アルツハイマー病 タイプ診断(MENDプログラム)

アルツハイマー MENDプログラムに基づくタイプ診断

3タイプの基礎代謝障害 + 2タイプの外因的要素

※この記事を読む前に免責事項をお読みください。

アルハカの理解であることを前置きしておくが、大量の検査の大きな目的は2つあり、ひとつは検査項目を総合的に見て、患者がどのタイプに属するかということを大雑把に判断する。※下記の個別の項目がその判断基準の項目となる。

もうひとつは、大きくタイプ分けした上で、タイプにより詳細な分析により、細かな原因を特定し、それに応じた治療法を選択していく必要がある。

※詳細分析の必要度、重要性はタイプによって大きく異なるように思える。

概略

1型 2型 3型

1型 Hot 炎症性

「fire」の画像検索結果

患者は慢性炎症をもち、炎症がアルツハイマーに反映されたタイプ。

高感度CRP、IL-6、TNF-αなどが高値、NF-κBの活性により遺伝子転写に変化が生じる。

そのうちの二つはβセクレターゼとγセクレターゼであり、後者がAPPを切断することで、シナプス生成を促進する。

患者が1型の炎症性のみだった場合、炎症を要因となる基底疾患を特定し、後はその鑑別に従ったプロトコルを実践することになる。

高血糖、インスリン抵抗性、リーキーガットはこれらに含まれる。

2型 Cold 萎縮性

「ice」の画像検索結果

2型の萎縮性は、非炎症性とは全く異なるメカニズムによってアルツハイマーが生じる。

しかしAPPは、アミロイド班やアルツハイマー病を形成する細胞シグナル伝達の側に傾いていしまっている。

神経成長因子、BDNF、エストラジオール、テストステロン、ビタミンDなどが低下し、細胞の萎縮プログラムが発動された状態にある。

シナプス合成が阻害されることに対して脳が反応した結果である。

それらの因子はAPPを、アミロイド繊維の形成や、アルツハイマー病と関連する細胞シグナル伝達を高める方向へと傾かせる。

1.5型  Sweet 糖毒性(※1と2が合併)

「sweet」の画像検索結果

3型糖尿病とも呼ばれている。

インスリン抵抗性をもち、グルコース誘発性の炎症ももつことで、炎症と萎縮の両要素をもつ。

もともとは2型に含まれていたが、MENDプログラム3.0で、1.5型に区分けされた。

3型 Vile 毒性

「toxic dirty」の画像検索結果

毒性に曝露したことによってアルツハイマー病が引き起こされるタイプ。

さらに大きく

1 金属由来(水銀、鉛、カドミウム、ヒ素など)

2 生物毒性(カビ胞子、真菌、エンドトキシン、マイコバクテリア)

3 化学曝露(農薬、BPA)

の三種類に分けられる。

大半は一般的なCIRS(慢性炎症反応症候群)の基準と合致していなくても、CIRS患者と似た異常検査値が見出される。

1型、1,5型、2型と明確に臨床症状も、根本原因も異なるタイプ

その他のタイプ

4型  Pale 血管性

4型は血管と関係する疾患、アテローム動脈硬化、心血管疾患など。

5型  Dazed 外傷性

5型は頭部外傷の既往歴があるケース

必ずしも一人の患者にひとつのタイプが当てはまるわけではない。例えばタイプ3とタイプ1が合併したケースも考えられる。

ブレデセン博士

重複ケース

一番やっかいなのは、各タイプが交錯しているケース。この判断の難しいケースはけして少なくないようだ。

論文を読んだイメージとしては萎縮性が炎症性につながったパターン、そして、毒性タイプが炎症性、萎縮性にも(またはどちらか一方)関わっているパターンがあるようだ。

図式的に書くと

1 炎症性

2 萎縮性

3 萎縮性 → 炎症性

4 毒性

5 毒性 → 炎症性

6 毒性 → 萎縮性

7 毒性(特にCIRS) → 萎縮性 と 炎症性

のパターンが考えられるかもしれない。

つまり、毒性タイプが絡んで進行しているタイプは、診断が非常に複雑化する可能性がある。

また、こういった複合タイプを正確に診断するには、ここに記載の検査項目だけでは足りないことが予想される。

以上のことから、血管性、外傷性は標準の医療診断で除外できると仮定して、1,2,3型の中から、消去法的にまず3型が該当しているかどうかを最優先して判断し対処していく必要があるものと思われる。

幸い、3型は1型、2型とはまったく異なる臨床症状を示すため、3型であること自体の診断は難しくない。ブレデセン博士曰く電話で診断できるほどだ。

※ただし、3型の詳細診断(重金属、生物毒性、低酸素)にはまた別途詳細な検査が必要になってくる。

また、3型の問題は、アミロイドがバイオフィルムの役割をしている(というブレデセン博士の仮説に基づく)ため、毒素のキレート、毒素源の除去を行わないまま、1型、2型のプロトコルに沿って、アミロイドを減少させると、毒素、特に有害金属の防御が手薄になってしまうため、かえって病態を悪化させる可能性がある。

逆に言うと、早期の段階で3型の病因を除去できれば、それだけで大きな回復を示しうる。または、抗アミロイド療法が改善効果を示す可能性が高まる。

βアミロイドの増加は、脳を保護するための応答である

ブレデセン博士によると、βアミロイドは認知症の根本原因ではなく、むしろ脳のバイオフィルムの役割を担っていて、ウイルスや病原菌、その他毒物から守る役割をしていると見ている。

アルツハイマーのそれぞれの型も、以下の通り各々の病因に対応しようとした結果の表現型と見ることができる。

1型 炎症性

炎症(NFκB、hs-CRP高値等) → 炎症への防御反応 → アミロイドβの増加

2型 萎縮性

栄養やホルモン因子などの不足、エストラジオール、SirT1などの因子 → APPプロセシングへの影響 → アミロイドβペプチド産生、脳の萎縮

3型 毒性

抗菌効果 → アミロイドβの増加

水銀、銅、鉄の毒性蓄積応答 → アミロイドの遊離

http://reebokcrossfitnuernberg.com/alzheimers-disease/

MENDプログラム タイプ別 詳細

1型 炎症性

「fire」の画像検索結果

炎症がアルツハイマー病発症において重要な役割をはたすことは、数多くの観察研究によって十分に実証されている。

アルツハイマー病の患者の脳内では、炎症性誘導サイトカイン、ケモカイン、急性期反応因子、NF-κBの相互拮抗作用、サーチュインSIRT1(減少)が関与しているとの知見がある。

アミロイドβペプチドの食作用は、アルツハイマー病患者の炎症により低下する。

他の多発性硬化症や脳炎などの神経炎症性疾患と異なるのは、アルツハイマー病の炎症は先天性免疫系を伴い、ミクログリアの炎症、アストログリアの活性化が含まれ、全身炎症の証拠がある。

・代表的検査評価項目

高感度CRP値 高値

アルブミン 低値

グロブリン比率

IL-1 高値

IL-6 高値

インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、高ホモシステイン血症、甲状腺機能低下症、甲状腺機能低下症および高コルチゾール血症などの代謝異常も存在しうる。

ApoE4は炎症誘発作用があるため、この1型と関連性がある。

広範な脳萎縮がない場合は、海馬萎縮を示す。

2型 萎縮性(非炎症性)

「ice」の画像検索結果

炎症マーカーは増加しないが、他の代謝異常が存在する型

アルツハイマー病の炎症性メカニズムに加え、インスリン抵抗性、ビタミンD欠乏症、高ホモシステイン、卵巣摘出に伴うホルモンバランスの崩れ、など非炎症性の危険因子

ニューロンネットワークを支えるのに必要な因子が減少

これらの危険因子がどの程度アルツハイマー病の病因に寄与するのかははっきりとわかっていないが、理論的なメカニズムは存在する。

(例、ホモシステインは、プロテインホスファターゼ2A(PP2A)機能の翻訳後修飾を介した還元を介してタウリン酸化を増加させるなど、)

・代表的検査評価項目

エストラジオール 低値

プロゲステロン 低値

テストステロン 低値

インスリン抵抗性 高値 

血清ビタミンD(カルシトリオール) 低値

 ・その他

IGF-1、テストステロン、T3(トリヨードチロニン)

 ・栄養素

マグネシウム、亜鉛、カルシウム、カリウム、ビタミンA、B2、B6、B9、B12、C、E

ホモシステイン、インスリン抵抗性が高いことが多い。

hs-CRP、IL-6は低値であるかもしれない。

低コレステロール

高齢者に多い傾向 70代、80代

2型もApoE4と関連性がある。

1.5型 糖毒性

「sweet」の画像検索結果

インスリン抵抗性が高い、糖質などの過剰摂取、(トランス脂肪酸も含まれる)

→ AGEsによる炎症と、栄養不良による萎縮性

MCI、アルツハイマーへとつながるー最も一般的な原因

2型糖尿病、2型糖尿病境界型に見られる。

3型 毒性

「toxic dirty」の画像検索結果

3型は、1、2型と根本的に異なるプロセスによって生じる疾患、

ApoE4は陰性であることが多い。(陽性のケースもある)

※一般的にはアルツハイマー病の危険因子とされるApoE4陽性が、3型アルツハイマーに限ってはリスクを減少させる可能性もある!

その主な原因は、重金属、生物毒性、低酸素となる。

他のタイプとは遺伝的、臨床的、生化学的に明確に区別がつく。

アルツハイマー病患者全体から見た3型の割合は10%あたりだが、特徴に複数該当するのであれば可能性は30~50%以上に上昇する。

(抗アミロイド抗体薬で重篤な副作用が生じる被験者は10%前後)

他の型よりも、脳全体に広く障害が及んでいる傾向。

レビー小体型認知症も3型と関連性があるのではないかとブレデセン博士は語っている。

亜鉛欠乏が特徴的

 アルツハイマー3型 総合 (症状・診断・関連疾病)

4型 血管性

「blood vessel brain」の画像検索結果
・代表的評価項目

毛細血管の損傷によって引き起こされる。

ホモシステイン 高値

リポ蛋白A 高値

CRP 高値

エンドトキシン(LPS)高値

テストステロン、エストラジオール、プロゲステロン 低値

5型 外傷性

「traumatic brain dazed」の画像検索結果

物理的な障害、またはストレスやトラウマによる化学的な損傷により、炎症性のカスケードを引き起こし、最終的に神経細胞の機能不全や死滅をもたらす。

補足

現在のMENDプログラムは3.0まで進化しており、大幅に検査項目が増えている。

基本概念が変わったわけではなく、より精度を高め細分化された印象。※2型に含まれていた糖毒性タイプ(もしくは炎症との合併タイプ)が1.5型と表現されるようになった。

MENDプログラム3.0 評価項目(専門的)

※MENDプログラム3.0は基本、検査項目のリストのみ。

詳細等、不明な点は、問い合わせてみてください。 アルハカ

参考&翻訳元サイト

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4789584/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4586104/

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