THE LANCET | 米国の青年および若年成人におけるmRNA COVID-19ワクチン接種後の心筋炎発症から90日以上の転帰:追跡サーベイランス研
Outcomes at least 90 days since onset of myocarditis after mRNA COVID-19 vaccination in adolescents and young adults in the USA: a follow-up surveillance study

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ロバート・マローンワクチン心疾患・心筋炎

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心筋炎の危険性を伝える論文

ロバート・マローン博士

Lancet誌、2022年9月21日号

www.thelancet.com/journals/lanchi/article/PIIS2352-4642(22)00244-9/fulltext

所見

2021年8月24日から2022年1月12日の間に、心筋炎発症後90日以上経過した対象患者836人中519人(62%)のデータを収集した。

患者調査のみによる患者126名、医療従事者調査のみによる患者162名、両調査による患者231名。患者の年齢中央値は17歳 (IQR 15-22)、457人(88%)が男性、61人(12%)が女性であった。医療従事者による評価を受けた患者393人のうち320人(81%)は、医療従事者による最後のフォローアップの時点ではあるが、心筋炎から回復したと考えられた。

  • 393名中104名(26%)が心筋炎に関連する薬剤を毎日処方されていた。

患者アンケートのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)部分に回答した249人のうち

  • 4人(2%)がセルフケアに問題があると回答している。
  • 13人(5%)がモビリティを持つ。
  • 49名(20%)が日常生活動作に支障をきたしている。
  • 痛みを伴うものが74人(30%)、そして
  • うつ病は114人(46%)。

ほとんどの患者で、フォローアップ時に心臓診断マーカーと検査のデータが改善されており、トロポニン濃度が正常またはベースラインに戻った(データがある患者 200 例中 181 例[91%]),心エコー図(279 例中 262 例[94%]),心電図(311 例中 240 例[77%]),運動負荷試験(104 例中 94 例[90%]),外来リズムモニタリング(96 例中 86 例[90%])が行われた。

心臓MRIのフォローアップを行った151例中81例(54%)に異常が認められたが、心臓MRI上の後期ガドリニウム増強と浮腫の両方の存在によって示唆される心筋炎の証拠は151例中13%であった。論文にあるように、心筋炎回復の標準的な基準はなく、著者らは評価した患者において回復状態に関連する臨床的特徴や診断検査結果を確認しなかった。

実際にどう訳すのだろうか。

90日後の追跡調査では、VAERSデータベースの追跡調査に参加した人の半数以上に心臓MRIの異常、30%に心電図の異常があったことが記録されている。参加者の大半は完全な検査を受けなかったため、リストにあるほとんどの検査で状態が不明である。

この論文は、自己報告型のVAERSシステムに依存し、さらに自己または医師が報告した人のみを対象とした調査型の研究であるため、リスクとアウトカムの真の指標とはならない、極めて人為的なものである。自主的な自己申告の上に自主的な調査データ…どちらも偏りや報告ミスのある調査デザインとして知られている。

論文にもあるように、心筋炎回復の標準的な基準はないので、この検査結果はある程度、主観的なものである。

しかし、これらの制約の中でも、心筋炎を発症した若年成人の多くは、3カ月時点で、心臓MRIの異常を完治していない基準として認め、心電図の異常を1回認めれば、約30%が完治していないことを示唆するデータである。

心筋は簡単には治らない。心筋の瘢痕組織は簡単には消えない。

この研究では、これらの結果を一種の「良い知らせ」として紹介している。個人的には、この結果には良いニュースはほとんどないと思う。19%の患者は、医療従事者の最後のフォローアップまでに回復したとみなされなかった。これは良いニュースではない。