アルツハイマー病・リコード法(36の発症因子)

われわれの研究所では少なくとも36のアルツハイマー病発症因子が、大多数の人にあてはまる要因として同定されている。

おそらく36以上の要因がまだいくつかあるだろうが、それほど多くはないはずだ。因子が100に達することがないのは確かだ。

36の要因をどのように理解し対処していくべきかについて、プリオニックループは極めて実際的な意義をもつ。

プリオニックループには閾値があり、閾値に達することでAPP(アミロイド前駆体タンパク質)のバランスを保ちアルツハイマー病の代謝障害に対抗することができる。

そのため、36すべての穴をふさぐ必要はない。一旦十分に穴を塞げば、残りの穴から雨が降り注ぐことはない。

残念ながら各個人が36の穴のうちどれだけの穴をふさげばいいか、簡易に測定する手段は見いだせていない。

そして、各個人の遺伝子や化学的な検査数値によって、その穴の種類も異なれば、穴の大きさも異なる。

そのためとにかく改善するまで、できる限り多くのプロトコルを実行することが最善の方法である。

最終的に脳のシナプス障害経路が強化されアルツハイマー病を発症するのか、もしくはシナプス保存経路が強化することで認知機能の低下を逆転させ脳の健康を維持するのか、少なくともこの36の要因によってはっきりと決定づけられる。

「The End of Alzheimer’s」 より

www.clinicaleducation.org/resources/reviews/36-holes-in-the-roof-the-dawn-of-the-era-of-treatable-and-preventable-alzheimers-disease/

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アルツハイマー病 36の発症因子+α

  1. Reduce APPβ-cleavage
  2. Reduce γ-cleavage
  3. Increase α-cleavage
  4. Reduce caspase-6 cleavage
  5. Reduce caspase-3 cleavage
  6. Prevent amyloid-beta oligomerization
  7. Increase neprilysin
  8. Increase IDE (insulin-degrading enzyme)
  9. Increase microglial clearance of Amyloid-β
  10. Increase autophagy
  11. Increase BDNF (brain-derived neurotrophic factor)
  12. Increase NGF (nerve growth factor)
  13. Increase netrin-1 and ADNP (activity-dependent neuroprotective protein)
  14. Increase VIP (vasoactive intestinal peptide)
  15. Reduce homocysteine
  16. Increase PP2A (protein phosphatase 2A) activity
  17. Reduce phospho-tau
  18. Increase phagocytosis index
  19. Increase insulin sensitivity
  20. Enhance leptin sensitivity
  21. Improve axoplasmic transport
  22. Enhance mitochondrial function and biogenesis
  23. Reduce oxidative damage and optimize ROS (reactive oxygen species) production
  24. Enhance cholinergic neurotransmission
  25. Increase synaptoblastic signaling
  26. Reduce synaptoclastic signaling
  27. Improve LTP (long-term potentiation)
  28. Optimize estradiol
  29. Optimize progesterone
  30. Optimize E2:P (estradiol to progesterone) ratio
  31. Optimize free T3 and free T4
  32. Optimize TSH (thyroid-stimulating hormone)
  33. Optimize pregnenolone
  34. Optimize testosterone
  35. Optimize cortisol
  36. Optimize DHEA (dehydroepiandrosterone)
  37. Optimize insulin secretion and signaling
  38. Activate PPAR-γ (peroxisome proliferator-activated receptor gamma)
  39. Reduce inflammation
  40. Increase resolvins
  41. Enhance detoxification
  42. Improve vascularization
  43. Increase cAMP (cyclic adenosine monophosphate)
  44. increase glutathione
  45. Provide synaptic components
  46. Optimize all metals
  47. Increase GABA (gamma-aminobutyric-acid)
  48. Increase vitamin D signaling
  49. Increase Sirt1 (silent information regulator T1)
  50. Reduce NF-κB (nuclear factor kappa-light-chain-enhancer of activated B cell)
  51. Increase telomere length
  52. Reduce glial scarring
  53. Enhance stem-cell-mediated brain repair

記事目次

1. APPβ切断を減少させる

APPβ切断(BACE1)を減少させる

アミロイド前駆体タンパク質(APP)の2つの切断経路が存在する

・非アミロイド形成経路であるαセクレターゼ経路

・アミロイド形成経路であるβセクレターゼ経路

アルツハイマー病における老人斑を形成するアミロイドβ40、アミロイドββ42の産生には、まず最初に細胞外でβセクレターゼによって切り出される必要がある。

「app processing」の画像検索結果

2. APPγ切断を減らす

APPγ切断を減少させる

アミロイドβ40およびアミロイドβ42は、細胞外においてまず最初にβセクレターゼによって切り出され、後に細胞内でγセクレターゼによって切り出されることで産生される。

en.wikipedia.org/wiki/Gamma_secretase

γセクレターゼ切断モデル

画像、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名はnihms525496f1.jpgです。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3857966/

3. APPα切断を増加させる

APPα切断を増加させる

en.wikipedia.org/wiki/Alpha_secretase

αセクレターゼは、アミロイドβの中央部分に相当するAPPを切断するため、アミロイドβを産生することができない。その代わりにsAPPαを細胞外に放出する。

sAPPαは神経保護特性を有すると推定されており、αセクレターゼ切断の促進はアミロイドβ産生の阻害と神経保護の2つの作用によりアルツハイマー病に対抗しえる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8863493

残りのAPPをγセクレターゼが切断することで、無毒性のp3ペプチドが放出される。

αセクレターゼプロセシングは構成的に調整されて切断が行われる。

4. カスパーゼ6切断を減少させる

カスパーゼとは

哺乳動物のカスパーゼは1から14まで見つかっており、まとめてカスパーゼファミリーと呼ばれる。

ほとんどのカスパーゼはプログラム細胞死であるアポトーシスの誘導に関与している。

カスパーゼは大きく以下の2つタイプが存在する。

・イニシエーター・カスパーゼ(アポトーシスの誘導の初期に関わる)

・エフェクター・カスパーゼ(アポトーシスの実行そのものに関わる)

カスパーゼ6はエフェクター・カスパーゼに分類される。

カスパーゼ6

en.wikipedia.org/wiki/Caspase_6

カスパーゼ6は炎症およびプログラム細胞死に関与するカスパーゼタンパク質ファミリーに属するシステインプロテアーゼであり、エフェクターカスパーゼに分類される。

家族性アルツハイマー病の脳においてカスパーゼ-6活性化が豊富である。

若年者(45歳未満)の脳ではカスパーゼ6は検出されない。

タウカスパーゼ6は、全般的な認知機能スコアと逆相関し、アルツハイマー病重症度とも相関する。

カスパーゼ6を減少させる

「caspase6 alzheimer」の画像検索結果

5. カスパーゼ3切断を減少させる

アルツハイマー病患者の異常カスパーゼ

アポトーシスと関連するカスパーゼがアルツハイマー病の進行性神経細胞死に寄与することがこれまでの研究で示されてきている。

アルツハイマー病患者の死後の脳組織では、イニシエーターカスパーゼであるカスパーゼ8,9ならびにエフェクターカスパーゼであるカスパーゼ3,6の異常な発現が報告されている。

カスパーゼ3

カスパーゼ3の活性化は、アポトーシス細胞死をもたらす生化学カスケードの最終段階にあると考えられている。

カスパーゼ3はアルツハイマー病初期段階に関与

アミロイドβペプチドはタウのカスパーゼ切断につながる。

カスパーゼ3で切断されたC末端断片が細胞内で毒性をもつことも示されている。

カスパーゼ3はアルツハイマー病進行初期の神経変性事象である可能性。

カスパーゼ3はアルツハイマー病の初期のバイオマーカとして使用できるかもしれない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2570138/

カスパーゼ3切断を減少させる

「caspase3 alzheimer」の画像検索結果

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0166223612001154

6. βアミロイドのオリゴマー化を減少させる

アミロイドβオリゴマーとは、アミロイドβの単量体が重合した可溶性の凝集体。

最近の研究では、可溶性オリゴマーが最も有毒なアミロイドの形態であると信じられている。

「amyloid oligomers」の画像検索結果

www.wako-chem.co.jp/english/labchem/product/life/HighMolecularAmyloid%CE%B2OligomerELISAKitWako/index.htm

βアミロイドオリゴマー化を減少させる

7. ネプリライシンを増やす

ネプリライシンはメタロプロテアーゼ13(M13)ファミリーの亜鉛メタロプロテアーゼのメンバー。

ネプリライシンは細胞外酵素であり、細胞外の多くの生理学的に関連するペプチドを切断して不活性化することによりペプチドホメオスタシスの維持に貢献する。

ネプリライシンの活性は、高血圧、鎮痛、癌、アルツハイマー病などの病因に関与する。

アミロイドβペプチド分解酵素ネプリライシン

ネプリライシンは、アミロイドβペプチド分解酵素であり、健康な人の脳内では、ネプリライシンによりアミロイドβの平衡状態が保たれている。

ネプリライシンの過剰発現は脳にアミロイドβペプチドの蓄積を妨げ、アミロイドβのクリアランスを加速させることでアルツハイマー病の発症を遅らせる可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19021293

ネプリライシンの過剰発現による抗認知症効果

ADマウスモデルの実験ではネプリライシンの過剰発現により、アミロイドβペプチドレベルの減少、アミロイドβの負荷、酸化ストレス、炎症の緩和、そして空間的な認知機能を改善させ、記憶障害を50%低下させた。

アルツハイマー病の初期段階では、ネプリライシンレベルの回復が、疾患の進行または予防を軽減するための有効な戦略であることを示唆している。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2329843/

onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/jnr.23564

ネプリライシンを増やす

8.インスリン分解酵素(IDE)を増やす

インスリン分解酵素(IDE)の多彩な機能

インスリン分解酵素(IDE)は、インスリン代謝に関与する酵素として発見された。

そのため、これまでの研究もほとんどが糖尿病の発症に関するものとして調査されている。

しかし、アミロイドβ、アミリン、グルカゴンなどのポリペプリドを分解する能力が見出されたことから、この酵素の多機能性の役割が浮かび上がってきた。

最近の研究では、IDEが

・熱ショックタンパク質

・ユビキチンプロテアソーム系の調節

・タンパク質の代謝サイクル

・細胞ホメオスタシス

・アミロイドタンパク質の切断

・酸化したタンパク質のユビキチン化

などにおいて主要な役割を果たしている可能性があることが示唆されている。

IDEの酵素活性は金属レベルからの影響を受けることから、金属ホメオスタシス(メタロホメオスタシス)における役割も示唆されている。

www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/10409238.2017.1337707?journalCode=ibmg20

インスリン分解酵素(IDE)を増やす

「insulin degrading enzyme」の画像検索結果

content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad150379

9.アミロイドβのミクログリアクリアランスを増加させる

アミロイドβは脳内において平衡バランスを保っており、アルツハイマー病の発症はアミロイドβの恒常性が崩壊することによって生じるという仮説が存在する。

ミクログリアの食作用によるアミロイドβ原繊維、可溶性アミロイドβのクリアランス(排出)を媒介することが報告されている

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3034143/

毒にも薬にもなるミクログリアの活性

アルツハイマー病初期においては、ミクログリアは活性化され修復作用をもつということは十分に確立されている。

一方で、グリア細胞の活性化は特定のサイトカイン、活性酸素種などの前炎症性サイトカインの分泌を促進することにより有害な影響を与えうる。

グリア細胞の調節不全によりアミロイドのクリアランスに失敗すると、ミクログリアの過剰活性はアミロイドβの蓄積にも寄与しうる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16148231/

画像、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名はnihms436018f1.jpgです。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3580295/

ミクログリアクリアランスを増加させる

10.オートファジーの活性

オートファジーとは、細胞に備わっている細胞内の不要なタンパク質を分解する仕組みのひとつ。

・異常なタンパク質を分解して蓄積を防ぐ

・過剰に合成されたタンパク質の分解

・栄養飢餓などによりタンパク質をリサイクルしてアミノ酸を供給

・細胞質内に侵入した病原微生物の排除

など、生体の恒常性維持に関与する。

ja.wikipedia.org/wiki/オートファジー

3つの主要なオートファジー

・マクロオートファジー

・シャペロン介在性オートファジー

・マイクロオートファジー

神経変性疾患におけるオートファジー

アルツハイマー病、ALD、家族性パーキンソン病などの疾患では、オートファジー経路に異常が生じており、疾患の発症機序に多くの影響を与えている。

オートファジーがタウ凝集体、アミロイドβの蓄積と関連して、アルツハイマー病の進行に対する保護因子として機能するこれまで実証されてきている。

オートファジーの複雑なネットワーク

オートファジーは基盤的な180のタンパク質候補の相互作用により複雑にオートファジーネットワークが築かれていることがわかってきた。

神経変性疾患におけるオートファジー経路への介入としてmTORが第一世代の標的として知られているが、それよりもより多くの薬物標的が必要となる可能性がある。

アルツハイマー病

現在の研究では、アルツハイマー病におけるオートファジーの役割には議論の余地がある。

多くの研究が、オートファジーのアップレギュレーションによるアミロイドβおよびアミロイドβ発現の低下を報告している。

一方で、いくつかの研究ではアルツハイマー病の病因にオートファジーが関与していることを報告している。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22108004/

アルツハイマー病の初期段階のおいての、オートファジー誘導剤は新しい有効な治療を提供する可能性がある。

対照的に、アルツハイマー病後期においてオートファジーを活性化させることは、アミロイドβ産生の加速により疾患の重症度を高める可能性がある。

オートファジー活性によるアルツハイマー病治療戦略

11. 脳由来神経因子(BDNF)を増加させる

en.wikipedia.org/wiki/Brain-derived_neurotrophic_factor

概要

BDNFは、中枢神経系や末梢神経系のニューロンに作用して、ニューロンの生存維持のサポート、成長を促進し、新しいニューロンやシナプスに分化することを促す神経栄養因子。

BDNFは、脳の中では、海馬、大脳皮質、大脳基底核で活性化されている。網膜、運動ニューロン、腎臓、唾液腺、前立腺にも作用する。

アルツハイマー病患者の低いBDNF

アルツハイマー病患者の脳の組織中のBDNFは低下しているが、原因は不明である。

BDNFの神経保護効果

BDNFはアルツハイマー病のβアミロイド蛋白の毒性に対して、保護的役割を果たすことが研究で示されている。

神経成長因子BDNFを増やす 8つの方法

「bdnf mechanism alzheimer's」の画像検索結果

www.researchgate.net/figure/Therapeutic-targets-in-the-neurotrophin-pathwayLevels-of-brain-derived-neurotrophic_fig4_51732645

12. 神経成長因子(NGF)を増加させる

神経成長因子NGFはBDNFと並んで、認知症患者、アルツハイマー病患者にとって重要な神経栄養因子のひとつ。

認知症、アルツハイマー病患者にとってのNGFの直接的な重要性は、NGFがニューロンの軸索の成長、維持し、また軸索をコーティングしているミエリン鞘を修復することにある。

アルツハイマー病の直接的な障害の起因は、海馬のミエリン鞘が脱落しそれが広がっていくものという仮説がある。

NGFが作用する脳の前脳基底部は、アルツハイマー病患者の脳でミエリン鞘が脱落し激しく障害を受ける場所でもあるため、何か関連があるのではないかとされていた。

高齢者においても海馬のNGFは低下しているとされている。

神経成長因子 NGFを増やす7つのアプローチ (認知症・アルツハイマー)

13. ネトリン1、ADNPを増やす

ネトリン-1

ネトリン-1は、脊髄の腹側領域、神経上皮細胞、体性中胚葉、膵臓、心筋を含む神経系の部位に見出される。

主な役割は、分岐構造の軸索ガイダンス、ニューロンの移動、形態形成など。

ネトリン-1遺伝子変異を有するマウスは、前脳および脊髄交連軸索を欠損していることが観察される。

「netrin-1」の画像検索結果

ADNPを増加させる

Activity-dependent neuroprotector homeobox protein

活動依存性神経保護因子ホメオボックスタンパク質

en.wikipedia.org/wiki/ADNP_(gene)

ADNPはアストロサイトから放出される神経細胞保護作用をもつ生理活性タンパク質で、主に小脳、海馬、大脳白質で発現しており、脳の発達、自食作用に必要、認知機能と関連する。

ネトリン1、ADNPを増やす

14.血管作動性腸管ペプチド/VIP を増やす

概要

VIPは腸、膵臓、視交叉上核など、多くの組織にて産生されるホルモンで血管拡張作用をもつ。

VIPは発見された当初腸ホルモンとして分類されていたが、過去30年間の研究から、中枢神経、末梢神経系において神経伝達物質として作用することが実証されてきた。

脳の多くの領域で発現しており、特に大脳皮質、海馬、扁桃体、視床下部において高度に発現している。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19109992/

血管作動性腸管ペプチド/VIP を増やす

15. ホモシステインを減少させる

概要

ホモシステインは、メチオニン代謝サイクルでアミノ酸メチオニンからシステインを生合成する際に必須の中間代謝物(含硫アミノ酸)

ホモシステインは毒性作用をもち、血中の高いホモシステイン濃度は、心血管疾患の危険因子として知られている。

血管内皮細胞へも影響があるため、血管と関与する血管性認知症の危険因子としても考えられている。

画像、イラストなどを保持する外部ファイルオブジェクト名はnutrients-08-00803-g001.jpgです。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27973419

高ホモシステインによるアルツハイマー病リスク

高ホモシステインは血管性認知症だけでなく、アルツハイマー病の危険因子としても、これまで多くの研究が行われてきた。

ホモシステインレベルが14μMより高いと、アルツハイマー病の発症リスクはほぼ倍増する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11844848/

相反する証拠もあり、ホモシステインがアルツハイマー病のリスク因子であるのか、単なるバイオマーカーにすぎないのかは依然として議論の余地がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16917147/

ホモシステインを減少させる

16.PP2A(プロテインホスファターゼ2A)活性を高める

プロテインホスファターゼ

プロテインホスファターゼとはリン酸化タンパク質を脱リン酸化する酵素。

逆の反応を触媒する酵素がプロテインキナーゼ。

この2つの酵素の働きにより、生体内のリン酸化の活性レベルが調節されている。

プロテインホスファターゼ2A(PP2A)

PP2Aは、すべてのSer/Thrホスファターゼの中で最も広い特異性を示し、真核細胞に普遍的に存在し、主に代謝調節、シグナル伝達、DNA複製・転写、細胞増殖などの広い細胞機能に関与している。

脳Ser / Thrホスファターゼ活性の大部分に関わる大きなファミリー酵素。

アルツハイマー病におけるPP2A

PP2Aの機能不全は、タウの過剰リン酸化、アミロイド形成およびシナプス欠損に関連している。

PP2A調節因子およびPP2A触媒活性の変化、サブユニット発現、メチル化および/またはリン酸化が、アルツハイマー病患者の脳領域で生じていることが報告されている。

PP2A酵素の変調は、アルツハイマー病に関与するその他の多くのSer / Thrタンパク質キナーゼの活性にも影響する。

「pp2a」の画像検索結果

www.researchgate.net/figure/Therapeutic-targets-in-the-neurotrophin-pathwayLevels-of-brain-derived-neurotrophic_fig4_51732645

フォルスコリン(coleonol)

P.barbatusハーブティー

PP2Aはヒトの脳のタウの脱リン酸化を71%媒介する。

・フォルスコリン

・ビグアニド メトホルミン

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21098287

PP2Aのメチル化に影響を及ぼす化合物

ベタイン、SAM、ビタミンB、

葉酸、B12の低値によるホモシステイン濃度の上昇はPP2Aのメチル化を妨害

journal.frontiersin.org/article/10.3389/fnmol.2014.00016/full

17. リン酸化タウタンパク質を減少させる

タウタンパク質 6つの神経保護アプローチ(認知症・アルツハイマー)

18. 食作用指数を増加させる

食作用(ファゴサイトーシス)

食作用とは、体内に侵入した病原微生物を排除するための、重要な生体防御機構のひとつ。

一般的には単球やマクロファージ、好中球、などの細胞が、死んだ細胞やバクテリア、ウイルス、寄生虫などのような大きな対象物を取り込み分解する過程をさす。

封じ込められた後、そのままリソソームと合体しそれらを加水分解酵素によって消化され細胞質に放出される。

グリア細胞の炎症応答

グリア細胞は、アルツハイマー病、パーキンソン病と関連するアミロイドβ、αシヌクレイン、ニューロメラニン、プリオンタンパク質などによって炎症誘発性のグリア応答を引き起こすことが考えられる。

グリア細胞はこれらの物質を取り込んで、効率的に分解するための機構を有していないことがあり、過負荷により炎症応答が増加し食作用の低下につながる可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15172747/

アミロイドβ原繊維によるグリア炎症性応答

アミロイドβ原繊維は可溶性オリゴマーよりも低毒性であることが示されているが、アミロイドβの原繊維形態がグリア炎症性応答を引き起こし二次的に神経毒性を引き起こす可能性がある。

ミクログリアの食作用

ミクログリアは食作用のクリアランスを促進することで、脳の保護者として機能する。

アルツハイマー病においては、ミクログリアの食作用(貪食作用)がアミロイドβのクリアランスを促進し、複数の機序によりアミロイドの沈着を減少させることが強く示唆されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19339619

ミクログリアによるタウの伝播

ミクログリアはタウ病理の伝播にも密接に関与していることも示されている。(ミクログリアがタウ病理に寄与するの原因が、病理学的タウを食作用しないことによってなのか、またはタウ病態を悪化させる因子を放出することによってなのかは不明のままである。)

www.jci.org/articles/view/90606

アミロイドβオリゴマーによる食作用の妨害

アミロイドβオリゴマーが強力な炎症応答を誘導し、続いてミクログリアの食作用およびアミロイドβ原繊維のクリアランスを妨害する。

molecularneurodegeneration.biomedcentral.com/articles/10.1186/1750-1326-6-45

アストロサイトの食作用

アストロサイトがアミロイドβ42に結合して分解することで、ADマウスのアミロイドβレベルを低下させる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12612547

グリア炎症応答によるαシヌクレインの蓄積

アストロサイトのαシヌクレイン暴露は、用量依存的に炎症応答を引き起こす。グリア細胞の食作用により細胞内へ蓄積し炎症が増大することが示唆される。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20071342/

19. インスリン感受性を高め、最適化する

インスリン感受性、インスリン分泌、インスリンシグナル伝達の最適化

アルサプ 認知症回復プログラム 1.5型(糖毒性)

20.レプチン感受性を高める

レプチンは、全身の脂肪細胞で作られ、視床下部内で作用することで食欲を抑制し、体脂肪を減少させる脂肪蓄積の調節ホルモンとして知られている。

しかし、レプチンの作用部位は視床下部だけではなく、また食欲だけがレプチンの生物学的効果ではないことが明らかになってきている。

レプチンは、脳の多くの領域に作用する多面性をもつホルモンであり、食欲、モチベーション、学習、記憶、認知機能、神経保護、生殖、成長、代謝、エネルギー消費など多くの影響を与える。

レプチン抵抗性を改善する12のアプローチ

グレリンの神経保護効果

21.軸索輸送(軸索原形質輸送)を改善する

ja.wikipedia.org/wiki/軸索輸送

軸索輸送とは、神経細胞の軸索の中で神経伝達物質やタンパク質などを移動する機能のこと。アルツハイマー病を含め多くの神経変性疾患は、軸索輸送の突然変異と関連している。

シナプス機能障害要因

シナプスの酸化障害

NMDAグルタミン酸受容体の酸化ストレス、

一酸化窒素NOの神経毒性によりシナプス変化を引き起こす。

NMDA受容体媒介のアポトーシスによるニューロン細胞死

シトクロムcの放出、カスパーゼ9の活性化、カスパーゼ3の活性によるミトコンドリア機能不全。

ミトコンドリア異常

ROS産生の増加、エネルギー貯蔵の低下、エネルギー代謝障害をもたらすシトクロムcオキシダーゼの欠乏、ミトコンドリア複合体の阻害

酸化ストレスによるタウのリン酸化

酸化ストレスによるPP1、PP2A阻害→ERK1/2活性の増強→tauの過剰リン酸化

画像、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名はnihms650978f3.jpgです。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4470891/

一酸化炭素

一酸化窒素が、早期疾患段階ではシナプスの伝達および可塑性を高める。(神経保護と神経変性の役割)疾患が進行すると適切な機能として働かないかもしれない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25926464

治療戦略

可溶性タウの減少を優先

アルツハイマーにおける認知喪失の背後にある原因は、生存ニューロンの内部に蓄積する可溶性タウタンパクであることが示唆されている。神経保護剤の単独使用は可溶性タウが減少した場合にのみ記憶が救済され得る。

ニューロンにタウが蓄積し始めると、機能不全で生き残り脳における電気信号伝達、および記憶形成の障害につながる可能性がある。

タウが内部に蓄積されたままニューロンを保存する神経保護戦略(例レスベラトロールなど)は疾患を加速させる可能性があり、疾患を改善するには複数の薬物を用いた戦略が必要である。(+可溶性タウを標的にするべき、メチレンブルーなど)

画像、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名はnihms538529f1.jpgです。

A 正常な脳の神経シグナル
B タウの蓄積により正常なシグナル伝達ができない。
しかし、ニューロンが完全には死んでいないので、再接続、再ルーティングもできない状態
C ニューロンが死んだことで、ネットワークの再ルーティングができている状態、可塑性のある状態

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21559875

薬物療法

フルルビプロフェン

R-フルルビプロフェン(プロパン酸系の非ステロイド性抗炎症薬)がADマウスの軸索輸送を改善する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21500269


ナノ抗酸化物質が、ADマウスの軸索輸送障害を改善する。(PEG-HCC?)

dev.ismrm.org/2015/2226.html

22. ミトコンドリア機能を増強させる

運動

毎日のエクササイズ

HIIT 高強度インターバルトレーニング (最強)

空腹時の運動

僧帽筋、広背筋、腓腹筋の筋トレ

ダイエット

カロリー制限

ケトン体ダイエット

高タンパク食

温度

コールドエクスポージャー

コールドシャワー、寒風摩擦、寒中水泳、寒稽古、水風呂

サプリメント・医薬

メラトニン

PQQ

ディメボン

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20555134

トランスレスベラトロールとロイシン

ミトコンドリア生合成:薬理学的アプローチ

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24606795

PGC-1α、Sirtuins、AMPK

これらのシグナルカスケードを引き起こす薬理学的戦略

PGC-1α

PPAR-PGC-1α軸を活性化 ベザフィブラート

PGC-1α活性化を誘導するための戦略として、 レスベラトロールで Sirt1を活性化し、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、フェノフィブラートおよびベザフィブラートなどのPPARアゴニストを使用する。

他の戦略、トリテルペノイド(オレアノール酸の誘導体)

またはカルニチンおよび – リポ酸によるATP生成の増強であるBacopa monnieraによるNrf2 /抗酸化応答要素(ARE)経路の誘発。

AMPK

レスベラトロールによるAMPKの活性化、

ミトコンドリア標的抗酸化剤

ミトコンドリア標的抗酸化剤

L-カルニチン、コエンザイムQ10、MitoQ10などのミトコンドリア標的抗酸化物質

N-アセチルシステイン(NAC)、ビタミンC、ビタミンEビタミンK1などの栄養補助食品(抗酸化物質による栄養補助食品) 、ビタミンB、ピルビン酸ナトリウムまたは – リポ酸

ライフスタイルの改善

ライフスタイル介入(カロリー制限および持久力運動)および薬理学的介入(チアゾリジンジオンおよび他のPPARアゴニスト、

カロリー制限模倣物

レスベラトロールおよび他のカロリー制限模倣物、AMPK活性化因子、ERR活性化因子)などのインスリン抵抗性を治療目的

ミトコンドリア抗酸化剤

クレアチン、コエンザイムQ10およびミトコンドリア標的化抗酸化剤/ペプチドは、臨床試験において最も顕著な効果を有することが報告されている。

この転写共活性化剤の適度な発現は肯定的な効果をもたらすが、中程度から実質的な過剰発現は有害な結果をもたらす可能性がある。

PQQ

CoQ10、ユビキノール(還元型)

L-カルニチン (脂肪酸をミトコンドリアへ運ぶ)

D-リボースマグネシウム(ATP分子の原料)

オメガ3脂肪酸

リボフラビン、

チアミン、B6を含むすべてのビタミンB群

アルファ – リポ酸(ALA)

グルタチオンを補強するサプリメント

NADH

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4566449/

23. 酸化的損傷を軽減し活性酸素種を最適化する

血液脳関門を透過する抗酸化物質・神経保護効果をもつ化合物

24. コリン作動性神経伝達を高める

コリン作動性とは、神経伝達因子の一つであるアセチルコリンを放出するコリン作動性ニューロンの総称。

コリン作動性ニューロンは、中枢神経系に広く分布しており、その中でもよく研究されているのが前脳基底部および脳幹にある投射ニューロンで、睡眠からの覚醒や視覚における働きが知られている。

ja.wikipedia.org/wiki/アセチルコリン

ja.wikipedia.org/wiki/アセチルコリン受容体

コリン作動性神経伝達を高める

25. シナプス発芽シグナル伝達を増加させる

APP依存性受容体仮説

APPは分子スイッチの役割を果たしており、APPの切断のされ方によってシナプスの維持と破壊のバランス(恒常性)が保たれることによってシナプス可塑性が維持される、ブレデセン博士によって提唱された仮説

シナプトブラスティック

シナプトブラスティク/synaptoblastic(シナプス破壊シグナル伝達)とは、APP依存性受容体仮説においてシナプスの維持に傾く機能をさす。

アルツハイマー病ではこのAPPの維持と破壊のバランスが崩れており、シナプトブラスティック・シグナルを増加させる因子を増加させる必要がある。

トロピセトロン

トロピセトロンは、スクリーニングにおいて同定された、栄養性の神経突起伸長ペプチドsAPPαと抗栄養性神経突起沈着ペプチドAβとの比を増加させる候補。

トロピセトロンは、同一の用量で直接比較したところ、aAPPα/アミロイドβ42比率のより大きな改善を示し、ADマウスのAPP不均衡を逆転させた。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24389031/

ランダム化比較試験 精神分裂症患者へのトロピセトロン治療による認知機能の改善

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22952075/

26. シナプト破壊シグナル伝達を減少させる

シナプトクラスティック

シナプトクラスティック/synaptoclastic(シナプス発芽シグナル伝達)とは、APP受容体仮説において、シナプスの破壊に傾ける機能をさす。

アルツハイマー病ではこのAPPの維持と破壊のバランスが崩れており、フィードバックループにより過剰となっているシナプトクラスティック・シグナル伝達を減少させる必要がある。

27. LTP(長期増強)を改善する

ja.wikipedia.org/wiki/長期増強

長期増強(LTP)とは、神経細胞を同時刺激することにより神経細胞間の信号伝達効率が持続的に向上する現象のこと。海馬の記憶形成の基本的な仕組み。

神経細胞はシナプス結合を介して信号伝達しており、記憶はこのシナプスに貯えられていると信じられており、長期増強は学習と記憶の根底にある主要な細胞学的メカニズムの1つであると広く考えられている。

LTP増強

ベルベリン

Rリポ酸

メラトニン

ルテオリン

パナックスジンセン

アシュワガンダ

フィセチン

グリシン

フォルスコリン

タウリン

28. エストラジオールの最適化

女性の卵巣で作られる女性ホルモンでエストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)、エステロール(E4)とあるエストロゲンのうちのひとつ。

エストラジオールはエストロゲンの中でもっとも強い生理活性をもつ。

エストラジオールとプロゲステロン

Estradiol.svg

29. プロゲステロンの最適化

プロゲステロンは主に女性の卵巣、男性の精巣および副腎皮質によって合成されるステロイドホルモン。一般的には男性よりも女性のプロゲステロンレベルが高い。

プロゲステロン受容体は成長中の脳および成人脳に広く分布している。

エストラジオールとプロゲステロン

30. E2/P4の比率を最適化する(エストラジオール/プロゲステロン)

E2/P4、エストラジオールとプロゲステロンの比率

エストラジオールとプロゲステロンは脳の保護効果をもち、認知機能の改善に有益性がある。そして分子レベルでのバランスを保ち、アルツハイマー病をコントロールする。そのためエストロゲンは、アルツハイマー病の潜在的な治療方法となる可能性をもつ。

一方でエストロゲン投与(HRT)は、プロゲステロンのバランスを失うことで、子宮癌、乳癌の可能性を高める可能性がある。

エストラジオールとプロゲステロン

31. フリーT3とフリーT4を最適化する

T3、T4は甲状腺から分泌され、ほぼすべての細胞に作用して細胞の代謝率を上昇させる働きを持つホルモン。

タンパク質合成、炭水化物、脂質代謝の調節、成長ホルモンとの相互作用、神経の成熟を調節、アドレナリンなどのカテコールアミンの感受性を高め、ビタミンの代謝を刺激する。

甲状腺ホルモンは多くの認知機能低下を抱える人々で、準最適にある。主に活動する甲状腺ホルモンはT3。しかし、一般的にはT3へと変換されたりされなかったりすることのあるT4が治療対象となる。

甲状腺ホルモン概要(アルツハイマー・リコード法)

T4(サイロキシン)・T3(トリヨードチロニン)・rT3

脱ヨード酵素(D1、D2、D3)

ヨウ素・トランスサイレチン

低T3症候群 (Low T3 Syndrome)

天然甲状腺ホルモン補充療法(乾燥甲状腺末)

32. TSH(甲状腺刺激ホルモン)を最適化する

ja.wikipedia.org/wiki/甲状腺刺激ホルモン

下垂体前葉から分泌され,甲状腺の機能を促進するホルモン。

ヒトの認知能力を維持する上で、正常な甲状腺機能は不可欠であり、甲状腺機能と認知機能の関係は数十年にわたって研究がなされており、TSHとMCI(軽度認知障害)の逆相関は一貫して実証されてきた。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5524843/

甲状腺ホルモン 概要(アルツハイマー・リコード法)

TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)

TSH(甲状腺刺激ホルモン)

33. プレグネノロンを最適化する

グランドマザーホルモンと呼ばれ、エストロゲン、テストステロン、コルチゾールなどあらゆるホルモンの元となるマスターステロイド。

老化、アルツハイマー病と関連して記憶低下の原因となる因子のひとつ。

プレグネノロンは認知機能障害、特にアルツハイマー病において脳の可塑性と関わる。

プレグネノロンが海馬神経新生の調節において、神経ステロイドの役割を果たしている。

プレグネノロン硫酸の脳内濃度と認知能力には有意な相関がある。

MENDプログラムの3型では、血清プレグネノロンの低値が示唆されている。

プレグネノロン(認知症・アルツハイマー病)

34. テストステロンを最適化する

テストステロンはアルツハイマー病のβアミロイドペプチドのニューロン分泌を減少させる。

閉経後の女性へのエストロゲン補充療法と同じく、男性へのアンドロゲン補充がアルツハイマー病発症を防ぐ可能性があることを示唆する。

閉経後の女性においてもテストステロンは低下するため、エストロゲン補充療法にアンドロゲンを加えることによって女性のアルツハイマー病の発症をより強く防ぐ可能性がある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC15568/

テストステロン(認知症・アルツハイマー病)

35. コルチゾールの最適化

アルツハイマー病患者の抹消および中枢中枢神経系のコルチゾールレベルの上昇が報告されており、視床下部 – 脳下垂体 – 副腎(HPA)軸の機能不全を反映する可能性がある。

脳の高いコルチゾール濃度の暴露、疾患の進行および認知低下を加速させる可能性がある。

ベースラインの高いCSFコルチゾールレベルは、MCIからアルツハイマー病への進行の速い臨床的悪化および認知低下と関連していた。

これらの知見は、HPA軸調節不全がMCI段階で起こり、疾患の進行および認知低下を加速させる可能性があることを示唆している。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25435336

36. DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)

DHEA-Sの産生は副腎に加えて脳内でも合成され、脳の機能、発達に関わる役割をもつことが示唆されている。

DHEAは血漿よりも脳内で高い濃度を保ち、個人差があることがわかっている。またDHEA-Sも脳内でDHEAから合成されている可能性がある。

脳において、DHEA-Sは一般にGABA-A受容体に非競合的アンタゴニストとして作用する。DHEA-SはNMDA受容体のポジティブなアロステリックモジュレーターとして作用する可能性がある。

低濃度のDHEA-Sの低濃度は神経保護性でありえるが、高濃度のDHEAは神経保護効果をもつこともあれば神経毒性ともなりうる。

DHEA-Sの神経新生および可塑性への役割は、BDNFレベルへの影響をおよぼすことによる。

DHEA-S・DHEA(認知症・アルツハイマー病)

画像、イラストなどを保持する外部ファイル。オブジェクト名はnihms93085f2.jpgです。

37. インスリン分泌およびシグナリングの最適化

アルツハイマー病におけるインスリン

インスリンシグナル伝達と関連するタンパク質は、海馬や側頭葉などアルツハイマー病と関連する多くの脳領域で検出されている。

インスリンシグナル伝達はアルツハイマー病患者の脳組織で損なわれており、インスリン作用の改善がアルツハイマー病の認知機能改善のための治療標的として浮上している。

インスリン感受性、インスリン分泌、インスリンシグナル伝達の最適化

38. PPARγの活性化

(peroxisome proliferator-activated receptor gamma)

核内受容体PPARγは、脂肪細胞分化のマスターレギュレーターとして知られ、脂質代謝を調整することで摂取した脂肪を消費したり蓄えたりといった制御を行う

また、グルコース代謝としても重要な役割をもち、2型糖尿病治療薬(チリアゾン誘導体)の標的として知られる。

アルツハイマー病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病などの神経変性疾患ではPPARγの機能低下が知られており、PPARγを標的にしたアルツハイマー病治療への検討や研究がいくつかある。(糖尿病薬ピオグリタゾンなど)

PPARの作用により末梢マクロファージおよびヒト自己免疫疾患のいくつかのモデルにおける炎症反応を抑制できるという研究が存在する。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が、アルツハイマー病の発症を遅延させ、アルツハイマー病を発症リスクを低減する可能性があると考えられているが、NASIDはPPARγも直接的に活性化することから、NSAIDのアルツハイマー病保護効果はPPARγの活性が関連している仮説も提案されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3263458/

PPARγを活性する方法

39. 炎症を減少させる

炎症がアルツハイマー病を引き起こす基礎研究の証拠

現在炎症がアルツハイマー病を引き起こす要因となる証拠は基礎研究から提出されており、臨床研究においてはまだ決定的ではない。

ただし抗炎症薬であるNSAIDsが、アルツハイマー病の発症と進行を遅らせる可能性があることは示されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8757015/

他の炎症とは異なるアルツハイマー病の炎症メカニズム

だが、アルツハイマー病と関連する炎症に関しては、多くの誤解や間違いがなされている。

リンパ球や単球の関与によって中枢神経系内から炎症が生じるという多発性硬化症や中枢神経系炎症性障害において生じる炎症メカニズムは、アルツハイマー病の炎症についてはあてはまらない。

アルツハイマー病の発症過程においてどのように炎症が生じるのか、完全な解明はされておらずいくつかの未解決問題も残っている。

アルツハイマー病炎症因子の複雑な相互作用

アルツハイマー病の炎症研究は、サイトカイン、補体、ケモカイン、成長因子、酸化ストレス、ミクログリア活性化、アストロサイトの反応性、または他の特異的な領域のグループに、それぞれ区画化されている。

おそらく、もっとも重要な点は、これらが高度なレベルにおいて相互作用しており、お互いが分離して炎症が生じることはありそうにないということにある。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3887148/

炎症誘導因子NLRP3インフラマソーム

NF-κBの阻害と活性(認知症・アルツハイマー)

40. レゾルビンを増加させる

ja.wikipedia.org/wiki/レゾルビン

レゾルビンとは、人体内でω-3脂肪酸のエイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸から作られる化合物。

特にアスピリンの存在下で、シクロオキシゲナーゼ-2により作られる。

実験的な証拠から、レゾルビンは炎症細胞や炎症化学物質の生成と輸送を阻害することで細胞の炎症を抑えることが示唆されている。

その他にも、炎症痛の軽減等、治療上の効果を持つ生理作用が報告されている。

レゾルビンD1
ビタミンD3およびレゾルビンD1は、アルツハイマー病患者におけるアミロイド-βファゴサイトーシスと炎症とのバランスを再調整する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23186989

オメガ3脂肪酸サプリメント

軽度認知症患者のオメガ3脂肪酸サプリメントの摂取は、アミロイドβの食作用を増やし、レゾルビンD1を増加させる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25805829

レゾルビンD1、D2はDHAに含まれる

41. デトックス、解毒

非常に多くの毒性が認知機能の低下に関与しており、デトックスの実行はおそらくReCODEの中でもっとも難しいプロトコル。

幸いにも食事によるデトックスに関しては、多くの治療方法が存在する。

デトックスする上でのヒントは、あなたがどこで毒性に曝露したか、その歴史を知ることから始まる。

リコード法 毒素に関する問診票

・知覚麻痺、無感覚症がありますか?あるとしたら、何度ありましたか?

・水銀を多く含むマグロやメカジキ、サメなどの魚を食べていますか?どれくらい?

・自宅や車、職場がカビ毒で汚染されていますか?

・加工食品、オーガニックではない食品を食べていますか?

・何か薬を摂っていますか?

・PPIs、胃液が口内に逆流したりしますか?

・お酒、アルコールをどれくらい飲みますか?

・化粧をしますか?ヘアスプレーや制汗剤を使いますか?

・どれくらい汗をかきますか?(毒を除去する重要な経路)

・便秘はありますか?(腸管運動は毒を除去するもうひとつの経路)

・一日に少なくとも1リットルの浄水を飲みますか?

CIRS(慢性炎症反応症候群)その1 概要

CIRS(慢性炎症反応症候群)その2 診断

CIRS(慢性炎症反応症候群)その3 治療

42.脳血流を改善する

脳血流と脳血管(認知症・アルツハイマー)

脳血流を改善する9つの戦略

43. cAMPを増やす

サイクリックAMP(環状アデノシン一リン酸)およびサイクリックGMP(環状グアノシン一リン酸)は、細胞の情報伝達においてセカンドメッセンジャーとしての役割をもつ重要な親水性環状ヌクレオチド。

cAMPおよびcGMPはいずれも、脳においてより顕著に存在し、脳内で生じる多様な生物学的応答に関与する。

役割

ニューロンの活動の制御、代謝プロセスの制御、化学的および電気的シグナル伝達カスケードを容易にする。

また、イオンチャネルおよびいくつかのプロテインキナーゼの活性化もする。

cAMPとcAMPの増加により脳の神経回路のシグナル伝達が改善を示す可能性がある。

cAMPとcGMPの活性 PDE阻害剤

44. GSH(還元型グルタチオン)を増やす

グルタチオンのアルツハイマー病と関連する効果・作用機序

1.解毒

2.ミトコンドリア機能を高める

3.酸化ストレスからの保護

4.水銀、有害金属からの保護

5.アルコールからの保護

6.有機汚染物質(POPs)からの保護

グルタチオンの作用(認知症・アルツハイマー)

グルタチオンを増やす7つ戦略(認知症・アルツハイマー)

45. シナプスの材料を供与

シナプス形成に必要な3つの栄養素

・ウリジン

・DHA

・EPA

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29031899

シナプス形成に影響を与える栄養素の組み合わせ

・ウリジン

・オメガ3脂肪酸(DHA)

・コリン

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24763080

栄養素を用いたアルツハイマー病のシナプス機能障害治療

ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、コリン、リン脂質、葉酸、ビタミンB12、B6、C、E、セレン

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23985420

ウリジン・DHA

シナプス形成は、ウリジンおよびDHA脳ホスファチドの循環前駆体)の経口投与によって増強される。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19262950

ウリジンとDHAを与えることにより、リン脂質およびシナプスタンパク質の合成を促進することにより、シナプス形成を制御するニューロンプログラムが誘発される可能性がある

食品中(DNAの中)に含まれるウリジンは生物学的に利用が難しい。食品で摂取するDHA、コリンの量では、シナプス形成を促進するのに必要十分な血中濃度を維持することは難しいかも。

シナプスの損失を防ぐ

マグネシウムスレオネートによる脳内のマグネシウム濃度上昇により、シナプスの損失を防ぎ、ADマウスの認知障害を逆転させた。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25213836

DHA・アスピリン

アルツハイマー疾患は、シナプス障害?

DHAとアスピリンの摂取が、アルツハイマー病の進行を遅くする可能性がある。

content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad00794

46.すべての金属を最適化する

ReCODE

「標準医療のドグマは、水銀、感染、甲状腺機能低下、ビタミンDレベルの低下、その他多くの事象がアルツハイマー病を引き起こさないと思い込んでいることだ。」

「APPが鉄や銅、亜鉛などの金属に反応するという証拠は明白に存在する」

水銀

「もし水銀レベルが高いなら、(特に無機水銀)アマルガム除去を扱う歯科医師にアマルガムの除去を行ってもらうことは、水銀曝露を避けるために役立つだろう。アマルガムの除去はいっぺんに行おうとせずに、ゆっくりと、予約毎にひとつか二つをあなたの代謝システムから除去することが重要である。」

クイックシルバープロトコル

「クイックシルバーを用いた効果的なメソッドは、金属キレートよりも穏やかな方法である。Nrf2と呼ばれる遺伝子を活性化させるパルス治療も、体から水銀、鉛、ヒ素、鉄、その他の有害金属を除去するのに役立つ」

水銀の危険性と水銀デトックス5つのアプローチ

鉄分がアルツハイマー病を引き起こす?

銅と亜鉛の比率の適正化

銅と亜鉛の比率が高ければ、(銅、亜鉛とも100mcg/dLで比率は1が基準)亜鉛濃度を高くし、銅の濃度を低くしなければならない。(目標は1.3:1)

ジョージ・ブリューワー教授の 銅、亜鉛適正化メソッド

1 亜鉛ピコリネイトを25~50mgを毎日摂取(50mgを超えないこと)

2 αリポ酸を30~60mgを毎日摂取、(銅による酸化ストレスを防ぐ)

3 ビタミンCを毎日1~3g摂取、(銅を除去しキレートする)

4 ピリドキシン(ビタミンB6)を毎日100mg摂取

5 マンガンを毎日15mg~30mg摂取(抗酸化酵素の効果を高める)

6 ストレスを減らす

7 銅を多く含むビタミン剤を避ける。

銅と亜鉛の異常比率は慢性炎症を引き起こし、認知機能を低下させるため、高感度CRPなどの炎症反応マーカーをチェックする。

銅を減少させる

メラトニンは、銅イオンをキレート化して、安定した錯体を生成することができる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25424557

・マルチビタミンなどの栄養剤に含まれる銅を避ける。

・銅を多く含む食品 貝類、牡蠣、レバー、全粒粉、マメ科植物、

・ビタミンCを多く摂取すると、銅の吸収を妨げる。(VC 1~3g/日)

47. GABAを増加させる

ja.wikipedia.org/wiki/γ-アミノ酪酸

bsd.neuroinf.jp/wiki/GABA

GABAは中枢神経系における主要な抑制性神経伝達物質。

GABA作動系の機能不全が認知障害に寄与していることが示されており、アルツハイマー病の重篤な症例ではGABAレベルの有意な低下が報告されている。

GABAを増やす6つの戦略(認知症・アルツハイマー)

48. ビタミンDシグナリングを増やす

メタアナリシス アルツハイマー病患者の低血性ビタミンD濃度

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23042216

日光浴

一般的には良くないとされる紫外線B波もビタミンD合成に必要

午前10時から午後3時の日光で、少なくとも週に2回、5分から30分の間、日焼け止めクリームなしで、顔、手足、背中への日光浴で、十分な量のビタミンDが体内で生合成される。

運動
ビタミンD3 サプリメント

49. SirT1を増やす

ja.wikipedia.org/wiki/Sirt1

サーチュイン

サーチュイン(SIR)は、加齢関連疾患において有益な効果を示すNAD +依存性酵素。

哺乳動物の食物摂取と飢餓の適応を助けるストレス応答タンパク質でもある。

サーチュインは異なる酵素活性と機能からSirT1から7までが分類されている。

SirT1

SirT1は、アルツハイマー病において広く研究されている唯一のサーチュイン。

これまでの研究でSirT1はカロリー制限に対する適応応答に媒介することが示されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20226541/

AD病へのSirT1の保護効果

・グルコース産生(肝臓)

・脂肪酸酸化(肝臓)

・コレステロール調節(肝臓)

・アディポカインレギュレーション(WAT)

・インスリン分泌(膵臓β細胞)

・神経保護(脳)

・細胞分化の調節

・ストレス耐性&アポトーシス制御

・カロリー制限のためのメディエーター

50. NF-kBを阻害(nuclear factor-kappa B)

NF-κBは炎症、ストレス応答、感染応答、免疫応答、細胞分化、増殖、細胞死などにおいて中心的役割を果たす転写因子のひとつ

複雑なシグナル伝達経路のネットワークによって、非常に多様な因子からの刺激を集約的に受ける。

外因的には、ストレスや、重金属、紫外線、酸化LDL、さらには細菌やウイルス、電離放射線にも応答して活性され多種多様な遺伝子を制御する。

NF-κBの阻害と活性(認知症・アルツハイマー)

51. テロメアの長さを増やす

テロメア (telomere) は真核生物の染色体の末端部にある構造。染色体末端を保護する役目をもつ。

これまでの臨床研究のデータでは、短いテロメア長は自己免疫疾患、代謝性疾患、癌、脳卒中、神経変性疾患を含む多くの疾患の発症となる可能性が示唆されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23647631/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20435169/

テロメアを改善する20の方法(認知症・アルツハイマー)

52.グリア性瘢痕(神経膠瘢痕)を減少させる

グリア性瘢痕とは、脳の損傷部にみられる治癒瘢痕巣。

グリア瘢痕は損傷時に血液の炎症成分が、中枢神経などの健康な組織に伝播するのを防ぐ役割をもつ。

しかし、グリア瘢痕は軸索を再生するための第一障壁としても働く。軸索の成長は、グリア瘢痕で突然止まり、軸索の終末はジストロフィー(栄養失調による萎縮)を示す。

血液脳関門の破壊および、血清成分の中枢神経系へのリークはグリア瘢痕形成に大きく関与している。IL-1、TGF-β、血液由来の炎症因子などが潜在的な誘引ともなっている。

グリア性瘢痕(神経膠瘢痕)の修復

53. 幹細胞を介した脳の修復

外因性幹細胞による脳の修復(幹細胞移植)

幹細胞によるアルツハイマー病治療の基礎的メカニズム

・移植細胞による神経栄養因子放出によるパラクリン効果

・移植細胞による免疫調節効果

・移植細胞による罹患細胞の置換

・内因性細胞の増殖

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5880623/

アルツハイマー病患者へのヒト臍帯由来MSC試験 安全性の評価

clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01547689

アルツハイマー病患者へのヒト臍帯血由来間葉系幹細胞移植 有効試験

clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02054208

ALSにおけるヒト神経幹細胞移植 第一相試験

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25889343/

腫瘍形成リスク

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25684226/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25002238/

内因性の幹細胞による脳の修復

成長因子による神経前駆細胞の活性

成長因子の投与により、神経前駆細胞の活性化が増強され、脳組織の新しい形成および脳卒中モデルマウスの機能回復に寄与することが実証されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20685361/

BDNF

ADマウスの神経幹細胞移植による海馬シナプスの増強および認知機能の改善は、BDNFによって媒介される。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19633196/

免疫応答の神経幹細胞への影響

神経幹細胞は、中枢神経系の発達および修復に主要な役割を果たす。免疫応答はその神経幹細胞の機能に影響をおよぼす役割をもつ変数の候補のひとつとして浮上している。

幹細胞の脳への投入により脳がニューラルネットワークの再生の基質として幹細胞を効率的に利用する可能性は低い。

障害を受けた中枢神経系内の内因的な阻害要因を積極的に克服する介入を行わなければ、ニューロンを新たに置き換えて生成することは困難であろう。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19840551/

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ミクログリア活性による免疫シグナル

ミクログリアは多数の免疫メディエーターを産生する。この産生された免疫シグナルが神経幹細胞の活性を混乱させることが多くの研究により示されている。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15608062/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18635871/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12700753/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17704767/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17183554/

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19454685/

慢性ストレス

慢性ストレスは、神経幹細胞媒介の海馬神経新生を阻害する。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9785120/

その他の因子(覚書)

GSK3αの活性を抑制

「アルツハイマーのGSK3仮説」

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www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3073119/#b55

GSK3αが(GSK-3βではなく)アミロイドβの産生増加につながるAPP切断を制御することが示されている。


リチウムはGSK-3α、β、両者とも阻害

リチウムとバルプロ酸の組み合わせは、GSK-3β-MMP-9とHDAC-CXCR4を介して間葉系幹細胞(GSK)の移動能力を増加させる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3055307/


リチウムによる長期治療は、記憶障害を緩和し、老化したアルツハイマー病トランスジェニックマウスモデルにおけるアミロイド -β産生を減少させる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21321394


リチウム、長期間臨床的に使われている唯一のGSK-3阻害剤、しかし標的の特異性を欠くためアルツハイマー病の薬物候補として不適格とされた。(腎毒性によりAD臨床試験、第一相で終了)

Tideglusib (NP-12) フェーズ2aで臨床試験で目標に到達せず。

GSK-3の病理学的な過剰発現は2~3倍を超えないため、GSK-3の阻害作用も50%程度が望ましい。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3204427/


サルビアノール酸BはGSK-3βを阻害し酸化ストレスを緩和することで、BACE発現およびアミロイド形成の抑制に関連し得る。in vivo

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4924174/


その他のGSK-3阻害ミネラル ベリリウム、亜鉛、水銀、銅

マンザミンA(強力)

HSF-1 熱ショック因子 (選択的にGSF細胞活性を阻害)


GSK-β活性の調節において、5-HT1Aと5-HT2Aが拮抗作用をもつ。マウスに5-HT1Aアゴニスト、または5-HT2Aアンタゴニストを投与するとGSK-3βリン酸化が増加する。

タウオパチー治療 GSK-3キナーゼ阻害剤 ダイデグルシブ、リチウム、バルプロ酸、AZD-1080

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3186940/

重合したβアミロイドの分解量を増加させる

注意:単にβアミロイド原線維の分解量を増加させただけでは、再び重合して悪化してしまう可能性もある。

EPA・DHA

(IDEと協働してβアミロイドを分解)

www.nrcresearchpress.com/doi/abs/10.1139/bcb-2015-0149

顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を増加させる

顆粒球コロニー刺激因子(Granulocyte Colony-stimulating Factor:G-CSF)

骨髄系統の細胞増殖、分化に関わる造血成長因子として名付けられた。

サイトカインの一種で顆粒球産出の促進、好中球の機能を高める作用、神経栄養因子 神経発生の誘発、神経の可塑性の増大、アポトーシスへの拮抗などがある。

ADマウスモデルでは、G-CSFが骨髄からの幹細胞放出を誘導し、マウスのアミロイドβ班周辺の神経新生を刺激し、神経機能を改善することがわかっている。

また、コリン作動性ニューロンからのアセチルコリンの上昇によってG-CSFが刺激されることがわかっており、AchEの認知機能改善効果は部分的にはG-CSFが関与しているかもしれない。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2118601/


G-CSFをADマウスへ投与することで、認知能力が向上、海馬および嗅内皮質におけるベータアミロイド沈着の減少をもたらし、ミクログリア活性の上昇を有意に改善した。さらに、G-CSFは、炎症誘発性サイトカインの産生または活性の抑制によって生じる全身性炎症を減少させた。海馬CA1およびCA3領域における神経新生を増強した 。
www.researchgate.net/publication/26270700_Granulocyte_colony_stimulating_factor_decreases_brain_amyloid_burden_and_reverses_cognitive_impairment_in_Alzheimer%27s_mice


漢方の小柴胡湯がG-CSFの産生を増加させる。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1285129


レジスタンストレーニングとβ-ヒドロキシ-β-メチルブチレート(HMB)の相加作用よってG-CSF、GM-CSFが増加

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25140763


カフェインを含むコーヒーが、マウスのG-CSF、IL-10、IL-6を上昇させた。カフェインを含まないコーヒーではそれら3つのサイトカインの上昇は見られなかった。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21422521

 アルブミン/グロブリン比を増やす

アルブミン/グロブリン比率を増やす

アセチルコリンの材料を供与

アミロイドβの供給輸送を増加させる

ApoE4の作用を弱める

ApoE4対立遺伝子のリスクと治療アプローチ

3つのタイプE2、E3、E4

組み合わせは6通りE2/E2、E2/E3、E2/E4、E3/E3、E3/E4、E4/E4

E3があるとリスクが減少、E2があるとリスクが大きく減少

E4はリスク上昇  E2/E4→2.6倍 E3/E4→3.2倍 E4/E4→14.9倍!

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3831497/

リコード法

ApoE4の存在は、APP-Thr668リン酸化(p-APP)およびTauリン酸化(p-Tau)の増加をもたらす。

これらのApoE4媒介事象のいくつかは、プロテアソーム阻害剤によってブロックされており、小規模な試験研究では、プロテアソーム阻害剤ジスルフィラムおよびCDK阻害剤は、ApoE4媒介作用の一部を逆転させるのに有効であることが示された。

APP処理およびシグナル伝達に対するこれらの効果に加えて、ApoE4発現は、培養神経細胞およびAD患者の脳の両方において、SirT1対SirT2の比の顕著な減少と関連していた。

SirT1は神経保護に関与しており、SirT2は神経変性に関与しているためApoE4のこの作用は機序的に、そして治療的開発の観点から重要である可能性がある。

我々のデータは

sAPPα

sAPPα:Aβ

SirT1:SirT2

APP:p-APP

Tau:p-Tau

の比に反映されるように、ApoE4が結合バランスを調節するという見解を支持する。

したがって、このバランスを媒介するタンパク質のネットワークは、軽度の認知障害およびADなどのApoE4関連プロセスの予防および治療のための標的候補となりうる。

NMDA

NMDA受容体はグルタミン酸受容体のサブタイプ 海馬などに分布

AD患者でNMDA受容体減少 & 異常タンパクによる刺激 → シナプス間隙のグルタミン酸濃度が増加 →カルシウムイオンが過剰に流入 → 神経細胞の障害

メマンチン(メマリー)はNMDA受容体を部分的に遮断してグルタミン酸を減少させる薬(パーシャルアゴニスト)

 APP-N末端を減少させる

amyloid precursor protein Aβの前駆体N末端

「notch alzheimer's」の画像検索結果

circabook.com/journal-of-alzheimers-disease-parkinsonism/

Reelin(リーリン)発現の適正化

アルツハイマー病患者の脊髄液中の18kDaのリーリンレベルは、タウタンパクと正の相関を示す。

www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16567613

リーリンは成熟脳ではニューロン機能およびシナプス可塑性を調節し、タウのリン酸化および軸索成長、脊髄の樹状突起を調節する。

リーリンは、NMDA受容体機能と関連して長期増強(LTP)の誘導を促進する可能性がある。

脳の大部分において、リーリンは隣接するグルタミン酸作動性ニューロン活動および、GABA作動性介在ニューロンによって発現される。

リーリンレベルの低下が、アルツハイマー関連障害に寄与する可能性がある。

ヒト嗅内皮質のニューロンにおいてリーリンは発現しており、アルツハイマー病ではリーリンの発現が減少喪失する。興味深いことに、前頭皮質のリーリンレベルはアルツハイマー病において増加する。アルツハイマー病における前頭皮質のリーリンレベル増加は、脆弱な脳領域の障害を補うための過活動であると考えられる。

海馬のリーリンレベルの減少は、嗅内皮質から投影されるリーリン放出の減少の反映でありえる。

細胞がリーリンに応答するには、適切な細胞表面受容体だけでなく、必須シグナル伝達タンパク質Dab1も発現する必要がある。興味深いことにDab mRNAは、嗅内皮質の第II層錐体ニューロンにおいて発現する。

アミロイドβ誘導によるリーリンの減少は、内嗅皮質の自己分泌調節機能を混乱させる可能性があり、それによって脳領域および海馬などの神経機能を損なう悪循環を引き起こす可能性がある。

www.jneurosci.org/content/27/11/2727.long

SERCA

小胞体ストレスの緩和

www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960894X18302452

終末糖化産物受容体 /receptor for Advanced Glycation End Product(RAGE)

www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4973574/

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