ビタミンE
目標ビタミンE(αトコフェロール)血清濃度 12-20mcg/ml
ビタミンE3号(αトコトリエノール)に、脳の海馬の神経細胞死を抑制する効果がある。
重要度
1. アルファ-トコトリエノール
2. ガンマ-トコトリエノール
なぜビタミンE治療がアルツハイマー病治療では失敗するのか?
www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3023173/
1)誤った投与量 最適量は個人によって異なる可能性がある。
2)間違ったタイミング → 進行の進む前に投与する。
3)不均衡な単剤療法 → ビタミンC、セレニウムなど他の抗酸化剤と必ず組み合わせる(おそらく数種類足し加えるぐらいでは足りない)
4)間違った標的 → ROSシグナル伝達を理解してROS対策を組み立てる。
多くの相乗作用をもつビタミンE
動物モデルの研究では、ビオフラボノイド、ポリフェノールおよびカロチノイドなどと組み合わせることで有効性を発揮。
ビタミンC
ビタミンEとビタミンCサプリメントの併用投与は、アルツハイマー病の発症リスクを低下させる。マルチビタミンの使用では影響がなかった。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9772012/
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14732624
セレギリン
ビタミンEとセレギリンの併用療法は、中等度または重度のアルツハイマー病患者において効果的であることが証明された。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18391487/
メマンチン
軽度または中等度のアルツハイマー病患者へαトコフェロール2000IUまたはαトコフェロール+メマンチンを投与。プラセボと比較して遅い機能低下をもたらした。
メマンチン単独とαトコフェロール+メマンチンの群に有意差はなかった。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24381967/
その他のビタミンやミネラル
メタアナリシス 他のビタミンやミネラルを低用量のビタミンEと組み合わせることで、全原因死亡率を低下させる。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25078376/
摂取量
血清ビタミンE検査の必要性
ビタミンEを1日800IU投与したアルツハイマー病患者の一部では、酸化ストレスを低下させ認知状態を維持する。
しかしビタミンEが酸化ストレスを防止しない場合、認知機能への有害な作用をよぼす。
アルツハイマー病患者へのビタミンE投与は、その抗酸化効果を測定なしでは投与の決定ができない。
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19494439
健康な人の摂取量
400IU
リコード法推奨量
認知症、アルツハイマー病 800IU~
市販の安価なビタミンEではなく、トコフェロールとトコトリエノールの混合
天然型は半減期24h 天然型 dl-αではなくd-α-トコフェロールが推奨される。
健常者、認知症予防 1錠/日
認知症患者 2錠/日