リコード法基本計画 総合リスト
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記事目次
- 1. 食生活を整える
- 2. オートファジー、ケトン体
- 3. ストレスを減らす
- 4. 睡眠を整える
- 5. エクササイズ
- 6. ブレイントレーニング
- 7. ホモシステイン濃度を下げる
- 8. 血清ビタミンB12
- 9. 炎症とアルブミン/グロブリン比の改善
- 10. 血糖値とヘモグロビンA1cの改善
- 11. ホルモンバランスを整える
- 12. 腸内環境の改善
- 13. アミロイドβを減らす
- 14. 認知機能を高める
- 15. 血清ビタミンD値を増やす
- 16 神経成長因子NGFを増加させる
- 17. 神経シナプスの材料を供与
- 18. 抗酸化バランスの調整
- 19. 亜鉛と銅の比率を調整
- 20. 夜間の酸素呼吸を確保
- 21. ミトコンドリア機能の最適化
- 22. 集中力を高める
- 23. サーチュイン遺伝子の活性
- 24. 重金属のキレート
- 25. 中鎖脂肪酸を作用させる
- 26. 記憶力の改善
- 27. 抗うつ治療
- 28. 毒素源の除去
- 29. 感染症
- 30. 認知機能に悪影響がある医薬を止める
1. 食生活を整える
すべてのタイプが対象
2. オートファジー、ケトン体
すべてのタイプが対象、特に1.5型に重要
目標ケトン濃度 0.5~4 mmol/L(ケトンメーター)
12時間以上の断食
例えば、夕食を8時にすませたとしたら、次の日の8時のまで食事を一切摂らない。(水やお茶はOK、ジュースなどの炭水化物源はダメ)
※24時間を超える過剰な断食は避ける。
ApoE4遺伝子陽性 → 14~16時間断食
ApoE4遺伝子陰性 → 12~14時間断食
就寝3時間前は食べない
カロリーを消費する飲み物も禁止
オートファジー
3. ストレスを減らす
ヨガ、音楽
その人個人に合わせたストレスを解放する方法を考える。
瞑想
RevitaMind
www.activemindsglobal.com/products/revita-mind/
4. 睡眠を整える
すべてのタイプが対象
一日8時間の睡眠を確保
・部屋を可能な限り暗くする 必要に応じてアイマスクを装着
・環境音を可能な限り静かにある。テレビやビデオレコーダーなどの電磁波を出す電気器具の電源を切る。
・風がベッドにむかって吹いていない
・できれば真夜中になるまでに寝床につく。
・寝る数時間前に運動をしない。(運動はアドレナリンを高め睡眠を妨害する)
・LEDライトなどのブルーライトを夜使用することは避ける。もしコンピューターなどのLEDモニタを見るのであれば、フィルターを使ってブルーライトをカットする。
・テレビをベッドルームに置かない。
・ボリュームたっぷりの夜食は避ける
・水分補給を心がける、ただし、寝る時間が近づいたら水をたくさん飲まない。
光線療法
朝一番に光を最低数十分浴びること。
起床後、太陽などの強い光を浴びにくい環境、生活スタイルでは光線療法が有効。
臨床効果を得るためには一定の強さが必要だが、近づけることで白色LEDライトを利用しても可能。
メラトニン
すべてのタイプに重要
就寝60~90分前に摂取 「リコード法推奨量」0.5~3mg
認知症の臨床試験で用いられている摂取量は3mg~9mgあたり。
メラトニンには睡眠誘発作用だけでなく強力な神経保護効果があるため、ぐっすりと睡眠がとれているかどうかと関係なく摂取したいところ。1mgからスタート
トリプトファン
夜間に、ネガティブなことを考えたりして目が覚める場合、トリプトファン500mgを寝る前~1時間前に摂る。
トリプトファンは代謝のされ方によってネガティブな作用をもつ可能性もあるため、摂取してみて改善されない場合は積極的に摂取刷る必要はない。
または代わりに100-200mgの5-HTPを摂取。
5. エクササイズ
すべてのリコード法タイプに必須
有酸素運動
週最低5~6回 30分から60分の有酸素運動
週の運動時間、最低150分
筋力トレーニング
強度の高い筋力トレーニングもできれば週に最低一回は加える。
好ましくは2~3回
運動習慣がない人、高齢者
運動の効果・効能
6. ブレイントレーニング
すべてのタイプが対象
メルゼニッチ 脳トレの二原則
・一日 20分~30分のトレーニングを集中して行う。週に4~6日、少なくとも4週間続ける。
・個人の能力限界を考えて絶えず見直す必要がある。
簡単すぎても難しすぎてもいけない。
ゲームバランスの維持を意識してトレーニングに望む。
脳トレの頻度が重要!
A:週5~6回 1回10~20分
B:週3回 1回30分
集中力が10~20分を超えると途切れる場合はAを選択。
30分集中してプレイすることが可能であればA、Bどちらでも好みで選択。
認知機能改善効果が研究で認められている二つのプログラム
・ダブルディシジョン (推奨)
・Nバック課題 (短期記憶の改善)
プログラム自体は無料で入手が可能。ただし、改善目標だったり、ステップアップ、スコア化、ゲームバランスを追求するような工夫はほとんどされていない点で無料のものは劣る。
認知機能改善の尺度としても有用であるため、各メーカーの案内しているものをおすすめする。
脳トレーニング プログラム 各メーカー(作成中)
7. ホモシステイン濃度を下げる
すべてのタイプが対象、特に2型に重要
ホモシステイン目標値
7 nmol /ml 以下(一般的な基準値3.7~13.5 nmol/mL)
ホモシステインが6より高いと海馬の萎縮が速くなる。
ホモシステインが6より高い場合↓
・P-5-Pを20~50mg
・メチルコバラミンとアデノシルコバラミンを合計1mg
・メチル葉酸を0.8mg(最高で5mg)を摂取
・MTHFR遺伝子検査
ビタミンB 総合(コンプレックス)
ビタミンB6、B12、葉酸が活性型であること。
ホモシステイン値に応じて十分な摂取量を確保する必要がある。
※市販のビタミンBは活性型ではないものがほとんどのため注意が必要
※以下に掲げているビタミンBコンプレックスは完全にリコード法に最適化されたものではないため、摂取後、必ずB6、B12、葉酸の血清検査を行い最適化すること。
全員向け(未検査、予防目的)
一日1~2錠 朝食後、夕食後
ホモシステイン濃度が6以上↓
一日 3カプセル 朝・昼・夜
MTHFR遺伝子(C677T)がT;Tの場合↓
検査項目
・血清葉酸濃度 10~25(病院)
・MTHFR遺伝子(クリニックまたは民間検査キット)
MTHF(活性型葉酸)
摂取量 一日 800mg~5mg
※ドラッグストアなどで売っている不活性の葉酸は遺伝子タイプによって逆効果の可能性
サプリメント
一日1錠 タイミングはいつでもOK
活性型ビタミンB6(P-5-P)
検査項目
・ビタミンB6 30~50(多すぎても末梢神経の一部に有害)
→ 血清B6が数値に収まるよう、B6(P5P)を一日20~50mg摂取
血清亜鉛が80μg以下 または銅:亜鉛比1:1.3よりも亜鉛が低い場合
→ 一日50mgを摂取
サプリメント
一日1錠 タイミングはいつでもOK
TMG(トリメチルグリシン)
活性型B6、B12、葉酸を摂取して3ヶ月後にホモシステインを再度チェック↓
ホモシステイン値が6より下がらない場合TMG500mgを追加
TMGを摂取して3ヶ月後にホモシステインをチェックしてまだ高い場合↓
メチオニンを含む食品の摂取制限
ナッツ、牛肉、羊肉、チーズ、ターキー、豚肉、魚、貝類、甲殻類、大豆、卵、乳製品、豆類など
サプリメント
ビタミンB12(メチルコバラミン)
8と同様
8. 血清ビタミンB12
特に2型に重要
検査項目
メチルマロン酸または血清ビタミンB12
※注意 血清B12では一部のB12欠乏症しか診断できない。
より精度の高い診断は血中又は尿中のメチルマロン酸を判定(70歳以下)
原則として水銀の曝露、過剰蓄積がないこと。
水銀の蓄積がある場合は水銀キレートを行う。
ビタミンB12(メチルコバラミン)
検査値目標
・血清ビタミンB12 500mg以上(一般的な基準値は200~350)
・メチルマロン酸(B12の指標として使われるメチルマロン酸は変動が大きいため、あくまで補完検査としてB12と同時に行う)
一日 1mg~5mg
※メチルコバラミンであること。アデノシルコバラミンを加えるとなお良い。
サプリメント
一日1錠 タイミングはいつでもOK
9. 炎症とアルブミン/グロブリン比の改善
すべてのタイプ

検査項目
アルブミン/グロブリン比率(A/G比)を1.8以上にする
クルクミン
すべてのタイプに重要
1000mg/1日 空腹時、または脂肪を含んだ食事の後
通常のクルクミン(ウコン)の吸収力は非常に悪く代替にならない。
キレート加工されているものが必須(ロングビーダまたはセラクルミン)
サプリメント
クルクブレイン(クルクミン ロングビーダ)400mg 50カプセル
空腹時、または脂質を含んだ食事の後
EPA・DHA
すべてのタイプに重要
サプリメント
スーパーオメガ3(遮光ジェル)
※保管は冷蔵庫、特に光で酸化しやすいため光が当たらないところへ保管
一日 DHA 1g、EPA 0.5~1g(上記商品は食後一回二錠×二回 合計4錠)
SPMアクティブ
検査値
高感度CRP(hs-CRP)が1.0mg/l(0.1mg/dl)より高い場合、一ヶ月だけ継続。
Specialized pro-resolving lipid mediator
EPA・DHAに由来する抗炎症成分、市販の抗炎症剤よりも自然に、かつ強力な炎症抑制効果をもつ。
サプリメント
※日本国内だと輸入代理店を利用する必要がある。
衛生環境を整える
特に3型に重要
検査項目:HLA検査、各種血清検査
免疫反応を呼び起こすような、不衛生な環境を避ける。
終末糖化産物受容体 (receptor for Advanced Glycation End Product)の活動を抑えるため。
biochem2.w3.kanazawa-u.ac.jp/research.html
en.wikipedia.org/wiki/RAGE_(receptor)
RAGEはNF-κBにより活性される。
10. 血糖値とヘモグロビンA1cの改善
特に1.5型に重要、
検査項目
空腹時インスリン4.5以上、または空腹時血糖値90以上、またはヘモグロビンA1cが5.5以上
リコード法における空腹血糖値の適正値は92mg/dl以下
リコード法におけるHbA1cの適正値は5.5%以下
空腹時血糖値は低すぎても認知機能の低下リスクを招く。70~72mg/dl以下にはならないように注意。
アルツハイマー病改善目的のための血糖値の改善と、通常の糖尿病の認定基準を一緒にして考えないこと。病院での糖尿病検査では許容範囲であっても、リコード法においては目標基準値に届いてないことが多い。
1. 食事管理
2. オートファジー、ケトン体活性
5. 運動
などを総合的に実行して、血糖値を下げていく。
下記の1.5型向けサプリメントは血糖値の推移を見ながら、摂取量を調節すること。
脂質補充の不足した糖質制限や糖尿病薬との併用による低血糖に注意。
ベルベリン
特に1.5型に重要
→ ベルベリン 一日300~500mg × 3回
サプリメント
一日300~500mg × 3回
または
漢方薬
低用量摂取はこっちをおすすめ
御岳百草丸(ベルベリンを含有)
一日 一回12~20粒 × 3回 (糖代謝に問題がある場合)
低用量摂取:一回2粒×2~3回(おそらく、すべての人に)
または
メトホルミン塩酸塩
ベルベリンまたはメトホルミンを選択する。
一日 一回500mg
入手先:糖尿病薬として処方を依頼、または個人輸入
シナモン
検査項目
空腹時インスリン4.5以上、または空腹時血糖値90以上、またはヘモグロビンA1cが5.5以上
→ 一日 スプーン大さじ4分の1のシナモン(3~4gを分割)
サプリメント
粉末 セイロン産を推奨 一日 3~4g(大さじ4分の1)を分けて摂取
産地不明 カプセル形状、シナモンの味が苦手な人向け 一日6錠 分割摂取
クロム
検査項目
空腹時インスリン4.5以上、または空腹時血糖値90以上、またはヘモグロビンA1cが5.5以上
11. ホルモンバランスを整える
検査項目
遺伝子検査、各血清検査、体温等
バイオアイデンティカルホルモン補充療法を行っている病院を探し、リコード法に従ったホルモンの血清検査とホルモン剤の処方が可能かたずねる。
一般的なホルモン補充療法の診断検査基準値とは異なるため、単にバイオアイデンティカルホルモンを行っている病院に出向いても、必要な処方をしてもらえない可能性がある。
リコード法に協力的な病院にまず行き、ホルモン療法の処方箋を出してもらうほうが現実的かもしれない。
自己診断で個人輸入で入手し実行する人もいる。
甲状腺ホルモン
目標値
フリーT3 3.2~4.2 pg/ml
フリーT4 1.3~1.8 ng/ml
リバースT3 20 ng/dl以下
フリーT3×100倍:リバースT3比率 20以下
甲状腺ホルモン補充療法(T4とT3の混合)
アーマーサイロイド、NPサイロイド、ネイチャーサイロイド、WPサイロイド
朝30mg、スタート
入手先:バイオアイデンティカルホルモンセラピーを行なっている更年期障害などのクリニック、または個人輸入
エストラジオールとプロゲステロン比の調整
エストラジオール (E2) 50~250 pg/ml
プロゲステロン (P) 1~20ng/ml
DHEA
DHEAサルフェート 女性 350~430 mcg/dl、男性 400~500 mcg/dl
テストステロン
総テストステロン 500~1000 ng / dl(5~10ng/ml)男性
遊離テストステロン 6.5~15 pg/ml 男性
プレグネノロン
検査項目
プレグネノロン 50~100 ng/dl (0.5~1ng/ml)
2型,3型に重要
一日10mgからスタート、25mgまで増やして、プレグネノロンの血清レベルを50~100ng/dLにする。
実際には税関でひっかからなければ入手できるようだが、プレグネノロンは2018年より日本では原則、個人輸入禁止対象品となる。
www.asahi.com/articles/ASKCG66DZKCGULBJ016.html
12. 腸内環境の改善
検査項目
リーキーガットの有無をチェック
リーキーガットを引き起こす要因を除去
腸管を修復していく上での第一のステップは、
まず何がリーキーガットを引き起こすのかを理解し、そのリスクを最小限にしていくこと。
リーキーガットのきっかけとなるもの
・1. 食生活を整える に記載のグルテン食品
・砂糖
・アレルギーを引き起こすその他の穀物アレルギー、乳製品、その他の食べ物
・アレルギーを引き起こす加工食品などの化学合成品(ナトリウム化合物、人工甘味料、保存料、着色料、食品結合剤など)
・除草剤(グリホサートなど)
・殺虫剤
・GMO食品(遺伝子組換え食品)
・アルコール
・抗生物質 CAFOsからの食品
・抗炎症剤、アスピリン、NSAIDs、ステロイド
・ストレス
ボーンブロスによるリーキーガットの修復
リコード法5つのプロバイオティクスを摂取
・ラクトバチルス・プランタルム
・ラクトバチルス・アシドフィルス
・ラクトバチラス・ブレビス
・ビフィドバクテリウム・ラクティス(ビフィズス菌)
・ビフィドバクテリウム・ロングム(ビフィズス菌)
プロバイオティクスの記事
プロバイオティクスはリーキガットが修復されてから。
サプリメント
※リコード法推奨乳酸菌のうち1,2,4、5を含む。
※リコード法推奨乳酸菌すべてを含む。高価
13. アミロイドβを減らす
クルクミン
(9と同様)
アシュワガンダ
500mgを一日2回 食後
サプリメント
一日 毎食後一錠×3回
14. 認知機能を高める
バコパモニエラ
すべてのタイプが対象 特に1型、記憶障害がある人
食後、脂質を含む食事の後が望ましい。
摂取量抽出物かリーフパウダーかにもよるけど、一日250~500mg×2
サプリメント
一日 一回250~500mg×2回 食後
1錠からスタート様子を見ながら2錠まで増やしていく。
マグネシウム L-スレオニン
一日 2000mg
マグネシウムLスレオニンは、通常のマグネシウムと違い、脳内(BBB)に通過しやすいよう加工されている。通常のマグネシウムでは代用できないので注意。
※玄米とマグネシウムとの同時摂取を避ける。
サプリメント
鎮静作用があるため夕方以降を中心に摂取 食後と寝る前など
1日 一回1~2錠×3回 合計3錠(空腹時が理想)
15. 血清ビタミンD値を増やす

ビタミンD3
すべてのタイプが対象
2型、日光を浴びない生活環境、冬季などは増量
サプリメント
ビタミンD必要量の計算式
ビタミンDの検査値から摂取量を計算
例 血清ビタミンD濃度が20であり、目標値が80である場合
80 – 40 = 40 一日の必要ビタミンD増加量 40×100倍 = 6000IU
ビタミンDは遺伝子変異によるビタミンD合成障害、ライフスタイル、季節、運動不足など必要摂取量が変動する要因が多くある。
そのため血清検査を行い摂取量を把握する。わからない場合は2000IUを選択。
ビタミンK2
すべてのタイプが対象、特に2型に重要
「リコード法」ではMK-7が推奨されているが、これは納豆を食べないことでMK-7が欠乏しがちな米国人の基準であり、納豆を食べる日本人はむしろMK-4を意識したほうがよいかもしれない。
サプリメント
ビタミンK (MK-7) 納豆を食べない人向け
一日 1錠×1~2回 食後、脂質と同時接種で3倍吸収力が変わる。
ビタミンKコンプレックス(K1、MK-4、MK-7)
臨床効果があるMK-4含有量 納豆を食べる人はビタミンKを摂取する必要はないが、あえて納豆と組み合わせて摂取するなら、こちらをおすすめ。
一日 1錠(週のうち数回でも良いかもしれない)、食後 他の脂質と一緒に
16 神経成長因子NGFを増加させる
すべてのタイプが対象
ヤマブシタケ (ライオンズメーン)
すべてのタイプに重要 特に2型
食用キノコの一種、漢方でも伝統的に使われている。
ヤマブシタケはプロダクトによって品質に差が生じやすい印象、いくつか異なるメーカーで試してみることをオススメする。
サプリメント・漢方
大量にパウダーで買うなら、おそらくここが最安 ただし品質は保証されていない。
低価格、レビューの評判が少し低め(人によって相性があるとのこと)
一日1~2錠
中価格、レビューの評判が高い
一日3~4錠
パウダー、オーガニック認定
一日 2g 100日分
アセチル-L-カルニチン
すべてのタイプに重要 特に脂質代謝に問題がある人に重要
一日500mg~3000mg
カルニチン投与の臨床試験では一日2~3gあたりが一般に用いられているが、リコード法では500mgが推奨量となっている。
サプリメント
一日 毎食後1錠×1~4回 (合計1~4錠) 脂質を含む食事の後
17. 神経シナプスの材料を供与
CDPコリン(シチコリン)
すべてのタイプに重要、すでにアリセプトなどのアセチルコリンエステラーゼを摂取している場合は摂取量を徐々に増やしていくこと。
一般的な摂取量 食後摂取であれば一日最低500mg~2000mgまで
※徐々に増やしていく
価格が高いのが難点だが、用量依存的(摂取量に応じて効果を増す)な効果をもち、単体でもエビデンスで有意差をつけた改善効果を見せる。
財布と相談して可能な限り多めに、というのがアドバイスになるだろう。
タイミングは重要。食後でも効果はあるが消化管で分解され効果が半減する。
空腹時に摂取すると効果が高まるため、その分量も少なくできる。摂取効率は半分~4分の1
コリン補給サプリメント (レシチン・CDPコリン・αGPC・ウリジン等)
シチコリンはスマートドラッグとして年明けより、日本では個人輸入禁止対象となる。
www.asahi.com/articles/ASKCG66DZKCGULBJ016.html
現在でも入手ができるという意見をもらっているが、α-GPCとウリジンで代用することもできる。
サプリメント
1日 一回1~2錠×2~3回 (合計2~8錠) 空腹時が効果的 午前中を中心に
アリセプトほどではないが覚醒して寝れない可能性があるので、夜間は控えめにしてウリジンを中心に摂取したほうがよい。
ウリジン
1日 一回1~2錠×2~3回 (合計2~8錠) 空腹時が効果的 夜を中心に
CDPコリンとウリジンを併用する場合は、それぞれを減薬できる。
アセチルコリンの材料でもあり、アセチルコリンを増強する。
アリセプトやガランタミンなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AchE阻害剤)を摂取している人は、少しずつ量を増やしていく。場合によってはCDPコリンやウリジンの増量に応じて、AchE阻害剤を減薬する必要があるかもしれない。
DHA(9と同様)
18. 抗酸化バランスの調整
www.biochemsoctrans.org/content/42/4/917
検査項目
高感度CRP、IL-6等
抗酸化剤は脳内の酸化度合いのに応じて、適量を摂取するのが理想。
活性酸素種も類型があるため、1つの抗酸化剤を大量に摂るよりも、複数の異なる抗酸化種に対応する抗酸化剤を適量とることでより効果的に効かせることができる。
ビタミンE
すべてのタイプに重要
ビタミンEは一日摂取量上限を守ることと。
同族体の種類が別れているトコフェロール&トコトリエノールを選択
※ドラッグストアなどで売られている安価なビタミンEは、たいてい単一の同族体のため不可。
目標ビタミンE濃度:12~20
サプリメント
ビタミンE濃度が低い場合 一日 4錠(800IU)
ビタミンE濃度が正常またはわからない 一日 2錠(400IU)
食後 ※脂質を含む食事の後が理想
食事でビタミンEが確実に摂取できていれば、摂らなくても良い。
セレン
すべてのタイプに重要、3型、有害金属過剰では特に重要
検査項目:血清セレニウム濃度 110~150ng/ml
サプリメント
一日 一回1~2錠 夜(100~200mcg)
食品
食品からの摂取であれば、ブラジリアンナッツを一日数粒食べる(食べ過ぎに注意)
ブルーベリー
すべてのタイプに重要
食品から摂取するのが望ましいが、果糖摂取を控えるため(炭水化物制限)アントシアニンサプリメントと併用するのも一案。ブルーベリージャムは糖質を多く含むので不可
推奨摂取量
生のブルーベリー60~300g ドライブルーベリー12~25g
※ドライ ブルーベリーの形で摂取するなら国内、楽天やAmazonなどが低価格
サプリメント
食材で摂取できない人向け。
一日一錠
N-アセチル-システイン
すべてのタイプが対象
検査項目
血清亜鉛が80μg以下 または銅:亜鉛比1:1.3よりも亜鉛が低い場合
サプリメント
一日 500mg 空腹時が理想 夜、寝る前
αリポ酸
検査項目
血清亜鉛が80μg以下 または銅:亜鉛比1:1.3よりも亜鉛が低い場合
→ 一日 100mg
空腹時インスリン4.5以上、または空腹時血糖値90以上、またはヘモグロビンA1cが5.5以上
→ 一日 100mg
サプリメント
一日 1~3錠 2型糖尿病の人は食後、3型は空腹時
半減期が短いため、いずれもこまめに分けて摂取するのが良いかも。夜寝る前に一錠、後は食後に一錠ずつ
リポソーマル グルタチオン or グルタチオン静注
特に3型に重要
サプリメント
一日 一回250mg × 2回 (一包を半分ずつ)
グルタチオン点滴
一部のクリニックで保険外適応で静注してもらうことができる。
グルタチオンの点滴によって著効が見られた場合、3型の補助診断にもなるので3型が疑われる人は、一度受けてみることをおすすめする。
継続する場合は週1~2回
ニコチンアミドリボシド
サプリメント
一日100mg 一錠 朝食前、活動前、空腹時
19. 亜鉛と銅の比率を調整

検査項目
血清亜鉛が80μg以下 または遊離銅:亜鉛比1:1.3よりも亜鉛が低い場合にはマンガンとビタミンCを摂取
マンガン
認知症患者のマンガン過剰症の報告もある。
マンガンに関しては必ず検査してから摂取を判断する。
→ マンガン 一日 15mg
サプリメント
ビタミンC
検査項目
血清亜鉛が80μg以下、または銅:亜鉛比1:1.3よりも亜鉛が低い場合
→ ビタミンC 一日1000~4000mg ※ビタミンCには銅のキレート作用がある。
サプリメント カプセル
一日一回1~2錠×3~8回 (合計1~4g) 食後
銅のキレート 一日2~8錠
20. 夜間の酸素呼吸を確保
IAD = Inhalational Alzheimer’s disease 吸入性アルツハイマー病
睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査
STOP-Bangテスト(問診)
sas-cpap.com/sas/sas-tests-diagnosis/
ブレデセンプロトコルにおいて無症状であっても陽性の判定を行うため、この問診で合格したからといって睡眠時無呼吸症候群ではないとは安心できない。
しかし、問診テストでSASに該当した場合には、陽性診断のスクリーニングとしてある程度の信頼性がある。
終夜睡眠ポリグラフ検査(推奨)
内科、総合内科、睡眠外来、睡眠クリニック、呼吸器内科などで受診
睡眠中の呼吸状態、終夜睡眠ポリグラフ検査 保険適応で約1万円
パルスオキシメーター(簡易検査)
夜間の連続自動記録が可能なパルスオキシメーターで簡易検査(スクリーニング)する方法もある。
夜間記録タイプのパルスオキシメーターは通販などでも購入できるが、通常のパルスオキシメーターと違って高価。
初回の診断目的だけなら、保険の適応で器具を借りての検査が可能なため、あえて購入する必要はない。
ただし、睡眠時無呼吸症候群が確定した場合には、継続使用によって治療経過のフィードバックが可能なため(例えばCPAP、横寝、枕を変える、サプリメントを摂るなどといったことでどれだけ改善するかなど)購入するのも手だと思う。
睡眠時の無呼吸自体は認知症と関係なくかなり一般的に見られるため、家族や介護者もチェックして知っておくのは良い考えだと思う。
Ebayで1~2万円台で販売されているため、個人輸入と英語のハードルを超える事ができる人は、そちらで購入するとお得。
目標値
無呼吸低呼吸指数(AHI)5以下 理想は(AHI)0
簡易のパルスオキシメーターでは90%以下に達した回数、ただし元々のSpO2値が低い患者さんは基準より4%下がった回数で計算。
通常の睡眠時無呼吸症の診断は、上記AHIに加え症状を伴うことが基準となっている。
そのため、AHIが5以上であっても、無症状であると伝えると日本の診断基準に該当しないため、唯一の睡眠時無呼吸症治療方法であるCPAPは保険適応では使えなくなる。
リコード法では症状の有無とは関係なくAHI5以上で、CPAPの使用適応となる。
21. ミトコンドリア機能の最適化

ユビキノール(還元型COQ10)
サプリメント
1日一回50~200mg× 2~3回 毎食後 脂質性の食事後が理想
リコード法では100mg/日
PQQ(ピロロキノリンキノン)
すべてのタイプが対象
サプリメント
睡眠に問題がある人が寝る前に用いると効果的。
一日一回 10~20mg × 1~2錠 朝食後、または活動前 リコード法
ミトコンドリアの機能賦活作用、海馬神経細胞を回復作用
亜鉛
すべてのタイプが対象、特に2型、3型は重要
検査項目
血清亜鉛が80μg以下 または銅:亜鉛比1:1.3よりも亜鉛が低い場合
ピコリン酸亜鉛 一日25mg~50mg 食後または空腹時
亜鉛は吸収力が悪いため、吸収性を高めたキレートタイプを摂取する。
空腹時に摂取すると吸収力はより高まるが、胃腸を荒らしやすくもあるので弱い人は食後にしておいたほうが良い。それでも胃腸が荒れる人はカルノシン酸亜鉛を選択する。
玄米との同時摂取は避ける。
サプリメント
一日1錠~2錠
ビタミンB1
1.5型に重要
糖質をエネルギーに変える補酵素 糖尿病リスクを抱えている人に重要
サプリメント
一日1~2錠
Nアセチルシステイン
セレニウム
ビタミンC
αリポ酸
アセチルLカルニチン
レスベラトロール
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22. 集中力を高める
注意力と集中力を高める
ゴツコラ
サプリメント
一日 500mgを1~2錠
葉酸
葉酸はホモシステインを抑制するだけでなく、アセチルコリンの形成に関わり、破壊されたリン脂質を補修することで、神経細胞を修復する。
ステロイドホルモンの合成にも関わる。
B12と協調して働く。
23. サーチュイン遺伝子の活性
レスベラトロール
すべてのタイプ
サプリメント
非ApoE4遺伝子キャリア↓
100mg 朝1錠
ApoE4遺伝子保持者↓
200mg 朝1錠
24. 重金属のキレート

血清ミネラル検査
水銀、鉛、カドミウムのチェック、問題があれば金属のキレートを行う。
毛髪ミネラル検査
毛髪検査の信頼性は血清検査よりも劣るため、リコード法では毛髪検査は金属障害の検査としては含まれていない。
しかし、金属(水銀、ヒ素など)によって体内の金属レベルと強く相関するものもあり、スクリーニング検査としては有用。
また国内での検査がむずかしい、価格に対する検査項目の幅広さを含め血清検査とは独立に受ける価値は十分にあると管理人は考えている。
ただし、水銀蓄積は多くの人で見られ、初期であれば治療によく応答するため検査は必須。
毛髪のカドミウムと鉛の陰性はあまり信頼できない。顕著な過剰が見られた場合は可能性を疑う。
らべるびぃ毛髪ミネラル検査
アンディ式毛髪ミネラル検査 (39項目5対比)低価格、フル活用するにはある程度自分で読み解く必要あり。
検査項目数が多く、必須ミネラルの対比を行ってくれる。
現在日本で行ってくれる検査機関があるかは未確認
www.livingnetwork.co.za/chelationnetwork/chelation-the-andy-cutler-protocol/
トリマーキュリー検査/Mercury Tri-Test
・腎機能に障害をもつ人
(腎不全によって通常の毛髪水銀濃度が正確ではない可能性がある)
・水銀の曝露源が不明である
(メチル水銀と無機水銀を区別して検出するため曝露源が特定しやすい。毛髪検査で水銀濃度高値が検出されたがその理由がわからないケースで特定するときに有効)
・明らかな水銀中毒症状があるにもかかわらず他の毛髪検査で水銀濃度が低値であるなど。
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バイオメタル
有害金属
25. 中鎖脂肪酸を作用させる
すべてのタイプが対象、特に1.5型は重要
目標ケトン値:0.5~4mmol/L
検査項目
血清ケトン濃度、酸化LDL、LDL-p、sd-LDLなど
MCTオイル
積極的に摂取する 3~10g × 2~3回/日
・MCTオイル、ココナッツオイルを摂取して一ヶ月以内
・痩せている人 BMI18以下
・非ApoE4キャリア
・インスリン抵抗性に問題がある。糖尿病予備群
控えめに摂取する 0~3g×2回/日
・積極的に摂取して一ヶ月が経過
・MCTオイルを摂取しなくてもケトン値0.5~4を達成
・太っている人 BMI25以上
・ApoE4キャリア
・LDLコレステロール、中性脂肪が顕著に高い。
・大量摂取で下痢をおこす。
4週間試みて、インスリン感受性、LDL-p(LDL粒子数)が1000以下に回復したなら、MCTオイルの量を減らしてエクストラバージンオリーブオイル、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸を含む食品の摂取量を増やす。
飽和脂肪酸を含む食事を減らす。
MCTオイル 液体
MCTオイル カプセル
26. 記憶力の改善

最初から摂るのではなく3ヶ月のリコード法実践後、記憶力の問題が筆頭にくる場合、(アリセプトではなく)フペルジンA200mcgを検討する。
すでにアリセプト、ガランタミン、リバスタッチを摂取している人は、フペルジンAは摂らない、または既存薬の量を減らしてフペルジンを加える、完全にフペルジンAに変えてしまうという3つの選択肢がある。
200mcgのフペルジンAは約2.2mgのドネペジルに相当
サプリメント
一日 一錠 朝
27. 抗うつ治療
SAM-e 200~1600mg
サプリメント
※要冷蔵庫保管 常温保存不可
または
活性型葉酸 5mg
検査項目
血清葉酸濃度、MTHFR遺伝子に変異がある場合 T/Tである場合
23andme推奨 (海外 個人輸入)
国内検査、病院または民間検査
民間の認知症検査は認知症リスク遺伝子のひとつしかわからないのに対して病院での遺伝子検査は通常2つの対立遺伝子を知ることでよりリスクを詳しく知ることができるため可能であれば病院で受けたほうが良い。(2つの対立遺伝子(アレル)が調べることができるかどうか確認すること)
サプリメント
28. 毒素源の除去
毒素、有害金属の曝露がある場合、毒素源に応じて治療を行う。
症状から3型生物毒素の曝露が疑われる場合は、スクリーニング検査として視覚コントラス感度検査を受けよう。
29. 感染症
すべてのタイプが対象、特に3型は重要
感染症がある場合は、適応する抗生物質または抗ウイルス剤を用いる。
30. 認知機能に悪影響がある医薬を止める
すべてのタイプが対象
スタチン、PPIs、ベンゾジアゼピン、NSAIDS、その他の薬
※アリセプト・ガランタミン・リバスチグミンなどのコリンエステラーゼ阻害薬をすでに継続して摂取している患者さんは、服薬を突然には止めない!
急激に中止したため、認知症を悪化させた事例が多く発生している。