毒素結合剤コレスチラミン(CIRS、カビ毒、マイコトキシン)

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コレスチラミン(Colestyramine)

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 毒素結合剤コレスチラミン(CIRS、3型、マイコトキシン)

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概要

https://ja.wikipedia.org/wiki/コレスチラミン

コレスチラミンのオフラベル使用

コレスチラミンは、FDAに承認されたコレステロールの上昇を抑えるために用いられる。商品名はクエストラン。40年以上の間、何百万人という患者で使用されてきた安全なコレステロール低下薬。

非常に広範囲の生物毒素、化学毒素を除去する作用があり、他の毒素結合剤と比べて強力であることから、CIRS患者の間で毒素治療方法(オフラベル使用)として一般的に流通している。

ただし、クエストランは甘くするために大量の砂糖が含まれておりこれはカビ毒のコロニー形成に働くため積極的には推奨されない。 アメリカでは、薬局で純度の高いものを調合してもらえることができる。

安全性の高いコレステロール低下薬

コレスチラミンは安全性の高いコレステロール低下薬と考えられているが、一日に10gと大量に摂取する必要があり、その他の薬物を吸収することで効果を阻害する可能性があることから、一般的に高コレステロール血症の第一選択薬としてはあまり処方されない。

その安全性から小児や妊娠の可能性のある女性へ処方されることがある。

シューメーカー博士

生物毒素の解毒としてコレスチラミンの他に木炭、キトサン、粘土、薬草などが、シューメーカー博士によって探索されてきたが、コレスチラミンほどの利益は見いだせていない。

コレスチラミンが服用できない代わりに、より簡単に服用可能なWelcholを代用とし用いることができるがその効果はコレスチラミンの25%でしかない。

https://www.survivingmold.com/docs/CSM_Fact_Sheet.pdf

ニール・ネイサン博士

コレスチラミンなどの毒素結合剤(バインダー)は、コロニーを形成していない患者にはよく効く。投与してそれで終わりだ。残念ながら、そういう患者は10%しかいない。

コレスチラミンはオクラトキシンには素晴らしい効果を発揮する毒素結合剤だが、ストリキニーネやゼルグリオなど多くの毒素には良い結合剤ではない。 一種類の結合剤だけで回復できるケースはむしろ少数派で、多くの患者では複数の毒素結合剤を使い分けしていく必要がある。

そのためには尿検査でカビ種を特定していくことが重要だ。

 

コレスチラミンのコレステロール低下作用

コレスチラミンは胆汁酸封入剤、胆汁酸は体内コレステロールの最終的な産物。

胆汁酸は、脂肪などを摂取すると、腸管内で脂肪のミセル化形成を促進して、吸収しやすくする役割をもつ。コレスチラミンは腸管内で、胆汁酸と結合する。

胆汁酸は、腸内で再吸収され再びコレステロールとして利用されるが、コレスチラミンが結合することで再吸収できずに糞便として体外へ排出される。そのためコレステロールを下げることができる。

スタチンとは作用機序が異なるため併用が可能。

8~12gの投与で10~30%のLDL-C低下が期待できる。

コレスチラミンの生物毒素除去作用

胆汁酸はコレステロールだけでなく特定の生物毒素とも結合する。

そして、結合した毒素は、胆汁酸と結合したコレステロールと同様に腸内で再吸収されてしまう。(生物毒素は体内を循環している)そのため、生物毒素は体内に残ったままになってしまう。

しかし、コレスチラミンを摂取するとコレスチラミンが胆汁酸と結合し、その複合体が生物毒素とも結合するため、コレステロールの再吸収を防ぐだけでなく、生物毒素のリサイクル活動も断ち切ることができる。

コレスチラミンの入手方法

適応外での入手

処方には医師の処方箋が必要。アメリカでは薬剤師の指導の元、オフラベル(適応外使用)での入手が可能。日本でオフラベルでの入手はできない。

高コレステロール

日本での処方の適応は高コレステロール血症(LDLコレステロールが140mg/dL以上)

コレステロールが高い場合(一般的なコレステロール低下薬が合わない場合など)は処方してもらえる可能性がある。

個人輸入

それ以外では個人輸入となる。 「個人輸入」「コレスチラミン」 で検索。

コレスチラミンの摂取

コレスチラミンの摂取量

コレステロール低下薬としてのコレスチラミンの摂取量と、毒素結合剤としてのコレスチラミンの摂取量は異なる。 シューメーカー博士のプログラムでは、4gを一日4回。タイミングが重要で、効果を得るには食事の30分前に摂取する必要がある。

解毒治療としてのコレスチラミン摂取は、食事の重要な栄養素との結合を避けるため、コレステロール低下薬とは異なるタイミングで摂取する。

シューメーカー博士

4~9gのコレスチラミンを100~150ccの水またはジュースと混ぜる。

これらを空腹時によく混ぜて飲み込む。

100~150ccの水を追加で飲む。

30分後に食事や薬などを摂取しても良い。(サイロキシン、ジギタリス、テオフィリン、ワルファリンの摂取は2時間待つ。)

コレスチラミンは一日4回繰り返す。

食事を先に済ます場合は最低60分待つ。

逆流、便秘、膨満感、腸の痛みはよくある副作用。

必要に応じて酸分泌抑制薬を用いる

ニール・ネイサン博士

シューメーカー博士の用いる用量は、多くの患者にとっては多すぎると考えている。この用量に耐えられる人はわたしの患者では10%しかいない。

毒素結合剤は毒素とゆるく結合するため、毒素を動員することにより悪化させる可能性もある。シューメーカープロトコルの8~16分の1の用量(約0.5~1g)からスタートする。

毒素結合剤の最適な用量を把握するために、6~8週間の期間を費やす。 この準備期間は大切なため急ぐ必要はない。この把握する期間をあせると悪化により、その後の治療ステップに映るのにかえって遅れることがある。

リコード法

胃腸症状等が気になる場合は、1g等ごく少量から始め、少しずつ増やしていく。

コレスチラミンの摂取タイミング

シューメーカー博士

胆汁を刺激して結合する必要があるたため、コレスチラミンを摂取して30分後に脂質を食べるのが理想、それから考えるとコレスチラミン摂取は食事の30分前に摂取するのがよい。

※食事中の脂質には、少なくとも大さじ一杯分の油脂が含まれていること。バターやココナッツオイルでも良い。

コレスチラミンを摂取している間は、サプリメント医薬は、できれば3~4時間待ってから摂取する。難しければコレスチラミン摂取の30分前に摂取する。またはコレスチラミンを摂取して2時間後の摂取。 [R]

コレスチラミン摂取後、もう一度コレスチラミンを摂取したい場合は最低60分待つ。 [R]

ニール・ネイサン博士

コレスチラミン、毒素結合剤はすべての食事、栄養剤との同時摂取を避け空腹時に摂取する。

タイミングとしては、食事の一時間前、そして食後2時間してからだ。

コレスチラミンの効果

効果が現れる期間

一定の人にはコレスチラミンの服用を初めて一ヶ月以内にVCS検査が改善を見始める。

※摂取前にVCS検査を行い一ヶ月以内に再チェックを行う。

一般的には、最初の週には改善されていることにに気づき、ほとんどの人は一ヶ月後にはかなり良くなっている。早い人では服用を初めて、2週間でCIRSの症状が失くなり改善される人もいる。

生物毒素の量や炎症の問題によっては、長い治療期間が必要になる人もいる。

コレスチラミンは、MRCoNS、VEGF低値、TGFβ1高値、低レベルのCD4CD25細胞は改善しない。

ニール・ネイサン博士

毒素結合剤というのは少し誤解を与えやすいニュアンスがある。毒素と結合剤が完全に結合して離れないイメージを持つ人が多いからだ。 実際そこまでの結合力はない。磁石にくっついた鉄くず程度のものなので、大量に毒素が動員されることでポロポロと規則的にこぼれ落ちる。

そのため、毒素結合剤が大量に投与されると、解毒能力が損なわれている患者は結合剤からこぼれ落ちた毒素によって悪化する。 患者と治療者は、このあたりの微調整を常に監視しながら行っていく必要がある。

毒素結合剤の最適な用量を把握するために、6~8週間の期間を費やす。 この準備期間は大切なため急ぐ必要はない。この把握する期間をあせると悪化により、その後の治療ステップに映るのにかえって遅れることがある。

好転反応

シューメーカー博士

好転反応として、CIRSの症状が短期的に強まることがある。通常は摂取を初めて翌日から数日で減少する。もし好転反応がそれ以上続けば、一時的にコレスチラミンを停止して、その後一日2回4gで始めてみる。

好転反応が強い場合

MMP9のレベルが著しく高いと、好転反応が起きやすい。

その場合オメガ3脂肪酸と、アミロース除去食を10日間摂取することで軽減することができるかもしれない。その場合6日目にコレスチラミンを再開してみる。

好転反応が続く場合の明確な原因はわかっていないが、シューメーカー博士によると、ライム感染が原因か、MMP9が増加しているか、コレスチラミンで標的することのできない他の感染があるかといった可能性がある。その場合は、また別の対策を立て直す必要がある。

ニール・ネイサン博士

多くの患者は、速く毒素を除去したいと思って多くの毒素結合剤を服用し副作用に耐えようとする。 しかし、何百人もが試みたが、これでうまくいったことはない。

「良いのだから多く取ればさらに良くなるに違いない」とはならない。

コレスチラミンが結合する毒素

オクラトキシンA

オクラトキシンAに対するコレスチラミンの効果

Cholestyramine protection against ochratoxin A toxicity: role of ochratoxin A sorption by the resin and bile acid enterohepatic circulation.
Dietary cholestyramine reduces ochratoxin A-induced nephrotoxicity in the rat by decreasing plasma levels and enhancing fecal excretion of the toxin. - PubMed - NCBI
J Toxicol Environ Health A. 1998 Feb 6;53(3):231-50. Research Support, Non-U.S. Gov't
シアノバクテリア(マイクロシスチン-LA)

犬にとって一般に致死的であるミクロシスチン中毒に対するコレスチラミン投与は、動物の死亡率を有意に低下させることが示唆される。

Treatment of cyanobacterial (microcystin) toxicosis using oral cholestyramine: case report of a dog from Montana.
有機塩素系農薬クロルデコン
New approaches for treatment of humans exposed to a slowly excreted environmental chemical (chlordecone).
Cholestyramine: use as a new therapeutic approach for chlordecone (kepone) poisoning.
過剰T4
Thyroxine Poisoning - Endotext - NCBI Bookshelf
A massive L-Thyroxine (T4) overdose may be accidentally and unintentionally ingested, most commonly by children and adolescents. It may occur intentionally in y...
エンドトキシン
Effect of cholestyramine on endotoxin toxicity and absorption.
有機塩素系化学物質 リンダン(ベンゼンヘキサクロリド)

コレスチラミンは活性炭よりも効果的にマウスのリンダン吸収を防ぎ、リンダンによる痙攣、死亡を予防する。

Cholestyramine as an adsorbent in acute lindane poisoning: a murine model.
ニール・ネイサン博士

コレスチラミンはオクラトキシンには素晴らしい毒素結合剤だが、ストリキニーネ、ゼルグリオなど多の多くの毒素には良い結合剤ではない。

一つの結合剤だけを使ったのでは多くの人を助けることはできない。

コレスチラミンの副作用

胃腸症状

一般的副作用

コレスチラミン自体の副作用には、便秘、下痢、胃腸症状などの副作用症状が現れる。規定用量を摂取すると多くのケースで生じるが大きな問題ではない。胃腸が弱い場合、不快感に耐えられない場合は徐々に投薬量を増やす。

カビ毒患者

カビ毒患者にとって、一番気になるのは便秘の副作用。コレスチラミンと結合した毒素を腸内で保持し続けることになるからだ。

便秘

生物毒素曝露の患者は下痢、または柔らかい便である傾向にあるため、コレスチラミンによる便秘の副作用は有益である可能性もある。

もともと便秘がちな人は、コレスチラミン摂取によって便が硬くなりすぎないよう注意が必要。オオバコなどの繊維製品の消費量を増やす。ポリエチレングリコール(MiraLAX)を使用する。

※日本ではPEG製剤(モビコール)がポリエチレングリコール成分を含む慢性便秘症治療薬として承認されている。

胸焼け・消化不良・胃酸の逆流

治療の初期では一時的によく生じる副作用だが、ほとんどの患者では数日以内に自然に治まる。胃酸分泌を抑える薬は胸焼けを防ぐことができる。

また、りんごジュース、クランベリージュースなどに溶かす、ぬるま湯に溶かす、

一般的には3ヶ月服用して、休憩、また再開。改善具合によって判断。

※長期使用は、肝障害を引きおこすことがある。

Systematic review: the management of chronic diarrhoea due to bile acid malabsorption.

肝障害

健常者へのコレスチラミン8gの投与は、一部の被験者で(67人中11人)アラニンアミノトランスフェラーゼレベル(ALT)を3倍増加させ、肝臓のアポトーシスを引き起こす。メカニズムについては不明である。

Benign elevations in serum aminotransferases and biomarkers of hepatotoxicity in healthy volunteers treated with cholestyramine.

ミネラル・脂溶性栄養素の吸収阻害

コレスチラミンは食事からの脂溶性ビタミン、ミネラルレベルを低下させるので、長期に渡る場合、間をおいてミネラルや、脂溶性ビタミン(A、D、E、Kなど)を補給しておいたほうが良いかもしれない。


コレスチラミンによるビタミンD3およびカルシウム吸収への影響

Effect of cholestyramine on the absorption of vitamin D3 and calcium.

コレスチラミンの長期使用によるビタミンK欠乏

Vitamin K deficiency and bleeding after long-term use of cholestyramine.

コレスチラミンによるマグネシウム、鉄、亜鉛への影響

亜鉛代謝への影響はコレスチラミンによるビタミンD吸収への影響が介在している。

Alterations in calcium, magnesium, iron, and zinc metabolism by dietary cholestyramine.
脂溶性サプリメントの吸収阻害

コレスチラミンは、脂溶性の薬剤、サプリメントにも結合してしまうため、リコード法において摂取するサプリメントの効果が損なわれる可能性がある。

これを防ぐには、脂溶性サプリメントをコレスチラミンとは異なるタイミング(3~4時間あける)で摂取する以外に方法がない。

コレスチラミンと相互作用する薬物のリスト

  • ジゴキシン
  • ジクロフェナク
  • ワルファリン
  • セリバスタチン
  • グリピジド
  • トログリタゾ
  • ヒドロクロロチアジド
  • レフルノミド
Sick building syndrome (SBS) and exposure to water-damaged buildings: time series study, clinical trial and mechanisms.
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