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アミロイド仮説 30の誤り

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パラドックスと出会ったということは、なんて素晴らしいことだろう。

進歩を遂げる希望がもてるのだから。

ニールス・ボーア

記事目次

アミロイドと臨床症状の弱い相関

アミロイド班がなくても発症する

アルツハイマー病はアミロイドプラークが存在しなくても発症することがある。

www.nature.com/articles/nn.4017

修道女研究 神経病理学的病変の臨床への影響は、位置、種類、量によって異なる。もっとも重要な要因は病変の位置である。ナンスタディにおいては、小さな梗塞が脳の白質に起こる可能性が高く、小さな脳梗塞が大きな梗塞よりも認知症の症状を引き起こすのに重要であるように思われる。

脳卒中のない参加者では、認知症発症前の脳内のアルツハイマー病病変に対して許容量が大きい。

annals.org/aim/article-abstract/1136337/healthy-aging-dementia-findings-from-nun-study?doi=10.7326%2f0003-4819-139-5_Part_2-200309021-00014

アミロイド班があっても発症しない

認知症ではない高齢者の脳では、老人斑の分布は認知症患者と同じくらい広範囲におよぶ。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19376612/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10218633/

80歳以上の年齢でありながら50~60歳と同じかそれ以上のエピソード記憶容量と認知的機能を有するスーパーエイジャーズ(SuperAgers)

彼らの脳の剖検では、10人全員がbraakステージ2-3期に相当する神経原線維変化を海馬と内嗅皮質に含んでいた。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29341318

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0197458018301052

アミロイド原繊維は不活性である

アミロイド班は、生物学的に不活性である可能性があり、アルツハイマー病脳においての役割はわかっていない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18059472/

アミロイドβ負荷と症状の重篤度の相関は弱い

活性型アミロイドβワクチンAN1792を投与した患者の死後の解剖では、脳のアミロイドβ負荷の低下が示された。しかしアミロイド班除去の程度とシナプスの完全性、および症状の重篤度との間には関係が見られないことが実証された。

アミロイドβの除去は認知機能の改善をもたらすには十分ではないことが示唆される。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15883316

アミロイド沈着は正常な老化現象

80~85歳の認知症を呈していない高齢者の40%(厳格に適用すると20%)はアルツハイマー病患者と同じ神経病理を実質的に有している。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24179789/

100歳以上の高齢者の4人に3人は、認知機能テストにおいて認知症の基準を満たしている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22389466/

認知機能障害のない高齢者の大量のアミロイド沈着

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19001171/

アミロイドに基づく予防策は健常者の30%でしか有効でない

アミロイドに基づく予防措置は、正常な個人の70%では機能しない。

アミロイドとは無関係に、DNA損傷、細胞周期の機能不全、ミエリン分解など、アミロイドと相乗的に作用しアルツハイマー病の発症に寄与すると考えることのできる非アミロイドベースの病理が存在する。

onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jnc.14079

説明できないアルツハイマー病未発症期間

脳内アミロイドの負荷と疾患症状には食い違いがある。

アミロイド仮説での仮定とは裏腹に、プレセニリン変異自体はアミロイドβの生成を増加させない。プレセニリンの病理学的影響は定性的であって定量的ではない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26481686

アミロイドβの生理学的役割

アミロイドβは天然抗生物質である

・アミロイドβは、脳に侵入してきた病原体(バクテリア、ウイルス、カンジダ菌などの酵母等)への応答であり脳内の天然抗生物質として作用する。

・老人斑(アミロイド班)は微生物を捕獲しえる。

・アミロイドβオリゴマーは、強力な抗菌活性をもつ。

・免疫系の炎症経路が潜在的な治療標的の可能性。

www.sciencedaily.com/releases/2016/05/160525161351.htm

低濃度のアミロイドは栄養因子として作用する

生理学的レベルのアミロイドはPC12細胞の増殖を促進する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8916088/

アミロイド前駆体タンパク質はシナプス形成と関連する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8314003

アミロイドβは記憶と学習の調節因子として作用する

高濃度のアミロイドβは神経毒性および細胞死を引き起こすが、低濃度のアミロイドβは栄養シグナルとして作用し、アミロイドβは記憶及び学習と関わるシナプス活性の調節因子として作用することが示唆されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12843253

アミロイドβは高い濃度では長期増強(LTP)を損なうが、正常な個体で産生されたアミロイドβはシナプス可塑性、および記憶のために重要である。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16809372

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19318468

アミロイド前駆体タンパク質は記憶形成の初期段階に必要

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11122359/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12670422/

アミロイドβは海馬のシナプス可塑性と記憶へ正の調節する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19118188

アミロイドβは内因性の金属キレーター・抗酸化剤である

低濃度のアミロイドβは銅、鉄、亜鉛などの還元金属をキレートすることで、酸化還元反応を防ぐ天然の抗酸化物質として機能する可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14499458

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12843253

アミロイドβの過剰な除去によるアミロイドβの欠如は、金属イオンのキレート作用および02の除去を妨げる可能性がある。これは神経細胞の酸化ストレスを減少させず増強させる。

酸化ストレスはアミロイドβの生成を促進しアミロイド班を形成することにより活性酸素種を除去する代償的反応となりえる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14499458

アミロイドβは血液脳関門の完全性を維持する

低濃度のアミロイドβは細胞のホメオスタシスを維持する役割をもち、血液脳関門の完全性を保つためのシーリング特性をもつ。

onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/jnr.10388

アミロイドβオリゴマーはシグナル伝達を増強する

アミロイドβオリゴマーはα7ニコチン性アセチルコリン受容体に高い親和性で結合し、シグナル伝達を間接的に活性化できる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10681545

アミロイドβオリゴマーは、コリン作動性ムスカリン受容体およびニコチン受容体の刺激を介して、ドーパミン、GABA、アスパラギン酸、グルタミン酸の放出を調節することができる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3406330/

アミロイドβ枯渇による神経変性の促進

アミロイドβの枯渇は栄養シグナルを制限してしまうことで、神経変性の過程を遅らせるどころかネガティブな効果を持つ可能性がある。

www.intechopen.com/books/neurochemistry/physiological-role-of-amyloid-beta-in-neural-cells-the-cellular-trophic-activity

アミロイド仮説に欠落する装飾因子の数々

アルツハイマー病はもっとも複雑な神経系の疾患

アミロイドβによってアルツハイマー病が発症するという単純な線形経路は仮説として不適切。

アルツハイマー病の生物学は、おそらくわれわれの知る限り神経系でもっとも複雑な体系的機能不全の一つであろう。

アミロイドの除去は治療に影響があるだろうが、それだけでは終わらない可能性が高い。抗アミロイドワクチン試験研究が示しているように、認知症はアミロイドが脳から除去されても維持される。

これまで単一の疾患仮説に焦点を当ててきたが、これまでのデータに耳を傾けるのなら、単一標的ではなく次世代の治療アプローチへ歩をすすめるべきである。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26007212

脳の代償メカニズムがアミロイド仮説には欠落している

アミロイドβ産生が増加しても、脳内の複雑な代償メカニズムにより認知能力は何十年もの間維持される。このメカニズムはアルツハイマー病の理論的構成に適応させるべきである。

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092867415017201

アミロイド仮説では説明ができない大量の臨床データ

アミロイドβ仮説は、大量にあるアルツハイマー病の臨床データを統合できていない。

アミロイドの沈着は、記憶障害と密接に関連している過リン酸化タウ、神経原線維変化、シナプスおよびニューロンの喪失と、多変量解析において認知機能に強い相関が見られない。

www.nature.com/articles/nrneurol.2013.223

現在の抗認知症薬はアミロイド仮説とは無関係

現在承認されている抗認知症薬、ドネペジル、ガランタミン、メマンチン、リバスチグミンは、いずれもアミロイド仮説とは無関係であり、しかもアルツハイマー病モデルマウスではテストされていない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23002015/

アミロイドβだけではアルツハイマー病は発症しない

アミロイドβはアルツハイマー病の発症に必要と考えられるが、必要十分ではない。

アルツハイマー病を引き起こす主要な病原性は、病気の過程の初期に起きている可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26007213

三次元アミロイド仮説

写真、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名はnihms685691f1.jpg

黒い矢印と文字が最新のアミロイド仮説の枠組み。

青い矢印と文字は、アミロイドβカスケードの装飾因子を示す。

赤い矢印と文字は加齢と関連する疾患の影響を示す。

加齢、酸化ストレスなど複数の要因が、タンパク質の恒常性の崩壊を導き、アミロイドβ、タウ、その他有害タンパク質の凝集を促進する。

アルツハイマー病の誘発はアミロイドβではなくAPP代謝障害

アルツハイマー病はAPP代謝の障害によって誘発される疾患であり、タウ病理を介して進行する。アミロイドβ自体がタウ病理を引き起こすという証拠はない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5797629/

アルツハイマー病リスク遺伝子はアミロイドと無関係

アルツハイマー病の発症リスク因子候補、HLA-DRB5 / DRB1、INPP5D、MEF2C、CR1、TREM2、MEF2C、PTK2B、CELF1、NME8、CASS4、

これらはみな免疫応答や炎症反応を誘導する、軸索輸送障害を引き起こす、ミクログリアの細胞機能に関わる等々といったもので、直接アミロイドβを増産させるものではない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15734686/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22216330/

多数の遺伝子による複数のアルツハイマー病発現パターン

アルツハイマー病は多数の遺伝子によって複数の発現パターンをもつ異質性の疾患である。

onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/joim.12191

金属イオンによって生じるアミロイド班毒性

アミロイドプラークは無毒性であることがあるが、金属イオンと結合することで有毒になる可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12470807/

基礎研究におけるアミロイドの矛盾

神経変性が生じていないアミロイドモデルマウス

マウスからアミロイドを除去するとマウスは完全に回復する。このデータはアミロイド仮説をサポートする。

しかし、マウスのデータを良く見ると、どのモデルも不可逆的であるほどの大きな神経変性が脳内で生じていない。

これらのマウスは人のアルツハイマー病の初期段階のいくつかは再現するかもしれないが、アルツハイマー病の進行の全過程の間に起こる脳損傷は生じていない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26007212

マウスのアミロイドβ蓄積ではタウは蓄積しない

アミロイドβを蓄積するよう遺伝的に改変されたマウスモデルでは、老人斑は形成されるが神経原線維変化の形成および、神経細胞死は観察されない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK5231/

マウスのビタミンC合成

ヒトはビタミンCを合成することができないが、マウスではビタミンCを合成することが可能であり、マウスはヒトよりも強力な抗酸化作用があると考えることができる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14962674/

アミロイド仮説を支持する研究者のほとんどは、非生理学的に濃度の高いアミロイドβをモデルマウスに使用し、APPを過剰に発現させている。

しかし、それらがヒトにおける疾患プロセスと同様にみなせのかにおいては議論の余地がある。

pubs.acs.org/doi/10.1021/cn500105p

APP /プレセニリン過剰発現マウスモデルで観察された表現型は、人為的なものである。

www.jneurosci.org/content/36/38/9933

ヒトアルツハイマー病脳でAPPが過剰発現しているということを示す証拠はほとんどない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20594619/

むしろ、総アミロイドβは減少する可能性もある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18784818/

ADマウスのオリゴマーは認知機能低下と相関しない

これまでのアミロイドプラークの矛盾する研究結果から、アミロイドβオリゴマーが神経毒性を有しアルツハイマー病の発症に寄与するというオリゴマー仮説が有力となってきた。

しかし、アルツハイマーモデルマウスの脳組織において増加するアミロイドβオリゴマーは、認知機能の低下とは相関しない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21487307/

アミロイドβオリゴマーが動物モデルで毒性を有するという明白な証拠は欠如している。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22286176/

アミロイドβ沈着はシナプスを喪失させない

シナプスの消失は通常アミロイドβ付近で悪化するように見えるため、アミロイドβがシナプス障害を引き起こすと考えられていた。

しかし、著しいアミロイドの沈着によってもシナプスは維持されることがある。

脳アミロイドーシスはアルツハイマー病におけるシナプス喪失を十分には説明できない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15708435/

プレセニリン遺伝子変異は必ずしもアミロイドβ切断を増加させない

家族性アルツハイマー病患者の発症原因遺伝子として知られるプレセニリン1,2の遺伝子異常は、アミロイドβ42と43の産生の増加をもたらすことから、アミロイドβ仮説が強く支持されるに至った。

しかし、アミロイド仮説のプレセニリン遺伝子変異はアミロイドβ蓄積ではなく、プレセニリン機能の喪失による大脳皮質の炎症反応と関連している可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15345711/

プレセニリン1変異はピック病には関連するが、アミロイドβ班とは関連しない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15122701/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17197420/

単一標的であるアミロイド仮説の間違い

単一標的治療法は過去の臨床研究結果からは支持されない

単一の治療法がアルツハイマー病を臨床的に有意に改善するという考えは、過去のいかなる臨床試験によっても支持されていない。

onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jnc.13583

独立しているタウとアミロイドの関係

タウとアミロイドは病理的に異なる進行プロセスを示す

タウとアミロイド、この2つの病理はそれぞれ脳内の別々の進行を示しており、生化学的な病理は互いに比較的独立して進行することが病理学の分野において示唆されている。

アミロイドβによるストレスは、タウ病理の進行を促進する可能性はあるが、分子レベルにおいては間接的にリンクするにすぎない。

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0896627308009562

academic.oup.com/biohorizons/article/doi/10.1093/biohorizons/hzu002/242643

アルツハイマー病患者の病理はアミロイドだけではない

アミロイド仮説はアルツハイマー病のアミロイド沈着だけを標的としているが、アルツハイマー病のすべてのケースにおいて、同じアミロイド沈着パターンに従うわけではない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12084879/

最大でアルツハイマー病患者の50%以上で、αシヌクレインなど、その他の神経変性病理が混在している可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23389658/

神経毒性とアミロイドの関係には10以上のメカニズムがある

アルツハイマー病のアミロイドカスケード仮説による線形性モデルは多くの物議をかもしている。

例えばアミロイドβと神経毒性との間の直接的な関連についての研究は、少なくとも10の異なる分子レベルでの作用機序と受容体が複雑に関与している。

pubs.acs.org/doi/10.1021/cn500105p

ApoE4対立遺伝子の多くの役割

ApoE遺伝子はアルツハイマー病の発症に寄与する、もっとも強力な遺伝子のひとつとして知られている。

ApoE4は当初アミロイドの排出経路に関与することで、アミロイドβの蓄積と凝集を引き起こすと考えられており、アミロイド仮説と結び付けられて考えられていた。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21715678/

しかしApoEは本来、自然免疫と深く関連しており、炎症などアミロイドβとは直接関連しない経路への影響によってもアルツハイマー病の発症に寄与することがわかってきた。

アルツハイマー病危険因子はアミロイドではなく加齢

65歳以降のアルツハイマー病リスクは5年ごとに2倍になる。85歳では発症リスクは3分の1に達する。

年齢そのものは、アルツハイマー病の直接的な原因ではないものの、専門家の間で唯一の合意のある(最大の)アルツハイマー病危険因子である。(アミロイド、タウではない)

加齢は本質的に多因子であることが多くの抗加齢研究の研究者によって支持されている。

画像

代替治療の必要性はアミロイド仮説の是非によって失われない

アルツハイマー病は発症後下流の病原性が複雑化するため、(アミロイドが上流に位置するとしても)下流のプロセスを標的とした複数のアプローチを追求する必要がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4888851/

アミロイド仮説の社会的問題

治験参加意欲を損ねる

多くの製薬会社は商業的な理由からフェーズⅡ試験での限られたデータを元に、効果の弱いアルツハイマー病薬をフェーズⅢへと押し込み続ける。

不可避的な失敗の繰り返しにより、患者や家族の治験への参加意欲を損ね、「コモンズの悲劇」となる可能性がある。

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352873717300318

blogs.sciencemag.org/pipeline/archives/2017/09/27/bad-news-but-not-the-unexpected-kind

アミロイドへの極端に偏った投資(70~80%)

アルツハイマー病の創薬と開発への投資の圧倒的多数はアミロイドとタウに向けられており、その研究努力と投資コストの70~80%はアミロイドプラーク負荷のの減少に割り当てられている。

www.nature.com/articles/nrd.2017.169

複数回のアミロイドスキャン、画層検査などを伴うアルツハイマー病の第三相試験の費用は1億ドル(110億円)を超え、3.5億~5億ドルに達する。

onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jnc.13583

抗アミロイド療法の高コスト

ヒト化抗アミロイド抗体(受動免疫療法)は治療を継続的に行う必要があり、長期間にわたって複数回の投与を必要とする場合、治療の費用が高騰化する可能性が高い。

これは貧しい国での人々の利用は望めず、先進国などの裕福な国であっても多くの人に行き渡るのは難しいかもしれない。

onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jnc.13583

文化的、経済的、政治勢力に依存するアルツハイマー病の定義

アルツハイマー病は単一の疾患である可能性は少なく、多因子性によるものである。

アルツハイマー病ではなくアルツハイマー症候群と呼ぶのが適切である。

アルツハイマー病の定義は、文化的、経済的、政治勢力によって変わってしまう。

www.j-alz.com/editors-blog/posts/is-there-alzheimers-disease

その他

アミロイド仮説に基づく臨床研究の重なる失敗

アルツハイマー病治療薬が失敗し続けるのはなぜか?

誤った病理学的基質の標的化

試験期間の短さと被験者の集まりのトレードオフ

ボランティア評価者の評価のばらつき

ADAS-Cogの統一化されていない採点方法

最適用量の間違った決定

遅すぎる治療の開始

アミロイド標的の間違い

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5576861/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30851121