神経成長因子BDNFを増やす8つの戦略(認知症予防・改善)

BDNFの運動効果・増加方法(認知症・アルツハイマー)

歩くことは人間にとって最良の薬である

ヒポクラテス

1 運動

運動がなぜ脳によいのか

「運動が健康に良い」ということにはそれほど異論はないと思うけど、それがなぜ脳の機能や認知活動にまでも良いのか、認知症の治療に有効なのかということの具体的な中身は、あまり知られていないようにも思う。

運動は、筋肉をつけるとか、身体の健康に良いと思っている方がとても多いのだが、本当は脳へ与える影響のほうが大きいのである。

おすすめの書籍

「脳を鍛えるには運動しかない!」

自分自身も運動の重要性を感じて数年前から始めているけれども、その時の大きなきっかけになったのはこの本。これを読んでいなければ運動を始めていなかったかもしれない。

運動の脳への効果だけに絞っても多岐にわたるが、脳に血液と成長因子が多く送り込まれることで、記憶力、学習能力、認知能力が高まり、老化防止に劇的な効果が見られる。

運動が認知症患者にとって、なぜ重要なのか、その理由をざっと書いてみる。

運動が脳に良い6つの大きな理由

 運動によって脳へ燃料(酸素とブドウ糖)が行き渡るようになる。

※ブロックされると脳の神経細胞が損傷を受け喪失してしまう。

 運動によって増えるセロトニンやドーパミン、ノルエピネフリンなどの神経伝達物質は、脳血管を拡張したり収縮したりする。

脳血管のまわりに脳神経終末の複雑なネットワークが走っているため、脳血流が増えると脳神経細胞の特に壊れやすい末端に栄養がいきわたり、活性、修復作用がすすむ。

 運動によって神経伝達物質であるアセチルコリンが増加する。

※認知症薬であるアリセプトはアセチルコリンを増加させる薬

 脳細胞を守る成分ANP、BNP、eCB、GABA、セロトニンが運動によって増加し、脳の炎症を下げ、神経細胞のつながりが強まる。

 体の組織、ニューロンの成長を促す線維芽細胞増殖因子の放出を誘発する。

 そして、運動によって、BDNFというタンパク質が放出される。

脳由来神経栄養因子 BDNF

以前は、脳神経細胞は一度死んでしまうと、二度と復活しないということが定説だったが、今では少なくとも海馬や背外側前頭前皮質などある特定の領域では、神経細胞が再び回復するとされている。

脳神経細胞を成長させる因子にはBDNFとNGFが知られているが、特にBDNFが、非常に重要な鍵を握っており、BDNFをいかに多く増やしていくかが、短期記憶を司る海馬細胞を回復させるため、ひいては脳機能の低下を防ぐために重要になってくる。

運動が認知症に効果があるのではないかと言われている主要な理由のひとつは、運動によってBDNFが増加し、それによって脳細胞の回復にもつながると考えられているからである。

であれば、単純にBDNFを投与すればいいんじゃないかと思うのだが、BDNFを含むニュートロフィンに基づいた治療法はほとんどない。

いくつかの理由があり

・BDNFの分子サイズが大きいためそのまま投与しても脳のゲート(脳関門)を通過しない。

・脳への直接投与はリスクが大きく、限られた研究しか行われていない。

・副作用をもたらさない分子の特定がむずかしい。

・BNDFを不自然に過剰産生すると、うつの原因になる可能性がある。

http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2009-04-17

・BDNFを含むニュートロフィンは分子化合物として体内で拡散していくことがむずかしい。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12403983

などなど多くの理由があるようだ。

いずれにしても投与的な治療ができない以上、運動や日光浴など内因的に増強させる方法によってBDNFを増加させていくしかないようだし、それが不必要に生体の恒常性を乱さずにすむだろう。

運動強度とBDNF増加の関係

そこで、まず運動といっても意味が広すぎて、何をどの程度運動していいのかわからない。

そこでまず、どれだけ運動するとBDNFが増えるのかを調べてみた。

以下のグラフが、運動強度とBDNFの関係を表した図である。

これを見ると、激しい運動を実行した分だけBDNFも増加している。

これだと、軽い散歩運動では、治療レベルでのBDNFの増加は期待できないかもしれない。

しかし、母が走るわけでもない散歩をはじめて劇的に改善した個人例があるため、なぜだろうとさらに調べてみてのだが、実はBDNFは運動だけではなく、かなり様々な環境的要因によって増加したりすることがわかった。

そして、母が行っていた散歩運動には、そのBDNFを増加させる(この記事でとりあげてもいる)環境的要因と見事に一致していたのだった。

といっても日光を浴びるとか、寒さ暑さを感じるとか、特殊なことでもなんでもないのだが、一方で「青い鳥ここにあり」で、知らなければ、その価値を人が見落とすことでもあったりするようにも思う。

BDNF散歩

じぶんたちの遺伝子の仕組みの基本的枠組みは、1万~5万年まえの先祖のものからであると言われている。

その頃は、農業も始まっておらず狩猟採集で食いつないでおり、主に獲物を持久戦で捕獲するために一日20km以上歩いていたと研究で推察されている。

「hunter gather walking」の画像検索結果

http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-3082937/Our-ancestors-FEMINISTS-Hunter-gatherer-women-forced-early-man-spend-time-LAWS-study-claims.html

運動不足は、現代の文明生活が原因とか言われたりしているけど、古代の農作業でも日々20km以上歩く運動量にまでは達っしていなかっただろう。

狩猟採集がもっと効率よく少ない活動量で食料の調達ができるなら、わざわざそれを止めてまで農耕する動機がないからだ。※備蓄できるという利点はあるけど。

そうすると運動不足は、そもそも論でいうと、農業を始めた1万年前から大なり小なりすでに始まっていたのかもしれない。

そして、運動の形態についても、先祖がひたすら歩き続けた(獲物を追いかけ続けた)結果、遺伝や代謝の仕組みが進化してきたのなら、農作業的な生活に伴う運動よりも、散歩のようなウォーキングが、遺伝的に受け継いだ元祖エクササイズといえるかもしれない。

その仮説に基づくなら、散歩もただ漫然と歩くのではなく、ご先祖様が獲物を追いかけていたように、探索したりする認知活動が加わえていくことが、理にかなっているだろう。(示唆する間接的証拠は多くある。)

最近流行しているコグニサイズ(散歩や運動をしながら計算などの脳トレを行う。)も、狩猟生活の再現といえるだろう。

個人的には、コグニサイズよりも、知らない道を探索するほうが、よほど効果的だと思うが…

、、というか歩きながら引き算とか、想像しただけでもゲンナリしてしまう、と思うのは自分だけなのだろうか?

実行のしやすさ

結局、散歩が他のあらゆる運動をしのいで、優秀な方法だとする最大のメリットは、これにつきるかもしれない。

例えば、登山だとか海水浴だとか屋外の運動であれば、上記で書いた散歩以上の効果は得られるかもしれないが、いつでもすぐにできる実行のしやすさの点では、散歩を超えるものはないだろう。

ただ普通の人にとっては、実行のしやすさが飽きやすさにつながる、という問題につながるかもしれない。

そういう人は散歩の仕方に工夫を加えていくことも重要だと思う。

空間認知

海馬関係絡みでよく知られている研究の話だが、ロンドンタクシーの運転手は後部海馬のサイズをMRIで調査したところ、平均的な人の海馬容積よりも有意に大きいことがわかっている。

「taxi london hippocampus」の画像検索結果

海馬の大きさはタクシー運転手の職歴の長さに比例しており、移動の時の空間認識、空間体験が海馬の成長に結びついているのだろうと考えられている。

そしてもっと興味深いのは、頭脳労働でも、空間的認知を伴わない他の職業では、海馬体積が一般人と変わらなかったことである。

ここからアルツハイマー病患者が引き出せれる教訓は、ただ頭脳を使って脳へ刺激を与えればいいということではなく、同じ頭脳訓練であっても空間的な認知刺激を与える必要がある、ということになるだろう。

街中を散歩する

「街の中を散歩する」というと、一見何でもないことなのだが、実はこれ、本当にすごいことなのである。

移動中の視覚対象はほぼ100%が動的な空間認識で、360度すべてが変化する。

「travel in japan」の画像検索結果

オブジェクトだけをとっても、歩いている時、一軒家、ビルディング、看板、垣根、電柱、信号と雑多でランダムな形状をすべて物体的に認識する必要がある。

歩行する地面も車道、歩道、路側帯、河川や公園内、横断歩道、段差の認識、階段や坂、踏切これらすべて、歩く際には見えないルール(暗黙知)が存在し、それらを理解していなければ街を歩くことはできない。

また、その上で、全方位的に向かってくる車や自転車、歩行者をそれぞれその特性を理解して避けながら(しかも効率よく)、目的地に向かって進んでいかなければならない。

このことはあまりにも日常的なこととなっているため、けして人は驚かないのだが、街の中を歩くというのは、かなり高度な認知活動が必要なのである。

これだけ目まぐるしく同時多発的にオブジェクトの特性を理解して行動をとらなければならない環境は、自然の中には存在しない。

室内で足踏み昇降機を踏んでたり、フィットネスジムでルームランナーを走っていたのでは、そういった空間認知刺激はまったく起こらない!

しかし、知り慣れた道を歩くと、すでに脳内にあるネットワークを使って実行されるため、どうしても刺激としては弱くなってしまう。

できるかぎり、普段通らない道、知らない道を歩き回って、脳に刺激を与えていくことが重要

脳の可塑性を高めるという点から言えば、認知症患者にとって、おそらくこれは必須といってもいい。

ただ注意してほしいのは、知らない道を歩くといっても考えずに人について、歩くだけだとかだと効果は間違いなく半減する。

「ここはどこだ」「あそこへ行くと、どこへ出るのだ」などと本人が考えながら歩くのが重要なポイントである。

その際、その街や地域のおおまかな全体図を頭のなかで作ろうとすることと、さらに効果的に働くだろう。

「wandering city」の画像検索結果

その観点から言うと、知らない場所を”歩いて”旅行することには、認知機能を改善させる要素がてんこ盛りに詰まっていると思う。

個人的には「旅先で歩くことは最強の脳トレ」だと思っている。

<まとめ> 知らない道を毎日歩こう(歩いて旅をしよう!)

散歩中のできごとを語ってもらう

歩いた道を記憶できれば、後で頭のなかで歩いた道をトレースするのも、かなり有用な脳トレになるだろう。

これは周囲の人が、どこへ行ったのか、どこを通ったのか、散歩中に何か発見があったかなどを聞いてあげるといい。

是非毎回、習慣化するまでしつこく「散歩中どんな発見があったか」を聞くということを繰り返して欲しい。

そうすることで、本人が散歩中にもっと周囲を観察するようになり、そのことが高度な認知訓練にもつながるからだ。

発見といっても、別に大げさな話ではなく、新しいカフェや店がオープンしたのならその様子を聞くとか、女性であれば道端に咲いている野花や、お花屋さんにある花のことについて聞くのもいいかもしれない。すれ違った人の人生を想像してみる、とか言うのもいいかもしれない。

ただ、同じテーマをずっと聞き続けるのではなく、定期的に変えたほうがいいだろう。

<まとめ> 散歩中の出来事を語ってもらおう!

徘徊の効能

そして、もうひとつ、、そう考えると「徘徊」は認知症の単なる問題症状として捉えられているが、半ば迷う程度の徘徊であれば海馬機能の回復には非常に効果的な要素がつまっており、「実は本人が病気から治ろうとしている本能的な行動なのではないか?」と思うこともある。

※家族の方からはそれどろこじゃないと怒られそうだが、、

<まとめ> 可能な範囲で徘徊は許容しよう。(小声)

補足 運動と認知機能の研究

無作為比較対象研究 6ヶ月間のウォーキングプログラム アルツハイマー病後期の高齢者21名 平均年齢84歳

参加者 日常生活活動指数(ADL)23% 歩行テスト20%改善、と有意に改善。

MMSEは13%低下に対して、対照群はMMSE47%低下。

http://journals.sagepub.com/doi/pdf/10.1177/1533317511418956


無作為化比較対照研究 初期~中期のアルツハイマー病患者40人 4ヶ月間の家庭運動プログラム(コミュニティーベースの歩行運動) MMSEが2.6ポイント有意に上昇

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1471-6712.2011.00895.x/abstract;jsessionid=C60409F179FD57A0625C23930B4D9EC9.f03t04


アルツハイマー病患者の日常生活活動への運動効果 システマティックレビュー

・介入には、有酸素運動、筋力、バランス、コーディネーショントレーニングの要素が含まれている必要がある。

・長期ケア施設、家庭でのプログラム実行においても同等に有効

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5360200/

2 日光浴

「sun getting」の画像検索結果

「青い空、海、星、月、山々の緑……いいものはみんなタダですよ。」

永六輔の一般人名語録より

血液の中のBDNFの濃度は、季節によって変動性があることがわかっている。

以下のグラフは、オランダで2851人のBDNF血中濃度を年間を通してその変化を計測したもの。

男女関係なく、夏と春のBDNF値が高く、秋と冬のBDNF値は低い。

http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0048046

これだけでは日光を浴びたからBDNF値が上がるとは言えないのだが、論文によるとcAMP応答要素結合タンパク質(CREB)が、BDNF遺伝子のプロモーター領域に結合しBDNF値の発現につながり、そしてセロトニンによってCREBは活性される。と論文には記載がある、、

えー、、難しい言葉をまとめると。

日光を浴びる → セロトニンの増加 → CREBが活性 → BDNF遺伝子が発現 → BDNFが増加

という間接的なメカニズムによって、日光浴 → BDNF増加 という関係が考えられる。

つまり太陽によるBDNF値の増加はセロトニンの増加がポイントになってくる。

セロトニンはうつ病患者だけでなく認知症患者においても不足しており、セロトニンを増やす抗うつ剤が過去にアルツハイマーの臨床試験で用いられたりもしている。

ビタミンDとの関係

BDNFと日光を浴びる時間の関係性の文献が見つからなかった。

しかし日光によるビタミンDの合成量が増えることによってBDNFは増加するため、ビタミンD合成に必要な時間からBDNF産生に最適な時間を推察することはそれほど間違った考えではないと思う。

ひとつ、興味深いのは血中のBDNFが増えても、血液脳関門に阻まれて脳の中枢神経には届かないのだが、この血液脳関門のゲートをビタミンDが調節しており、ビタミンD合成によってBDNFが脳内へ運ばれやすくなり、脳の細胞回復を促す可能性がある。

つまり、少なくとも認知症患者にとってはBDNFとビタミンDの増加対策はセットでなければならない、と言えるかもしれない。

「vitamin d bbb」の画像検索結果

https://content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad150943

ご存知の方も多いと思うが、ビタミンDも太陽を浴びることによって増加(合成)する。(うまいことできているものだ。)

ちなみに、ビタミンDを摂取することによっても、ある程度BDNFを増やすことができるため、ビタミンDをサプリメントで摂取することは代替案としては十分ありだと思う。

ただし、ビタミンDのサプリメントで摂取によって日光浴と同じ利益を得ることはできない。

日光を浴びる時間

「sun getting」の画像検索結果

どれぐらいの日光の量を浴びるといいのか。

これは季節や、その日の天気、肌をどの程度露出しているかに大きく依存する。

ビタミンDの合成量を元に、おおまかな目安を書くと、

夏の真昼晴天時全身の3分の1以上の肌が露出

15分程度で十分。

冬の真昼晴天時全身の3分の1以上の肌が露出

1時間程度で浴びるだけでOK

ただし、長袖長ズボンだったり、曇っていたり、早朝や夕方の日が出ていない時間だったりすると、半日とか10時間以上かかるかもしれない。

ちなみにBDNF、ビタミンD合成は、一般的には良くないとされる紫外線(UVAやUVB)によって増加する。

そのため日焼け止めを塗ると、脳機能の保護という観点からは効果が半減するかもしれない。

もしくは日焼け止めは、顔だけにとどめて脚や腕、など他の皮膚をできるだけ露出させて歩くのがいいと思う。

(BDNF、ビタミンDの体内合成は面積が倍になれば合成量もほぼ倍になるので、面積の少ない腕や顔よりも、背中やお腹、太ももなどが当然高効率である)

<まとめ> 半袖半パンで散歩しよう!

散歩の服装

日光を浴びるために、袖なしTシャツ、ショートパンツ

服は薄手のペラペラ生地、色は紫外線を通しやすい白(黒が最も紫外線をカットする)

を推奨

「walking short pants」の画像検索結果

ただし日光は耐性がつきやすく、必要以上日光を浴びてもあまり意味がないばかりか、ちまたで言われるように過剰な紫外線などで有害な面が出てくるため、夏場は黒っぽい服を着る、顔だけ日焼け止めを塗るなど、そのあたりは臨機応変に考えたほうがいいだろう。

散歩の時間

夏場と冬場、空が曇か快晴かによっても、日光の浴びる量は大きく変わる。

「sun hours」の画像検索結果

強い日差しを調節するのに長袖などで防ぐのはあまりいいアイデアとは言えない。なぜなら限られた皮膚の露出部分に日差しが集中してしまい、特定の皮膚の負担が高くなるからだ。(分散できるのであればOK)

強い夏場、晴天時は早朝や夕方歩いて、冬場だったり曇っていたりしたら真昼の太陽がもっとも出ている時間に歩く等、太陽の放射照度に応じて散歩時間を決めるという方法が合理的であるように思える。

真夏のように日差しが強すぎたり、真冬のように寒すぎて肌の露出をしにくい時期に日光を適量浴びるのはちょっとした工夫が必要となってくる。

3 暑さ、寒さ

暑さを感じたり、冬に寒い!と感じてもBDNFは増加する。

※ちなみにその他の神経成長因子NGFやNT-3は暑さや寒さでは増加しない。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16611805

「feel cold hot」の画像検索結果

http://goodyfeed.com/the-reason-why-in-the-same-room-some-people-feel-cold-while-some-feel-hot/

これも屋外に出て冬は寒さを感じながら、夏は暑さを感じながら運動することで自然とBDNFは増加する。

つまり夏や冬に、快適な室温環境で室内のルームランナーで走っても、温感効果によるBDNFボーナスはないということになる。

寒さでうつになる傾向があるのは、寒さそのものが原因ではなく、日光を浴びないことによるセロトニン不足が主な原因ではないかとも言われている。

サウナや寒中水泳もいいかもしれない、経験的に知られた健康法でもあるが、そんな理由もあるのかもしれない。

<まとめ> 冬は薄着で散歩しよう!

4 カロリー制限 半日断食

一日600kcalのカロリー制限、または半日断食で脳内のBDNFが増加する。

その増加率は50~400%にも及ぶらしい!

※脳の部位によって増加率は異なる。

https://www.washingtonpost.com/

「fasting bdnf」の画像検索結果

半日断食で午前中そのまま散歩をすると、BDNFの増加量は飛躍的に増すことになる。

軽めの断食にはBDNF増加以外にも多くの効能があるため、現在、母は半日断食散歩を継続中である。

※過度の断食には注意

<まとめ> お腹をすかせて散歩しよう!

5 社会的交流

これも、何でもないことのように思われるかもしれないが、認知症の中でも特にアルツハイマー病患者にとって極めて重要。

アルツハイマー病患者では社会性機能をもつ脳の部位が、記憶や見当識を担う部分に次いで、初期の段階で障害を持ち始める。

「social interaction dementia」の画像検索結果

そして、社会や人と交流し関わることで、社会脳の機能性が保たれることがわかっている。

アルツハイマー病患者は、多くの人と関わっていかなければならないというのは、心理学的な経験的事実ではなく神経生理学的な科学的事実!

そして、家族や友人と関わることで、社会脳の直接刺激だけではなく、BDNFも有意に増えることが研究で分かっている。

https://capmh.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13034-016-0097-4

http://www.neurology.org/content/86/16_Supplement/P1.098

家族や友人と話しながら歩く

読書散歩クラブ(WALKING BOOK CLUB)

直接BDNFと関係するわけではないが、もし本を読んだりするのであれば、読んだ本について散歩の同伴者と話をしてみる。

これは、適当に思いついたことを書いているわけではなく、実際に海外で研究されて高い効果をあげている認知機能改善メソッドである。

http://yourbrainhealth.com.au/walking-book-club/

「walking hour」の画像検索結果

上記サイトのガイドライン

1.脳の健康について熱心で意欲的な2人または3人の友達を選ぶ。

2.読書散歩クラブのグループを大きくしすぎない。3人から4人ぐらいで本について話し合うのが理想。

3.約1時間で歩けるルートを設定しておく。歩行スピードは時速4kmぐらいで。

4.議論を始めるタイミングを決めるルート上の地点を決めておく。

例えば、遠くにある木を設定し、その木を通り過ぎるまでは最初の質問について議論する。

または、スマホなどの歩いた距離を測定するアプリを使用し、一定距離を歩いたら通知してくれるように設定する。

500メートルごとに1つの質問について話し合う。(それか距離の設定は自由に決め、友人とブレインストーミングをして、自分の解決策を考えてみる)

回想法

昔話、過去の思い出について話しあうことで、一挙に回想法も実行できる。コグニティブエクササイズも良いのかもしれないが、こっちのほうがより自然に入っていけるし、純粋に楽しくないだろうか。

「reminessance therapy」の画像検索結果

コグニサイズにかぎらず、すべての認知症患者の行う脳トレに対して感じている違和感でもあるのだが、人生の残された貴重な時間を、脳トレに費やすよりも、もっと他に有意義に使う方法があるんじゃないかと思ったりする。

<まとめ> 家族や友人と思い出話をしながら散歩しよう!

6 サーカディアンリズム(概日リズム)

サーカディアンリズム(24時間周期の生理的変動)を整えるとBDNFが増えるというよりも、サーカディアンリズムが崩れるとBDNFが下がる

そのため一日7時間の睡眠をとり、散歩も定時に出るようにしたほうがより、生活のリズムが整いやすくBDNFを下げる要因を減らすことができると思う。

サーカディアンリズムはほんと重要なので、また詳しく書いていきたいと思っている。

「circadian rhythm bdnf」の画像検索結果

https://www.dovepress.com/nerve-growth-factor-brain-derived-neurotrophic-factor-and-the-chronobi-peer-reviewed-fulltext-article-CPT


継続的な睡眠制限によりラットのBDNF発現が減弱。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25093703


メラトニンの記事で一部触れている。

メラトニンの効果とサプリメント(認知症・アルツハイマー)

<まとめ> 7時間ぐっすり寝て、朝散歩しよう!

7 食事・食品

BDNFを増やす食事、食べ物

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ケトンダイエット

魚油、DHA

カレー(ターメリック)

ワイン・グレープ(レスベラトロール)

はちみつ

ブルーベリー

ココア

大豆 (エストロゲン、エストラジオール)

※納豆、豆腐などの発酵食品がベター

レジスタントスターチ

<まとめ> 散歩前にアルツハッカーコーヒーを飲もう!

認知症究極のドリンク アルツハッカーコーヒー

BDNFを減らす食事

砂糖、単純炭水化物

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22836186


飽和脂肪酸、高脂肪食

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12088740

ガムを噛む

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なんじゃそりゃ~、と思った人もいるかもしれないが、実は咀嚼と認知機能の関係は、動物研究、人間の実験、疫学研究、多くの研究で因果関係が示唆されている。

特に短期記憶を担う海馬への感覚入力に非常に重要な役割をもっており、実際に咀嚼刺激は特異的に海馬体の血中酸素濃度を増加させる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4466515/


また咀嚼刺激によって視床下部 – 下垂体 – 副腎のHPA軸が抑制されるため、認知機能の改善に寄与する仮説が検討されている。

ガムによる咀嚼刺激は高齢者の早期記憶パフォーマンスを改善したが、若い成人被験者への効果は認められなかった。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20236235


咀嚼機能がうまく働かないと、BDNF、そしてBDNFの受容体までもが低下(ダウンレギュレーション)してしまうこともわかっている。

<まとめ> 散歩中にガムを噛もう!

8 サプリメント

いろんな環境的要因によってBDNFが増加するのと同様、摂取することでBDNFが増加するサプリメントも数限りなくある。ここでは代表的なものだけを上げておく。

・クルクミン

・緑茶

・オメガ3脂肪酸

・レスベラトロール

・テアニン

・αリポ酸

・ニコチンアミンリボシド

・アシュワガンダ

詳細、摂取方法、推奨サプリメント

認知症サプリメント 総合案内 ガイド記事

おまけ BDNF散歩ソング

当記事を参考に、若年性アルツハイマー病の音楽家夫婦が作られたオリジナルソング。当記事のBDNF増加方法がこれでもかと盛り込まれている(笑)

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