタルIDはその実現手段として位置づけられている。
13:30 ベンダー非依存の統一システム
重要なのは、デジタルIDが表面的には分散型に見えるように設計されていることだとウェブは指摘する。米国には5〜10の異なるベンダー、日本にも5〜10のベンダーがあるかもしれないが、すべてのデータは同じ形式でエクスポート可能で、同じ中央データベースに集約される。技術的には中央集権的でありながら、表面的には分散型という欺瞞的な構造である。この同じモデルはデジタル通貨にも適用される。
14:30 CBDCと民間デジタル通貨の偽の二分法
ウェブは、中央銀行デジタル通貨(CBDC)と民間銀行デジタル通貨の区別が偽りの対立であると主張する。どちらも同様に検閲可能でプログラム可能である。JPモルガンは連邦準備制度の最大の支配者の一人であり、「民間」と「公的」の区別は意味をなさない。最終的には官民パートナーシップ—国連やその他すべてのグローバル政策機関が好む形態—によって実装される。
15:45 ソーシャルメディアの銀行化
ウェブは、X(旧Twitter)のようなソーシャルメディア・プラットフォームを銀行に変える動きがあると指摘する。元々はフェイスブックのLibra/Diemプロジェクトとして始まり、閉鎖後、その技術者たちがUSDCやビットコインのライトニング・ネットワーク関連企業(デヴィッド・マーカスのLightsparkなど)に移った。目標はギグエコノミーとソーシャルメディアのエンゲージメント指標を金融化することであり、「いいね」や「クリック数」に基づく経済システムの構築である。
16:50 軍のボット農場という欺瞞
ウェブは、デジタルID導入の最大の欺瞞を暴露する。世界中の軍、特に米軍がボット農場を所有・運営していることは公然の秘密である。米空軍は2014年から、ソーシャルメディアを使って人々を「ドローンのように操作する」方法を研究してきた。現在、国防総省の請負業者(イーロン・マスク)がTwitter/Xを運営しているが、彼が軍のボット農場にデジタルID登録を要求するはずがない。結果として、一般市民だけが「本物の認証された人間」として登録を強制され、軍のボットは野放しになる。表面的には「ボットがいない」ように見えるが、実際には政府運営のボットが隠蔽されるだけである。
18:50 AIによる認識の永久的変更
ウェブは、エリック・シュミットとヘンリー・キッシンジャーの共著『The Age of AI: And Our Human Future』(AIの時代:我々の人間的未来)を分析する。シュミットは国家安全保障人工知能委員会の委員長であり、キッシンジャーの後継者を自任し、ビルダーバーグの運営委員会メンバーでもある。この本の中で彼らは、AIの真の「約束」は人類が現実を認識し処理する方法を永久に変えることだと明言している。AIがコンテンツを生成し、AIがコンテンツを検閲する。人々は「何が真実か」を判断するためにAIに依存するようになり、自力で現実を認識する能力を失う。
21:30 認知階層社会の到来
シュミットとキッシンジャーは、AIによって二層社会が生まれると予測する。上層階級は「AIによって認知的に増強される」人々—AIを規制し、プログラムし、その目的関数を決定する人々。下層階級は「AIによって作用される」人々—何かが起きていることを感じるが、それを理解したり説明したりできない認知的に衰退した階級となる。両者の間には、過去20年間に蓄積された膨大なオンライン行動プロファイルに基づく前例のない操作可能性が存在する。ウェブとコーベット自身も、感情を刺激するコンテンツで操作される可能性があると認める。
23:45 思考のアウトソーシングという目標
ウェブは、システムの最終目標は人々を感情的に操作し、批判的思考を停止させ、思考そのものをアルゴリズムにアウトソースさせることだと説明する。AIが人々の代わりに考え、決定し、好みすら決める。その結果、人々は考える能力そのものを失う。シュミットとキッシンジャーは、この未来が全員に訪れるわけではなく、支配層は認知的に増強され、被支配層は認知的に衰退すると明言している。このポストヒューマン的未来を避けるには、ポスト・ソーシャルメディア、ポスト・スマートフォンの世界を迅速に構築する必要がある。そうしなければ、人類は「自分で考えることも、決定することも、好みを持つこともできない、認知的に衰退したゴブリン」になると警告する。
25:57 操作可能性の自覚
コーベットは、操作される可能性を認識している人と、自分は操作されないと思っている人の二種類がいると指摘する。後者は最も騙されやすく、最も操作されやすい。「自分は騙されない」と考える人は、この技術がどれほど洗練されているかを理解していない。しかし、これは解決策をめぐる重要な問いを提起する。
27:18 ポスト・ソーシャルメディアとは何か
コーベットは、解決策として二つの道しか見えないと述べる。一つはAIの軍拡競争—自分専用のAIボット、個人アシスタント、ドローンで身を守るという道。もう一つはラッダイト的アプローチ—デジタル空間を完全に放棄する道。しかしウェブは「ポスト・ソーシャルメディア」という興味深い表現を使った。それは何を意味するのか?
ウェブは、すべての大手ソーシャルメディア・プラットフォームは武器化された認識管理とナラティブ統制の戦場であり、リスクと利益の比較衡量から言って、誠実なジャーナリストや真実を求める一般人にとって、もはや使用に値しないと説明する。これらは「公共広場」ではなく「戦場」として扱うべきである。可能な限り使用を控えるべきだ。
29:20 具体的な代替手段
ウェブは具体的な代替手段を提示する。RSSフィードリーダーを使い、好きなジャーナリストのニュースレターに直接登録する。アルゴリズムにコンテンツを選ばせるのではなく、自分で情報源をキュレーションする。長年独立メディアを追ってきた人なら、誰が信頼できるかはすでに知っているはずだ。それをRSSや他の手段で集約し、検閲されない独自のニュースフィードを作る。
インディペンデント・メディア・アライアンス(IMA)は、Odysseyと協力して、アルゴリズム検閲のないアグリゲーター—ソーシャルメディアの感覚は残しつつ、欠点を排除したシステム—を開発中である。最新動画が単純に時系列で表示され、アカウントをフォローできる。Odysseyはこの機能を「ポータル」と呼び、他のグループにも開放する予定だという。
31:55 独立メディアの売り渡し
ウェブは痛烈な批判を加える。多くの「独立メディア」の人々はすでに売り渡されている。彼らはクリック数、フォロワー数、Xで稼げる「マスクバックス」に取りつかれている。政府が直接買収する必要すらない—経済的インセンティブだけで人々は報道内容や姿勢を変える。アルゴリズムと金銭的報酬への依存は、すでに自己検閲と売り渡しを生んでいる。デジタルIDが強制される前にソーシャルメディアから離れることが急務である。
33:15 印刷媒体への回帰
ウェブは、Unlimited Hangoutが2025年後半に印刷媒体—書籍や雑誌—の発行を検討していると明かす。「検閲できない究極のものは本や雑誌である」。デジタルとフィジカルを組み合わせることで、検閲に対する抵抗力を高める。他の独立メ
ディアも同様に印刷媒体を検討すべきだ。適応し、アルゴリズムとソーシャルメディアへの依存から脱却しなければならない。
36:28 フィンガーテストと最後の警告
対談は軽い冗談で終わる。コーベットは「どうやって本物のホイットニーだとわかるのか?」と再び尋ね、「AIは指を作るのが下手だから指を見せて」と提案する。ウェブは手を見せるが、すぐに深刻なトーンに戻る。彼女は、現時点でのディープフェイクはまだAIサムネイル(泣いている彼女の偽画像など)と、本物のインタビュー映像に偽ナレーションを重ねる程度だが、完全な音声・映像ディープフェイクの技術は既に存在すると指摘する。
ウェブは最後に改めて強調する。本物の情報を得たければ、彼女のニュースレターに登録し、実際に彼女が行ったインタビューだけを見るべきだ。しかし、デジタル空間はもはや長く安全ではない。エリック・シュミットとキッシンジャーが描くAIの究極目標—人間の認識そのものの乗っ取り—を念頭に置き、自分で考える能力を保持することが最優先である。AIプラットフォームは、その能力を奪うことを目的として設計されている。情報源に直接アクセスし、自分で結論を導き出す。しかし、我々が直面している戦いの性質を理解していなければ、それも不可能になる。
コーベットは、この偽コンテンツがどのように編集され、悪用されるかを想像しながら対談を締めくくる。しかし彼らのメッセージは明確である。これは認識をめぐる戦争であり、武器はAI、アルゴリズム、そしてデジタルIDである。敗北すれば、人類は自律的に思考する能力そのものを失う。
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