アミロイドβクリアランスを増加させる(覚書き)

peripheral sink仮説(シンク理論)

アミロイドβの脳脊髄液中と血中の濃度は平衡関係にあり,血中濃度のアミロイドβを下げれば脳内のアミロイドβが減少するという仮説

例えば,アミロイドβに対する抗体であるソラネズマブは,血漿中でアミロイドβと複合体を形成する。

そのことでアミロイドβ濃度の中枢と末梢の間で濃度勾配が生じ、結果的に中枢のアミロイドβが引き抜かれ、脳内のアミロイドβを減少させると考えられている。

https://www.researchgate.net/figure/262141954_fig3_Figure-3-Putative-peripheral-sink-mechanism-of-passive-anti-A-immunotherapy-A-is


ホスファチジン酸、カルジオリピン

マウスにおけるアミロイドβ濃度を低下させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25461285


アシュワガンダ

アシュワガンダ(Withania somnifera)が、肝臓における低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質を増強することによってアミロイドβクリアランスを高め、アルツハイマー病病態を逆転させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22308347


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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18673201

brain-to-blood efflux transport

「brain-to-blood efflux transport amyloid」の画像検索結果

アストログリア媒介性間質液(ISF)

アルツハイマー患者の脳のアミロイドβ沈着は、産生と除去のバランスにより増減する。

過剰な活性酸素はアミロイドβのBBB排出輸送機構を低下させる。

in vivo, in vitroの療法において、ビタミンD3(カルシトリオール)が、低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質1(LRP1)を調節することによって、脳からの血中へのアミロイドβの排出を増加させ、神経を保護する可能性がある。D3の作用は、ビタミンD受容体経路と関連している可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26820600


ビタミンD3活性型は、ゲノムおよび非ゲノム両方の作用を介してBBBでの脳対血液 Aβ(1-40)排出輸送を促進しするための薬剤候補となりえる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21740543


ビタミンEの枯渇は、マウスのアミロイドβクリアランスを低下させ、アミロイドβの蓄積を増加させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19679659


リポ多糖類(リポポリサッカライド)によって脳へのアミロイドβ流入が増加し排出が減少する。

インドメタシンが排出輸送の低下を阻害する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19486646


カフェインの長期的な消費は、Naの発現増加と関連し、脳脊髄液CSFの生産を増加させCSFの代謝を高めることで、アルツハイマー病のアミロイドβの排出低下のリスクを防ぎうる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21660211


ミクログリアのTDP-43枯渇は、アミロイドクリアランスを促進するが、シナプスの消失も誘発する。TDP-43(意味性認知症の主要原因となるタンパク質)はミクログリア食作用の強力な調節因子

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28669544

低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質1(LRP1)

低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質1(LRP1)は、血漿において、可溶性形態のLRP1(sLRP1)は、末梢 アミロイドβの主要な輸送タンパク質。脳内皮および壁細胞におけるLRP1は、血液脳関門(BBB)を通過するアミロイドββの輸送機構を提供することによって、脳からのAβ流出を促進する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22820095

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アシュワガンダ

アシュワガンダ(Withania somnifera)が、肝臓における低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質(LRP)を増強することによってアミロイドβクリアランスを高め、アルツハイマー病病態を逆転させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22308347


アルツハイマー病では、BBBにおける終末糖化産物受容体(RAGE)の濃度が増加、低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質-1(LRP1)濃度および、末梢アミロイドβのsLRP1結合能力が低下し、脳へのアミロイドβの蓄積を促進する。

考えられる治療法 LRP1のアップレギュレーション、RAGE活性の低下、

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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22048062


血液脳関門 供給輸送系 排出輸送系https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E8%A1%80%E6%B6%B2%E8%84%B3%E9%96%A2%E9%96%80

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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2872930/

グリンパティック系(GPS)

「glymphatic system aqp4 amyloid」の画像検索結果

中枢神経系(CNS)のうち脊椎動物が(アミロイドβを含めた)不要な成分を排出するクリアランス経路。

CNS経路は、脳へ流入する脳脊髄液(CSF)と脳と脊髄の間質区画に存在し細胞外の物質を除去するための間質液(ISF)で構成されている。

CSFとISFの溶質交換は、睡眠中に脳の細胞外の空間が拡張したり縮小したりすることによって、調節されている。

脳間質腔において廃棄物などが拡散する決定的な要因は、細胞外区画の寸法と組性

脳脊髄液 CSF

https://en.wikipedia.org/wiki/Cerebrospinal_fluid

一日430~450mlの脳脊髄液を脈絡業で産生、一時間あたり25ml

CSFは一日に3~4回周遊する。

CSFは血管の外側にそって脳内を移動、末梢リンパ管と機能的に類似している。

アクアポリン

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https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27529222


アストロサイトに存在するアクアポリンが脳の廃棄物除去に重要な役割を担っている。

アクアポリン(AQP)は受動浸透圧、水圧勾配によって水、溶質、イオンを細胞膜を横切って双方向に輸送することができる。(拡散輸送よりも特異的、大容量)

同定されているアクアポリンは14種類

AQP 1、4、5 (水の透過性)

AQP3、9(水、小溶質の透過性)

AQP8 イオンの透過性

APQ9 エネルギー代謝、脳、肝臓、白血球で発現。視神経にも関与。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4016637/

APQ1

上皮細胞の脈絡業で発現するアクアポリン1 、CSF形成の役割を果たす。アルツハイマー病患者ではAQP1が高発現している。

AQP4

APQ4 アストロサイトで発現するアクアポリン4 脳浮腫の形成/分解、および神経活動中に放出されるK +のクリアランスに関与している。

「脳のアクアポリン」とも言われている。

AQP4は脳の可塑性に影響を与え、AQP4欠損はGLT-1を介して学習と記憶を損なう可能性がある。

AQP4が存在しないと、間質溶質のクリアランスが70%減少する!

AQP4遺伝子が欠損したマウスでは、アミロイドβのクリアランスは55%減少する。

AQP4の過剰発現は、脳浮腫に関与している。AQP4の抑制が脳浮腫の標的治療として研究されているが、抑制すると今度は血管性浮腫につながる可能性がでてくる。

http://content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad150949


脳虚血がAQP4をアップレギュレートし、BBBの透過性を高め、脳浮腫を誘発する。p38シグナル伝達経路を介した、AQP4のダウンレギュレーションによって、虚血発作後のアストロサイトのアポトーシスを減少させ、BBBの漏出を防ぎ保護する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25100404


アミロイドβ40が沈着した老人斑周辺ではAQP4が増強して発現、神経変性疾患が進行するにつれAQP4発現が増加。

http://www.bri.niigata-u.ac.jp/files/2413/3669/5281/23.pdf


60歳未満の健常者ではAQP4は均一に分布、60~85歳のアルツハイマー病患者ではAQP4は皮質のアストロ細胞のまばらな箇所において発現が増強、特に深部皮質層。逆に血管周囲ではAQP4が減少していた。

http://www.alzforum.org/news/research-news/dearth-water-channels-sign-glymphatic-breakdown-alzheimers


アルツハイマー病ではAQP4受容体の発現が増強を示している。これはおそらくホメオスタシス作用による適応によってアップレギュレーションされている。

2型糖尿病でもAQP4はアップレギュレーションされており、アストロサイトが膨張

メトホルミンはアストロサイトの膨張を予防し、血管新生を促進する。AQP4受容体発現の減少は神経保護作用をもつ。

ピロキシカム(NSAIDs)はAQP4の強力な調節因子

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4033263/


アルツハイマー病患者ではAQP4の不均一性が問題?

脳の水分量は低下するとシナプス間隙が狭くなるため神経伝達物質は活発に働く、そのため日中はAQP4は減少しているほうが良い。

夜間は老廃物を排出するために脳内の水分量が必要であることから、AQP4は増加する必要がある。

AQP4を増加させる化合物・要因

・水 (笑)

・ビタミンE

・スルフォラファン

・メラトニン

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28351378

・アスタキサンチン

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27581370

・ジンセノサイドRb1がアクアポリン4の発現を増強

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25573543

・タカトウダイ Euphorbia pekinensis(TDEP)の根

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28335427

・ゲニステイン(豆類、コーヒーなどに含まれるイソフラボンの一種)が、ロタウイルス複製を阻害し、AQP4発現をアップレギュレートする。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25877820

・フルオキセチン

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4735422/

・プエラリン(プエラリア・ミリフィカに含まれる)

AQP1およびAQP4 発現およびNF-κBシグナル伝達経路のダウンレギュレーション

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27643664

・リハビリテーション訓練

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26279808

バルサルタン、ビスフェノールA、ゲンタマイシン、塩化メチル水銀

AQP4を減少させる化合物

・メトホルミン  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27648126

・レスベラトロール  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26458999

・EGCG

アクアポリン-4(AQP4)およびグリア線維性酸性タンパク質(GFAP)発現レベルを有意に阻害

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26557015


・糖尿病糖尿病によって低下したAQP4は運動で逆転させることはできなかった。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26032744


・クルクミン https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26997983

AQP1関連

・PPAR-γ活性化剤、ロシグリタゾン

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28259952


・クルクミン クルクミンはAQP1の減少はさせなかった。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26119880


・ジンセノサイドRg3 AQPは阻害

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22426160


エストラジオールはAQP1とAQP4と拮抗して阻害する。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21092735


・カロリー制限 AQP1が減少

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23703297

「cx43 aqp4」の画像検索結果

AQP4とCx43のバランス?

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