デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)とアルツハイマー病 DMNを変調させる20の方法

サイトのご利用には利用規約への同意が必要です

瞑想・呼吸 認知症症状・BPSD 常同行動 興奮・攻撃・妄想 介護者のうつ対策 脳機能

デフォルトモードネットワークと神経活動

概要

脳のアイドリング

脳の認知機能は、脳の個々の領域が独立して活動しているのではなく、脳の異なる複数の領域が活性し機能的な接続されることによって動作する。こういった脳の活動パターンは細かく存在し、研究者によっていくつかの分類がなされている。

大規模のものでは以下の6つの脳ネットワークが研究によって特定されている。

  • デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)
  • 背側注意ネットワーク(DAN) 能動的注意 予期せぬ出来事への自発的な注意
  • 腹側注意ネットワーク(VAN) 受動的注意
  • サリエンスネットワーク(SN)
  • 前頭頭頂制御ネットワーク(FPN)
  • 横方向視覚ネットワーク(LVN)

さらに、主要な安静状態ネットワーク(RSN)には以下の3つの分類があり、瞑想やアルツハイマー病とも重要な関連性をもつことが知られている。

  • デフォルト・モード・ネットワーク(DMN) 雑念
  • サリエンスネットワーク(SN) 切り替え
  • セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN) 集中

https://www.pnas.org/content/111/49/17654

デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)は、意識的な活動を行っていない時、ぼんやりとしている時の主要な脳の静止状態ネットワーク(RSN)。

アルツハイマー病や自閉症患者の脳ではDMN領域に異常があることが明らかとなっており、DMNと関連した研究対象となっている。

https://en.wikipedia.org/wiki/Large_scale_brain_networks

デフォルトモードネットワークの歴史

脳は常に忙しく活動

脳波を発見したハンス・バーガーは、被験者の脳波を計測したところ休息中であっても脳波が検出されたことから、脳は常に忙しく活動しているという考えを1929年に発表した。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20184182

当初は彼の考え方は真剣には受け止められていなかったが、後に安静時であっても脳の代謝は活発に行われることが発見され、1970年代には、脳前部の血流が休息中に最も高まることが観察された。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18400922

休息中の高い脳活動

脳のエネルギー消費は集中的な精神作業に関わるときであってもベースラインの5%未満しか増加しない。脳細胞の維持や修復には20%が使われていない。

2001年にワシントン大学医学部のマーカス・レイクル博士は休息中にも脳が常に高いレベルで活動しており、残りの約75%がこの休息時の脳活動に使われていると考え、その状態をデフォルトモードと名付けた。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11209064

複雑なDMNの活動

このデフォルトモードは、目標指向的行動をとっている間は中断され、受動的に思考が休んでいる時にのみアクティブであると考えられたことから、タスクネガティブネットワークとも考えられた。

しかし、後の研究で、目標的な指向でも自伝的記憶などの内部的なものであったり、将来の計画などにおいてもDMNが関与することが実証されており、デフォルトモードネットワークの受動的な概念や役割は現在ではより拡張された複雑なものとなっている。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3349953/

マインドワンダリングとDMN

デフォルト・モード・ネットワークは、特に簡単で退屈な、または高度に実践化され自動化されたタスクに焦点を当てている時にも一時的に関与する。こういった活動は、マインドワンダリングと呼ばれる心がさまよう状態を誘導しやすくする。

マインドワンダリングとは、覚醒時に目の前のタスクとは関係のない様々な思考が、心の中で自由にわき起こる現象をさす。マインドワンダリングには過去ことを思い出す、将来の出来事想像する、他者の意図理解などといったことが含まれる。

このマインドワンダリングは脳の安静状態の一パターンとして捉えられていたが、実際にはデフォルト・モード・ネットワークの高い代謝活動に寄与する可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7485619

マインドワンダリングは、脳の整理

思考の大半がマインドワンダリングに費やされる

一般に人は一日のうちの大半の(47%)思考活動を、直接行っている活動とは関係のない、マインドワンダリングによって費やすことが研究によって明らかになっている。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20463201

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23964225/

デフォルトモードネットワークの機能と活性

デフォルトモードネットワークは、精神的な休息状態だけではなく、以下の異なる機能に関与していることが知られている。

自己について考える
  • 自伝的情報:自分に関する事実や出来事の記憶を思い出す
  • 自己参照:自己の特性と記述について考える。
  • 自分の感情:自分の感情状態について考える。
他者について考える

心の理論:他者の考え、そして他人が知っているかもしれない、または知らないかもしれないことについて考える。

  • 他者の感情:他の人々の感情を理解し、感情に共感する。
  • 道徳的推論:正しいまたは不正な行いの結果を判定する。
  • 社会的評価:社会的概念に関する善悪の態度を判断。
  • 社会的カテゴリー:重要な社会的特徴と地位をもつグループについて振り返る。
過去を思い出して未来を考える
  • 過去を思い出す:過去に起こった出来事を思い出す
  • 未来を想像する:将来起こるかもしれないイベントを想像する
  • エピソード記憶:時間内の特定のイベントに関連する詳細な記憶
  • 物語の理解:物語を理解し、思い出す

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3553600/

https://en.wikipedia.org/wiki/Default_mode_network

ストーリー理解

映画鑑賞中のDMNとの相関

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18255037

ナレーション付きのストーリーは、意味のある順序で聞こえた場合にのみ応答する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21414912

話し言葉と書き言葉、両方でのDMN応答

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24089502

視覚的な美しさ

素晴らしい芸術作品、美しい建築物、手付かずの自然の風景など、最も感動的な画像は、主題に関係なく、DMN活動の強いスパイクを引き起こす。

https://www.sciencealert.com/a-core-part-of-our-brains-may-contain-a-universal-code-for-what-we-find-beautiful

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24562737/

課題の終了直後

参加者は課題終了後、数秒以内にデフォルトモードネットワークを活性化させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21282630

デフォルト・モード・ネットワークの心理学的利点

創造性

単調なタスク課題によって生じたマインドワンダリングは、創造的な問題解決の促進となる可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22941876/

実験環境においては、マインドワンダリングは個人の創造性には寄与しない。チームへのアンケートでは仕事の休息時間中の空想の多さが、創造性と関連する可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28458764/

孤独の軽減

社会交流で得られる幸福、愛、絆などのポジティブな感情は、実際上だけではなく空想的な想像力からも得られる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25584779/

重要と感じている他者について空想することは、孤独感を穴埋めすることができる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26192399/

心理社会的適応

最近の研究では、人が人生の大半に費やす空想内容は、主に社会的なものであることが示されている。サンプリング研究の結果から、社会的な空想は、人生の重要な出来事に対する社会的感情的な適応を促進する機能として存在している可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26834685/

目標の洗練化

マインドワンダリングによって未来を思考することは、個人の目標を洗練化していくことと関連しており、実際の行動が伴わなくても目標をより具体的することができる。

このプロセスの強さは、海馬と安静時の前補足運動野(pre-SMA)との機能的接続性の個人差に関連しており、想像は抽象的な目標をより具体的な計画へと変えていくためのサポートを行っている可能性がある。

ポジティブ思考はマインドワンダリングの一般的な思考形式であり、それによって自分が何をすべきか、どのようにそれを行うかについての決定をサポートすることを示唆する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27443852/

前補足運動野

https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E5%89%8D%E8%A3%9C%E8%B6%B3%E9%81%8B%E5%8B%95%E9%87%8E

脳内の安静時ネットワーク

3つの安静時ネットワーク相互作用と脳活性部位

トリプルネットワークモデル。 (a)顕著ネットワーク(SN、黄色)、中央管理ネットワーク(CEN、青色)、およびデフォルトモードネットワーク(DMN、赤色)のローカリゼーション。 (b)トリプルネットワークモデルの基本的な相互作用。 SNは、感覚および辺縁系のソースからの入力を受信して​​統合し、恒常性のニーズに基づいてCENとDMNを切り替えます。 CENとDMNは逆の関係にあり、SNにリレーされます(許可を得て、メノン#(2011)エルゼビアからの図を改作) 

https://www.researchgate.net/figure/Triple-network-model-a-Localization-of-the-salience-network-SN-yellow-the-central_fig3_303860544

デフォルト・モード・ネットワークは、多くのつながりが集まるDMNハブと、いくつかのサブネットワーク(aDMN、pDMN)のコンポーネントが現在の研究において示されている。

デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)

DMNハブ(自己に関する情報)

  • 後帯状皮質(PCC) (注意に関する知覚情報と記憶を組み合わせる)
  • 内側前頭前野(mPFC) (個人情報、自伝的記憶、将来の目標、親しい人に関する意思決定)
  • 角回 (知覚、注意、空間認知、行動を結びつける)
後帯状皮質

MRI posterior cingulate.png

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E5%B8%AF%E7%8A%B6%E7%9A%AE%E8%B3%AA

内側前頭前野

The plasticity in medial prefrontal cortex (mPFC) underlies the changes in self preferences to match another's through learning. Modified from Fig. 2B from Garvert et al. (2015)

https://scientiaportal.wordpress.com/tag/medial-prefrontal-cortex-mpfc/

角回

「角回」の画像検索結果

https://www.wikiwand.com/ja/%E8%A7%92%E5%9B%9E

背側内側サブシステム(aDMN)

現在の自己反省や精神状態、個人的な目標

  • DMNハブ
  • 背側内側前頭前野(dmPFC)
  • 側頭頭頂接合部(TPJ) (例.自己認識の認知障害の度合いと実際の不一致)
  • 側頭葉 (社会的意味、概念的知識の探索)
  • 側頭葉内側部 (特に社会的な抽象概念)

内側側頭サブシステム(pDMN)

自伝的記憶、将来の自分の出来事の想像
  • DMNハブ
  • 海馬 (新しい記憶の形成、過去の記憶、未来の想像)
  • 海馬傍回 (空間認識、空間シミュレーション)
  • 脳梁膨大後皮質(RSC) (空間ナビゲーション)
  • 後下頭頂葉(pIPL) (聴覚、視覚、体性感覚情報と注意の接合)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4039623/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4751480/

セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)

  • 背外側前頭前野
  • 前頭眼野
  • 背側内側前頭前野
  • 頭頂間溝
  • 頭頂葉

セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)は前頭頭頂注意ネットワークとも呼ばれる。DMNと対照的に、目の前にあるタスクに集中して活動する時に活性化される脳内ネットワーク。

CENとSNが活性化されているときは、DMNの活性は低下することがMRIの研究で一貫して示されており、DMNの活性を鎮めるには何らかのタスクに集中しCENを活性化させることで可能となる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3290768/

サリエンス・ネットワーク(SN)

  • 背側前帯状皮質
  • 前頭島皮質
  • 扁桃体
  • 腹側中脳
DMNとCENの切り替え

サリエンスネットワーク/ 顕著性ネットワークは、体内部の感覚や外部からの刺激にによる感覚を制御する際に活性化される脳内ネットワーク。「気づき」を管理する。

SNで活性化される眼窩前頭皮質の内側領域は、顕著性ネットワークハブ、ACC、および島と高度に相互接続されており、DMNとCENの切り替えに関わる。

マインドフルネス瞑想はこの切り替えネットワークであるSNを活性化させることにより、制御的にDMNを鎮めるかもしれない。

デフォルト・モード・ネットワークとアルツハイマー病

DMNと重複するアルツハイマー病損傷脳部位

デフォルトモードネットワーク障害は、アルツハイマー病、自閉症、統合失調症、うつ病、慢性疼痛、心的外傷後ストレス障害などの疾患と関連があると仮定されている。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29730491

アルツハイマー病患者では、デフォルトモードネットワーク領域内の部位においてグルコース代謝の減少を示す。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18400922

サリエンスネットワークの強化された接続性と障害

アルツハイマー病で起こるサリエンスネットワーク接続性の強化とDMN接続性の低下の関連は、DMN障害がサリエンスネットワーク機能に有害であることを示す。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20410145

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28314821

代償作用による接続性の増加

接続性の増加は神経損傷に対する保護作用としての代償応答である可能性がある。ニューロンの損失が進むまで亢進の後、接続性の低下をもたらすことになる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5413178/

コリンエステラーゼ阻害剤

軽度のアルツハイマー病患者へのドネペジル投与。ApoE4陰性ではなくApoE4陽性患者で投与後、減少した脳ネットワーク接続性の増加が見いだされた。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24830360

DMN非活性による記憶力の向上

注意が必要なタスクの間に、デフォルトモードネットワークを十分に非活性化すると、長期的な記憶の統合が成功しやすくなることが示されている。

https://www.mdpi.com/2076-3425/9/6/143

アルツハイマー病の脳機能ネットワーク切断仮説

アミロイドやタウ病理がネットワークの機能障害がネットワークの経路にそって連鎖的に生じることで広がりアルツハイマー病を発症するとする仮説。

アルツハイマー病では脳の領域全体が影響を受けるのではなく、個々の脳領域が徐々に影響を受けネットワークの経路と重複して局所的に広がる傾向にある。

病理学的蓄積部位とは大きく異る機能システムもアルツハイマー病では損なわれる。これはアミロイドやタウ病理では完全に説明することができない。

 

画像、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名はfig-3.jpgです

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4064730/

発症前から生じるDMNの変調

アルツハイマー病の症状を示す前から、DMNの混乱が始まっている。アルツハイマー病患者のアミロイドβ蓄積部位は、DMNの領域にあることも示されている。

このことから、DMNの慢性的な活性化により組織の代謝率が高まり、DMN領域にアミロイドβが蓄積するという仮説が提案された。DMNは記憶の形成と回復に大きく関与しているため、アミロイドβによってDMNが破壊されることでアルツハイマー病症状を引き起こす。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26840545

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28598839

ApoE4遺伝子保有者のDMN変調

DMN接続の変化は、認知的に正常なApoE4陰性の個人と比較してApoE4陽性で報告されている。この変化は、高齢者のみならず健康な中年、若年成人でも見いだされる。

44~65歳

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23424640

https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs11682-012-9187-y

50~80歳

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21613490

18~35歳

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26717353

20~35歳

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19357304

アミロイドβ蓄積よりも早いDMN機能不全

DMNの機能不全は、アミロイドβプラークが形成され始める前、または形成され始めてから起こっている可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21159973/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29089479/

その他の疾患

前頭側頭葉変性症(FTLD)

アルツハイマー病とは対照的に、FTLDでは、背側内側サブシステム、amPFC、顕著ネットワークに特に大きな影響をおよぼし、背側から腹側の前頭前野および外側側頭皮質に変性が拡大する。

意味性認知症(SD)

意味性認知症では、MTL構造に広がる外側側頭葉の変性に関連する。

糖尿病

2型糖尿病患者は、コントロール被験者と比較してDMNの機能的接続性の低下を示した。これは、選択された脳領域のインスリン抵抗性に関連していた。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22664957/

2型糖尿病患者は、後帯状皮質(PCC)の異常な機能的結合を発達させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24658392/

自殺衝動

自殺を企図する状況でのDMNと(大脳基底核)BGNの同時活性化は、認知的柔軟性を変化させる可能性がある。気分障害患者の自殺行動は、DMN活動による自己参照思考処理の障害の結果である可能性を示唆する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31144614

DMNの変調要因

デフォルトモードネットワークは、以下の介入により変調することがある。

食事

お茶を飲む習慣

小規模の観察研究 常習的にお茶を飲む高齢者グループでは、そうではない高齢者グループと比べて脳領域間の機能的接続性では大きな違いを示さなかったが、構造的接続性が高かった。また構造的結合性がより対称的である傾向にあった。脳半球の構造的な非対称性は脳の老化と関連している。

デフォルト・モード・ネットワークの接続の強さは、お茶の飲むグループでは、構造的接続強度の増加と減少の共存が示された。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6594801/

グルコース

グルコース投与は、インスリン抵抗性のない健康な人のDMN機能的接続性とPC / PCC神経活動を低下させる可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5984391/

ビタミン・サプリメント

ビタミンB

ランダム化比較試験 6ヶ月の高用量ビタミンB複合体投与は、仕事関連のストレス、または心理的、気分の改善を示さなかったが、右尾状核とDMNハブあるPCCとの間の機能的結合性に影響があった。

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2019.00156/full

ビタミンD

多機能性タンパク質であるビタミンD結合タンパク質VDBPの血清レベルは、dスコアと有意に正の関連があり、認知能力と反比例する。

dスコアは、特にデフォルトモードネットワーク(DMN)構造にも関連する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25079796

カルノシン、アンセリン

カルノシンとアンセリンの補充は、健康な成人のデフォルトモードのネットワーク接続と作業記憶を変化させる。

https://www.alzheimersanddementia.com/article/S1552-5260(15)00941-3/fulltext

トリプトファン

二重盲検無作為化クロスオーバー試験 トリプトファン投与は、視覚皮質および感情に関与するいくつかの脳領域とDMNの結合性を低下させ、調節に影響を与えることがわかった。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30585373

医薬・ドラッグ

サイケデリックドラッグ

マジックマッシュルームに含まれるサイロシビンは、DMNの主要ノードである後帯状皮質、内側前頭前野(mPFC)の血流が減少し、2つのノード間のカップリングが大幅に減少する。その結果制約のない認知状態を可能にする。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22308440

LSDは、DMN間の脳活動を非同期化することが実証されている。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4855588/

THC・CBD

健康なボランティア17人へのTHC大麻(THC 8mg)、CBD/THC大麻(CBD 8 mg THC 10 mg )、プラセボカンナビスの投与。THC大麻投与はCBDに比べてサリエンスネットワークの接続性を低下させ、DMNのPCC接続性が破壊された。CBDはTHCによって切断されたサリエンスネットワークを回復する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31013455

抗うつ薬

PTSD患者への抗うつ薬治療

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28924828

神経障害性疼痛薬 プレガバリン

https://www.jpain.org/article/S1526-5900(12)00161-7/fulltext

外部からの刺激

脳深部刺激

脳深部刺激(DBS)は、慢性脳障害における安静状態ネットワーク活動のバランスを再調整するための重要なツールとして役立つかもしれない。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21577250

鍼治療

鍼治療による辺縁系脳領域およびDMNの失活。痛みの刺激がDMNの不活性化を誘導することを示唆する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3322129/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23395475

鼻腔内LED照射(LLLT、PBM)

PBM使用はDMNノード間の機能的接続を強化することにより認知機能の改善を示した可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28186867

心理療法

PTSDでのDMN異常を有する個人への心理療法の介入は正常化を示す。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28924828

認知行動療法

認知行動療法は、うつ病患者のDMNサブネットワークと背部前帯状回の接続性が低下し、健康と関連するQOLの増加が示された。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29065364

主観的幸福・ポジティブ心理学

主観的幸福はサリエンスネットワークとaDMNの間の機能的接続強度と負の相関関係を示す。

https://academic.oup.com/scan/article/13/8/851/5054957

非薬理学的介入

音楽リスニング

音楽を聴く際、音楽の曲の種類や歌詞の有無は脳のネットワークパターンを決定しない。好きな音楽を聴く場合には、DMN内の自己参照思考をサポートする回路が支配的になる。

https://www.nature.com/articles/srep06130

悲しい音楽は、幸せな音楽と比較してより強いDMNノードのハブと関連している。

https://www.nature.com/articles/s41598-017-14849-0

https://www.medicalnewstoday.com/articles/321677.php#3

ゲーム学習

ゲーミフィケーションを取り入れた教育学習は、学習者のDMNハブを非活性化し、学習者の学習効果を高める。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4705349/

身体活動

太り過ぎ、肥満成人のDMN活性は高いことが報告されている。6ヶ月間の運動介入により、肥満者のDMN活性は低下を示した。サリエンスネットワークとは関連しなかった。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3937986/

10年間の身体活動は、DMN内のPCC皮質結合性の強化、後帯状皮質(PCC)ー灰白質容積の増加、後帯状皮質(PCC)灌流の増加を示す。

https://www.researchgate.net/publication/288180767_Physical_activity_over_a_decade_modifies_age-related_decline_in_perfusion_gray_matter_volume_and_functional_connectivity_of_the_posterior_default-mode_network-A_multimodal_approach

ウォーキング

前頭頭頂ネットワーク(FPN)、補足運動野(SMA)は、トップダウンでの注意制御、運動計画、運動実行に関与する脳部位。

MCI患者では、安静時のDMN内、DMA-FPN、DMA-SMA間の機能的接続性が高い。

DMAとSMA間の接続性の向上は、デュアルタスク能力の低下と相関しており、DMNの高い機能的接続性は、歩行速度の低下、姿勢の大きな揺れと有意に相関する。MCI高齢者の高いDMN接続は運動障害のリスクが高まる可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5742581/

中程度の強度のウォーキングエクササイズトレーニングは、12週間後のMCI高齢者の後帯状皮質(PCC )/ precuneusの機能的接続性の増加を示す。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28304298

歩行瞑想

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6064756/

睡眠

ステージ1 浅い眠り

DMNの接続性はほどんど変化しない。

ステージ2

後部帯状皮質-内側前頭前野(PCC-MPFC)の接続性は低下する。

※PCC-MPFC接続は自己認識を反映する。

ステージ3 徐波睡眠/ノンレム睡眠

PCC-MPFCの接続性はさらに分離される、DMNの頭頂葉の接続性は強化される。

アルツハイマー病患者では、初期に徐波睡眠の混乱が示されている。

レム睡眠 眼の動き

DMN接続の増加と減少の両方が発見されている。未解明

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23707592

睡眠不足

睡眠不足はDMN間の接続を減少させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23523374

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21872664/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3922056/

睡眠の質が悪い若者は、安静時のDMNネットワーク接続が弱い

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5836271/

瞑想

瞑想熟練者

長期瞑想実践者では、DMNの活性化が低下し機能的結合性が低下する。メタ分析

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24705269

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3935386/

集中瞑想中の4つの認知的サイクル

1 マインドワンダリング(MW)

→DMNの活性

2 マインドワンダリングへの気付き(AWARE)

→サリエンスネットワーク(SN)の活性

3 注意への転換(SHIFT)

→セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)の活性化

4 注意の維持と集中(FOCUS)

→セントラルエグゼクティブネットワーク(CEN)の活性化

2つのマインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想は、集中型アテンション瞑想(FAM)とオープンモニタリング瞑想(OMM)で構成され、どちらもデフォルトモードネットワーク(DMN)の活動と心のさまよいを軽減する。

https://www.nature.com/articles/s41598-018-28274-4

集中型瞑想(FAM)

呼吸やろうそくの炎、マントラなど、何かひとつの対象に意識を集中する。

FAMは視覚野および脳梁膨大後部皮質(RSC)と線条体との機能的接続性を増加させる。

洞察型瞑想(OMM)

特定の対象にこだわらず、あらゆる体験に気づきを向ける。

ヴィパッサナー瞑想が代表的。

OMMは、線条体と注意ネットワークの視覚野および記憶機能に関連するDMN内脳梁膨大後部皮質(RSC)の両方の間の接続性を低下させる。

非指示的瞑想、ACEM瞑想

自由な思考(マインドワンダリング)の非指示的瞑想は、DMN領域を活性化させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3935386/