Opting Out of the Conspiracy: Why Waking Up Isn’t Enough
登場人物
ジョン・ブッシュ(John Bush):リブ・フリー・ナウ・ショーのホスト。フリーダムセル・ネットワークの共同創設者。自由志向の活動家として、実践的な解決策の提示と地域コミュニティ構築に注力している。
ジェームズ・コーベット(James Corbett):コーベット・レポート(The Corbett Report)創設者。カナダ出身で日本在住20年、調査報道歴18年を誇る独立ジャーナリスト。陰謀研究と解決策志向の報道で知られ、ボランタリズム(自発主義)の立場から情報発信を続けている。
対談の基本内容
短い解説
本対談は、真実運動・自由運動内部の心理的罠と実践的解決策を扱っている。長年の調査報道経験を持つコーベットが、恐怖煽動型メディアへの依存、権威への盲従、解決策軽視といった運動内部の問題点を指摘し、アゴリズムなど具体的な自由実践戦略を提示する内容である。
著者について
ジェームズ・コーベットは2007年からコーベット・レポートを運営し、オープンソース・インテリジェンスに基づく調査報道を実践してきた。911真実運動から医療自由運動まで幅広くカバーし、近年は「ソリューションズ・ウォッチ」シリーズで解決策重視の報道に転換。ボランタリズムの哲学的立場から、個人の主権と自発的協力に基づく社会変革を提唱している。
主要キーワードと解説
主要テーマ:運動内部の心理的罠
真実運動参加者が陥りがちな恐怖依存、権威盲従、無力感の問題。主流メディアから逃れても代替メディアで同様の心理操作を受けるリスクを指摘。
新規性:アゴリズムの実践戦略
サミュエル・エドワード・コンキン3世が提唱した対抗経済活動。国家の規制外での自発的取引を通じた自由社会構築を目指す哲学と実践の統合。
興味深い知見:情報摂取方法の重要性
「誰をフォローするか」以上に「どう情報を得るか」が重要。アルゴリズム依存を避け、RSS等で主体的に情報源を管理する手法の提示。
本書の要約
本対談は、真実運動・陰謀研究コミュニティが直面する根本的な課題を扱っている。18年の調査報道経験を持つジェームズ・コーベットは、運動参加者が「覚醒後の罠」に陥る危険性を指摘する。
初期の真実運動では、911内部犯行説などを主張する者は社会的に排斥された。しかし2010年代以降、陰謀論は主流文化に吸収され、ファッションやミームとして消費される現象が生じた。同時に、代替メディア自体が商業化・権威化し、クリックベイトや恐怖煽動によって視聴者を操作する構造が形成された。
コーベットは、情報の「誰」よりも「どう」が重要だと強調する。ソーシャルメディアのアルゴリズムに情報摂取を委ねることは、思考の外部委託に等しい。代わりにRSS等を用いて情報源を主体的に管理し、複数の視点から情報を三角測量する批判的思考が不可欠である。完全に信頼できる情報源は存在せず、コーベット自身も誤る可能性を認めている。
運動内部のもう一つの問題は、全能の敵という漫画的な陰謀観である。「イルミナティがすべてを支配している」という単純化された世界観は、かえって無力感を生み出す。実際には、権力構造は複雑であり、地政学的競争、企業利益、イデオロギー的動機が絡み合っている。ミアシャイマーの現実主義やマイケル・ハドソンの経済分析など、多角的な視点が必要だ。
重要なのは、権力者は「我々が与える権威」によってのみ力を持つという認識である。エティエンヌ・ド・ラ・ボエシが500年前に指摘したように、専制は服従によって成立する。抵抗は革命的暴力ではなく、命令への不服従と代替システムの構築によって実現する。
この認識から、コーベットは2017年に「プロパガンダ・ウォッチ」から「ソリューションズ・ウォッチ」へ軸足を移した。毎週プロパガンダを分析することで、自身がプロパガンダ思考に囚われていることに気づいたためである。解決策に焦点を当てることで、視聴回数は減少したが、実践者には深い価値を提供できると確信している。
具体的な解決策として、コーベットはアゴリズムを紹介する。サミュエル・エドワード・コンキン3世が提唱したこの概念は、古代ギリシャの公共広場(アゴラ)に由来する。アゴラは単なる市場ではなく、人々が自発的に集い、取引し、議論する自由空間であった。
アゴリズムは、国家の規制外または禁止下での経済活動(対抗経済)を通じた自由社会の構築を目指す。これには現金取引、物々交換、地下経済活動など、国家の課税・監視システムを回避する活動が含まれる。重要なのは、これが単なる戦略ではなく、それ自体が目標だという点である。自由社会とは、人々の自発的な対抗経済活動の総体に他ならない。
実践面では、地域コミュニティの構築が鍵となる。フリーダムセル・ネットワークのような組織が有用だが、友人関係の構築も同様に重要である。コーベットは、イデオロギー的純粋性よりも人間関係の質を重視する。異なる信念を持つ人々との対話は、視野を広げ、独善を避ける機会となる。
パンデミック政策は、誰が危機時に自由を尊重するかを明らかにした。マスク着用の有無に関わらず顧客を受け入れた店主や、ワクチン接種状況で人を区別しなかった人々こそ、真の協力者となり得る。
国外移住については慎重な姿勢を示す。コーベット自身は偶然日本に移住し20年を過ごしたが、これは政治的理由ではない。重要なのは場所ではなく、構築したコミュニティと準備態勢である。テキサスで孤立するより、マサチューセッツで30人の協力者ネットワークを持つ方が有利だ。
最後に、コーベットは楽観主義の根拠を説明する。人間の自由への意志は消滅しないが、遺伝子操作やブレインチップ等の技術が「人間であること」を変容させるリスクは現実的である。DARPAなどが開発中のナノボットや合成生物は、SF的想像を超えた脅威となっている。
だからこそ、今が行動の時である。未来の機会は保証されない。この歴史的瞬間に生を受けたことを、呪いではなく祝福として捉えるべきだ。自由のための闘争は、我々だけでなく子孫にも受け継がれる普遍的課題である。絶望ではなく、共に立ち上がることで、真に自由な社会を創造する可能性が開かれる。
特に印象的な発言や重要な引用
「批判的思考への近道は存在しない」
情報源の信頼性を盲信するのではなく、常に証拠を検証し、複数の情報源から三角測量する必要性を強調。完全に信頼できる情報源は存在しないという現実的認識。
「専制君主は人々が従うから権力を持つ。抵抗とは命令に従わないことだ」
エティエンヌ・ド・ラ・ボエシの思想を引用し、革命的暴力ではなく不服従と代替システム構築による変革の可能性を示唆。
「戦略と目標は分離できない。自由社会とは人々の自発的な対抗経済活動そのものである」
アゴリズムの核心。自由への道筋と自由社会の実態が同一であるという、手段と目的の統合的理解。
「問題は『誰をフォローするか』ではなく『どう情報を得るか』だ」
アルゴリズムによる情報選別への依存を批判し、RSS等を用いた主体的な情報管理の重要性を指摘。
サブトピック
02:35 批判的思考と情報源の検証
コーベットは情報リテラシーの核心を語る。「良い情報源を探す」という発想自体が誤りであり、いかなる情報源も盲信してはならない。オープンソース・インテリジェンスの原則に基づき、すべての主張に対して出典を明示し、読者自身が検証可能にすることが不可欠である。複数の独立した情報源から同じ事実が確認できる「三角測量」によって、事実の足場を構築していく。この過程では、情報源の「誰」よりも「どう」の方が重要だ。ソーシャルメディアのアルゴリズムに情報選別を委ねることは思考の外部委託であり、RSSのような技術で時系列的に情報を管理すべきである。
04:06 真実運動の商業化と主流化
2010年代、陰謀文化は主流文化に吸収され始めた。イルミナティのシンボルがファッションアイテムとなり、「フォールスフラッグ」という用語がマイアミ・ヘラルドの見出しに登場する時代が到来した。18年前には「インターネットで見たのか」と嘲笑されたが、今や恐竜的な主流メディアが消滅しつつある。この変化には良い面もあるが、代替メディアの権威化という新たな問題も生じた。クリックベイトや扇情主義、さらには諜報機関の影響さえ疑われる状況で、運動自体が乗っ取られるリスクが高まっている。真実を知ったと思った瞬間、別の心理操作の層に囚われる可能性がある。
09:09 ベネズエラとフォールスフラッグの主流化
ニューヨーク・ポスト紙が報じたベネズエラ政府の主張は象徴的である。マドゥロ政権は、CIA関連の傭兵がフォールスフラッグ攻撃を計画していたと発表した。記事は1898年のメイン号爆発とトンキン湾事件を引用し、フォールスフラッグという概念の説明さえ不要としている。18年前なら説明に時間を要した概念が、今や日常的な見出しの一部となった。これは真実運動の成果でもあるが、同時に用語が形骸化し、批判的思考が失われるリスクも示唆している。ポスト紙自身、かつてハンター・バイデンのラップトップ問題で検閲された経緯がある。
11:10 運動内部の偽情報とイスラエル工作
真実運動内部にも、有料の情報工作が存在する。イスラエル支持の投稿に7000ドルが支払われているとされる事例は、その一端である。しかし本質的な問題は、旧来の主流メディアと同じ基準を代替メディアにも適用すべきだという点だ。批判的思考への近道は存在せず、情報源を慎重に評価し、利益相反を見極め、複数の視点から検証する作業は変わらない。特定の人物を「信頼できる情報源」として依存する姿勢自体が危険である。コーベット自身も誤る可能性があり、だからこそすべての主張に出典を示している。読者は時間が許す範囲で、興味ある主題について自ら検証すべきだ。
17:30 恐怖依存と無力感の罠
真実運動参加者の一部は、全能の敵という漫画的な陰謀観に囚われている。「イルミナティがすべてを支配し、あらゆる政治指導者に台本を渡している」という単純化された世界観は、かえって無力感を生み出す。確かに強力な利益集団が存在し、世代を超えて権力を蓄積してきたが、彼らが持つ権力は「我々が与えた権力」である。エティエンヌ・ド・ラ・ボエシが500年前に指摘したように、専制君主は人々の服従によってのみ存在する。抵抗とは暴力革命ではなく、命令に従わないことであり、その時間とエネルギーを代替システムの構築に注ぐことである。
21:30 プロパガンダ・ウォッチからソリューションズ・ウォッチへ
2017年、コーベットは「プロパガンダ・ウォッチ」シリーズを開始し、毎週プロパガンダ技術を分析した。しかし数年後、自分自身が常にプロパガンダを探す思考パターンに囚われていることに気づいた。そこで「ソリューションズ・ウォッチ」へ転換し、毎週解決策と実践者を紹介する方向へ舵を切った。視聴回数は半減したが、それでも継続する理由は明確だ。本当の変化は、陰謀を研究し続ける人々ではなく、実際に解決策を実装する人々から生まれる。批判的分析は重要だが、それ以上に「何をするか」が重要である。解決策志向の思考は極めて報いの多い精神状態だ。(298字)
24:05 イーロン・マスクとイスラエルの影響力
ブッシュは自身の「マスク擁護」の過去を振り返る。当初、マスクを独立した起業家と見なし、国防総省との協力も火星移住という目的のための戦略的妥協と解釈していた。しかしマスクがイスラエルに関する穏健な発言の後、ネタニヤフに謝罪を強いられた事態は認識を変えた。イスラエルがマスクを支配しているという現実が明らかになった瞬間である。この経験から、真実運動で長年言われてきた「イスラエルとシオニストの過大な影響力」を再評価せざるを得なくなった。ホイットニー・ウェッブらの研究が示すように、モサドによるブラックメール作戦は米国政治家への支配手段として機能している可能性がある。
28:05 シオニズムとネオコンの軌跡
シオニズムは19世紀から20世紀初頭にかけて形成された、ユダヤ人国家建設運動である。第一次大戦中のバルフォア宣言で英国がパレスチナをユダヤ人に約束し、第二次大戦後にイスラエルが建国された。現在では、イスラエル国家の至上主義的維持を意味する。注目すべきは、シオニストであるためにユダヤ人である必要はない点だ。多くのキリスト教シオニストが、終末論的信仰から第三神殿建設を支持している。新アメリカの世紀プロジェクト(PNAC)は、チェイニー、ラムズフェルドら後のブッシュ政権要人が1990年代に設立した。彼らはネタニヤフの「クリーン・ブレイク」文書を起草し、イラク攻撃を主張していた。911後、彼らの計画が米国外交政策となった。
32:04 イスラエルの影響力ピラミッド
イスラエルは地政学的な規模に比して過大な影響力を持つ。どのようにして中東の小国が米国外交政策を方向づけるのか。ネオコンたちはイラク戦争を推進したが、その動機の一部は「大イスラエル」確保のため地域の敵対勢力を排除する必要性だった。皮肉にも、サダム後の権力真空でイランが地域的影響力を拡大し、戦略は裏目に出た。このためネオコンは次にイラン攻撃を主張する。ブッシュはかつてイスラエルを「米国の中東衛星国」と見なしていたが、実際は逆かもしれない。ただし権力構造は単一ではなく、複数の派閥が競合している。シオニストが頂点というより、強力な一派として機能していると理解すべきだ。
34:28 パンデミックとミルケン研究所の予言
2019年10月、スキャンデミックのわずか数ヶ月前、ミルケン研究所の会議で象徴的な発言があった。アンソニー・ファウチやリチャード・ブライト博士らが、mRNA・DNAワクチンの素晴らしい可能性について語ったが、製薬企業には10年の高額な治験が必要だと述べた。しかし「大規模なインフルエンザのパンデミックか何か」があれば、政府が強制できると示唆した。まさにそれが実現した。PNACが「新たな真珠湾のような」出来事を求めた一年後に911が起きた構造と同じである。この種の「問題-反応-解決」パターンは、権力者の常套手段として機能し続けている。
36:20 常時警戒の必要性
多くの人々は危機が迫った時だけ行動する。英国のデジタルID推進、covid危機の際には覚醒したが、「オフシーズン」には催眠的な日常に戻る。しかし権力者のアジェンダは決して休まない。トランプ政権下でテクノクラシーは急速に進展したが、多くの自由派はそれに気づかなかった。911が警察国家・監視国家・軍産複合体を加速させ、covidが同様の機能を果たしたように、常に「次の偽旗攻撃」から数ヶ月の距離にある。生活費や娯楽に没頭する気持ちは理解できるが、出口戦略と代替システム構築は継続的な取り組みが必要だ。危機が訪れてから慌てるのでは遅い。
39:57 アゴリズム:戦略と目標の統合
アゴリズムは古代ギリシャの公共広場(アゴラ)に由来する。アゴラは単なる市場ではなく、人々が自発的に集い、取引し、議論する自由空間であった。サミュエル・エドワード・コンキン3世(SEK3)は、すべての人間関係が自発的であるべきだという原則から出発し、「では、どうやってその社会に到達するか」を問うた。彼の答えが対抗経済活動である。これは国家が明示的に認可しないか、禁止する経済活動すべてを指す。現金での地下労働、制限速度超過さえ含まれる。重要なのは、対抗経済活動が自由社会への道であると同時に、自由社会そのものだという点である。戦略と目標は分離できない。
40:46 ラーキン・ローズの視点との相違
ラーキン・ローズは「なぜアゴリズムを語らないか」という動画で、ボランタリズムは哲学、アゴリズムは戦略だと区別した。彼は哲学に集中し、戦略は多様でよいと主張する。コーベットはローズの啓蒙活動を高く評価しつつも、SEK3の立場では戦略と目標が不可分だと指摘する。自由社会とは何か。それは人々の自由で自発的な対抗経済活動の総体以外の何物でもない。したがって、アゴリズムは単なる到達手段ではなく、自由社会の本質的構成要素である。ローズの姿勢は、純粋主義者からの「政府の道路を使ったからお前は真のアゴリストではない」という批判への反応かもしれない。用語論争より実践が重要だ。
44:23 地域コミュニティと人間関係
コーベットは日本で20年間生活し、一部はオンラインを通じて出会った自発主義者、他は思想とは無関係な友人たちとつながっている。大阪の友人の小規模農園プロジェクトを「ソリューションズ・ウォッチ」で紹介したこともある。しかし私生活において、特定のイデオロギー保持者とだけ交流するという姿勢は取らない。陰謀論や自由思想をすべての友人・家族に押し付けて関係を破壊する人々がいるが、それは生産的ではない。確かにフリーダムセル・ネットワークのような同志のつながりは重要だが、異なる視点を持つ人々との人間関係も同様に価値がある。彼らが愚かでも悪でもなく、単に異なる見方をしているだけであり、時に我々に教えてくれることもある。
47:37 同志を見つける方法
自由志向の人々を見つけるには、フリーダムセルズ・ドット・オルグのようなプラットフォームが有用だ。covid以前は約4000人、その後28000人に急増し、現在は40000人超だが、多くは休眠状態である。地図上に自分を配置し(自宅ではなく近隣のカフェ等)、他者と接触できる。テレグラムグループも活発だ。「ザ・ウェイ・フォワード」のアレックス・ゼックや、「ピープルズ・リセット」カンファレンス(毎年1月、300~400人参加)も有効だ。しかし最も重要なのは、実際に人と話すことである。「地域に誰もいない」と言う人の多くはコンピュータの前にいるだけだ。食料品店、銃器ショー、ホームスクール集会、リバタリアン党イベント、抗議活動など、自由志向者が集まる場所へ行くべきだ。
49:25 対話は数のゲーム
ブッシュは若い頃の恋愛戦略を例に挙げる。「数のゲームだ。より多くの女性と話せば、より多くのチャンスがある」。同様に、より多くの人々と対話すれば、同志を見つける可能性が高まる。新聞の見出しを参照して会話を始め、インフレやトランプについて意見を求める。相手が政治的に無関心でも保守的でもよい。自信があれば、自発主義の原則で影響を与えられるかもしれない。それは最も一貫した哲学だからだ。パンデミック政策は貴重な教訓を提供した。マスクやワクチン接種状況に関わらず、すべての人を自由な人間として扱った店主や個人が明らかになった。彼らこそ緊急時に冷静さを保つ協力者となり得る。
52:36 国外移住の現実
コーベットは偶然日本に移住した。ダブリンで修士課程を終える際、同級生が「アジアで英語を教えようかと思っている」と話したのがきっかけだった。オンラインで見つけた最初の会社に応募し、採用され、1年の予定が21年になった。しかしこれは政治的理由ではない。快適で家族もおり、ここが故郷となった。国外移住は軽い決断ではなく、特に異なる言語・文化の国では膨大な労力を要する。「パスポート・ブラザーズ」として15の国籍を持つライフスタイルが合う人もいるが、どこかに楽園があり、そこへ移住すれば安全だという考えは幻想である。グローバル・アジェンダは文字通り世界的であり、形態は異なれど、あらゆる国で展開されている。
55:06 場所よりコミュニティ
移住に関する最も重要な洞察は、管轄区域よりも人間関係が重要だという点である。テキサスに住んでいても誰も知らないなら、30人の協力者ネットワークを持つマサチューセッツの方が有利だ。都市より田舎の方が自由度は高いという原則はあるが、本質は「立ち止まって守る」(hunker down)姿勢である。自分の故郷と感じる場所で、そこに自由の空間を切り開く闘争こそが、人類が永遠に直面する課題だ。どこかに逃げれば解決するという発想は誤りである。権力と支配を求める人間のドラマは普遍的であり、すべての場所で、永遠に続く。その現実を受け入れ、自由の代償が永遠の警戒であることを理解することで、生活はむしろ楽になる。
57:01 AI時代の人間性の危機
質問者は「AIとロボティクスに統治されるパノプティコン社会で、人類が生き残る希望はあるか」と問う。コーベットは、人間の魂に宿る自由の炎は消えないと信じつつも、人間であることの定義自体が変容するリスクを指摘する。ターミネーター的なAI戦争だけでなく、遺伝子操作、ブレインチップ、DARPAが開発中の自己プログラム可能なナノボットと合成生物など、人間性を根本から変える技術が実用段階にある。これはSFではない。どこまで変容すれば、主権的な人間の自由の光が消えるのか。我々は真の競争状態にある。確実なのは、諦めれば権力者が勝つということだけだ。今こそ立ち上がる時であり、今より良い機会は来ない。
59:35 歴史的瞬間への感謝
コーベットは最後に楽観主義の根拠を示す。先祖たちの闘争と本質的には同じ闘争を、我々も子孫も継承する。しかし永遠の猶予があるわけではない。今、行動しなければ、選択肢は失われる。だからこそ、フェンスに座っている人々、意気消沈している人々に呼びかける。「これ以上ない好機が今ここにある」。ガラスは半分空でも半分満ちてもいる。少なくとも、これは退屈な時代ではない。共に立ち上がらなければ、確実に別々に滅びる。ブッシュは対談を締めくくる。「私は祝福として受け止める。自由のための闘争、この『活気ある自由の競争』に参加する栄誉を。これは我々に起きていることではなく、我々のために起きている」。神の似姿として創造された人間の役割は、光と愛をもたらすことだ。
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