リコード法 基本計画 補足説明

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リコード法基本計画の解説

1年後の成功を想像すると、日々の地味な作業に取り組むことができる。僕はその味をしめてしまったんですよ  本田圭佑

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 トップ1%の選抜されたプログラム

極力リコード法にそって解説してみた。全く異なるメソッドやサプリメント類は書き加えていないが、書籍だけではわかりにくいと思った部分については、後に入手した情報や個人的な解釈も含めて書き加えている。

このリコード法を見て「やることが多すぎて大変だ」と思った人がほとんどだと思うが、今回この記事をまとめてみて、改めて自分が感じたのはむしろ反対で、それぞれ重要なものが手堅くまとめて、最小限に絞られてあるといった印象をもったということだ。

アルツハイマー病がきわめて複雑な病気であることにも起因しているが、潜在的な改善効果のある治療方法を含めれば、おそらく実行可能なものに限っても数千は超えるだろう。

その上で上記の30の改善方法を眺めると、エビデンスや作用機序などがすべて考慮されてあり、世の中に存在するアルツハイマー病改善策全体の1%以下にまで選抜されたものだけがリストアップされている7人のサラムイだ。5人の侍で敵を倒せるかどうかは、運次第だ。3人であれば負け戦になるだろう。

 

ほとんどの人が、ひとつの秘薬を探し求めていて「これを摂れば良くなる」という考え方に強く縛られているので、しつこく繰り返すが、

リコード法の本質は

システムアプローチであることを思い出してほしい。

一発必中のスナイパーショットは認知症治療には必要ない。

必要なのは複数の標的を狙うことのできるショットガンだ

記載されているそのほとんどがそれぞれの標的に対応しており、つまみ食い的な実行では効果がまったくないとは言わないが、アルツハイマー病をすでに発症しているのであれば、全体を通して体系的に実行しない場合、その効果は数割の限定的な効果しか得られない。

検査することの3つの目的

1.タイプの特定

検査の第一の目的は、まずどこに代謝障害の穴があるのか、そして自分がどのタイプに属するのかを大きく知ること。これは問診でもある程度可能。

2.具体的な障害箇所の特定

第二に、タイプといってもそれぞれが重複している可能性もあり、コグノスコピーに記載の詳細検査によって具体的な穴がどこにあるのか把握すること。これによってその穴にに焦点をあてた具体的な対策をとることができる。

3.障害箇所(検査数値)の最適化

そして最後に、最初に検査をしてどこに穴があるのか把握した後、その問題のある検査値を繰り返し再検査しながら、改善策が正しいのかどうかチェックすることにある。この追跡検査の重要性を見過ごす人が多いので注意が必要。

基本治療

一方で、検査によって特異的にどこに問題があるかどうかと関係なく実行しなければならない治療項目も少なくない。

例えば運動をとりあげるなら運動単体でも、血流を改善し、神経再生を促し、タウやアミロイドβを除去し、ミトコンドリアを高品質化し、ホルモンバランスを整える、といったように多数の因子へ働きかける。

これを例えば、「運動すると血糖値が下がるって書いてあるけど、自分は血糖値は問題ないからそんなにがっつりしなくてもいいか」と、短絡的に決めつけると大事なポイントを完全に見失っている。

遅れるほどオプション治療が増加する

ブレデセン博士も語っているように、検査をして最適化を行い、自分に必要な改善策やサプリメントがなんであるかわかれば、ここであげた項目の半分から7割程度、人によっては数個までに減らしていくことが可能だ。

ただし、これはその人の進行度合いによっても大きく変わってくる。

認知症の症状が進行するにつれ代謝障害の穴も増えるため、プログラムはその数も複雑度も増す。

アルツハイマー病の疾患プロセスが進行がすすめば、さらに個々の対策を検討し、その他の対策も実行していかなければならない。

可能な限り多く試みる

残念ながら、現時点では、どの改善策をどれだけ実行すべきなのかを簡単に計測する方法というものはない。そのため現実的には可能な限り多く実行してみるというのがブレデセン博士も述べているように、ひとつの合理的な答えだろう。

このことが多くの人にとって、やってみようという気持ちをそいでしまっていることはよくわかっている。

しかし、治療が複雑化するのは、アルツハイマー病の生化学的な複雑さという事実に基づいているのであって、主義主張や特定の信念ではない。

 

もちろんすべてを行わなければならないわけではなく、検査やその人の穴(障害の数)に応じて少なくできる。

ただし、必要以上に削るというのは、耐用年数を過ぎた飛行機の修理箇所を、むずかしいから、予算がないから5箇所だけにしてくれないかと交渉するのに等しいということは理解していく必要がある。

客観的な指標をもつ

自己診断のむずかしさ

もうひとつは、数週間行ってみてなんの変化もない場合に、何かが不足している、もしくはやり方が間違っていると行ったふうに、改善効果を見て判断を下す方法だ。

ただ、これは、進行スピードが早い時期だと、そんな余裕時間もなく、改善を判断する人の能力や感度にも大きく依存するので、あまりすすめられない。とはいえ検査方法がわからなかったり、医者に検査を依頼することを躊躇する人も多いので、この自己診断を採用する人が多い。

体感的な改善はご褒美であって指標ではない

改善効果を自分や家族で判断する場合は、感覚的に良くなったかなとかではなく、できるだけ客観的な指標をもってほしい。

まず、最初に行った検査で問題のあった検査項目を再度行い最適化を繰り返すこと。

例えば、ビタミンDサプリメントを摂取していてビタミンD値が低いままなのであれば、ビタミンDの摂取量を増やす必要がある。どんなにあなたが感受性が高く感覚を研ぎ澄ましても「あ、今ビタミンDの濃度が30ng/mぐらいだな」などとわかることはけしてない。

学校教育で子供が賢くなったかどうかを、子供の受け答えが微妙に早くなったからといって判断するだろうか? 普通、それは学校や塾のテストの点で判断しないだろうか?

MoCA認知機能テスト

仕方なく体感的に様子を見る場合も、例えば引き算を繰り返すとか、時計を書いて見るとか、オンラインの記憶テストをするとかいったかたちで改善の評価をできるだけ客観的に行ってほしい。

ReCODEではMMSEは初期段階の指標としては目が荒いため、MoCAテストを推奨している。

AQ21

またMMSEなどと比べて介護者側で実行が容易なAQ21というMCIと認知症のスクリーニングテストもある。

※正式な認知症の診断テストには使えないので注意。

ブレインHQ

また有料だが、ブレイントレーニングの各メーカーが提供している認知機能テストスコアを参考にするのもよいかもしれない。

特に最初のまだリコード法をスタートしていない段階で、テストして相対的なスコアを知っておくことは重要。

相対比較

過去の自分の成績と比べてどれだけ良くなったかという相対的な改善度合いを意識してほしい。

最初にこの基準作りをスルーしてリコード法を実行してしまう人がとても多い。しかし、基準がないと、改善してから受けても何がどう良くなったか判断があやふやで、あやふやな感覚を頼りにしなければならなくなる。

スタート前にテストを行わないと、永遠にその指標を失う。後で検査してもそれは絶対評価としての価値しか無い。

根治療法と対症療法の相性の悪さ

医薬や侵襲性の高い治療方法は用いられずサプリメントだけで構成されているということにも特徴がある。ブレデセン博士いわく、アルツハイマー病は身体と脳の代謝バランスが崩れた状態であり、アルツハイマー病を治すとはそのバランスを修正していくことと考えている。

「too many medical drug」の画像検索結果

止めることが難しくなる

医薬というのはたしかに強力なだけに、そのバランスを崩しやすい。例えばアルツハイマー病のアリセプトはアセチルコリンエステラーゼを阻害することで、アセチルコリンを増強させるが、アセチルコリン受容体も減少し、アセチルコリンエステラーゼも過剰に分泌されるようになる。

その結果アリセプトを辞めると、今度は以前にも増して極端なアセチルコリンの不足にもつながり一気に病状の悪化が進む。そのためアリセプトを一度始めてしまうと止めることができなくなってしまう。

コールドターキー

しかし、問題の根幹は止められないということではなく、本来は他の神経伝達物質や概日リズムなどで増減するアセチルコリンの流動性が損なわれ、結果他の神経伝達物質とのバランスも崩してしまうことだ。

神経伝達物質と受容体がもつダイナミックな可塑性が失われ身動きが取れなくなった状態を、ブレデセン博士らはコールドターキーと呼んでいる。

根治治療と対症療法の違い

このことを詳しく書くと長くなるため割愛するが、結果として、短期的には改善効果を示すものの、長期的に見た時には頭打ちを示すことになりかねない。

リコード法や当サイトは一定レベルの改善や抑制ではなく、5年10年先を見据えた認知症の根本的な治療を目指しているため、とにかくすぐに症状が緩和すればいい、数年食い止めればいいいという考え方では治療を行っていない。そして、それがゆえの治療の複雑さ、アナログなむずかしさもある。

あらゆる医薬の否定ではない

ただ、ブレデセン博士らは単純に医薬を用いてはいけない、と考えているわけではない。少なくとも医薬そのものを拒否するような思想や見解は論文の中では述べられていない、ということは一言書いておきたい。

リコード法を実行しようとしている人に限って言うと、軽度認知障害MCIと診断された方、もしくはアルツハイマー病を発症したばかりの初期の方がアリセプトなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤を摂るべきかどうかは、実は非常にむずかしい判断である。

すでに記載してあるが、リコード法上ではアセチルコリンエステラーゼ阻害剤は推奨されておらず、治療開始後記憶問題が2ヶ月経過しても解決できない場合、ブレデセン博士は代替策として漢方系のアセチルコリンエステラーゼ阻害剤であるフペリジンAを推奨している。

 

これからリコード法を始めようとする人で、現在すでにアリセプトなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChE阻害剤)を摂取している人が、それらを止めるべきかどうかは当サイトでは判断できない。

またブレデセン博士も止めるべきだと必ずしも主張しているわけではなく、判断は主治医の先生と相談した上でそれぞれに委ねられる。

ひとつだけはっきりと言えることは、もし現在ドネペジル・ガランタミンなどの認知症薬を中止するつもりがあるのであれば、かならずゆっくりと止めること。

すでにそういった認知症薬を長期間摂取してきた人が突然休薬すると確実に認知機能を悪化させる

認知症薬を止めることを選択する場合、用心深く様子を見ながら、一年で離脱できるぐらいのスピードで減薬していくこと。一ヶ月で10~20%になるだろう。

減薬中に認知機能の低下が認められれば量を戻していくことをブレデセン博士は推奨している。

最後に

認知症予改善方法だけではなく予防策としてもこれを超えるものがあるとは思えないし、認知症と直接関係がない「アンチエイジング対策だ」と紹介されても、何の違和感も感じないくらいだ。

認知症の予防目的であれば、はっきりいって、この中のどれか2つか3つを取り出して実行したとしても、テレビや雑誌広告などあちこちで宣伝されている、詐欺と言って言いようなサプリメントを摂るよりもよほど改善効果があるだろう。

「リコード法」実行の第一歩は「質問」すること。

「ask questions」の画像検索結果

「質問」は、リコード法の実行項目のひとつだと思ったほうがいい。

というのも、そのプログラムの複雑さと膨大さゆえに真面目に実行しようとするなら、必ず100の疑問が生まれてくるし、それらを一人で解決することはまず不可能だからだ。

もらった質問はできる限り調べて、サイトなどにも反映させるようにしている。そのため「質問」は質問した人のためだけでなく、他の人のためにもなる。

せっかくアルツハイマー病を治そうとして作ったサイトなのに、何かの縁でこのサイトを見てくれた患者さんや家族が「質問」という単純な手続きを省略したばかりにアルツハイマー病が治らなかったとしたら、それはとても悲しいことだ。

わからないことがあれば、遠慮なくたずねてほしい。コンタクト方法はホーム画面に記載している。

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