認知症予防のための多因子標的治療 マルチドメイン-ライフスタイル介入研究

強調オフ

リスク因子(認知症・他)多因子介入研究

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多因子標的

LipiDiDiet/多種類の栄養素投与

複合栄養素サプリメント Souvenaid(スーベネイド)の効果

癌での多標的介入の成功例

アルツハイマー病への疾患経路

癌が複数の経路を治療することによって改善されるのと同様に、アルツハイマー病も欠陥経路を含む複数の経路に介入することによりアルツハイマー病の進行に対する治療が可能である。疾患のサインに対して患者を分類していくことが重要。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29388925

アルツハイマー病 併用療法への道筋

www.tandfonline.com/doi/abs/10.1586/14737175.2015.995168

併用薬 – 複数標的 戦略(CDMT)

「Combination Drugs Multi Targets」strategy (CDMT)

ポジティブスコア(+)は薬物の適格性 最大25点

ネガティブスコア( – )重度の毒性を示す。

最大で-3、-3は他の薬剤との併用が勧められない。0~-2の範囲内であるべき。

  • フィゾスチグミン +19 -2
  • ガランタミン +19 -1
  • クルクミン +21 -1
  • フペルジンA +23 -1
  • レスベラトロール +18 -1
  • ベルベリン +18 -2
  • ジンセノサイドGRg1 +18 -1
  • プエラリン +18 -1
  • シリビニン +18 -1
  • アレコリン +11  -1
  • タンシノン +16 -1
  • ウィタノリド +18 -1
  • ネオリグナン +16 -1
  • ニコチン +19   -2
  • ロベリン +13 -3
  • タクリン +18 -2
  • ドネペジル +17 -1
  • リバスチグミン +20 -1
  • メトリホネート +17 -2
  • フェンセリン +19 -1
  • エプタスチグミン +17 -3
  • メマンチン +17 -1
  • イデベノン +18 -2
  • ドネペジル(E2020) +20 -1
最良の併用薬 – 複数標的戦略
  • ガランタミン + クルクミン + リバスチグミン
  • レスベラトロール + クルクミン + ドネペジル
  • ベルベリン + クルクミン + ドネペジル
  • ジンセノサイドクルクミン + リバスチグミン
  • ジンセノサイドクルクミン + フペルジンA
  • フィゾスチグミン+クルクミン+ ドネペジル
  • フペルジンA +クルクミン+タクリン

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378874117320779

マルチドメイン-ライフスタイル介入研究

FINGER研究

FINGER研究は、フィンランド全土からのリスクのある高齢成人参加者(2654人)の集団における認知機能低下と関連障害の予防を調査するために実施された、初期のマルチドメイン介入研究。

食事・栄養
  • 1日の摂取エネルギー比率
  • タンパク質10~20%
  • 脂質25~35%
  • 炭水化物45~55%
  • 食物繊維 25~35g/日
  • 食塩5g/日未満
  • アルコール 摂取エネルギーの5%未満
  • 5~10%痩せるダイエット
運動
  • ジムでの筋力トレーニング(週1~3回)
  • エアロビクス(週2~5回)
脳トレ
  • 心理学者による認知機能教育(1回10~15分/週三回)
結果
脱落者

153人(12%)

脱落理由 健康関連37%、時間とやる気の欠如14%、参加する難しさ12%

有害事象

46人(7%) (対照群6人 1%)

  • 筋骨格痛み 合計32(3%)介入32(5%)対照0
  • ストレス 合計8(1%)介入6(1%)対照2(<1%)
  • 時間がかかる 合計4(<1%)介入1(<1%)対照3(<1%)
  • 研究中の死亡 合計10(1%)介入5(1%)対照5(1%)
  • 心筋梗塞 合計6(<1% )介入1(<1%)対照5(1%)
  • 脳卒中 合計8(1%)介入4(1%)対照4(1%)
  • その他 合計8(1%)介入7(1%)対照1(<1%)

その他の内容(下肢浮腫1、めまい1、頭痛1、パニック1、攻撃的、意図しない体重減少、腹部ヘルニア、網膜の剥離)

改善結果

介入グループの参加者はコントロールよりも25%高い神経心理学的検査バッテリー(NTB)スコアの改善を示した。

  • 83%高い実行機能
  • 150%高い処理速度の改善
  • BMI、食習慣、身体活動などの他の副次的効果
  • 健康関連の生活の質
  • 慢性疾患のリスク低下
  • 機能的能力の維持

472人(72%)の参加者がすべての介入ドメインを順守し、52人(4%)の参加者が介入による悪影響(主に筋骨格痛)を報告した。

改善効果にベースラインでのApoE遺伝子、性別、年齢、教育、社会経済的地位(収入)、認知(MMSE)、心血管因子(肥満度指数、血圧、コレステロール、空腹時ブドウ糖、全体的な心血管リスク)の特性は関係しないかった。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25771249

www.mdpi.com/2072-6643/11/9/2258/htm

収縮期血圧介入試験(SPRINT-MIND)

SPRINT-MIND研究は、集中的な血圧介入がMCIと認知症の発生率にどのように影響するかを調べるためのSPRINT研究のサブスタディ。

米国およびプエルトリコの102のテストサイトで実施され、50歳以上の参加者9361人が参加。

降圧薬、減量プログラム、食事の推奨事項、運動計画など、参加者向けの個別の治療計画が提供された。

結果

治療計画に参加したグループでのMCI発症率は287と標準グループの351より少ない傾向にあった。治療計画に参加したパーキンソン病の発症率は149であり標準グループの176と比べ少ない傾向にあった。

いずれも単独では有意な差ではなかったが、MCIとパーキンソン病の複合結果では有意な差が見られた。

preDIVA

非盲検クラスターランダム化比較試験  6年間の看護師主導のマルチドメイン心血管介入

70~78歳の参加者 認知症患者は介入群1853人中121人(7%)

心血管疾患の危険因子(喫煙,食事,身体活動,体重,血圧)を評価

評価結果をもとに個別化した生活習慣指導と動機付け面接を実施。

必要に応じて危険因子に対する薬物治療を実施。

結果

看護師によ6年間のマルチドメイン介入は、認知症発症率の減少、ALDSスコアには寄与しなかった。

ベースラインでの未治療の高血圧患者への治療においては認知症発症率は6.9%から4.8%に低下し低下率は有意であった。しかし治療による血圧の低下は2.1mmHgとごくわずかであり、認知症発症率の低下の理由は不明である。

介入の失敗の原因は、オランダの医療の質がもともと高いため対照グループとの差が生じなかったのではと推察されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27474376

www.alzforum.org/news/conference-coverage/prediva-trial-falls-short

MAPT マルチドメインアルツハイマー病予防試験

栄養補助食品(オメガ3多価不飽和脂肪酸)と有効性とマルチドメイン介入戦略

参加者は、研究の最初の2か月間、週2回、認知刺激、身体活動、および食事に焦点を当てた2時間のセッションを完了。3年間の残りの研究では、参加者は毎月1時間のセッション強化レッスンに参加し、12ヶ月と24ヶ月に2時間の強化セッションに参加。

結果

研究プロトコルを完了した1268人(77%)の参加者のうち、マルチドメイン+サプリメントのグループは、プラセボグループのスコアの減少と比較して、プライマリコンポジットスコアのわずかな増加を示したが、これらの違いは有意ではなかった。

マルチドメイン+プラセボおよびプラセボグループのベースラインスコアとサプリメントグループおよびプラセボグループのベースラインスコアの間の3年間の差も有意ではないことが示された。

グループ間の二次結果の比較では、一次結果の構成要素にわずかな違いが示された(マルチドメイン+サプリメントとプラセボの間でのみ有意)。

認知に対する統計的有意性はないものの、認知に対するマルチドメイン行動介入の効果(オメガ3補充の有無とは関係なく)は、早期および持続的効果の傾向を示した。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4652787/

www.alzheimersanddementia.com/article/S1552-5260(17)33222-3/fulltext

PREVENT試験

老齢期アルツハイマー病のリスクが遺伝的に高い、中程度、低いグループ割り当てられてた150人の中年期(40-59歳)参加者

ロンドンのインペリアルカレッジの研究ユニットで一定期間過ごし、アミロイド、タウ、炎症などのバイオマーカーを調べる前向きコホート研究。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23166135

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28365321

考察

認知症と診断された親を持つことは、初期段階での認知能力の低下とは関連しない、しかし、発症年齢に近づくと、興味深いことに視覚的作業記憶のパフォーマンスの低下を示す。

驚くべきことに、ApoE4遺伝子を保有するAD家族歴のある参加者では、幾何学形状マッチングタスクでよりよいパフォーマンスを発揮する。

エピソード記憶、意味記憶の変化が起こる前に先行して、視空間の欠損を伴う診断が10年前に観察できる。

前臨床ADでは、即時想起が遅延想起よりも敏感。

認知症発症の数十年前では、一般的に使用されるほとんどの検査で認知症リスクと認知能力の関連をリスクのある個人から検出することはできない。

US POINTER/米国版FINGER研究

FINGERと類似するアメリカでの3年間の生活習慣介入により認知機能低下と神経変性への影響を調べる第三相無作為化比較試験。現在試験中

FINGER研究がフィンランドの北欧料理だったのに対して地中海食と抗高血圧食(DASH)のハイブリッドであるMIND食事療法を用いる。赤身の肉、バター、マーガリン、チーズ、ペストリー、お菓子、揚げ物、ファーストフードを制限し、ナッツ、ベリー、豆、全粒穀物、魚、家禽、オリーブオイル、ワイン、野菜、特に葉野菜を取り入れる。

週4回の有酸素トレーニングと認知トレーニング、グループセッションが含まれる。運動の専門家、栄養士、ヘルスコーチが用意される。(在宅トレーニングだと66%の実行ができたのは4分の1未満)

alz.org/us-pointer/overview.asp

www.alzforum.org/news/conference-coverage/new-dementia-trials-test-lifestyle-interventions

結果

軽度の認知障害からの認知症進行の21・7%が、貧しい食生活、糖尿病、および精神神経症状を排除することで予防できる可能性があると計算

進行中のマルチドメイン介入

World Wide FINGERS

FINGER治験の主任研究者であるMiia Kivipelto博士によって設立されたWorld Wide FINGERS

wwfingers.com/

Age Well.de(FTF)

高齢のドイツ人参加者を対象とした多施設研究

食事、身体活動、認知訓練、および血管リスク因子を含むマルチドメイン介入の実現可能性の調査。社会的ライフスタイルと医学薬剤利用の有無も含まれる。

www.gesundheitsforschung-bmbf.de/de/agewell-was-hilft-bei-demenz.php

体系的マルチドメインアルツハイマー病リスク軽減試験(SMARRT)

マルチドメイン介入が介入参加者の認知機能低下の個人的リスク要因の変化を通じて認知に有意な影響を与えるかどうかを調査

運動、保護的な精神的および社会的活動、心血管リスク因子の管理、ならびに抑うつ症状の軽減および禁忌薬の使用を増加させる介入。睡眠行動を改善し、神経保護食を導入することも目指す。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30475764

アルツハイマー病のマルチモーダル予防試験(MIND-ADmini)

スウェーデン、フィンランド、ドイツ、フランスのサイトで、認知機能障害を除く60〜85歳の参加者により実施中。FEINGER研究ベースの介入。

コントロールグループは定期的な健康アドバイス(コントロール)を受ける

マルチドメイングループ1はフィンガースタイルの介入を受ける。

マルチドメイングループ2は食事の補助として、多栄養素補助食品を使用したFINGERスタイルの介入を受ける。

この試験の主なアウトカムは介入の実現可能性だが、介入の順守とライフスタイルの変化も評価される。

clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03249688

複数の非薬理学的介入研究(EmuNI)

記憶に不満を訴える60〜80歳のイタリア成人

コントロール(治療なし)参加者は、教育レッスンとビデオを通じて認知領域について学ぶ。

部分治療の参加者は栄養補助食品を消費し、脳の健康的な食事に関する栄養士主導のレッスンを受ける。完全治療の参加者はモニタリングによる運動と認知訓練セッションとともに、PTの介入を受ける。

clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03382353

HATICE試験 高齢者のインターネットカウンセリング

オランダ、フィンランド、フランスで実施。インターネットの遠隔によりコーチが運動と食事の推奨、喫煙の予防/リハビリテーションの導入により、心血管リスク因子を低減することに焦点を合わせている。

体格指数(BMI)、収縮期血圧(SBP)、低密度リポタンパク質(LDL)測定に基づく複合スコアを使用して測定されている。

www.hatice.eu/

DC-MARVEL マルチドメインアルツハイマー病リスク

デジタルを利用した遠隔でのマルチドメイン介入戦略

europepmc.org/articles/pmc6770494

MYB研究(Maintain your brain)

55歳から77歳の高齢者の認知機能低下を防ぐための、デジタルを使った介入。ランダム化比較試験

身体活動、食事、認知、抑うつ、不安などの認知症の危険因子、および健康関連の問題(喫煙、肥満、アルコール消費など)を含む4つのモジュール

content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad180572

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