天然甲状腺ホルモン補充療法(認知症・アルツハイマー病)

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甲状腺ホルモン

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ナチュラル甲状腺ホルモン補充療法(乾燥甲状腺末)

甲状腺ホルモン関連他記事

甲状腺ホルモン 概要(アルツハイマー・リコード法)

TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)

TSH(甲状腺刺激ホルモン)

T4(サイロキシン)/T3(トリヨードチロニン)/rT3(リバースT3)

脱ヨード酵素(D1、D2、D3)

脱ヨード酵素の阻害因子・T4→T3の変換障害要因

ヨウ素・トランスサイレチン

低T3症候群 (Low T3 Syndrome)

天然甲状腺ホルモン補充療法(乾燥甲状腺末)

バイオアイデンティカルホルモン補充療法(BHRT)

リコード法における甲状腺ホルモン補充療法

甲状腺ホルモンは多くの認知機能低下を抱える人々では、一般に治療が不要とみなされる基準範囲内ではあるが、認知症には影響をおよぼす準最適値にある。

甲状腺機能において主に活動する甲状腺ホルモンはT3だが、一般的な病院ではT3から変換されるT4だけが治療対象となる。

 

アルツハイマー病患者ではT3が低いことが多く、T4からT3への変換に関わる脱ヨード酵素に問題があることが多いため、T4のみを補充しても甲状腺ホルモンによる認知的利益を得られない可能性がある。

好ましくはT3とT4両方の抽出成分が含まれたアーマーサイロイド、NPサイトサイロイド、ナチュラル甲状腺、その他類似物を用いたほうが良いだろう。

※通常の甲状腺治療ではT4の合成ホルモン剤が使われる。T3の補充はあまり行われておらず、T4(レボチロキシン、シンスロイド)のみが使われる。

 

化学合成品を気にしなければ、T3の合成ホルモン剤であるリオチロニン(チロナミン)を用いることも検討してみても良いだろう。

もしTSHの値が準最適であれば、甲状腺の活動にはヨウ素を必要とするため、ヨウ素の血清濃度をチェックし、低すぎればケルプなどのヨウ素を摂取する。

甲状腺ホルモン補充療法 比較

「thyroid therapy amazon」の画像検索結果

T4・T3合剤 VS レボチロキシン(T4のみの合成剤)

アーマーサイロイド vs シンセロイド(レボチロキシン)

www.dietvsdisease.org/armour-thyroid-vs-synthroid-unbiased-look-evidence/


プラセボ無作為化二重盲検

甲状腺エキスからレボチロキシンに切り替えると、患者の気分は悪化する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23539727

T3剤のみ

TSHは甲状腺機能低下症患者の最適なマーカーではない。

一日3回のT3投与は、一日のT3血清レベルを改善することができる。

T3徐放剤は内因性のT3産生を模倣し、甲状腺障害を有する患者の症状を効果的に治療し、安定的なTSHレベル、血清fT3、fT4を維持する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22593590


若年性成人男性へのT3投与はTSHを低下させるのに、T4の単独投与よりも3.3倍効果的

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/402379

T4・T3合剤 併用療法

メタアナリシス T4+T3の併用療法がよりよい結果をもたらすか。

academic.oup.com/jcem/article/91/7/2592/2656394


T4とT3の併用療法 実際の効果は?

www.eje-online.org/content/177/6/R287.long


T4単独療法よりもT4 + T3併用療法が甲状腺機能低下症患者に役立つ、という証拠は不十分である。

D1酵素は、T4からT3への変換およびrT3のクリアランスにおいて重要な役割を果たす。

DIO1におけるSNP rs2235544のC-アレルは、血清fT3の増加、血清fT4およびrT3の減少、血清T4:fT3濃度比の減少にともなうD1活性の増加と関連する。

DIO1における多型rs2235544とT4甲状腺機能低下症患者における甲状腺機能との関係

www.karger.com/Article/FullText/339444


まれにある表現型rs225014 DIO2は、 T4治療中の被験者の16%が有しており、健康状態質問票(GHQ)のスコアの悪さと関連付けられている。

この遺伝子型は、T4単独療法と比較して、T4 + T3併用療法でより大きな改善を示した。

T4・T3合剤 併用療法の投薬量算出方法

Prothyrid 用量比 10:1

T4 + T3の併用療法では、個別のT4およびT3錠剤を使用することが推奨される。

これらを組み合わせた錠剤は、T3含有量が内因性の比率と比べ高いため甲状腺ホルモン過剰症を誘発するリスクがある。

 

天然甲状腺ホルモン剤 各種(T4・T3 の合剤)

T4とT3の組み合わせ錠剤のT4:T3 比率はほぼすべて4.2:1(ヒトは11:1)

アーマーサイロイド(Armor thyroid)

1錠 60mg(T4:38mcg T3:9mcg)

ごく少量のT1、T2、カルシトニンも含まれる。

グルテンと乳糖は含まないが、トウモロコシは含んでいる。

コーティングに使われる二酸化チタンを気にする人が一部でいる。

ネイチャーサイロイド

1錠 65mg T4:38mcg、T3:9mcg

ごく少量のT1、T2、カルシトニンも含まれる。

人工着色料、人口甘味料、トウモロコシ、ピーナッツ、米、グルテン、大豆、酵母、卵、魚、貝などは含まれていない。少量の乳糖含む。

「nature thyroid」の画像検索結果

WPサイロイド

1錠 65mg T4:38mcg、T3:9mcg

ごく少量のT1、T2、カルシトニンも含まれる。

ネイチャーサイロイドと同じメーカー、二種類の天然成分だけを使って製造されておりもっとも低刺激性。Dr. Christiansonが推奨するタイプ。アーマサイロイドやNPサイロイドを使って反応がある場合に試してみると良いかも

NPサイロイド

1錠 60mg(T4:38mcg T3:9mcg)

ブタの甲状腺由来

npthyroid.com/

 

バイオアイデンティカル・ホルモン補充療法 プロトコル

archive.foundationalmedicinereview.com/publications/9/2/157.pdf

レボチロキシンよりも患者の広範囲の症状に対して有効である。

T3の半減期の短さから行われる分割摂取は、副作用を減少させるためというよりも有効性を増加させる意義にある。つまり利便性から一日一回の摂取でも構わない。

治療開始

アーマーサイロイド朝に30mg(50mcgのレボチロキシンに相当)摂取

10日後に顕著な改善や副作用が見られない場合は、朝60mg一回に増加

それからの増量は6週間間隔で検討していく。

薬物感受性の病歴を有する患者、神経弛緩薬は15mgから開始して4-6週間ごとに段階的に増やしていき最大60mgとする。

治療期間

安全と考えられている最大用量で6-8週間後に改善が見られない場合、治療は通常中止される。しかし患者が治療に応答するのに2ヶ月以上かかる場合もあるため、必要に応じて治療期間を延長する。

摂取量・タイミング

患者の10%が15mg以下、20-25%で30mg、40%で60mg、15-20%で90mg、10%で120mg以上

一部の患者は冬の期間より高用量が必要と思われる。

ほとんどの患者では午前中に甲状腺ホルモン剤の一日量全部を服用するが、一部の患者では午前中に一日用量の半分から3分の2を服薬し、残りを午後か夕方に摂取するとよりよい気分が保たれる。

120mg以上を摂取している患者は、一度の大量のT3摂取を避けるため、分割して摂取することが推奨される。しかし、一般用量を摂取している患者では分割投与と一回投与に差異は感じられない。

タイミング

甲状腺ホルモン剤の摂取は、朝の食事前に摂取。

一般的ではないが就寝時に摂取する方法も効果的

drchristianson.com/what-is-the-best-medication-for-an-underactive-thyroid/

治療の中止・副作用

内因性の甲状腺ホルモンが回復するのに通常4週間以上かかるため、治療から離脱する際は4週間かけて中止する。半分の量を2週間続け、4部の1の量で残りの2週間かけて減薬する。

グルココルチコイド治療による副腎の抑制とは対照的に、甲状腺ホルモン治療は長期間、重度の治療であっても、甲状腺機能が抑制されてしまうことはない。

主な副作用

不安感、緊張感、不眠症、動悸、早い脈拍、胸部の痛み、緊張感などの副作用を観察しておく。そういった症状が、ストレスやコーヒーを飲むといった理由などと関係なく起こる場合は、用量を減らすか投薬を中止する。

 

副作用は投与開始日のみに起こることがあり、その後消失することがある。また副作用が徐々に現れることも珍しいことではないので、注意をしておく必要がある。

治療開始後、症状、脈拍数、血圧、皮膚症状、ATRリターンの変化を評価する。有害な副作用がなく症状の緩和が認められてば同一の用量を継続していき、3ヶ月後、6ヶ月後に再評価する。しかし、頻脈や手のふるえなど有害な所見が見られた場合には、用量を減量する必要がある。TSHレベルは顕著に下がらない限り、減薬の判断材料とはならない。

過剰な甲状腺剤投与による副作用

不安または疲労感、動悸、過剰な発汗、熱さに我慢できない、早い心拍数、下痢、手や四肢の震え、血圧の上昇、苛立ち、不眠症、体重減少

アーマーサイロイドの投与が不十分である時の症状

持続的な疲労感、体重増加、持続的な月経の乱れ、脳霧(ブレインフォグ)が持続する、または精神的な集中力/明晰性が低下、便秘、首の腫れ、四肢と目の周りの腫れ(特に朝)、乾燥肌、脱毛、寒さへの不耐性、うつ病/不安

その他の副作用

前述した副作用に加え、高齢者および心臓病患者の心房細動を引き起こす可能性がある。そのため最低有効用量を用いるべきである。

甲状腺ホルモン治療にともない脈拍数が上昇する可能性があるが、すでに頻脈が見られる患者への適用はかならずしも治療上の禁忌とはならない。甲状腺ホルモン治療によって脈拍数が減少した患者もいる。

甲状腺ホルモンの長期投与を受ける患者では、骨密度を維持する微量栄養素(カルシウム、マグネシウム、微量ミネラル、Bビタミン、ビタミンD、ビタミンKなど)の補充が強く推奨される。

 

高濃度のヨウ素摂取による甲状腺機能不全の誘発

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23529350

 

甲状腺機能へ影響を与える医薬(参考)

甲状腺ホルモンの合成・分泌を抑制

抗甲状腺薬,ヨード剤,ヨード含有薬剤(アミオダロン,造影剤,
含嗽薬など),リチウム薬,インターフェロン,性腺刺激ホルモ
ン放出ホルモン誘導体,分子標的治療薬など

甲状腺刺激ホルモン(TSH)分泌の抑制

ドパミン,トルブタミド,副腎皮質ホルモン(グルココルチコイ
ド),オクトレオチド酢酸塩など

甲状腺ホルモンの代謝を促進

フェノバルビタール,リファンピシン,フェニトイン,カルバマ
ゼピンなど

甲状腺ホルモン結合蛋白を増加

エストロゲン(卵胞ホルモン),タモキシフェンクエン酸塩,酢
酸ラロキシフェン,5-フルオロウラシルなど

甲状腺ホルモンの吸収を抑制

コレスチラミン,コレスチミド,水酸化アルミニウムゲル,沈降
炭酸カルシウム,グルコン酸カルシウム,ポリカルボフィルカル
シウム,硫酸鉄,スクラルファート,活性炭,セベラマー塩酸塩,
ポラプレジンク,酢酸ラロキシフェン,シプロフロキサシンなど

www.jstage.jst.go.jp/article/orltokyo/54/2/54_2_118/_pdf

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