1）感染した小児によるSARS-CoV-2感染の症例を報告している研究、2）小児（症候性および無症候性の両方）によるSARS-CoV-2感染の可能性について間接的な証拠を提示している研究、3）学校におけるCOVID-19のクラスター発生を報告している研究、4）SARS-CoV-2に感染した小児の割合を推定し、その結果をナラティブに報告している研究。

合計16件のユニークな研究が、物語性のある合成のために含まれていた。

感染した小児からのSARS-CoV-2の感染についての詳細な証拠は限られている。

我々は、世話をして7日後に両親がCOVID-19の症状を発症した生後3カ月の子供を報告した2件の研究と、ニューサウスウェールズ州の学校での最初の症例からCOVID-19に感染した可能性のある2件の子供を発見した。

さらに、小児による SARS-CoV-2 感染の可能性について間接的な証拠を示す 6 件の研究を確認したが、そのうち 3 件では、便中のウイルスの脱落が長期化していることが明らかになった。

学校での SARS-CoV-2 感染に関するデータはほとんどない。学校でのCOVID-19のアウトブレイクを報告している研究は2件と、授業に出席していたが他の生徒や職員に感染していなかった児童の症例報告が1件のみであった。

アイスランド、イタリア、韓国、オランダ、カリフォルニア、英国の病院を対象とした研究から得られたデータによると、子どもの感染率は低いと考えられる。

集団ベースおよび学校ベースの研究から得られた予備的な結果から、子どもでの感染頻度は低いか、あるいは他の人に感染する可能性があることが示唆されているが、現在のところ証拠は限られている。

研究で観察された糞便排出の長期化は、小児の糞便経口感染のリスクを高める可能性があることを浮き彫りにしている。

小児の感染率が成人に比べて実際には低いかどうかを確認するためには、さらなる血清有病率調査（小児集団を対象とした十分なデータを用いた）が早急に必要とされている。

学校・幼稚園

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1684118220300815

SARS-CoV-2は、子供の呼吸器系よりも消化管で長期間存在する可能性がある。二人の子供の便で、咽頭スワブが陰性を示してから8日、20日間陽性であった。持続的なウイルス排出により、媒介物を介して伝染する可能性を示しており、学校、幼稚園での感染拡大に向けた努力が必要

下水からのRNA検出

過去のSARS

2003年に、香港のアモイガーデン団地でのSARS感染は、下水のウイルスのエアロゾル化によって加速されたと考えられている。下水のエアロゾル化された空気は、部屋の換気システムによってさらに循環され暴露した可能性が高い。アモイガーデンの感染クラスターは、他の感染クラスターと比較して高い比率の胃腸症状を示した。

過去の文献に基づくと糞便感染の可能性は、障害、病気、認知障害などにより注意を払うことがむずかしい、介護施設、老人ホームなどの居住施設において影響をおよぼす可能性がある。ナーシングホーム、病院、医療施設など、排泄漏れのいる施設では、吸収パッド、使い捨て下着、またはおむつの変更や処分への支援が必要な場合がある。

これらの患者や居住者の世話により、感染のリスクが高まる可能性があり、失禁ケアを担当する看護スタッフは、汚染物質の即時かつ適切な廃棄、適切なPPE の使用、手指衛生の重要性が高まることを認識しておく必要がある。

現在公開されているデータに基づくと、平均して、糞便サンプルは呼吸器サンプルよりも約11日間長く陽性であった。

陽性の期間は、疾患の重症度によって有意に異ならなかった。

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32335340/

病院の下水

ウイルスはSARS患者を治療している病院の下水で検出され、ウイルスは実験条件下の下水で2週間まで感染性を維持した。最近の少なくとも2つの研究では、SARS-CoV-2が環境内で非常に類似した安定性を持っているように思われる。

COVID-19を有する東アジアの4,000人以上の患者を対象とした最近のメタアナリシスでは、最大20％が胃腸管症状を示し、患者のほぼ50％の便でウイルスRNAが検出された。

エアロゾル化された場合、感染した人々によって流された糞便は、クルーズ船、病院、個々の世帯、人口密度の高い住宅などの限られた環境、特に衛生状態の悪い地域で大きな影響を与える。

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32353371/

糞便

便および廃水中のSARS-CoV-2の存在が最近報告された。

SARS-CoV-2の糞口感染の可能性が提起されている。

糞便から感受性の高い人の口への異なる経路が存在する。

水、接触表面、虫のある場所が感染経路になる可能性がある。

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0048969720324360

水洗トイレ

腸内ウイルスの空中拡散は、トイレの水洗で発生したエアロゾルと飛沫によって発生する可能性がある。

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24818773/

感染者からの嘔吐物または下痢で汚染された水洗トイレでは、水を流している間に潜在的に感染性のエアロゾルが生成される可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4692156/

大学病院の292のビデトイレのサンプリングそのうち254の温水ノズル（86.9％）で1つ以上の黄色ブドウ球菌、連鎖球菌属、腸球菌属、腸内細菌科、非腸内細菌科のグラム陰性菌で汚染されていた。

ビデ式トイレの温水ノズルは交差感染の潜在的な原因となっていることを示す。

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28756169/?from_term=bidet-toilet+infection&from_pos=5

COVID-19の糞口からの伝染：低塩酸症が役割を果たすのか？

onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/jmv.26265

2019年コロナウイルス病（COVID-19）は、2019年に中国の武漢で発生した重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2（SARS-CoV-2）によって引き起こされる（1）。呼吸器症状は、COVID-19の最も一般的な臨床症状のままである。しかし、非呼吸症状がますます認識されている。拒食症、悪心、嘔吐、下痢、腹痛などの胃腸（GI）症状は、COVID-19患者に単独で、または呼吸器症状と関連して認められる（2）。下痢の患者では、糞便ウイルスRNAが最大50％検出される（3）。

F-diagram

主な糞便-経口経路を介する6つのFリスク因子(Fダイアグラム)は、手指、ハエ、土壌、飲み物、食品、媒介物(おもちゃ、調理器具など)(fingers, flies, food, fluids, fields,fomites)多くの場合、消毒剤による手洗いは、感染を防ぐための最初で最も効果的なステップ。[R]

en.wikipedia.org/wiki/Fecal%E2%80%93oral_route