よくある質問 神経変性疾患

この記事は約11分で読めます。
Generic selectors
Exact matches only
記事タイトル検索
記事内容検索
Search in posts

11/19 脳の疲れとは?

いつも色々な情報ありがとうございます。認知症患者は脳が疲れると介護職の方によく言われるんですが、どういう状態なのでしょう?

疲れたらどうすればいいんですか?疲れることは悪いことですか?

回答

脳を起因して生じる疲労感という意味を比喩的に言われているのだと思いますが、
そういう正式な医学用語があるわけではなく、またその情報では本当に脳が原因かどうかもわからないため、どういう状態かも判断ができません。

認知症患者さんで脳疲労と呼ばれるような症状を無理やり憶測するなら、自律神経障害の可能性はあります。認知症患者さんでは非常に一般的に起こります。

原因はわかっていませんが、仮説としてはアセチルコリンと呼ばれる神経伝達物質を分泌する機能が障害を受けることが可能性として考えられえています。また、タウやアミロイドなどの異常タンパク質の脳部位への蓄積によって、脳のネットワーク活動が難しくなることによっても生じます。

 

ただ、認知症患者さんの症状は実際には非常に多層的に多くの原因が関与しているため、様々な原因が考えられますし、どういう状態で何をどうすれば改善するかとなると、情報がない中で具体的には述べにくいです。

あえて一般化した話をしますと、根治療法を目指すならリコード法に従った治療を行う。

もう少し具体的には、

  • 概日リズムを意識した治療方法
  • 腸と血液脳関門(脳のゲート)を意識した治療方法
  • 認知症患者さんに欠乏しがちなビタミンやミネラルなどの補充

などは万人向けにすすめられます。

特に腸と脳関門のバリア修復のための小麦粉を制限する、グルテンフリーダイエットは、きちんと2~3ヶ月行えば、リコード法に取り組んでいる患者さんで脳疲労と呼ばれるような症状が改善したということが、けして少なくない割合であるようです。

「brainfog」 というキーワードや、「グルテン」+「血液脳関門」 で検索してみて、情報を得てみると良いかもしれません。

 

”仮に”脳疲労と呼ばれるものが血液脳関門の破れによって起こっているのであれば、それは病気や症状を進行させるという意味では悪いことです。

なぜなら脳のゲートが破壊されることで、体の血液内にある異物が脳の中に入り込んで、脳の中で悪さをすることによって生じている状態に置かれているからです。

11/7 レビー小体型認知症にリコード法は効果があるのか

こんにちは。軽度認知機能障害と診断されリコード法を始めましたが、アルツハイマーかレビーか診断がついていません。

妄想の内容などからレビーかも…と言われました(来月結果が出ると思います)。 もしレビーだった場合、

  1. リコード法の効果はあるのでしょうか?
  2. レビーは36の穴とは別な原因からくるものなのですか?

よろしくお願いします。

回答

まずリコード法の効果があるかという問いについてですが、レビー小体型認知症患者さんでリコード法を行われている方は一定数いらっしゃるようです。

ブレデセン博士らの報告によると改善は示しているとのことですが、ただ十分なデータがないため、公には公表できる段階ではないとも述べています。

その他、参考になりそうな非公式の発言をピックアップすると、

「パーキンソン病とレビーはリコード法の区分でいう3型に類似する。」

「レビーは一般的に毒素と関連する。化学毒素、金属、生物毒素のすべてが可能性として考えられる。レビー小体型認知症は毒素のチェックが必須だ。」

「あるレビー患者は、セントラルヒーティングシステムの住宅に住んでおり、完全にカビに囲まれた環境の中に住んでいた。」

あたりでしょうか。

 

レビー小体型認知症とアルツハイマー病における36の穴の共通点ですが、アルツハイマー病は知られているようにアミロイドβやタウが蓄積し神経細胞にダメージを与えることで引き起こされると想定されている神経変性障害です。

そして36の穴とは、もともとは遺伝子解析から導き出されたアミロイドβ産生またはアミロイドβ毒性に寄与する因子の数だったのですが、アミロイドβの解決だけでアルツハイマー病の代謝障害は構成されているわけではなく、実際にはアミロイドβと直接的には関与しない発症寄与因子も、ブレデセン博士らグループの調査により独自に追加されているのだろうと憶測しています。

そのため、「36の屋根の穴」という言葉自体は若干比喩的に、多因子疾患であることを示す言葉として用いられているとぼくは理解しています。

 

一方で、レビーはαシヌクレインというタンパク質が脳内の神経細胞、非神経細胞の両方に凝集したものが蓄積することを特徴とする神経変性障害です。

αシヌクレインも生理学的な役割をもっており、正常に機能する限りはヒトに有益な作用をもたらすタンパク質であろうと考えれていますが、アミロイドβやタウほどではないにしても長く(30年)研究されている割にはその役割は良くわかっていません。

αシヌクレインは脊椎動物しかみられないことから、神経細胞やシナプス機能に直接関わる必須のタンパク質ではなく、ドーパミン、ミトコンドリア、分子シャペロンなどと関わる複数の機能をもつタンパク質ではないかと考えられています。[R]

最近の説のひとつには、αシヌクレインがDNAの修復に関わるのではないかというものがあります。[R]

そういったことから、レビー小体型認知症におけるαシヌクレインまたはその異常な蓄積(シヌクレイノパチー)はアミロイドβほどには基礎研究レベルで実態がわかっておらず、少なくともブレデセン博士が提示した36の穴のような形での寄与因子のリスト化はなされていません。

 

おそらくレビー小体型認知症は、アルツハイマー病におけるアミロイドβほどには、疾患の発症に寄与する因子の数はないと思います。

とはいえb多因子性であると考えることができる基礎研究の証拠は多数あり、また仮に多因子疾患ではなかったとしても、そのことは多因子を標的とした治療が有効ではないことを意味しません。

ただ、先程の述べたように具体的なリコード法の実行項目(特に3型プロトコル)の多くは、実質レビー小体型認知症に寄与または関連する因子、障害として研究されている標的と重複します。

重複部分を簡単に分けると、トリガーとしての毒素の解毒、異常タンパク質が与えるミトコンドリア、神経細胞障害の保護、異常タンパク質の修復、異常タンパク質の排出経路などがあると思います。

レビー小体型認知症について、網羅的に調べたわけではないので一例ですが、

・腸内環境の問題
・ミトコンドリア機能障害
・プリオン増殖(金属が深く関与する)3型
・オートファジー障害
・グルタミン酸受容体の過剰活性
・小胞体ストレス
・レム睡眠行動障害(3型)
・細胞内カルシウムの恒常性破綻
・アセチルコリンの低下

レビー・パーキンソン 19の治療アプローチと88の改善方法
レビー小体型認知症・パーキンソン病 多標的治療戦略サイトご利用には利用規約・免責事項への同意が必要です関連記事レビー小体型認知症について調べてみたレビー小体型認知症 15のアプロー...

などが寄与因子、または関連因子である可能性として研究者から提案されています。

36の穴の多く、またはリコード法で採用されている治療方法とも重複するため、リコード法ののどの部分を強調して行うかという違いに行くつくのではないかと想像しています。

 

以下の標的も一例ですがリコード法の治療プロトコルの実行においては、明確には治療標的化してはいないと思います。

それぞれの因子は関連しあっていることが多いので、直接的には標的化していなくても改善効果をもたらす可能性はあります。

・αシヌクレイン(シヌクレイノパチー)の蓄積

αシヌクレインの機能・凝集阻害剤
レビー小体型認知症・パーキンソン病・多系統萎縮症サイトご利用には利用規約・免責事項への同意が必要です関連記事レビー小体型認知症について調べてみたレビー小体型認知症 15のアプローチ...

・低い尿酸値
・有毒化学物質ロテノン
・リソソーム障害
・ドーパミン作動性ニューロンの障害

また、遺伝的なリスクの重複に関しては、関連研究があり、アルツハイマー病とレビーとではリスク遺伝子に強い関連があることが示されています。(特にApoE4遺伝子陽性のレビーと)

(アルツハイマー病とパーキンソン病では遺伝的リスクはほとんど関連しません)

Genome-wide analysis of genetic correlation in dementia with Lewy bodies, Parkinson's and Alzheimer's diseases
The similarities between dementia with Lewy bodies (DLB) and both Parkinson's disease (PD) and Alzheimer's disease (AD) are many and range from clinical present...

純粋なレビー小体、またはパーキンソン病患者でもApoE4陽性であることがあり、この場合はレビー病理の重症度関連するようです。

そして、たぶん、ここが重要なポイントだと思うのですが、ApoE4遺伝子が陽性であれば、多くの場合、レビーとアルツハイマー病の混合病変を示します。

レビー小体型認知症について調べてみた。
レビー小体型認知症 & パーキンソン病サイトご利用には利用規約・免責事項への同意が必要です関連記事レビー小体型認知症について調べてみたレビー小体型認知症 15のアプローチと...

つまり純粋なレビーは仮にそう診断されたとしてもまれで、程度の差はあれどアミロイドβ病理が関わることがほとんどです。

アミロイドβ、タウ、αシヌクレインはそれぞれ相互作用するため、進行に伴って片方が一方を増幅させる可能性もあります。

そのことから、何をどの程度、どのように取り組むかという配分の問題は考慮しなければなりませんが、レビーと診断された方がアルツハイマー病(アミロイドβ)への対策は何もしなくても良い、という考えは多くの人で進行後に困難なリスクに面する可能性を生むように思います。

先程、低用量アスピリンの件で相談した者です。血圧降下剤のアムロジピン2、5mgとオルメサルタン20mgも1錠ずつ服用しています。

Lードバはパーキストン配合剤L100です。あと、グルタチオンとシチコリンの点滴を受けています。本来なら医師に相談すべきなのですが、3つの病院にまたがりお世話になっているため中々話ができていません。すみません、よろしくお願いします。

回答

かなり幅広くそれぞれの治療を行う必要があるとは感じています。グルタチオン、シチコリンは保険適用で改善が見られているのであればぼくなら継続します。予算が厳しいときはサプリメントも検討します。

個人的に取り組んだほうがいい改善方法というのは、ちょっと多すぎて書ききれませんが、基本はリコード法とほぼ同じと思ってください。タウ対策は、どこまでつっこんで行うかによってかなり変わってきます。

自然療法的な方法であれば、リコード法にも多く含まれています。

  • 運動
  • 断食
  • クルクミン
  • PQQ
  • レスベラトロール

などです。

さらに個人的には、

  • リチウム
  • オリーブリーフ
  • ガストロジン
  • トレハロース

などを加えると思います。

さらに、もっと強力に行うなら医薬のオフラベル使用などが(お医者さんと相談して)選択肢としてあります。

有害金属のチェックとキレートもポイントです。

母が大脳皮質基底核変性症です。低用量アスピリンの摂取を検討しているのですが、朝はプペルジンAを夕方にLードバを一錠飲んでいることと高齢であるため、躊躇しています。

また、Lードバは1日6錠処方されているのですが副作用が気になるので、いずれやめたいと思い3ヶ月かけて減薬しました。色々書籍を参考にもするのですが理解が十分でないため混乱しています。アドバイス頂けるとありがたいです。

回答

こんにちは!

大脳皮質基底核変性症は異常なタウタンパク質(タウオパチー)が神経細胞、グリア細胞に蓄積している病気です。

しかし、タウだけではなくアルツハイマー病やレビー、パーキンソン、前頭側頭葉変性症で観察される異常タンパク質が見られることもあり、患者さんによってそういった病理や症状など個人差が大きい疾患としても知られています。

 

大脳皮質基底核変性症はアルツハイマー病と同じ異常タンパク質(アミロイドβ)も、60%の確率で観察されます。

リコード法はその特性上、必ずしもアルツハイマー病ではないから効果がないとはならないのですが、アルツハイマー病対策としてのリコード法も大脳基底核変性症に効果を示す可能性があると考えることは十分考えられると思います。

 

ぼくの基本的な認識としては大脳皮質基底核変性症は、非定形のパーキンソン病であり、タウの除去を中心とし、パーキンソン病で考えられる複数の代謝障害ベースの病因の改善を目指すのがもっとも、可能性の高い方法ではないかと思っています。

パーキンソン病(覚書) 作成中
サイトご利用には利用規約・免責事項への同意が必要です「より早い診断と治療がこの病気の進行を防ぐだろう、というのが私の洞察だ。」ジェームズ・パーキンソン概要パーキンソン病の多様な症状...
レビー・パーキンソン 19の治療アプローチと88の改善方法
レビー小体型認知症・パーキンソン病 多標的治療戦略サイトご利用には利用規約・免責事項への同意が必要です関連記事レビー小体型認知症について調べてみたレビー小体型認知症 15のアプロー...

 

パーキンソン病に関していいますと、リコード法では、パーキンソン病の病因のひとつとして毒素との関連を疑っており、3型のプロトコルにそって行ってみることが推奨されています。

つまり毒素の検査と特定、そして毒素へ向けた治療です。

その他、潜在的な治療候補として、タウの凝集阻害とクリアランス、ミトコンドリア対策、酸化ストレスの軽減、オートファジーの活性、毒素や重金属がある場合はそれらの除去。(大脳皮質基底核変性症も鉄の沈着が疑われています)など、リコード法の治療プロトコルと共通する部分は少なくありません。

 

高齢であるということですので、その他診断されてどの程度進行がすすんでいるのか、本人のモチベーションがどのようなのものなのかも勘案しながら、目標設定をどこにおくかも検討していく必要があると思います。

(積極的な改善を狙うのか、進行の維持ができれば良しとするのか、または症状の緩和、QOLを高める方向で行くのかなど)

 

低用量アスピリンは、メリット・デメリットがあるため判断が難しいのですが、ApoE4であればメリットが大きいかなと思っています。鍵はその他の脂肪酸ではないかと思います。

アスピリン 7つの抗認知症メカニズム

抗炎症性脂質メディエーター(SPM)の神経保護効果/Specialized pro-resolving lipid mediator

L-ドーパは、大脳皮質基底核変性症での奏効率は2割か3割だったと思いますが、症状の対策のおくすりなので、単純に投与してみて症状で(QOLで)その量の良し悪しを判断しても良いように思います。

個人的には日中と夜間で量を変化させたほうが好ましいとは思っています。(活動的な日中を多めに)

タイトルとURLをコピーしました