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改善しない人が見落としがちな5つのケース
経得ているリコード法関連の情報から、そして経験的にもサプリメントを摂取しても改善が見られない場合、サプリメントに何が足りないかという問題ではなく、やはり検査を行っていないことと、それに伴う改善策の欠落に原因がある可能性が高い。その中で様々な原因が考えられるが、よくある見過ごし要因は以下の5つ。
それぞれハードルが高いため後回しにしたい気持ちはわかるが、見過ごし要因に該当する場合、せっかくのこれまでの取り組みの効果が限定的なものになってしまうため、なんとか頑張って取り組んでもらいたい。
腸内環境、リーキーガットの問題が解決していない
腸内環境の悪化やリーキーガットがあると、サプリメントを含めた栄養が適切に吸収されていな可能性がある。
→ 別記事に書いているが、まずはリーキーガットを引き起こす様々な要因の厳格な制限




糖尿病、血糖値、インスリン抵抗性の問題が解決していない
→ 特に運動量が足りていない。
→ 食事の問題、またはケトンダイエットに計画的に取り組む
アルツハイマー病と関連する病原体(歯周病菌、ヘルペスウイルスなど)の解決が行われていない
例えば根管治療などは病院などで治療していく必要がある。

ヘルペスウイルス感染(HSV1、HSV2)の抑制には抗ウイルス薬の投与が必要。血清抗体が陰性でも神経細胞では感染している可能性がたかく、特に帯状疱疹を経験している人では可能性が高い。抗ヘルペスウイルス薬であるバラシクロビルは忍容性が高いことから、確率論的な計算で考えればApoE4保有者には予防的治療として全員に摂取を推奨したい。
https://alzhacker.com/hsv/
3型の患者さんでマイコトキシンなどのカビ毒がある場合も、特にミトコンドリアを活性化させるタイプの賦活的な治療やサプリメントは逆効果となる可能性がある。そもそものカビ毒を曝露した状態が維持されていると、あらゆる治療は対処療法的な効果しか得られない。またカビ毒の除去を効果的に行うにはCIRSなどのプロトコルに従って、サプリメントではなくコレスチラミンなどの結合剤を用いる必要がある。

睡眠時無呼吸症候群の取り組みが行われていない。
サプリではそもそも解決不可能。
→ CPAP必須。
エストラジオールなどホルモン系の補充療法が行われていない
認知機能を改善するレベルに必要なホルモン代謝を最適化するためにサプリメントレベルの補充では不可能。
ホルモン補充はなんとなく怖いというイメージが先行してしまっているが、言えることは両者のリスクを適切に評価してほしい。津波が来ているときに「エアバッグのついていない車に乗って逃げるのは怖い」と言っているように見えることがある。
→ 扱ってくれる病院探しがポイント。しかし、苦労して病院を探し出し、さらに継続していくコストは月に数万円以上かかることから、病院利用のハードルも低くはない。そういったことから検査だけは自費で行い、薬は個人輸入で調達して実行している患者さんは少なくない。
改善が見られない人によくある具体例
「お菓子や砂糖を食べないようにしている」
→ ケトンダイエットを正確に実行できてていない。計測器による計測が必要(1.5~4.0)
「いびきをかいていないし、よく眠れていると思う」
→ 周囲の主観的な評価はあてにならないことが多い。実際には睡眠時無呼吸の問題が解決されていない、医療機関などでの検査も行っていない。
「消化器症状はとくにないからリーキーガットではないと思う」
→ 認知症患者のリーキーガットは必ずしも症状としては現れない。徹底機に認知機能の変化を感じるためには、例えば2~3ヶ月100%グルテンの断食が実践医から推奨されている。
「毎日散歩、家事を行っているから大丈夫」
→ 認知機能の改善に必要な運動量、運動強度に達していない。週4日未満、心拍計を使った強度測定を行っていない。筋トレが入っていない。
炎症を起こしている(CRP)
検査を行なっていない
空腹時インスリン、ヘモグロビンA1C、ビタミンD、ホルモン、ホモシステイン、血清B12、赤血球マグネシウムの検査と適正化
毒素関連の未検査
病原体のチェックを行っておらず、適切に対処されていない(ボレリア、バベシア、バルトネラ、または他の病原体)
マイコトキシンがある場合はコレスチラミン、鼻腔VIP
毒素源が特定されず毒素を曝露したままの毒素治療
すべての毒素検査を行っていない
金属毒素、有機毒素、生物毒素
「ホルモン治療は危ないイメージがあるしそこまではできない」
ホルモン欠乏は脳や海馬が萎縮モードに切り替わるスイッチングに大きく影響を与える。一度萎縮に傾いた脳神経細胞を戻すには少なくとも治療的なホルモン用量が必要となる。(治療用量であることをわかっていないお医者さんは、多すぎると考えて投与を控える)
リコード法に基づく運動・睡眠などの適正化によってホルモンレベルはある程度改善されるが、治療レベルにもっていくにはほとんどの患者さんでは不可能なため、最適化を率先して行う必要がある。特に2型ではだが、更年期障害と関連して発症した若年性のアルツハイマー病患者さんでも重要となってくる。
ブレデセン博士のアドバイス
上記ポイントを抑えても改善しない場合は、本来のリコード法に従ったプロトコルを行うことを強く推奨する。(本来はリコード法を先に行うべきだが)
