オートファジー促進因子TFEB(転写因子EB)10の活性方法

TFEB(転写因子EB)の活性

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マイトファジーを活性化させる10の方法

オートファジー促進因子TFEB(転写因子EB)10の活性方法

概要

転写因子EB(TFEB)は、オートファジーとリソソーム生合成のマスター制御遺伝子。

TFEBの役割
  • リソソーム生合成
  • オートファジー
  • リソソームエキサイト-シス
  • 脂質異化作用、肝臓の脂質代謝
  • エネルギー代謝の制御
  • 免疫応答の調節
  • ミトコンドリア生合成の誘導
  • ミトコンドリア機能の調節
神経変性疾患

TFEBの調節不全がアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症との関連で新たな治療標的と注目を浴びている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29852219

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29394113

腫瘍形成

腎細胞がん、膵臓がん患者ではTFEBが過剰発現しており、腫瘍形成を促進することが示されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5086585/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5036965/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5730647/

TFEBの経路

TFEB-mTORC1

リソソーム上においてTFEBはMTORC1との相互作用により、リン酸化が生じる。

mTOR-TFEB経路の強化は、神経変性疾患によって損傷を受けた細胞小器官やタンパク質凝集体のクリアランスを促進する上で重要な役割を果たす可能性がある。

写真、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名はnihms-381252-f0008.jpg

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3437338/

www.nature.com/articles/s41467-018-05862-6/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23160154

栄養素の長期的な過剰摂取において、MTORC1-TFEBのフィードバックシグナル伝達は、肝オートファジー、脂肪症、肝障害を調節する。

TFEB活性化と非アルコール性脂肪肝炎の重症度には有意な逆相関がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30044707

PGC1-α

TFEBはPGC1-αによって活性化され、ハンチントン病のタンパク質凝集を防ぐことにより神経変性を改善する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22786682

カルシニューリン-TFEB軸

TFEBの脱リン酸化は、カルシウム依存性ホスファターゼ、カルシニューリンによって媒介される。

運動によるカルシウムの流入はカルシニューリンを活性化させ、TFEBを脱リン酸化させる。

このTFEB誘導はMTORC1活性とは無関係であり、カルシウム依存性シグナル伝達がTFEB活性の律速段階であることが示されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25720963

TFEBの活性と阻害

TFEBの活性 ライフスタイル

断食

栄養素が供給されている状態ではTFEBはmTORC1を介したリン酸化によって細胞質内に隔離される。

栄養欠乏状態ではmTORC1は不活性であり、脱リン酸化されたTFEBは細胞核に転移し、リソソーム機能の複数の遺伝子転写を誘導する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22343943

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22576015

運動

カルシニューリンはTFEBが細胞内に局在化に重要な役割を果たす。運動はカルシニューリン-TFEB軸に依存してTFEBの核局在化を引き起こす。

カルシウム依存性シグナル伝達は運動依存性のグルコース関連経路を調節する。

カルシニューリンを過剰発現させたマウスではグリコーゲン蓄積と脂質酸化の増加を示した。(PGC1α、解糖酵素、ミトコンドリア遺伝子、脂質代謝関連遺伝子、GLUT4のアップレギュレーション)

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5241227/

抗酸化作用(CuZnSOD、CATALASE、GPX1 / 2、HO-1、DJ1、PRXIII)

オートファジー(LC3 II、p62、BECLIN1、BNIP3、LAMP2、CATHEPSIN LおよびTFEB

による複数の保護経路によりパーキンソン病のドーパミン作動性ニューロン機能の回復に寄与することが示唆されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29559387

TFEBの活性 サプリメント

クルクミン

クルクミンはTFEBに直接結合してTFEBの転写活性を増加させる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27689333

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27172265

トレハロース

トレハロースはTFEB活性化を伴って、自己貧食液胞のクリアランスを改善した。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29916295

オレウロアグリコン(オリーブオイル)

オレウロアグリコンは、TFEBの活性化を介してオートファジー障害の回復を示唆する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29765503

タウリン

タウリンがERK1/2経路を介してTFEBの核移行を増強することでオートファジーを加速化させる可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29523960

ナリンゲニン

ナリンゲニンがリソソーム依存性、TFEB依存性のメカニズムを通して細胞内サイトカイン分解を増強することが示される。

ナリンゲニンは、TFEB依存性のリソソーム機能強化を仲介して炎症性サイトカインレを分解、低下させることにより急性炎症を改善する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28993518

TFEBの活性 薬剤

アスピリン

アスピリンは転写因子EB(TFEB)をアップレギュレートし、脳細胞のリソソーム生合成を誘導、PPARαを介してADマウスのアミロイド班蓄積を減少させる。

アルツハイマー病、およびリソソーム蓄積障害に有益でありえる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29967008

メトホルミン

AMPK-mTOR-TFEBシグナル伝達経路の活性化によりメトホルミンはオートファジーを誘導する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30745824

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29025968

ラパマイシン

MTORC1経路によるTFEB誘導

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3298007/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28055300

イカルガマイシン

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29273768

ハイスループットスクリーニング
  • ジゴキシン(強心配糖体)
  • プロシラリジンA(強心配糖体)
  • ジゴキシンゲニン
  • イカルガマイシン(抗生物質)

www.nature.com/articles/s41467-017-02332-3

TFEBの阻害

喫煙

タバコの煙曝露は、TFEBによるオートファジーを介した細菌の除去をシステムを阻害する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29445254

鉄はTFEB媒介性のオートファゴソーム・リソソーム融合を阻害することによって、αシヌクレインの凝集および伝達を促進する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29364516

銀ナノ粒子

銀ナノ粒子は、リソソーム – 自己食作用の欠損を誘発し、A549ヒト肺腺癌細胞における転写因子EB(TFEB)の発現を減少させる。