認知症・アルツハイマーを治療していく人のためのココナッツオイル情報

ココナッツオイル 認知症・アルツハイマー

人生を支えていくには、二つの定番アイテムが必要だ。

太陽の光、そして、ココナッツミルクだ

ダスティ・ホフマン

ココナッツオイルも有名すぎて、健康効果や、中鎖脂肪酸の作用だとか、摂取方法など、他のサイトや書籍で、初心者向けにも専門的にも充実した説明があるため、できるだけ一般情報以外の、特に認知症・アルツハイマー病と関連したココナッツオイル情報を、主観を交えて書いてみたい。

以前見ていただいた方すみません、記事が長くなりすぎたので、現在再度編集して別記事にまとめています。

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簡単なおさらい

脳のエネルギー源は基本的にブドウ糖(グルコース)によって賄われている。(通常95%)

※ブドウ糖とは、ご飯やパン、うどん、砂糖、などに含まれる炭水化物が分解された単糖

その他には脂肪を分解した脂肪酸がエネルギーとなりえる。

ココナッツオイルはグルコースではなく脂肪酸で構成されている。

ココナッツオイルは中鎖脂肪酸という、分解が途中まで進んだ特殊な脂肪酸であるため、脳細胞へエネルギーとして取り入れられやすい。

ココナッツオイル治療の基本的な考え方は、アルツハイマー病や認知症によって、グルコースの取り込み能力が悪くなったので、代わりにココナッツオイルに含まれる脂肪酸でエネルギーを補給して、脳細胞を元気にさせようということ。

二酸化炭素を排出する火力発電所で環境が汚染されるし、プラントが劣化していて電気が必要量得られないから、太陽光発電でやっていこう、というようなものかもしれない。

※普通のオリーブオイルや肉、魚に含まれる脂肪だと、蓄積されてしまって簡単にはエネルギー源になってくれない。

糖質なくしてヒトは生きてはいけないが、一方でブドウ糖は細胞にダメージを与える要素ももっており(AGEs)、糖尿病やガン、認知症発症など多岐にわたる問題につながっていて、扱いが難しいところがある。

グルコース取り込み能力の劣化は、アルツハイマー病発症の10年以上前から始まっている。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2604900/

アルツハイマー病の可能性が疑われたら(本当は疑われる前からだが)できるだけ早い段階で、ココナッツオイルなどを使った代替補給も行うことで、脳細胞がエネルギー不足で死んでいくことを防ぐことができる。

また、アルツハイマー病であるかどうかとは関係なく、65歳を超えると認知機能が正常であっても、脳のグルコース取り込み能力が衰えてくる。(特に前頭皮質、頭頂皮質)

つまり、認知症に関係なく、65歳を超えた人は、インスリン抵抗の改善とともに、ココナッツオイルなどで代替エネルギーの補給を増やした方がいいかもしれない。

そして、40歳未満であっても、APOE4が陽性だったり、家族性アルツハイマー遺伝子因子を持つ人は、脳の局所的なグルコース取り込み能力が低下しているとの研究報告もある。

※βアミロイドの蓄積は、脳へのグルコース利用能力低下につなる。

つまり、40歳未満であっても認知症になりやすい要因がある人(遺伝、親が認知症だった、認知症になる生活環境など)も、ココナッツオイルなどの中鎖脂肪酸でエネルギー補給しておいたのほうがいいのではないかと思う。

、、というか、現代人の糖質偏重の食生活を考えると、もう国民全員がココナッツオイル摂ったらいいんじゃないの、という気もする(笑)

中鎖脂肪酸 → ケトン体

中鎖脂肪酸は、直接細胞(ミトコンドリア)へのエネルギーになるわけではない。

細胞のエネルギーになるには最終的には短鎖脂肪酸で構成されるケトン体(アセト酢酸)にまで代謝されなければならない。

ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、肝臓で速攻代謝されケトン体に変換される。

このケトン体がエネルギー源だけでなく、様々な健康効果をもたらしてくれる。

※他の植物油や肉魚などに含まれる脂質は、特定の条件でないとエネルギー補給にまわらない。

ちょっとむずかしくなるが、ケトン体はアセト酢酸、3ヒドロキシ酪酸、アセトンの三つの総称

「ketone bodies」の画像検索結果

その中でも、βヒドロキシ酪酸(BHB)が重要なエネルギーであり、強力な抗酸化物質でもあり、脳神経細胞保護効果を持つ。

ということだけ覚えておけばいいと思う。

※補給経路としては、βヒドロキシ酪酸はアセト酢酸に変換されてエネルギー源となる。

βヒドロキシ酪酸は海馬におけるBDNF転写をアップレギュレートする。また、運動によって海馬のβヒドロキシ酪酸レベルを誘導し高める。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4915811/

神経細胞のグルコースの取り込み能力が落ちると、ニューロン(脳の神経細胞)が損傷して死んでしまうこともある。

メジャーではないが有名な仮説で、グルコースの取り込み能力が落ちることで、アルツハイマー病になるという説がある。(三型糖尿病と言われている)

グルコースはニューロンから「引き込まれる」のに対して、ケトン体は細胞外から「押し込む」そのため、グルコース取り込み能力と関係なく、外部から強制的な補給が可能となる。

つまりブドウ糖をとって、グルコースの血中濃度をいくら高くしても、引っ張る能力がなければ、細胞にエネルギーは供給されないが、(おまけに余計な糖質はあちこちの細胞にダメージを与えてしまう)ケトン体は高ければ高いほど細胞へ無理やり供給できる。

押し込み能力はケトン濃度に比例

→ ここから、大量ココナッツオイル・MCTオイル療法の発想がでてくる。

一般的なダイエットと違って認知症治療目的の場合は

ケトン体の濃度を高く維持するだけでなく、

瞬間的にケトン濃度を上げて神経細胞(ミトコンドリア)を賦活化させることも、

重要と思われる。

ケトン体 神経細胞保護効果

繰り返しになるが、メインのグルコース代謝能力が落ちたので、不足エネルギー分をココナッツオイルやMCTオイルで補う、というのがココナッツオイルによるケトン体治療の基本戦略。

しかし、それだけではなく、動物モデルの実験では、ケトン体により、アミロイドの蓄積が緩和されることもわかっている。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25832906

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26923399

さらに、これより重要かもしれないのは、高品質の脂質補給によって、ニューロンの軸索を保護しているミエリン鞘を修復したり改善できる可能性がある!

http://people.csail.mit.edu/seneff/alzheimers_statins.html

上でも書いたが、ケトン体はグルコースに代わる脳の唯一のバックアップ燃料であるため、本来は、空腹だったり飢餓状態、激しい運動などでグルコースが手に入らない時にしか、大きくは補給されない仕組みになっている。

(体脂肪(長鎖脂肪酸)を肝臓で分解させてケトン体を作る。)

そこで、ココナッツオイルの登場!

ココナッツオイルというか、それに含まれる中鎖脂肪酸は、なんというか一言で言うと、代謝をショートカットしてしまう反則オイルにも思えてくる。(笑)

自然環境にある植物油、牛、魚などの脂肪のほとんどが長鎖脂肪酸、他に牛乳やバターなどに中鎖脂肪酸は含むが、その含有量は非常に少ない。

通常は長鎖脂肪酸が体内を循環し取り込まれて、飢餓や運動などで分解されて代謝されエネルギーとなる。

しかし、ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、すでに一定段階、分解された炭素数であるため、体内に取り込まれた時に通常の代謝経路を使わず、ダイレクトに肝臓そして細胞、ミトコンドリアへ運ばれる。

単に速攻エネルギーであるだけでなく、その代謝経路が違うことが関係して、脂肪として蓄積されない、コレステロールやLDLの上昇があまりない、ケトン濃度の瞬間値をあげてミトコンドリアの賦活ができるなど、良い副作用が目白押しである。

別にココナッツオイルは人間のために中鎖脂肪酸を作るようになったわけではないのだが、ココナッツオイルの特殊性が、ちょうど現代病でもある糖尿病の穴に偶然スポッとはまったわけでもある。

進化論的にニッチ領域で偶然成功した食用食物とも言える。面白いものだ。

長鎖脂肪酸を分解してケトン体をつくる

少しだけ食べること

運動をいっぱいすること

たくさんのココナッツウォーターを飲むこと

私は、そうやって自分の健康に気をつけているだけなの。

女優 ジェニー・ガース

ココナッツオイルなどによって中鎖脂肪酸をダイレクト補給する治療法とは別に、本来の脂質代謝、つまり通常の食生活で取り入れる脂肪(長鎖脂肪酸)の分解を促進させることも重要。

長鎖脂肪酸の積極的な代謝促進が、ココナッツオイルなどの中鎖脂肪酸摂取と組み合わさることで、相乗効果をもたらし、ココナッツオイルに伴う(特に大量摂取の場合)副作用も軽減してくれる。

脂肪(長鎖脂肪酸)を分解していくには

・絶食・カロリー制限・糖質制限 ※過度な実行には注意

(血糖値を低くする。→ 血中のエピネフリン、グルカガンを高める。)

バックアップとは言え、通常の食事のもとでも5%はケトン体によって脳はエネルギーは賄われている。三日間断食で25%、最大70%まで上昇する!(100%ケトン体補給は無理)

・有酸素運動、空腹と組み合わせると相乗効果

・MCT摂取の際に、長鎖脂肪酸を混ぜ合わせることで、長鎖脂肪酸の脂肪分解が促進される。

脂肪(長鎖脂肪酸)分解 食事・サプリメント

※食品はすべて100gあたり

・カフェイン

→ バレットプルーフコーヒー おすすめ!

・アセチルLカルニチン

長鎖脂肪酸のβ酸化に必要、サプリメント摂取がいいかもしれない。

食品(L-カルニチン) 羊肉180mg、牛肉赤身130mg

・パントテン酸

アセチルCoA生成に、脂肪酸はコエンザイムAと結合しなければならないが、このコエンザイムAを作るのに必要

食品 卵黄4.3mg、納豆4mg、鶏のささみ3mg、たらこ3.7mg

・クエン酸

TCAサイクルを回すのに必要。他にもTCAサイクルの中間体はあるけど、一番一般的で入手しやすいものということで。

食品 レモン6g、ライム6g、梅干し4g、いちご、キウイ1.3g

長鎖脂肪酸の脂肪分解 因子・医薬

・PPARαを活性する薬剤 (PPARα=ケトン生成に関する遺伝子を制御、調節する)

→ フィブラート系薬剤

・AMPK活性 mTORC1抑制 PPARγ活性 薬剤

メトホルミン、ミルクシスル、ベルベリン、他

図2

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3390254/

※肝臓でのケトン生成にはグルコースが必要、そのため糖質制限をし、グリコーゲンが完全枯渇した状態でのケトンダイエットはかえって治療効果が落ちるかもしれない。

ココナッツオイル 下痢、不快感対策

頭痛

大量摂取により、血中のケトン濃度が上がって、頭痛を感じたりすることがある。個人差もある。

水分補給をしても、頭痛を感じるのであれば徐々に量を減らしていくしかない。

腹部の不快感・下痢

MCTオイルは量を増やした分だけ胃腸症状の副作用を起こしやすい。

食物繊維

低品質のMCTオイルには1~1.5%のカプロン酸C6が含まれており、これが胃腸を刺激する原因となっているかもしれない。ココナッツオイルには0.6%前後含まれる。

遊離脂肪酸の胃腸刺激を緩和するには、飲み物や粉類などと混ぜ合わせて乳化させる。コーヒーや飲み物に入れる場合は、ミルクフォーマー(100円ショップで販売されている)などを使って丁寧にかき混ぜると、それだけ胃腸粘膜への刺激が和らぐ。

おすすめは、食物繊維を買って最初から混ぜ合わせておく。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を2:1で混ぜ合わせ、ココナッツオイル一回の摂取量に対して3~6g程度混ぜる。

不溶性食物繊維
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水溶性食物繊維
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混ぜ合わせる量や比率は、その人の普段の食生活で食物繊維が摂れているかとか、ココナッツオイルの総摂取量によっても変わってくる。

一般的な一日に必要とされる食物繊維の摂取量は、女性で18g以上、男性で20g以上

これは最低量で、上限は40g程度とされている。

食品に含まれる食物繊維一覧

食物繊維を混ぜることで、胃腸粘膜への刺激を和らげるだけでなく、腸内細菌が脂肪酸を酪酸や酢酸(短鎖脂肪酸)にまで分解してくれるという、外し難いメリットがある。

もちろん野菜で十分繊維質がとれるなら、そっちのほうがいい。

食物繊維を、混ぜても下痢気味である場合は、不溶性食物繊維の割合を増やす。

逆に便秘になる場合は水溶性食物繊維の割合を増やすなど、試行錯誤してみる。

βヒドロキシ酪酸

MCTオイルをβヒドロキシ酪酸 ナトリウム/カリウム塩サプリメントと併用することで、胃腸症状が緩和。(ラット)

https://nutritionandmetabolism.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12986-016-0069-y

その他

ケトン療法は重度の臨床例でも改善する可能性がある。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4300286/

※被験者はAPOE4キャリア、MMSE12→20!

注意・デメリット

衰弱した患者の治療に、ココナッツオイルを使うのは、心血管系への危険性が高い。

運動抜きで、ココナッツオイルを摂取することは、心臓や脳にとって危険であるかもしれない。

・ケトーシスが継続的に続くと、痛風、尿酸結石のリスクが高まるので、水を多めに飲むようにする。尿酸値に注意。

中鎖脂肪酸はスチレン系樹脂を腐食させる。保管容器、スプーンなどへはスチレン系の樹脂パーツは使わないようにする。PP、PE、PETはOK

・ココナッツオイル・MCTオイルの保管はガラス容器にしておくのが無難

・ゴム類、パッキンも種類によっては腐食するので注意。シリコンはOK

・ココナッツオイルを大量に長期摂取するとコレステロールが増加する(LDLとHDLの両方)

・長期摂取ではコレステロール対策が必要、特にAPOE4遺伝子を持っている場合。

・ココナッツオイルによって腸内環境が整う一方で、大量の中鎖脂肪酸によって、腸内細菌のバランスが崩れる可能性もある。

・炭水化物の摂取を制限することで、ミネラルが不足する可能性、特にセレン、銅、亜鉛等。

・ココナッツオイルの摂取によって脂溶性ビタミンなどは吸収が逆に高まる。サプリメントなどは過剰症に注意。

・ココナッツオイルで、ホルモンバランスをくずしたという報告もある。

ご意見お待ちしております。

参考

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4937039/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2604900/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25997382

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25301680

https://selfhacked.com/2015/10/04/about-ppar-alpha-and-natural-ways-to-activate-it/

http://www.linkdediet.org/hn/modules/pico/index.php?content_id=190

https://theskepticalcardiologist.com/tag/myristic-acid/

http://www.brendadavisrd.com/coconut-oil-menace-or-miracle/

http://people.csail.mit.edu/seneff/alzheimers_statins.html