シリア陥落: 知っておくべきこと ジェームズ・コルベット

ジェームズ・コルベット中近東・パレスチナ・イラン・シリア

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The Fall of Syria: What You Need to Know

シリアの崩壊:知っておくべきこと

コーベット・レポート

2024年12月15日

ジェームズ・コーベット著

記事のまとめ

シリアで2024年12月に重大な政変が発生した経緯と影響について、以下の通り要約する。

経緯:

2024年11月27日、テロリスト連合がイドリブから攻勢を開始し、わずか2週間でシリア全土を制圧した。アサド大統領はモスクワへ逃亡し、12月8日にダマスカスが陥落した。この急激な政権崩壊には、米国、イスラエル、ロシア、イラン、トルコなど主要関係国間の密約が存在すると考えられている。

新政権の実態:

シリアの新政権を実質的に掌握したのは、ヘイアト・タハリール・アル=シャーム(HTS)の指導者アブ・モハメド・アル=ジョラーニである。彼の本名はアフメド・アル・シャラアで、かつてイラクのアルカイダに所属し、米軍に収容された経歴を持つ。米国は彼を特別指定グローバル・テロリストに指定し、1000万ドルの懸賞金をかけているが、実際には米国とイスラエルの利害に沿って行動する傀儡である。

地政学的影響:

この政変は単なる一国の政権交代ではなく、世界大戦の前触れとなる可能性がある。その根拠として以下が挙げられる:

  • ウクライナがHTSに無人機と操縦士を提供し、ロシアの注意をシリアに向けさせようとした
  • イスラエルはHTSとの協力により、レバノンのヒズボラとイランを結ぶ陸路を遮断できる
  • 中国が湾岸地域での影響力拡大を図っており、新たな対立軸となる可能性がある

著者は、この事態がすでに進行中の世界大戦の開幕を示すものであると結論付けている。

まだご存じない方のために申し添えると、世界は今、取り返しのつかないほど変化した。

13年間にわたる戦いの後、外国から資金提供を受け、外国から武器を供給され、外国で訓練を受けたシリアのテロリスト反乱軍は、ついに彼らの目標を達成した。アサド政権の打倒である。

ここで考えなければならない疑問は数多くある。何が起こったのか? なぜ長年続いた軍事的な膠着状態が一夜にして政府転覆のチェックメイトへと転じたのか? そして、これはシリアの将来にとって何を意味するのか? 中東の将来にとって? 世界の将来にとって?

これまでの経緯…

最近になってようやく夜のニュースを消して現実を見始めたばかりだという方は、シリア騒動が一体何なのか、なぜ重要なのか、本当のところを知らない可能性が高い。もしそうであれば、少し遅れを取り戻す必要がある。

幸いにも、私は2011年に始まったシリアの惨事を取材しており、このトピックに関するメディアをアーカイブに文字通り数十時間分も持っている。1時間のまとめが欲しいという方は、このトピックに関する私の最近のポッドキャスト「シリア戦争の簡潔な歴史」をチェックしていただきたい。

シリア戦争の簡潔な歴史

コバートレポート

12月11日

シリア戦争の簡潔な歴史

番組ノートとコメント:https://corbettreport.com/a-brief-history-of-the-war-on-syria/

シリアに対する戦争は、「内戦」や「自発的な民衆の抗議運動」として捉えられるべきではない。米国務省の嘘つきたちや、彼らに追従するメディアの腰ぎんちゃくがそう表現しているが、 むしろ、シリアに対する戦争は、その開始当初から、米国/NATO/イスラエル/トルコ/サウジアラビア/カタールが支援するテロリストの反乱軍による政権転覆作戦であった。

この作戦に参加している略称のテロ集団(HTS、SDF、ISIS、ACS、HUR、TIPなどなど)の数々に混乱しているとしても、心配はいらない。ベテランの戦争特派員エリック・マーゴリスは、シリア紛争に関与し、戦争中、互いに戦い、助け合い、裏切り、協力し合い、悪口を言い合っていた勢力について、見事な2つの段落で要約している。

米国とイスラエルは2011年以来、アサド政権の打倒を試みている。イスラエルはシリアから奪取した戦略的要衝ゴラン高原の支配を固めたいと考えている。現在シリアの石油産出地域である北東部の3分の1を占領している米国は、少なくとも9,000人の軍を駐留させ、イスラエルとともに、ジハーディストを公然と非難しながらも支援している。

アサド大統領を嫌悪するトルコもシリアで非常に活発に活動しており、おそらくHTSやその他のジハーディスト集団に後方支援を提供していると思われる。また、左派系クルド人グループとも戦っている。ラタキア近郊にロシア空軍部隊が加わり、ヒズボラグループが時折支援を行い、イランの小規模部隊が小規模な作戦を行っている。つまり、シリアで展開されている戦争は、1600年代の恐ろしい狂気じみた30年戦争にますます似てきている。

つまり、シリアを巡る戦いは、長期にわたる多国間の混乱状態である。この混乱はグローバリストの計画通りに進まず、アサドはカダフィとは対照的に、ダマスカスで権力の座を維持することに成功した(「抵抗の軸」の友人たちの少しばかりの支援もあったが)。確かに、この13年間は波乱に満ちたものだった。そのハイライトは以下の通りである。

  • 欧米諸国の体制がアルカイダという脅威と公然と手を組み(そしてそれを称賛さえしたこと)、
  • ISISというさらに恐ろしいイスラム過激派の脅威を生み出したこと(アルカイダと同様に、米国、イスラエル、トルコ、カタール、サウジアラビアが資金提供、武器供与、装備、訓練を行い、その活動を可能にしたこと)、
  • CIAが支援するテロリストと戦う米国務省が支援するテロリストの Keystone Cops(映画『ポリスアカデミー』に登場するおとぼけ警官たち)ばりの茶番劇、
  • 米国によるクルド人への裏切り(またしても)、
  • 米国とロシア(およびNATO加盟国トルコ)の危険なチキンゲームにより、世界が全面的な世界紛争の瀬戸際に立たされたことが一度ならずあったこと、
  • そしてもちろん、米国が支援する幼児の首を切るテロリストたちを非難や制裁から守るという名目で、メディアによる嘘、プロパガンダ、偽情報、心理戦が後を絶たないことだ。

罪のない人々の大量虐殺や外国の崩壊が、夜のニュースでさらりと流される程度にしか思っていない欧米人にとっては驚くべきことかもしれないが、シリアに対する戦争は決して終わっていない。何年にもわたる激しい戦いの後、シリア政府(ロシアとイランの支援を受けて)はテロリストの反乱に歯止めをかけるようになり、2018年には、政府の代弁者であるスカイニュースが「アサドがシリア内戦に勝利した理由」という記事を書くほどになった。

しかし、アサドの勝利のニュースは時期尚早だった。2015年、大統領候補だったトランプ氏は、米国が中東での無駄で血なまぐさい軍事的なもつれから手を引くという空約束をしたが、その代わりに、2018年には数千人の米軍をシリア北東部の石油資源が豊富な地域に派遣した。一方、2020年のトルコとロシアによるイドリブ(シリア北西部の地域で、「シリアにおける最後の主要な反政府勢力の拠点」とされる)での停戦は、2010年代の大半を戦争に巻き込まれていた同国に、かろうじて平和の感覚を生み出した。

そして、わずか3週間前、その不安定な現状は一夜にして崩壊した。

この3週間

シリアで起こったことについて、未だに多くの疑問が残っており、今後数年間は、この3週間の出来事を分析することになるだろう。

以下が、我々の知る限りでの事実である。

11月27日、シリアの「反体制派」(テロリスト)連合(これには、これまでテロ組織と指定されていたヘイアト・タハリール・アル=シャーム(HTS)も含まれる)が、本拠地であるイドリブから攻勢を開始し、シリア・アラブ軍を瞬く間に圧倒した。そこから連合軍はシリア第2の都市アレッポに進軍し、11月29日には同都市もテロリストの手に落ちた。その後、シリアの中心都市でダマスカスからわずか200キロのハマにも進軍した。

一方、シリア民主軍(SDF)は、米国が支援するクルド人主導のテロリスト集団であり、これまで米国が管理するシリア北東部の石油資源の豊富な地域の安全確保を担当していたが、シリア東部で攻勢を開始し、デイル・エズ・ゾール県のいくつかの村を占領した(もちろん、米国の友人たちからのちょっとした支援もあった)。また、同国の南東部では、米国が支援するシリア自由軍がパルミラを拠点に前進し、一方で「南部作戦本部」と名乗る謎のテロリスト連合がシリア・ヨルダン国境の検問所と、2011年にテロリストの反乱が最初に始まった都市ダラアを占領した。

数日のうちに、すべてが終わった。同国内での13年以上にわたるテロ活動は、2024年12月8日のダマスカス占領という結末を迎えた。

アサドはモスクワに逃亡した。

米国、イスラエル、トルコはそれぞれ大規模な爆撃作戦を開始し、爆撃で破壊されたシリアに自国の旗を立てようと躍起になった。

そして、長年の戦闘で既に心的外傷を負っていた数百万人のシリア人が、誰が指揮を執っているのか、次に何が起こるのかもわからないまま、息を呑んで見守るようになった。

私たちが知らないことは、以下の通りである。

13年間にわたる一進一退の戦闘と、数年にわたるほぼ完全な封じ込めの後、散り散りになったテロリストの反乱軍が、なぜこれほど大規模な攻勢を展開できたのか?

シリア・アラブ軍の抵抗がなぜ突然消え去り、テロリストの飛び地からダマスカスまで一直線に道が開けたのか?

そして、過去10年間にわたってアサドのシリア支配を支えてきたロシアとイランの「抵抗の軸」が、なぜ同様に消え去ったのか?

要するに、こうしたことがなぜ起こったのか、ましてや数週間のうちに起こったのか?

主要な外国勢力の間で、これらの出来事を計画するか、少なくともそれらを許容する取り決めがほぼ確実に結ばれたのだ。ソーシャルメディア上では、アサド(そして言うまでもなくロシアとイラン)に見捨てられたことに憤慨して口から泡を吹くシリア兵士たちの動画が確認されていないにもかかわらず、そうした動画が投稿されている。そして、12月7日土曜日、ダマスカス陥落の直前に、シリア内戦を平和的に終結させようと目論む「アスタナ和平プロセス」の主要参加国であるロシア、イラン、トルコが、アサド大統領に対して、テロリストたちと交渉するよう緊急に呼びかけたことを私たちは知っている。彼らは、なぜか「合法的野党グループ」と呼ぶことに決めたテロリストたちと交渉するようアサド大統領に呼びかけたのだ。

それ以外には、アレッポ陥落の直前にアサドがテロリストたちと政権移譲の交渉を試みたが失敗したと、さまざまな「信じてくれよ、兄弟」的なレポーターたちに囁いた、名もなき「カタール人」外交官のリーク情報があるだけだ。まあ、それもあるし、シリア軍がまるでトランプタワーのように崩れ去ったという冷厳な現実もある。彼らは撤退を命じられたか、あるいは長年彼らを支援してきたロシア、イラン、ヒズボラの軍事力から完全に切り捨てられたかのどちらかである。

言うまでもなく、正確な取引内容については、それを明らかにできる立場にあるいずれの当事者からも明らかにされていない。

アサドはロシアに退却した今、何も語らず、当分公の場に姿を見せることはないだろう。

ロシアは現在、ダマスカスに置かれている軍事基地の維持について、テロリストが主導するダマスカスの暫定新政府と積極的に交渉を行っている。

諸外国の中で、シリア政府を公然と支援しているイランは、アサド失脚による損失が最も大きい可能性がある。同盟国を転覆させたテロリストに対して、イランは独特のあいまいな態度を取っているようだ。イランの最高指導者であるアヤトラ・アリ・ハメネイは、テログループを「戦士」と呼び、新政権について意見を避けるような演説を行った。この演説により、多くのイラン人が、長年にわたる戦闘やアサド政権転覆のための多額の支援が報われたのかどうか疑問を抱くようになった。

いずれにしても、米国、イスラエル、トルコ、カタール、サウジアラビアをはじめとするこれらの大国は、シリア政府の新しい顔であるアブ・モハメド・アル=ジュラーニーと、彼がダマスカスで権力の座に就かせたテロ組織「シャーム解放実行委員会」に対して、かなり楽観的な見方をしているようだ。

もちろん、誰もが今まさに避けようとしている、この不愉快な小さな事実がある。それは、この新しいシリア「政府」が、ただの…

スーツを着たアルカイダであるという事実

シリアを「解放」(つまり、消滅)したテロ部隊は、おそらくハヤト・タハリール・アル=シャーム(HTS)ではなく、「南部作戦グループ」という名の、謎に包まれたテロ連合であった。このグループは、2024年12月6日に初めてその存在を世界に公表し、ダマスカスを急襲して、13年間にわたる残虐な内戦を驚くほど迅速に終結させる2日前のことだった。しかし、その出来事に関する既存の報道機関の報道を読んだだけでは、そのことはわからない。それらの報道のほとんどすべてが、HTSとその劇的な出来事における中心的な役割を称賛しているからだ。

また、シリアを統括する暫定政府の首相が、これまでテロリストが占領するイドリブを統治すると称した「シリア救国政府」の首相を務めていた、ほとんど知られていない、目立たない、禿げた技術者であるムハンマド・アル=バシール氏であることも、あなたは知らないだろう。

シリア占領の表舞台に立っているのは、アル=バシールでも「南部作戦グループ」の関係者でもなく、HTSの指導者であるアブ・モハメド・アル=ジョラーニーであるため、あなたはそれを知らないだろう。

そして、もしあなたが、体制派メディアが押し付けるものを何でも鵜呑みにするような騙されやすい田舎者であるなら、おそらくアル=ジョラーニを「多様性を受け入れる」ウォークネスの反逆者の英雄だと思っているだろう。あるいは、彼は国際舞台で真剣に受け止められるべき、合理的な政治家だと思っているかもしれない。あるいは、元ジハーディストが「反逆政治家」として「自己改革」した、あるいは、必要に応じて改革や妥協を受け入れる「現実主義者」の指導者である、などと。

言うまでもなく、これらはすべて嘘である。

では、真実とは何だろうか? ここで「アル・ジョラーニ」という人物について、簡単に説明しよう。

まず、彼の名前はアブ・モハメド・アル・ジョラーニではない。テロ戦争に登場する多くの人物と同様に、これはシリアとのつながりを強調するために彼が考案した戦時の通称である。伝えられるところによると、彼の祖父は1967年にイスラエルによってゴラン高原から追放されたため、HTSの指導者は「ゴラン人」を意味する「アル・ジョラーニ」という呼称を採用した。彼の本当の名前はアフメド・アル・シャラアである。そして、彼が文字通りCIAやモサドのエージェントであるという証拠はまだ出ていないが、彼のキャリアは米国とイスラエルの援助と協力によってあらゆる段階で支えられてきたことは確かである。

おそらく第二次パレスチナ・インティファーダによって過激化した彼は、イラクで戦うためにイラクのアルカイダ(AQI)に加わった。AQIは、通常のソースによると、アルカイダですら残忍すぎるとされる、イラクの現地アルカイダ支部であった。AQIは、アブ・ムサブ・アル・ザルカウィが率いていたが、ザルカウィ自身は、米軍の報道官が「今日までで最も成功した情報キャンペーン」と呼んだ、米国の心理戦プログラムで作り出された、ほとんど架空の人物であった。しかし、それはまた別の話である。

アル・ジャラーニーは2005年に米軍に捕らえられ、キャンプ・ブッカに収容された。そう、神話上のISIS指導者であるアブ・バクル・アル・バグダーディも収容されていたのと同じ収容所だ。バグダディは、2009年の大規模な捕虜釈放で、5,700人の他のジハーディスト志願者とともに釈放された。この出来事は、海軍大学校の教授であるクレイグ・ホワイトサイドさえも、ISISの温床となり活性化につながったことを認めざるを得ないものだったが、ジョラーニは別の刑務所に移送された。

2011年にシリアでテロ蜂起が勃発すると、バグダディは、すでに釈放されていたジョラーニを戦闘に加わるために送り出し、月額5万ドルの手当てを支給したと言われている。ジョラーニはその資金を使い、解放するはずのその国で自爆テロや処刑、拷問、大混乱を引き起こした。2012年までに、彼は「ジャバハト・アルヌスラ」という組織を設立した。この組織はすぐに米国務省によってテロ集団と認定され、2013年にはジョラーニが特別指定グローバル・テロリストのリストに載った。

興味深いことに(「テロとの戦い」というおとぎ話を今でも信じている人にとっては)、この非難は、ヨラニや彼の仲間たちがシリアにおける米国の寛大さから利益を得ることを妨げることはなかった。その中には、同国の「穏健派反政府勢力」(つまり、子供を斬首するクズ)に武器を供給する10億ドル規模の「ティンバー・スカイモア」作戦も含まれている。2015年には、米国が供給した対戦車ミサイルTOWが、ヌスラ戦線(および彼らの同盟組織である自由シリア軍)がイドリブを確保するのを助け、米国政府高官のブレット・マクガークが「9.11以降最大のアルカイダの安全地帯」と認めるものを作り出した。

米国は2017年にはさらに強硬な姿勢を示し、アル・ジョラーニーの首に1000万ドルの懸賞金をかけたが… しかし、米国が作り出したイドリブのテロ拠点で、この卑劣なテロ首謀者が罪に問われることなく活動することを阻止することはできなかった。また、2021年にヌスラ戦線(Jabhat al-Nusra)の名称を何度も変更し、残忍なテロリストのジハーディストから「欧米との新たな関係」を求める「穏健派の反体制派」の指導者へとイメージを変えるための広報攻勢を仕掛けることも阻止できなかった。

その広報攻勢は今や実を結び、アル・ジョラーニは主要メディアによって、まじめで尊敬に値する政治家として扱われるようになった。米国と英国は現在、パフォーマンス的な「すべきか、すべきでないか」のダンスに夢中になっているが、それは必然的にHTSをテログループのリストから除外し、アル・ジョラーニの首の懸賞金を撤廃することにつながるだろう。

もちろん、アル・ジョラーニが文字通りのCIAエージェントやモサドの工作員であるという確かな証拠はない。しかし、「アブ・モハメド・アル・ジュラーニ:豚に口紅を塗る」というTheCradle.coの記事の匿名の著者は、「クレードル通信員」の署名記事で、次のように正しく指摘している。

アブ・モハメド・アル・ジュラーニが誰なのか、彼の動機、イデオロギー、変遷といった問題は、彼が象徴するものよりも最終的には重要ではない。過去20年間、一貫して変わらない事実がある。ジュラーニは米国とイスラエルの戦略の道具である。

では、アル=ジュラーニー(またはジュラーニー、ジャウラーニー、ジュウラーニー、今週彼らがどう綴るか)は、ダマスカスにおける実権を握る人物としての役割から、今後も米国とイスラエルの使い勝手の良い傀儡であり続けるのだろうか?

マジック・エイトボールが何を語るか見てみよう。

地政学的な分析のレベルだけを考えてみても、イスラエルはHTS、FSA、SDF、そしてダマスカス経由でレバノンのヒズボラ軍とイランを結ぶ、いわゆる「スンニ派の三日月地帯」の陸路を断つその他のテログループと協力できることを喜んでいる。

しかし、それ以上に重要なのは、HTSのアル=ジョラーニーと彼の仲間である「急進的聖戦士」たちが、イスラエルの「大イスラエル」計画への順応に関して、すでにその意図を明らかにしていることだ。これまでのところ、彼らは、過去数週間にわたってシリアの軍事資産とインフラを消滅させているイスラエルの空爆について、驚くほど口を閉ざしている。HTSの報道官は、この件に関する記者の質問に明確に回答を避けている。また、アル=ジョラーニー自身も、イスラエルに対して、偽の身分証明書の根拠となっているゴラン高原や、イスラエルが「大イスラエル」の形成という目標を達成するために必要だとみなしているその他のシリア領土について、イスラエル軍と戦うつもりはないと明言している。「我々はイスラエルと紛争を起こすつもりはない」と、彼は12月14日にシリアのテレビ局のインタビューで述べた。

そして今、なんと、HTSはパレスチナの抵抗組織にシリアでの活動を停止するよう命じている。さて、バットマン、謎を解いてくれ。アル・ジョラーニーやその仲間の急進派のような、熱心な反イスラエルの聖戦士がなぜそのようなことをするのか?

言うまでもなく、もしアル・ジョラーニが本当にディープステートの操り人形であるならば、彼はオサマ・ビン・ラディンやアイマン・アル・ザルカウィ、あるいはアブ・ムサブ・アル・ザルカウィ、アブ・オマル・アル・バグダディ、アブ・バクル・アル・バグダディ、あるいはそれ以前に「テロとの戦い」という影絵芝居の舞台を共有した他の操り人形、おもちゃ、ダミー、身代り、架空のキャラクターたちと同じように使い捨てられる存在である。アル・ジョラーニの設置は、テロとの戦い3.0を始動させる口実であり、より恐ろしいISISを主役にしたものかもしれない。そうすれば、米国とイスラエルは、この地域にさらに介入する正当性をより強く主張できるのだ。

そして、まさにその通りに、シリアにおける米国の代理勢力が多数のISISの囚人を解放していることを伝える記事が現れ、ISISの戦闘員がアサド政権支持派の兵士や民間人を処刑している様子を映した動画が現れた。

現時点では、事態はどちらにも転ぶ可能性がある。米国/イスラエル/NATOの政府は、彼らに協力するオウム返しメディアのレピータを通じて、アル・ジョラーニが改心した賢明な指導者であると国民を説得するために全力を尽くすかもしれない。あるいは、彼を捨て駒として使い、再生したシリアのテロ部隊を新たな侵攻の口実に使うかもしれない。イスラエルがクルド人によるHTS部隊への支援要請にどう反応するかを評価することで、風向きがどちらに吹いているかを知るチャンスがあるだろう。

しかし、これらすべては、最大の疑問につながる。「これから私たちはどこに向かうのか?」

次章

注意深く見守っている人なら、シリアで世界史上の重大な出来事が起こったことに気づくだろう。

しかし、いくつかの疑問が残る。具体的には何が起こったのか、そしてそれはこの地域と世界にとって何を意味するのか?

良い質問だ。想像できると思うが、シリア情勢について熱い持論を展開しようとする専門家は数多くいる。例えば、

  • マイク・ホイットニーは「ビビ首相にとって、テヘランへの道はダマスカスを通る」という意見を述べ、
  • ロバート・インラケッシュはイスラエルのシリアの土地強奪について話し、「米国とイスラエルがシリアのイドリブ攻勢でアルカイダの同盟国をひそかに復活させた方法」について思い出させ、
  • ヴァネッサ・ビーリーは主要国がシリア政府の突然の崩壊をもたらすために結んだかもしれない取引について推測し、
  • 「抵抗の軸は終わった」という現状におけるシリアの新たな現実について解説するSyriana Analysisのホスト、ケヴォック・アルマシアン。
  • いつものように「プーチン万歳!プーチンは秘密の5次元チェスのグランドマスターだ」と応援するペペ・エスコバル。
  • プーチンがアサドに逃亡を決意させたのは、シリアの麻薬密売ルートが急速に終焉を迎えつつあったからだという、より説得力のある評価を下すルリック・スカイウォーカー。
  • ルー・ペパは、アサドの失脚は実際には敗北ではなく「戦略的撤退」であると、アヘンを燃料にしたような主張を展開し、
  • ピーター・ケーニッヒは、シリアが「見捨てられた世界に取り残されている」ことを嘆き、より大きなイスラエルが前進していると述べ、
  • そしてアリ・ビルギッチは、「アサドの失脚により、中国が思わぬ受益者となる可能性がある」と指摘している。

このトピックに関するホットな意見の重要な情報源は他にもあるだろう。そして、私の親愛なる読者の方々は、corbettreport.comのこの記事のコメント欄にそれらのリンクを投稿してくれるだろう。

以下は、私なりの見解である。シリアで起こっているのは政権交代ではない(確かに政権交代は起こっているが)。また、外国による領土獲得や資源獲得でもない(それらも起こっているが)。そして、「地域紛争」ですらない。

いや、これは地域紛争の域を超えている。

結局のところ、シリア問題にはトルコやイスラエル、イランといった地域大国だけが関わっているわけではない。世界唯一の超大国である米国だけが関わっているわけでもない。1946年以来、シリアの忠実な同盟国である大国ロシアも関わっているのだ。

このロシアとシリアの関係の結果、ロシアの地域的敵対国であるウクライナを巻き込んだ信じられないような出来事が起こっている。この騒動の渦中で見失われがちだが、ロシアは、HTSが政権転覆を狙った攻撃を開始する前に、ウクライナがHTSに無人機と無人機操縦士を供給したと非難している。この扇動的な主張は、最近になって欧米の時代遅れのメディアによって裏付けられた。

つまり、はっきりさせておきたいのは、ウクライナはシリアでの軍事作戦を支援する好機を狙い、ロシア軍の目をウクライナ戦線からそらすことを期待していたということだ。

さらに、中国が最近、この地域に外交的影響力を確立しようとしている(湾岸協力会議の設立など)こともあり、シリアでの出来事に利害関係を持つ新たな世界大国の出現という懸念も高まっている。

いや、これは「内戦」ではない。政権交代作戦でもない。地域戦争ですらない。これは、すでに今まさに起こっている世界大戦への入り口なのだ。

それが私の考えだ。

もし私の評価が正しく、これらの最近の出来事が本当に世界大戦の兆候であるならば、世界史上に重要な意味を持つ出来事がシリアで起こるのは初めてではない。

聖書の学習者なら覚えているだろうが、タルソのサウロはダマスカスへの途上で、目も開けられないほどの光に襲われた。 そこで彼は復活したイエスのビジョンを受け、改心した使徒パウロはキリスト教のメッセージを広めるという使命を授かり、その影響は今日に至るまで世界中に波及している。

ダマスカスに向かっている部隊にまばゆいばかりの光が当たるかどうかはまだわからないが、彼らが遭遇するビジョンが平和の到来を告げるものではないのではないかと私は懸念している。

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