カドミウムの危険性と30のキレート方法(認知症・アルツハイマー)

カドミウム毒性とカドミウム・鉛キレーション

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概要

カドミウムは元素の周期律表の中で、亜鉛と水銀に位置する金属であり、亜鉛と類似する化学的挙動を示す。

カドミウムは多くの臓器に損傷を与えるが、特に腎臓そして肝臓がその主な標的となる。

曝露源

カドミウムの曝露は、主に吸入と摂取によって吸収される。

皮膚からの吸収はごくわずか。

カドミウムの吸入は粒径によって異なり、約10~15%が吸収される。

カドミウムの摂取も粒子の大きさに依存し約5~10%が吸収される。鉄、カルシウム、亜鉛欠乏症の人でより大きく腸内吸収される。

たばこの喫煙は、カドミウムをとり入れる主要な曝露源、血中および腎臓のカドミウム濃度は、タバコを吸わない人よりも喫煙者において一貫して高い。

産業曝露では、溶接やはんだ付けなどが行われる職場環境で吸入の可能性がある。

カドミウム暴露源

カドミウム汚染土壌で生育する農産物

下水汚泥、肥料、および灌漑用水は土壌を汚染する可能性がある

大型魚  マグロ、タラなど

精製食品、加工食品

加工肉、コーラなどの飲料、インスタントコーヒー

たばこの煙

汚染された飲料水

職業被爆 電池製造、半導体製造、歯科材料の製作

食品の缶詰に使用されるハンダ

自動車からの排気ガス、モーターオイル

芸術家が使うカドミウム塗料(明るいオレンジ、赤、黄)

大気汚染  ゴムタイヤ、プラスチック、塗料の焼却

カドミウム曝露の検査

カドミウムの半減期

カドミウムは吸収後、通常メタロチオネインなどのタンパク質に結合する。体内のカドミウムは肝臓に30%、腎臓30%蓄えられ、半減期は25年である。

血中カドミウムの半減期は75~128日と推定されているが、これは血中身体からではなく臓器の沈着からのクリアランスであることが示されている。

そのため、血清、毛髪、尿中のカドミウム濃度は、体内に蓄積されたカドミウムの量ではなく最近の曝露を反映している。

血清カドミウム

血中のカドミウム濃度には診断価値がほとんどない。

血清チャレンジテストでは、血液および動脈中のカドミウムを検出できる。

毛髪カドミウム

毛髪中のカドミウムレベルは、腎臓中のカドミウムレベルと高い相関関係を示す。しかし毛髪にカドミウムが反映されるまでには数ヶ月のタイムラグが必要なことが多い。

カドミウムの健康への影響

概要

カドミウムの毒性は、肺、腎臓、肝臓、骨格、生殖器官、および心臓血管の機能不全とも関連する。

主要な標的器官は腎臓であり、管状細胞のアポトーシスやミトコンドリア輸送経路の酸化損傷である。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23123462/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12759569/

カドミウムの基本的な毒性メカニズムは、他の必須金属との相互作用によって引き起こされる酸化ストレスと考えられている。

亜鉛やセレンなどの必須金属の代謝障害も、同様に酸化ストレスへ影響を与え、カドミウムともある程度相互的に悪影響を誘発し合う。

神経系

カドミウムはアセチルコリンの放出を阻害し、コリンエステラーゼを活性化する。これは、神経系の活動亢進の傾向をもたらす。カドミウムはまた、神経細胞に直接的な損傷を与える。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22013727/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21933187/


慢性疲労症候群、神経学的症状の一部にカドミウムが関与している可能性。

マグネシウムと亜鉛の栄養補給が予防と治療として寄与する可能性。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22795611/


尿中カドミウムレベルの高い患者は、低周波の聴力損失が有意に高い。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22183895/

骨と関節

カドミウム毒性によって引き起こされるカルシウム吸収ビタミンD活性の変化は、骨軟化症および骨粗鬆症を引き起こす可能性がある。

またリン酸の取り込みを減少させ、線維芽細胞成長因子23を刺激することでも骨軟化症、関節炎、骨粗鬆症、神経筋疾患に寄与する。

心臓血管系

カドミウムは動脈内の亜鉛を置き換えることで柔軟性のない脆い動脈に寄与する。

カドミウムによるカルシウムチャネルの破壊と血管拡張剤の阻害から、直接的に血管を収縮させ一酸化窒素が増加することによって、高血圧、糖尿病、突然の心臓死の増加、末梢動脈疾患、血管内膜の厚さの増加、心筋梗塞つながる可能性がある。

消化器系

カドミウムは亜鉛を介在する消化酵素の産生を妨げる。

男性生殖器

前立腺の問題やインポテンスは、カドミウムによる亜鉛欠乏の結果として生じる可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22039149/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15158563/

内分泌系

カドミウムは低用量であっても下垂体ホルモンの調節に影響を与え、多くの内分泌を撹乱する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23085516/


上昇した血中のカドミウム濃度はTSH産生の抑制とも関連している。

尿中のカドミウムの増加はT3、T4の上昇と関連していた。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23044211/


亜鉛は成長およびインスリン放出に必要。カドミウムは成長不全、成長の発達速度を低下させ糖尿病に寄与する可能性がある。


カドミウムはのエストロゲン様作用をもつメタロエストロゲンだと考えられている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22161274/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22314386/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12858169/

糖代謝

血清カドミウムとメタボリックシンドロームの発症には強い相関がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22911659/

腎臓

カドミウムは腎臓に蓄積し、腎臓疾患、ビタミンDの代謝を損ない骨に有害な影響を与える可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1303956/

心理学

カドミウム毒性は、脳におけるアセチルコリン放出の阻害または亜鉛欠乏によって学習障害および多動性と関連するかもしれない。

認知症・アルツハイマー病

アメリカ人の血液中のカドミウム値と7~13年後のアルツハイマー病死亡率上昇は正の相関を示す。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28511080


ヒ素、鉛、カドミウムの有害金属が相乗的に作用し、単独よりもより多くのアミロイドβを生成し、ラットの脳への損傷を増幅させ、炎症を引き起こした。

sciencebasedwriting.wordpress.com/2014/12/04/arsenic-cadmium-and-lead-a-toxic-trinity-of-risk-factors-for-alzheimers-disease/


高齢者の血中カドミウム濃度は、アルツハイマー病関連の死亡率と有意に関連している。

画像、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名は12940_2016_155_Fig1_HTML.jpgです。

アルツハイマー病患者の生存曲線

血中カドミウム値の四分位 

四分位1:≤0.3μg/ L(上のグラフ線 )

四分位2:0.3~0.4μg/ L(真ん中のグラフ線)

四分位3:0.4~0.6μg/ L(真ん中のグラフ線)

四分位4:>0.6μg/ L (下のグラフ線)

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4908725/


血清鉛濃度は、アルツハイマー病患者、認知症患者の単語リスト想起および単語リスト認識と有意に相関。

journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1533317513506778

カドミウム・鉛曝露への治療方法

キレート剤

鉛およびカドミウムに対する安全で効率的な治療方法は、まだ研究中の領域にあり、カドミウムので臨床使用の承認されたキレート療法は存在しない。

一般的に重金属の治療戦略にはキレート療法が用いられるが、カドミウムと鉛のキレート化剤は、安全性と有効性に対して多数の懸念が存在する。

DMSAなどのキレート剤は、鉛毒性に対して保護効果をもつことが報告されているが、食欲不振、悪心、下痢などの副作用がある。

EDTAは、高用量の反復的な投与により、腎臓損傷の患者では腎毒性を引き起こす可能性もある。

しかし、慢性的なカドミウム曝露に対しては多くの臨床的有効性の証拠が存在する。EDTA、DMPS、DMSAが臨床的に利用可能なキレート化剤。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3686085/

EDTA

グルタチオンとの併用で腎毒性を緩和

EDTAはマンニトール、チアミン、メチオニン、亜鉛などを含む抗酸化剤との併用療法によって有効性を高める。

EDTAは1時間1グラムの投与速度を超えてはならない。1セッション3グラムを超えてはならない。セッション間の期間は5日間以上あけること。

必須ミネラルの投与は、セッション間に投与する。

International College of Integrative Medicine. Bluffton, Ohio, USA: Consensus Development Working Group of the International College of Integrative Medicine; 2003. Diagnostic and treatment protocols for safer, effective mercury human biohazard management.


Autism Research Institute. Clinician Seminar Level 1. San Diego, Calif, USA: Autism Research Institute; 2010.

行動療法

サウナ

カドミウムは汗に含まれ、静脈投与EDTAなどを使ったキレート療法よりも遅い速度で排出されるが、管状損傷のリスクを回避して体内のカドミウム負荷を軽減できる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21057782/

栄養化合物

栄養療法

栄養補助食品がカドミウムおよび鉛の毒性緩和または予防において重要な役割を果たす報告がされている。

栄養摂取は日々の食事のアレンジと、キレート療法による副作用の問題を除外できる点においてカドミウムと鉛毒性への有利な治療戦略となる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4303853/

必須ミネラル

亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウムの補給は癌、骨折、血管障害、インスリン抵抗によるカドミウム毒性関連リスクの全死亡率を低下させる。

亜鉛

亜鉛摂取によるメタロチオネインの合成促進

カドミウムとの高い親和性がある。

亜鉛摂取による酸化ストレスの緩和(SODの補因子)

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15845419/

セレン

多くの臓器でカドミウムと鉛の毒性を緩和する研究が存在する。

酸化防止酵素グルタチオンペルオキシダーゼの補因子

重金属との不活性な錯体を形成し解毒能を高める

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1304229/

カドミウムは鉄と腸からの金属を取り込む輸送体と競合する。この輸送体は鉄や亜鉛の栄養状態によって調節されており、鉄欠乏はDMT1輸送体の発現がアップレギュレートされる。

そのため、鉄補充は腸からのカドミウム吸収を抑制することができる。

カルシウム・マグネシウム

鉄と同様に、カルシウムやマグネシウムも鉛やカドミウムと競合することで腸からの吸収を低下させる。

重金属の蓄積を軽減し、酵素の活性部分に結合することで組織損傷を防ぐことができる。

ビタミン

ビタミンC

ビタミンCは、カドミウムによる肺、脳、肝臓、腎臓への酸化損傷と組織病理学的な影響を抗酸化特性によって緩和する。

ビタミンCには抗酸化特性とは独立に鉛のキレート作用があり、EDTAと同様の効力があるという報告。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/107387/

ビタミンE

ビタミンEは、ラットの血液、肝臓および脳の脂質過酸化物濃度および抗酸化防御システムへ影響によりカドミウム毒性からの保護効果を発揮する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17897638/

ビタミンB1

ビタミンB1サプリメントは、動物研究で肝臓、腎臓、骨、血液中の鉛濃度を減少させることが報告されている。

ビタミンB1は鉛の吸収に影響をおよぼし、鉛との相互作用を介して鉛の排出増加と毒性の軽減をもたらす。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20012160/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/6481477/

食品

大豆

大豆食品は酸化反応を減弱させ、カドミウムによって誘発された大動脈内の形態学的な変化に対して用量依存的な保護効果をもつ。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23916567


大豆ベースの食事はカドミウム誘発性の酸化ストレスを緩和する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22995158

ニンニク・ショウガ・玉ねぎ

1. ジアリルテトラスルフィドなどの有機硫黄化合物による抗酸化作用

2. 含硫アミノ酸、遊離カルボキシル基アミノ基を有する化合物によるキレート化能力(鉛とカドミウムをの排泄を促進する)

3. S-アリルシステイン、S-アリルメルカプトシステインなどの硫黄含有アミノ酸によるカドミウムと鉛の腸管吸収の抑制。

緑茶

緑茶に含まれるカテキン類がカドミウムと鉛の毒性への保護効果をもつ。

カレーリーフ

カレーリーフに含まれるフラボノイド類、フェノール類は抗酸化だけでなく潜在的なキレート剤としても作用し、カドミウム誘発性の心臓毒性へ保護効果をもつ。

ブドウ

ブドウに含まれるビタミン、および必須金属の効能に加え、アントシアニンなどのポリフェノールはカドミウムと鉛の毒性によって引き起こされる酸化ストレスを緩和し得る。

トマト

トマトは鉛暴露によって誘発されたラットの腎毒性を防ぐ。

トマトは重金属イオンに暴露されると金属キレートタンパク質および重金属のキレート化剤であるフィトケラチン(Phytochelatins)を産生することが報告されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21609336/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3771509/


トマトの経口投与はラットの肝臓中のカドミウム、鉛、水銀の蓄積を有意に減少させることが示されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22507840/

高麗人参

ラットのカドミウム誘発肝毒性を減少させることができる

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23717155/

甘草

甘草抽出物であるリキリチゲニン(グリシルリジンではない)にカドミウムによって誘導された細胞障害に対して保護効果を示した。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15033546/

フィトケミカル

ケルセチン

玉ねぎ、トマト、大根


eNOS、iNOS、COX-2、MT発現の誘導

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18433971

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16226777

カテキン

紅茶、ココア、桃、果物


骨密度、骨ミネラル、骨カルシウム量への影響により、カドミウム吸収を阻害し、骨代謝異常を正常化させる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12865088

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12865088

アントシアニン

チェリー、ブドウ、果物


アントシアニンはカドミウム誘導性の酸化ストレスから保護する。

クルクミン

ターメリック、カレー


カドミウム誘導性の脂質過酸化を防止する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16806632

ナリンゲニン

オレンジ、グレープフルーツ、トマト


ナリンゲニンはフリーラジカルを消去し、抗酸化酵素活性を回復しカドミウムをキレートする。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23395783

γオリザノール

米ぬか


γ-オリザノールは精巣のカドミウム濃度を低下させ、δ-アミノレブリン酸デヒドラターゼ(ALAD)活性を改善し脂質過酸化を防止する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23395783

プエラリン

クズの根


プエラリンはPI3K / Akt / eNOS経路を調節し、活性酸素種を減少させ、DNA損傷およびアポトーシスを防ぐ。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21146379

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22172631

プロバイオティクス

プロバイオティクス

Bifidobacterium longum 46

Lactobacillus fermentum ME3

Bifidobacterium lactis Bb12

による、鉛とカドミウムの除去

 
ラクトバチルス・ラムノサス

カドミウム、鉛、アフラトキシンB1、ミクロシスチン-LRの除去

組み合わせの菌株では、単一菌株による除去から予想される除去能力よりも低いことが観察された。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18028332/

L-プランタラム

マウスの急性カドミウム毒性に対するラクトバシラス・プランタラムの保護効果

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23263961/


マウスの慢性カドミウム毒性に対するラクトバシラス・プランタラムの保護効果は腸内でのカドミウム吸収を低下させる保護経路が存在する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24771031/

ビフィドバクテリウム・ロンガム

その他

ローヤルゼリー

抗酸化作用により、マウスのカドミウム誘発性遺伝毒性に対して保護効果をもつ。

スピルリナ、クロレラ

肝臓、腎臓および動物の脳内の鉛毒性を減衰することができる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3686085/

因子

Nrf2

Nrf2活性は、カドミウム誘発性急性肝障害を予防する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22677785/


ゼブラフィッシュの嗅覚系におけるカドミウム誘導酸化ストレス緩和のためのNrf2による抗酸化保護効果

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23174481/

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