Amyotrophic Lateral Sclerosis （ALS） treated with Low Level LASER Therapy （LLLT）: a case report
aip.scitation.org/doi/abs/10./1.631?journalCode=apc
オンライン公開：年7月8日
Leonardo Longo, Marco Postiglione, Massimiliano Gabellini, and Diego Longo
MD, stMD （フィレンツェ大学）
a Institute LASER Medicine, Siena University, Firenze, Italy
要旨
テーマは、ALSに対するLLLTの効果に関するものである。その目的は、LLLTによってもたらされる人体組織への有益な生物学的効果を利用し、特定の治療プロトコルの効果を検証することによって、ALSを治療するための新しい効果的なアプローチを見つけることである。このテーマを扱った文献には報告がない。2003年にALSと診断された下部運動ニューロン変性症の兆候を持つ69歳の男性にLLLTを照射した。2007年3月に2種類の異なるレーザー（波長810nmと890nm）を特定のパラメータで使用した。毎日20回のセッションを40日間隔で3サイクル行った。各サイクルの後、徐々にかつ顕著な改善が認められ、特に筋肉の可動性と呼吸機能において、患者は高く評価していた。しかし、3サイクル目の20日後には、改善の兆候は後退する傾向を示した。得られた結果は、使用した特定のプロトコルによるLLLTはALSの臨床像を著しく改善するが、その持続性は永続的ではないことを示している。特にLASERパラメータと治療サイクルに関しては、大規模なコホートを用いた更なる研究が必要である。
キーワード
症例報告：筋萎縮性側索硬化症、低位LASER療法。
序論
筋萎縮性側索硬化症（Amyotrophic Lateral Sclerosis: ALS）は、運動ニューロン（随意の筋肉運動を制御する中枢神経系の神経細胞）の変性によって引き起こされる、進行性で通常は致命的な神経変性疾患である。この病気は、運動ニューロンの病気であり、上部および下部の運動ニューロンが変性して筋肉にメッセージを送ることができなくなるため、全身の筋肉が弱くなり、萎縮する。筋肉が機能しなくなると、徐々に筋力が低下し、脱神経のために筋収縮が起こり、最終的には脱神経のために萎縮する。最終的には、目以外のすべての自発的な動きを開始し、制御する能力を失うことになる。認知機能は通常、損なわれない。感覚神経および自律神経系は、一般的に機能を維持する1,2。
ALSは、世界的に最も多い神経筋疾患の一つである。毎年、10万人あたり1～2人がALSを発症している。この病気は、通常、40歳から60歳の人に発症する。男性の方が女性よりもわずかに多く発症する。ごく一部の患者は、認知症を発症したり、人格が大きく変化したりする。横隔膜と肋間筋が弱まると、強制肺活量と吸気圧が低下する。ALS患者のほとんどは、発症から3～5年以内に呼吸不全や肺炎で死亡する。しかし、ALS患者の約10%は10年以上生存している1-2。
文献調査では、このテーマに関する報告はほとんどないが、LLLTの可能性が示唆されている3-5。
目的
この研究の目的は、特定のLLLTプロトコルで治療されたALSに関する重要な研究につながる、新しく利用可能な情報の貴重なリソースとなるかもしれない症例報告を行うことである。
症例報告
69歳の男性で、筋力低下と萎縮、筋痙攣と筋収縮を伴う下肢運動ニューロン変性症の兆候があり、特に上肢と下肢に影響を及ぼしている（筋力低下とバランスを保てないため、歩行は数歩に限られる）。呼吸筋は夜間の低換気にも影響される（BiPAPの使用など）。感覚神経や自律神経の機能は保たれている。認知機能（例：性格、知能、記憶）は保たれている。不安や軽度の抑うつの兆候が見られる。眼筋の制御が最も保存された機能である。患者は車いすを使用している。家族性ALSの報告はない。
最初の症状は4年前の年に現れ、手足の筋力低下、痙攣、硬直を伴ってた。神経学的検査、筋電図、神経伝導速度（この場合は正常)磁気共鳴画像などの検査を行い、年に関係する専門家によってALSと診断された。これらの検査は、他の病気を除外するために行われた。
グルタミン酸経路拮抗薬、抗痙攣薬、γ-グロブリンによる緩和的治療が、理学療法を含めて様々な時期に行われた。患者は、未だ治療法が見つかっていない慢性疾患の深刻さを十分に認識しており、急速に致命的な問題につながることから、レーザー治療の試験的適用を希望した。
表1,表2に示す数値に従い、2種類のLASERを用いてLASER治療を実施した。1サイクルは20セッション。1日2回、10日間。1サイクル20回、1日2回、10日間の照射を行い、40日の間隔を空けて3サイクル行った。治療部位は、エネルギー医学の基準に基づいて、頸部および腕神経叢、脊椎に沿った部位（両側の棘突起まで)および額の下、胸骨の中央、臍、骨盤に相当する部位（恥骨結合の下）である。
表1．810ダイオードレーザー
表2 890 DIODE LASERと磁界（14Hz, 10mT）の結合
3回のサイクルで得られた結果は以下の通りである。1回目のサイクルでは、手の動きが改善され（シャツのボタンを留めたり、フォークやナイフを持つ能力が回復)呼吸機能が改善された（日中のBiPAP使用頻度が減少した）。2サイクル目の後、患者は上下肢の筋力が向上し（例：100メートル以上の距離を歩くことができるようになった)呼吸機能が改善した（例：BiPAPの使用は夜間の睡眠時のみとなり、日中はどのような姿勢でも呼吸ができるようになった）。2回目のサイクルの1ヵ月後、一般的な状況は後退の兆候を示した。この期間に行われた理学療法は不十分であったことが認められる。第3サイクルでは、20日間にわたって改善が見られた。その後の20日間はその状態が続き、その後退行の兆候が見られた。
考察
病歴と臨床評価により、ALSに関する文献に記載されている慢性変性の特徴が確認された。1 過去4年間に行われた緩和治療は、完全な依存と致死的な予後への負のプロセスを止めることはできなかった。過去4年間に行われた緩和治療は、完全な依存症と致死的な予後への負のプロセスを止めることはできなかった。患者は、落ち込んではいるが明晰であり、新しい、あるいは異なる助けを求めている。LLLTは上述の方法で適用された。その結果、目に見えるが一時的な改善が見られ、患者に喜ばれている。これに匹敵する報告は文献にはない。LLLTで得られた有望な結果を考慮すると、さらなる研究が強く望まれる。効果的な治療プロトコルのためには、コホート研究と標準化された値が必要である。
おわりに
ALSは、有効な治療法が確立されていない慢性変性疾患であり、致命的な問題である。著名人の早すぎる死がALSに大きな関心を寄せている。今回の報告は、LLLTの有益な効果を示唆するものであり、貴重な資料となるものである。