脱ヨード酵素の阻害因子・要因(T4→T3変換障害)

脱ヨード酵素の阻害因子

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甲状腺ホルモン 概要(アルツハイマー・リコード法)

TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)

TSH(甲状腺刺激ホルモン)

T4(サイロキシン)/T3(トリヨードチロニン)/rT3(リバースT3)

脱ヨード酵素(D1、D2、D3)

脱ヨード酵素の阻害因子・T4→T3の変換障害要因

ヨウ素・トランスサイレチン

低T3症候群 (Low T3 Syndrome)

天然甲状腺ホルモン補充療法(乾燥甲状腺末)

バイオアイデンティカルホルモン補充療法(BHRT)

疾患

うつ病

標準的な甲状腺検査ではわからない

多くのうつ病および双極性障害の患者では、甲状腺機能不全が標準的な甲状腺検査では検出されない。

これらの多くの疾患ではD1のダウンレギュレーションが引き起こされ細胞内T3レベルの低下と血清T4レベルの増加をもたらしている。

D3がアップレギュレートされrT3が上昇し、甲状腺活性作用を阻害する。

また、うつ病患者では輸送タンパク質、トランスサイレチンの障害によりT4の脳関門輸送が減少することが研究によって示されている。

www.nahypothyroidism.org/deiodinases/

正常な甲状腺機能を有する50人の患者の二重盲検プラセボ対照試験

抗うつ療法+T3(25mcg)を受けた患者では、抗うつ療法+プラセボだけのグループと比較し応答率がほぼ2倍に上昇した。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17352847

炎症

IL-6、酸化ストレス、NF-κβ、尿毒症毒素

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4155120/

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IL-6

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8263160

TNF-α

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2229314

インターフェロンα(IFN)

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7593416

慢性細菌感染症:リポ多糖(LPS)

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18218695

インスリン抵抗性

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www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3175696/

DIO2関連遺伝子変異とインスリン抵抗性の関連性

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11872697/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20566590/

PGC1

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18279023

インスリンの増加

インスリンの上昇はD2活性を増加させ、TSHレベルを抑制し、甲状腺レベルを低下させある。

健常者ではT4からT3への変換率は77%だが、糖尿病患者のT4→T3の変換率は45%でありリバースT3が増加していることが示されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/429531

癌におけるD3活性は非常に高く、消耗性の甲状腺機能低下症に至ることもある。

D3ノックダウンマウスの基底細胞がんの増殖は5分の1まで減少。

組織rT3およびT3 / rT3の高い比率はHPT軸(視床下部 – 下垂体 – 甲状腺)の変化に加えて、重大な病気における甲状腺ホルモンの減少に組織特異的な機構が関与していることが示唆される。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16174716

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18815314

慢性疼痛

慢性疼痛によるT3のみの低下

慢性疼痛は脱ヨード酵素D1を有意に抑制し、D2をアップレギュレートし、TSHは変化させず組織中のT3レベルの減少をもたらす。

これらの甲状腺機能低下症は血清TSH、T4試験では有意に検出されない。

オピオイド系鎮痛薬とT3補充の併用療法

オピオイド系鎮痛薬はTSHの変化なしにT3レベルの低下を改善する潜在的な可能性がある。

オピオイドはD1を抑制するがD2は抑制しないため、抑制されたT3レベルを逆転させる作用はない。

痛みの専門家は、重大な痛みを伴う患者、またはオピオイド系鎮痛薬使用者に対してT3補充が推奨されることの理解が求められる。

www.nahypothyroidism.org/deiodinases/

ストレス

低酸素

低酸素または虚血条件下で、D3は甲状腺ホルモンを不活性化する核膜に挿入され甲状腺ホルモンシグナル伝達が減少する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22723689/

遺伝子

脱ヨード酵素の遺伝子変異

D1a-T対立遺伝子のキャリアは、血清フリーT4およびrT3、T3がより低く、T3 / rT3がより低かった。

D1b-Gアレルは、より高い血清T3およびT3 / rT3 と関連していた。

DIO2変異体は血清甲状腺パラメーターと関連していなかった。海馬または扁桃体の体積との関連は見られなかった。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17105838

ホルモン

成長ホルモン低値

成長ホルモンの欠乏は、T4からT3の変換を減少させ、リバースT3を増加させる。

成長ホルモンの補充は対照的にT4からT3への変換を改善し、リバースT3を減少させる。

www.nahypothyroidism.org/deiodinases/

エストロゲン低値

エストロゲンはHPT軸を介して甲状腺へ間接的に影響を与える。

卵巣摘出ラット(卵巣かからエストロゲンが分泌される)ではTSHレベルが増加し、T3およびT4レベルは減少を示した。

bmcresnotes.biomedcentral.com/articles/10.1186/1756-0500-2-173

低テストステロン

男性の低いテストステロンは、下垂体のD2は変化させずD1だけの活性を低下させる。

そのため、TSHの上昇もなく、T3レベルの低下をもたらす。

栄養

カロリー制限

急性または慢性の食事カロリー制限は、T3レベルを50%まで有意に低下させえる。カロリー制限を持続的に行うと、甲状腺および代謝機能は正常なレベルに戻らなくことがままある。

25日間のカロリー制限はD1を有意に減少させT4からのT3の変換を減少させる。T3の劇的な減少(-50%)はD2の増加と関連しておりTSHを増加させない。

www.nahypothyroidism.org/deiodinases/

絶食マウスの肝臓でのDIO1発現が減少およびT3の低下

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5661015/

カロリー制限によるT3の低下は、低い炎症レベルとの組み合わせによって老化プロセスを遅らせる可能性。

www.sciencedaily.com/releases/2006/05/060531164818.htm

カロリー制限のグループではT3の低下が観察されたが、T4、TSH、rT3レベルは運動グループと類似していた。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16720655

セレン欠乏

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5307254/

血中セレン濃度は疾患とリスクとの間に逆U時型の関係が存在する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5307254/

150 ng / mLを超えるセレンレベルでは、血清セレンレベルと全原因および癌死亡率との間にわずかな正の関連が認めらる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18299496/

ヨウ素欠乏

過剰なヨウ素

鉄欠乏症

薬剤・毒素

抗うつ薬、抗けいれん薬、神経弛緩薬、ベンゾジアゼピン

抗うつ薬、抗けいれん薬、神経弛緩薬、ベンゾジアゼピンなどの多くの神経作用薬剤は、中枢神経系の脱ヨード酵素活性や甲状腺ホルモン濃度に影響を与える可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11343592

ステロイド、甲状腺関連薬、アンドロゲン、エストロゲン薬

プレドニゾン、グルココルチコイド治療は甲状腺機能低下症を引き起こす(TSHでは診断できない)リバースT3が変換され、T4は減少する。脱ヨード酵素D1は抑制されD3が活性される。

www.nahypothyroidism.org/deiodinases/

環境毒素

ビスフェノールA、農薬、水銀、PBDEなどの多くの毒素は、甲状腺受容体を阻害し、T4からT3への変換を減少させる。

毒素による抑制や、ミネラル、ホルモン欠乏によるD2への影響への感受性に対して、D1の感受性は数百倍~数千倍高い。つまり同一の毒素を暴露した場合D1の機能は維持したままD2の機能だけが低下しえる。

これらの影響はTSHの検査では検出されない。

www.nahypothyroidism.org/deiodinases/

LPS

LPSによるDIO1活性の減少、DIO2活性の変化は観察されなかった。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23296981

T4→T3変換障害の要因 by Dr.Osansky

1.肝臓の問題

ミルクシスル、N-アセチルシステイン

2.消化不良

腸内環境、腸内細菌(スルファターゼ)はT4→T3の変換を助ける

3.セレン欠乏症

重度である場合のみ。

4.ストレス

コルチゾールレベルはT4→T3の変換に影響を与える。

5.特定の投薬

アミオダロン、βブロッカー、プロプラノロール、アルプレノロール、アテノロール、メトロプロロールなど

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/6133659

6.前炎症性サイトカイン

TNF-α、IL-6など

www.naturalendocrinesolutions.com/archives/6-factors-which-can-affect-the-conversion-of-t4-to-t3/

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