書籍要約『コミュニティを見つける:エコビレッジや意図的なコミュニティへの参加方法』ダイアナ・リーフ・クリスチャン 2007年

コミュニティ

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『Finding Community:How to join an Ecovillage or Intentional Community』Diana Leafe Christian 2007

目次

  • 第1章 なぜコミュニティなのか? / Why Community?
  • 第2章 コミュニティ参加に関する10のよくある恐れ / Ten Most Common Fears about Joining a Community
  • 第3章 コミュニティ生活:日々の営み / Community Living Day-to-Day
  • 第4章 エコビレッジ:未来世代のために / Ecovillages:For Future Generations
  • 第5章 コーハウジング・コミュニティ / Cohousing Communities
  • 第6章 都市型コミュニティ:グループ世帯と住宅協同組合 / Urban Communities:Group Households and Housing Co-ops
  • 第7章 農村自給自足コミュニティ、会議・リトリートセンター / Rural Homesteading Communities, Conference and Retreat Centers
  • 第8章 スピリチュアル・コミュニティ / Spiritual Communities
  • 第9章 キリスト教コミュニティ / Christian Communities
  • 第10章 所得共有コミューン / Income-Sharing Communes
  • 第11章 費用はどのくらいか? / What Does It Cost?
  • 第12章 コミュニティ生活には何が必要か? / What Does It Take to Live in Community?
  • 第13章 『コミュニティ・ディレクトリー』、インターネット、そしてあなた / The Communities Directory, the Internet, and You
  • 第14章 訪問するコミュニティの選定基準 / Your Criteria for Communities to Visit
  • 第15章 コミュニティ探しの長旅 / My Marathon Tour of Communities
  • 第16章 訪問の計画 / Planning Your Visits
  • 第17章 コミュニティ探求者の日記より / Excerpts from a Community Seeker‘s Journal
  • 第18章 素晴らしいゲストになる方法 / How to Be A Great Guest
  • 第19章 真剣にコミュニティを求めて / Seriously Seeking Community
  • 第20章 訪問の評価 / Evaluating Your Visits
  • 第21章 二度目の訪問 / Taking a Second Look
  • 第22章 コミュニティ選択:「インサイダーズ・ガイド」 / Choosing Your Community:The “Insider’s Guide”
  • 第23章 メンバーシップ・プロセス / The Membership Process
  • 第24章 コミュニティへの優雅な参加 / Entering Community Gracefully
  • 第25章 「受講する中で最も長く、最も高価なパーソナル・グロース・ワークショップ」 / “The longest, most expensive, personal growth workshop you will ever take!”

本書の概要

短い解説:

本書は、エコビレッジやインテンショナル・コミュニティへの参加を検討する人々に向けて、コミュニティの種類、調査方法、訪問時のマナー、メンバーシップ獲得の実践的ステップを提供する包括的ガイドブックである。

著者について:

ダイアナ・リーフ・クリスチャンは、北アメリカのインテンショナル・コミュニティに関する雑誌『コミュニティズ』の編集者を1993年より務める。自身もノースカロライナ州のアースヘイブン・エコビレッジに住み、メンバーシップ委員会を主導。コミュニティ設立に関する著書『Creating a Life Together』も発表している。

テーマ解説:

本書の核心は「理想のコミュニティを見つけ、参加し、そこで成長するプロセスそのものが、自己変容の旅である」というテーマ。単なる居住地選びではなく、価値観の一致、現実的なコスト、人間関係の動態を統合した意思決定が強調される。

キーワード解説

  • インテンショナル・コミュニティ:共通の目的と生活様式を共有するために自発的に形成された居住共同体
  • エコビレッジ:生態学的持続可能性を中核理念とするインテンショナル・コミュニティ
  • コーハウジング:住民が設計段階から参加し、共用施設を持ちながらも個別所有権を維持する住宅形態
  • コンセンサス意思決定:全会一致を目指す合議制の意思決定プロセス
  • 所得共有:全メンバーが収入をプールし、必要に応じて分配する経済モデル
  • プロビジョナル・メンバーシップ:正式メンバーシップ前の試用期間(6ヶ月〜1年)

3分要約

本書は、エコビレッジやインテンショナル・コミュニティへの参加を真剣に考える読者のための実践的手引書である。著者のダイアナ・リーフ・クリスチャン自身がコミュニティ居住者であり、『コミュニティズ』誌の編集者として多くの事例に接してきた経験を活かしている。

本書の第一部では、そもそもなぜ人がコミュニティに惹かれるのか、そしてどのような誤解や恐怖が存在するのかを明らかにする。環境負荷の低減、安全性、健康増進、経済的利益、精神的成長など、コミュニティ生活の多面的な利点が挙げられる一方で、「ヒッピーばかり」「収入を共有しなければならない」「プライバシーがない」といった一般的な誤解も丁寧に解きほぐされる。

第二部では、多様なコミュニティの形態が紹介される。エコビレッジ、コーハウジング、都市型グループ世帯、住宅協同組合、農村自給自足コミュニティ、スピリチュアル・コミュニティ、キリスト教コミュニティ、所得共有コミューンなど、そのバリエーションは実に豊かである。それぞれの特徴、意思決定方法、費用構造、生活の実態が具体的に描かれる。

第三部は「訪問」に焦点を当てる。『コミュニティ・ディレクトリー』やオンライン・データベースの活用法から、訪問先の選定基準、実際の訪問時のマナーまで詳細に解説される。特に「偉大なゲスト」になるためのエチケット——ルールを守り、質問する前に許可を得て、積極的に労働に参加する——は具体的で実践的である。

第四部は「参加」のプロセスである。複数のコミュニティを訪問した後、どのように評価し、どこに「第二の訪問」を行うべきかを判断する。メンバーシップ・プロセスは通常6ヶ月から1年の「プロビジョナル・メンバー」期間を含み、これは相互評価の場である。著者は「最初に誘ってくれたコミュニティと結婚するな」と警告し、慎重な判断を促す。

最終章では、コミュニティ生活が「受講する中で最も長く、最も高価なパーソナル・グロース・ワークショップ」であると述べられる。理想化されたイメージと現実のギャップに悩みながらも、そこで得られる成長とつながりは計り知れない。付録ではピークオイル時代におけるコミュニティの役割も論じられ、持続可能性のより広い文脈が提供される。

各章の要約

第1章 なぜコミュニティなのか?

本書の冒頭で著者は、コミュニティ生活の7つの利点を列挙する。環境負荷の低減、安全性の向上、健康増進、経済的節約、精神的充足、人格的成長、そして楽しさである。デンマークやドイツのエコビレッジの調査データを示し、CO2排出量やエネルギー消費が一般世帯よりも大幅に少ないことを実証する。また、社会的つながりが健康に及ぼす肯定的影響に関する医学研究も紹介される。「コミュニティで子育てをすることの最大の利点は、子供が複数の大人に見守られているという安心感です」と著者は述べる。

第2章 コミュニティ参加に関する10のよくある恐れ

「田舎暮らしは嫌だ」「ヒッピーばかりでは」「貧乏くさい生活では」「カルトでは」など、一般的な誤解に一つ一つ反論する。特に「カルト」概念については詳細に論じ、単に「気に入らないグループ」をカルトと呼ぶのは問題だと指摘する。所得共有コミュニティでも、資産を没収されるわけではないと説明。プライバシーに関しては、コーハウジングの建築設計がプライバシーを確保するよう工夫されていることを示す。著者は「コミュニティに参加しても同化されません。ボーグにはならないのです」とユーモラスに締めくくる。

第3章 コミュニティ生活:日々の営み

ニューヨーク州イサカのエコビレッジでの一日を、リズ・ウォーカーの視点から描写する。朝の自転車ライド、CSA農場での収穫ボランティア、メールのチェック、池での水泳、建築学生へのツアー、共同夕食の調理など、コミュニティ生活の具体像が生き生きと描かれる。この章では「コミュニティ生活の日常とは、単に『持続可能な』技術の問題ではなく、人々との継続的な関わりの問題である」と示唆される。

第4章 エコビレッジ:未来世代のために

エコビレッジの定義としてロバート・ギルマンの「人間規模の、機能が充実した集落」を紹介する。グローバル・エコビレッジ・ネットワーク(GEN)の活動や、世界各地の具体的事例(イタリアのトッリ・スペリオーレ、メキシコのウエウエコヨトルなど)が挙げられる。エコビレッジの5つの特徴として、草の根イニシアチブ、コミュニティ価値の重視、資源の自主管理、共有価値観、教育・デモンストレーション機能が示される。著者は「エコビレッジは未来世代のための『ライフボート・コミュニティ』としても注目されている」と述べ、ピークオイル時代への備えとしての意義を強調する。

第5章 コーハウジング・コミュニティ

コーハウジングの6原則——参加型プロセス、近隣デザイン、共用施設、住民管理、非階層的意思決定、共有経済を持たないこと——を解説する。費用は市場価格の住宅とほぼ同程度だが、一部のコミュニティでは収入に応じた価格設定や政府補助金を活用している。シニア・コーハウジングの新潮流についても触れ、デンマークで1980年代から発展した高齢者向けモデルを紹介する。著者は「コーハウザーは『触れ合い系のもの』を嫌う傾向があるが、それはそれでコミュニティの多様性を示している」と観察する。

第6章 都市型コミュニティ:グループ世帯と住宅協同組合

都市型コミュニティの多様性——ロサンゼルス・エコビレッジのような都市型エコビレッジから、学生協同組合、高齢者住宅協同組合まで——を概観する。住宅協同組合の歴史をロッチデール先駆者協同組合に遡り、その価値観(自助、自己責任、民主主義、平等、連帯)を説明する。学生協同組合の例として、バークレー学生協同組合やNASCO(北米学生協同組合機構)を挙げ、「大学生活で最も重要な学びは教室ではなく協同組合で得られる」という元居住者の言葉を引用する。

第7章 農村自給自足コミュニティ、会議・リトリートセンター

バーズフット・ファーム、サンドヒル・ファーム、エッジズ・コミュニティなどの農村コミュニティの実例を示す。これらのコミュニティはエコビレッジと異なり、必ずしもモデル・デモンストレーションサイトを目指しておらず、「ただ単に家族や友人と質素な田舎暮らしをしたい」という志向を持つ。一方、会議・リトリートセンター型コミュニティ(ロストバレー教育センター、ブライテンブッシュ温泉など)は、教育プログラムや宿泊施設を外部に開放している。ゲイ&レズビアン・コミュニティ(ショートマウンテン・サンクチュアリなど)も紹介される。

第8章 スピリチュアル・コミュニティ

ラマ・ファウンデーション、ザ・ファーム、シリウス・コミュニティなど、精神的に折衷的なコミュニティと、アナンダ・ヴィレッジやアボード・オブ・ザ・メッセージのような特定のスピリチュアル実践を持つコミュニティを区別する。カンフィル・コミュニティについては、ルドルフ・シュタイナーの思想に基づき、発達障害者と共に暮らす「真のエコビレッジ」として特筆される。著者は「スピリチュアル・コミュニティはルールが厳格な場合が多い。夜明けに起きて瞑想する生活に耐えられるかどうか、よく考えるべきだ」と注意を促す。

第9章 キリスト教コミュニティ

キリスト教コミュニティを4タイプ——親交の場、観想的カトリック修道会、救済志向プロテスタント、奉仕志向プロテスタント&カトリック——に分類する。コイノニア・パートナーズ(ハビタット・フォー・ヒューマニティ発祥の地)、ジーザス・ピープルUSA、カトリック・ワーカー運動、ラルシュ(ジャン・ヴァニエ創設)などの具体例を詳述する。フッター派やブルーダーホフのようなアナバプテスト系コミュニティについては、資産共有や厳格な規則に触れつつ、客観的に紹介する。著者は「LGBTに閉ざされたコミュニティや環境に無関心なコミュニティには違和感を覚えるが、奉仕に生きるキリスト教徒の姿には深く感動する」と率直な感想を述べる。

第10章 所得共有コミューン

所得共有コミューンは全コミュニティの約10%に過ぎないが、その存在感は大きい。フェデレーション・オブ・イーガリタリアン・コミュニティーズ(FEC)の原則——土地・労働・収入の共有、非暴力、必要に応じた分配、平等な意思決定参加——を紹介する。メリットとして「資本主義の直接的な転覆」「深い人間関係」「生活の質の向上」を挙げる一方、デメリットとして「親密すぎる」「持ち帰れる資産がない」「効率性の問題」「依存関係のリスク」も率直に論じる。ツインオークスのカット・キンケードの言葉を引用し、「病気になっても仕事を休める。病院に行っても請求書を心配する必要がない」と所得共有の安心感を伝える。

第11章 費用はどのくらいか?

コミュニティ参加費用の基本原則——持ち家を買える人ならコミュニティにも参加できる、しかし参加費が安いと退出も容易——を解説する。太平洋岸北西部のコミュニティを例に、購入型コーハウジング($175,000〜$350,000)から賃貸型都市グループ世帯(月$300〜$600)、非営利組織が所有するコミュニティの低参加費($1,000前後)まで、多様な費用構造を表で示す。アースヘイブンではスウェット・エクイティ(労働を費用に換算)のオプションも提供されている。著者は「若者にはまず働いて貯金し、その後コミュニティに移る選択肢を勧める。キャンバス張りのユルトで何年も凍えながら暮らすのはお勧めできない」と現実的なアドバイスを述べる。

第12章 コミュニティ生活には何が必要か?

コミュニティ生活を成功させる個人の資質——自信、自己受容、アサーティブネス、謙虚さ、奉仕の精神——を列挙する。逆に「コミュニティを『必要とする』人はうまくいかない傾向がある」と指摘する。マリポサ・グローブのメンバー選考基準(ダイバーシティへの熱意、家事の平等な分担、コンセンサス能力、紛争解決スキルなど)を引用し、コミュニティが新メンバーに求めるものを明確化する。著者は「コミュニティは『あなたがいることで私たちがより良くなる』人を求めている」と要約する。

第13章 『コミュニティ・ディレクトリー』、インターネット、そしてあなた

コミュニティ調査のためのリソース——FICの『コミュニティ・ディレクトリー』(印刷版・オンライン版)、『コミュニティズ』誌の「コミュニティ会員募集」広告、Google検索、Intentional Communities Database、Wikipedia——を体系的に紹介する。オンライン・リスティングの注意点として「誰でも自分のコミュニティを登録できるので、誇張や理想論には注意が必要」と警告する。信頼できるコミュニティの特徴として「設立から数年経過している」「複数のメンバーがいる」「明確なウェブサイトがある」「写真で人々が幸せそうに見える」を挙げる。

第14章 訪問するコミュニティの選定基準

自分の優先順位——価値観、気候、家族や友人への近さ、仕事の機会、費用——を明確にするためのワークシート的なアプローチを提供する。コミュニティの規模(小規模は親密だが離脱の影響大)、土地所有形態(個人所有か共有か)がメンバー選考の自由度に与える影響を論じる。特に501(c)(3)非営利法人が所有するコミュニティでは「参加費が低いが退出も容易」「若者が多く転出入が激しい」傾向があると分析する。著者は「コミュニティ探しを『理想の相手探し』ではなく、まずは『情報収集の旅』と考えなさい」と助言する。

第15章 コミュニティ探しの長旅

ジェーン・ギラが5ヶ月かけて16のコミュニティを訪れた実体験を綴る。カトリック修道院からヒッピー・コミューン、エコビレッジまで縦断的に訪問し、各コミュニティの意思決定方法(アベスの独裁から厳格なコンセンサスまで)の違いを観察する。特に印象的なのは「決断が遅い」「噂話禁止」「全員がアベスと毎月面談」といったカトリック修道院のユニークな慣行である。この旅を通じて彼女は「自分にとって最も重要なのは精神的信念であり、環境に優しいビジョンだけでは不十分」と結論づける。

第16章 訪問の計画

訪問計画の実践的ステップ——事前予約の徹底(突然の訪問は厳禁)、訪問期間の設定(最低5日間を推奨)、宿泊・食事の手配、パッキングリスト(作業用手袋、生分解性シャンプー、懐中電灯、テント、音楽楽器)——を詳細に示す。ビジター・プログラムや「コミュニティ体験週間」を活用すれば、「コミュニティの感覚」を味わえる可能性が高いと指摘する。ツインオークスのビジター・プログラム責任者は「紹介状すら書けない人は、おそらくコミュニティ生活も難しい」と率直に語る。

第17章 コミュニティ探求者の日記より

スーとジェオフ・ストーン夫妻が複数のコミュニティを訪問した際の日記を抜粋する。アーカンソー州のコミュニティでは冬至の儀式とスウェット・ロッジに感動する一方、トイレ問題や寒さに悩む。マサチューセッツ州のシリウス・コミュニティでは「手をつないで沈黙」から始まる食事と、親切でリラックスしたメンバーに魅了される。しかし「ほとんどのメンバーがコミュニティ外で働いている」「現実には教会に近い」という違和感も抱く。最終的に彼らはノースカロライナ州のアースヘイブン・エコビレッジに参加する。

第18章 素晴らしいゲストになる方法

「偉大なゲスト」になるためのエチケット——ルールを守る、質問する前にタイミングを計る、エネルギーに敏感になる、積極的に労働する、ミーティングでは発言せず観察する——を詳細に解説する。反面教師として「予告なく現れる」「観光気分でビデオ撮影する」「ペットを連れてくる」「U-Haulトラックで引っ越してくる」といった迷惑ゲストの逸話をユーモラスに紹介する。「素晴らしいゲスト」の例として、韓国から来た仏教アカデミー事務局長(言葉の壁を超えた静かな中心性)や、ニューヨークの調査記者(本物の人間への関心)を挙げる。

第19章 真剣にコミュニティを求めて

パトリシア・グリーンと夫ジョンの6年にわたるコミュニティ探索の記録。彼らは理想のコミュニティとして「内部で結束し、一緒に食事し、ビジネスと感情の共有のための定期的なミーティングを持ち、土地で収入を得られる可能性がある場所」を求める。しかし現実のコミュニティでは「100ドルの宿泊費を請求された」「参加費$34,000+家屋建設費$75,000は高すぎる」などの障壁に直面する。彼らは「コミュニティに見切りをつけて家を売ってしまった」という過ちを犯し、教訓を得る。結論として「手頃な価格のコミュニティを低人口地域のゾーニングなしの場所で見つけるのは至難の業」と認めつつも、探索を続ける決意を示す。

第20章 訪問の評価

健全なコミュニティの兆候(メンバーが概ね明るい、子供が幸せそう、仕事のパーティーを楽しむ、ミーティングでの敬意、笑顔とハグ、音楽とアート)と、苦悩の兆候(低エネルギー、無関心、不全感、サボられた建物)を対比させる。しかし「見た目がすべてではない」——訪問時の季節、その場にいる特定の人々、差し迫った出来事(出産、死、離脱)が印象を大きく歪める可能性がある。また「退去メンバーの不満話は鵜呑みにするな」「完成途中のプロジェクトの山はコミュニティが『幼児期』にある証拠に過ぎない」と戒める。

第21章 二度目の訪問

二度目の訪問での評価基準——価値観の共鳴、全体的な友好性、日常生活のスタイル、美的感覚、子供のニーズ、潜在的な友人、住宅の現実、資金調達の可能性——を提示する。特に「共有された使命と目的」の重要性を強調し、これが欠如しているコミュニティでは「ある人はXのためにいると思い、ある人はYのためにいると思い、絶え間ない対立が生じる」と警告する。ツインオークスのカット・キンケードの逸話を引用し、「コミュニティの公表された目標を読み、それを信じなさい。行動が言葉と一致しなくても、その目標は多くのメンバーに深く尊重されている」と助言する。

第22章 コミュニティ選択:「インサイダーズ・ガイド」

土地所有権の種類(全員所有 vs 個人所有 vs 一人所有)が権力関係に与える影響を分析する。「一人が所有し他全員が借家人」という状況は「封建領主と農民」のような権力不均衡を生み、紛争の温床になる。財務情報の開示を求めることの重要性(「蔵書を見せてください」と率直に尋ねよ)、退出時の資金返還ポリシー、除名条件などを詳細に論じる。法的エンティティ(LLC、非営利法人、パートナーシップ)ごとのメリット・デメリットも比較する。「最初に誘ってくれたコミュニティと結婚するな。まず何人かと『デート』しなさい」と繰り返し強調する。

第23章 メンバーシップ・プロセス

「プロビジョナル・メンバー」期間(通常6ヶ月〜1年)の意義——相互スクリーニングと文化への適応——を説明する。アンケートや面接で尋ねられる個人的質問(健康状態、精神状態、薬物・アルコール履歴、家族問題、恋愛状況)の背景には「コミュニティは文字通り一緒にベッドに入るようなもの」という認識がある。コミュニティが厳格な審査を行うのは「過去に重大な問題を抱えたメンバー(横領者、違法移民と偽装結婚したメンバーを恐喝した男など)を経験したから」である。著者は「重大な問題があっても正直に話すべき。隠すよりずっと良い結果になる」と助言する。

第24章 コミュニティへの優雅な参加

新しいコミュニティに受け入れられるための実践的アドバイス——自信と謙虚さのバランス、労働時間の記録のような「左脳的プロセス」への協力、エネルギー・エチケット、過剰な発言を控え労働で示す姿勢、性的エチケット(新メンバー期間中の恋愛は避けよ)——を提供する。オオカミの群れに新入りが加わる儀式(遠吠え→匂いを嗅がせる→徐々に接近→服従の姿勢を見せる)を比喩として、コミュニティ参加の適切な態度を描く。著者は「謙虚さとは自己卑下ではなく『まだ学ぶべきことがある』という前提である」と定義する。

第25章 「受講する中で最も長く、最も高価なパーソナル・グロース・ワークショップ」

コミュニティ生活の現実——ハネムーン期、幻滅期、受容と理解の段階——を描く。ラリー・カプロウィッツの「コミュニティの悪い日」(雨続き、パイプ破裂、作物全滅、細菌感染、パソコンのウイルス、人間関係の破綻、シラミ)はユーモアを交えてコミュニティの厳しさを伝える。ロベルタ・ウィルソンの「ウィンスロー・コーハウジング」の物語(理想主義が現実にぶつかり、離婚や死を経験しながらも「コミュニティが私たちを変えている」と気づく)は勇気を与える。著者は「コミュニティは自分自身の暗い隅々と向き合い、成長する場である」と結論づける。


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